新しい厚生労働大臣が決まりましたねー。
「ミスター年金」、長妻昭さんですか。
正直、仙谷由人さんがなるかな、
と思っていたんですが。
彼は、行政刷新会議担当相
っていう良くわからない大臣に
なっちゃったようですね。
仙谷由人さんは、医療系の会とかで
何回か話されているのは聞いた事があって。
非常に医療に関しては理解があるので、
適任かな、とか思っていたのですが。
大どんでん返しがあったんでしょうかね。
厚労相人事に「落胆」の製薬業界
仙谷氏有力から一転
民主党政権での初の厚生労働相ポストは、
曲折を経たうえで「ミスター年金」こと
長妻昭衆院議員に最終的に決まった。
直前まで有力視されていた
仙谷由人元政調会長は、新設の
行政刷新会議担当相に収まった。
仙谷氏は、大手新薬メーカーとの
勉強会を定期的に行うなど、
医薬品産業の振興に理解が深い。
それだけにメーカー関係者からは
「仙谷氏だと思っていただけに、
追及型の長妻氏だとギャップが大きい」
との声も漏れる。
長妻氏は当初、新たに設ける
年金担当相の就任が取り沙汰された。
しかし、長妻氏周辺によると、
年金問題にとどまらず厚生労働省
「そのものの改革」に強い意欲を示したという。
医療に関しても「34兆円という
とてつもない額の医療費の使い道を
ろくに検証していない厚労省は理解できない」
と、組織の抜本的見直しの
必要性を唱えていたようだ。
鳩山由紀夫首相は厚生行政だけでなく、
公共事業や農政などにも明るい
オールラウンダーの仙谷氏を、
行政全体の無駄に切り込む
行政刷新会議担当相に回し、
熱意を買って長妻氏の厚労相起用を
決断したと見られる。
民主党関係者は、「仙谷氏は政策通で
官僚とのパイプも太いことが
逆に仇になって改革ができない、
との懸念も鳩山代表にはあったようだ」
と解説する。
長妻氏の大臣就任で推し進められる
改革について、ある薬業団体幹部は
「年金の保険料と給付をはじめ、
医療や介護分野も社会保障カード・番号を
導入すれば一元管理できる。
そういう方向に加速するのではないか」
と分析した。
Risfax【2009年9月17日】
この記事にもある通り、
たしかに仙谷由人さんは、
オールラウンダーっていうか、
政策通っていうか。
まあ、いろいろ知っているようですから。
行政全体の無駄に切り込む
行政刷新会議担当相
っていうのも、悪くないのかな、
とは思います。
>「仙谷氏は政策通で
官僚とのパイプも太いことが
逆に仇になって改革ができない、
との懸念も鳩山代表にはあったようだ」
というのもあったんでしょうけど。
この選択が吉と出るか凶と出るか、
ちょっと見物ですね。
>長妻氏周辺によると、
年金問題にとどまらず厚生労働省
「そのものの改革」に強い意欲を示したという。
本人がどうしても厚生労働大臣をやりたい、
って言ったという事なんでしょうかね。
個人的には、長妻さんに関しては、
年金に関しては
いろいろ知っているんだろうけど。
医療に関しては素人。
という認識だったのですけど。
>医療問題についても国会質疑で
政府に鋭く迫ってきた。
という事らしいので、
多少はわかっているんでしょうか。
☆中医協18日開催、
新厚生労働大臣の対応に注目
中医協改革をどうするのか、医療費は?
・高齢者の救急医療で
消防庁に手書き資料要求
鳩山内閣が9月16日発足、
厚生労働大臣には「消えた年金」を
追及しミスター年金と呼ばれた
長妻昭衆議院議員(東京7区、
当選4回、49歳)が就任した。
国会での質疑では年金だけでなく、
救急医療問題や後期高齢者医療制度、
療養病床再編問題など医療政策に
ついても政府に厳しく迫ってきた。
自らの政治理念としては、
「社会保障を削る前に税金浪費システムを削れ」
などと掲げ、そのためにも官僚主導政治を変え
「官僚をコントロールするシステム」
を作る必要があるとしている。
厚生労働省をどうコントロールしていくか、
注目される。
長妻氏は消えた年金を追及した一方で、
医療問題についても国会質疑で
政府に鋭く迫ってきた。
昨年11月の臨時国会では救急医療現場で
特に高齢患者の受け入れ病院選定までに
救急隊員が20回から30回も照会を行い
その間2時間から3時間を要している
事例が多数あることを消防庁から聞き出した。
消防庁ではそうしたデータを揃えていな
かったため、担当者は
手書き資料を提出したという。
この問題に関連して、舛添厚生労働大臣(当時)
に対しては入院基本料について
90日を超える場合に点数が大幅に
減額されるような仕組みになっているなど、
病院に対して長期入院になりがちな
高齢者を受け入れにくくしている
面があると指摘。
さらに、療養病床再編による
介護療養病床廃止方針に対しても、
廃止後の入所者の受け入れ先を
用意しておくべきと追及した。
自身の政治理念の中では、
日本の医療費のGDP(国内総生産)比が
先進7ヵ国中最低である一方、
公共事業費はトップだとし、
そこに官僚主導政治のゆがみがあると指摘。
これを正すためには、官僚をコントロールする
仕組みが必要だとしている。
後期高齢者医療制度の廃止と
医療保険制度の一元化、
来年の診療報酬改定、中医協の構成と
運営の改革などで、厚生労働省を
どう導いてゆくのか、注目される。
Online Medニュース(2009.9.16)
厚生労働省っていうのは、
年金だけじゃなくて、医療、介護、福祉、
そして労働なんかの問題もあるから。
相当幅広いんで。
ただ官僚とけんかするだけでは、
全く仕事になりませんから。
まずは、お手並み拝見ってとこでしょうか。
医療戦略の本質―価値を向上させる競争
ハーバード大学の
マイケル・ポーター博士が
医療について書かれた本です。
アメリカの医療について産業構造や
競争の仕組み、様々な分析を行っていて、
このような本はおそらく、日本では
まったくない本ではないかと思います。
今後、日本の医療については
「医療費削減」というくびきが
完全になくなるとは思えません。
それでもしばらく医療のあり方について
国民的なレベル で議論されると思います。
その時「質の高い医療」を提供することが
できる病院、しかも経済的にも持続可能で
あることが求められるように思います。
<イベントのお知らせ>
10月11日に下記のような
イベントが開催されます。
上記の「医療戦略の本質」の翻訳された
山本雄士先生の特別講演もありますよ。
よろしければぜひご参加を。
---------------------------------
『医療の未来を考える会 ~
医師・看護師・患者さんが集まる医療とは~』
開催日時:2009年10月11日 (日)
午後1時30分~午後5時30分
会場:国際医療福祉大学大学院
東京青山キャンパス 5F大ホール
東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営大江戸線
「青山一丁目」駅の3番出口より徒歩2分。
東京メトロ千代田線「乃木坂」駅の
3番出口より徒歩8分。
キャンパスの入口はタワー正面玄関ではなく、
タワーに向かい右側
参加費:2000円(資料代込み)
------------------------------
お申込>>>下記のサイト右側の
フォームに記入をお願いします。
『地域医療の未来を考える懇話会』
【概要】
患者さんが求める質の高い医療を
提供するためには、医療機関は医師や
看護師が継続して働ける環境を
提供する必要があり、またそうしなければ、
もはや存続していけません。
医療マネジメントにおける
ベストプラクティスのシェアを行い、
経営危機に直面している公立病院や
診療所の未来を考えるのが
今回の勉強会の目的です。
今回は特別講演として
マイケル・E.ポーター博士の
「医療戦略の本質―価値を向上させる競争」
を翻訳された山本雄士先生
(東京大学医学部卒、ハーバード大MBA)
を予定しております。
<スピーカー>
1.「脳外科専門病院のマネージメント」
社会医療法人 祥和会大田記念病院
大田泰正先生
2.「公立病院のマネジメントを考える
ーチーム医療と地域医療連携からー」
鶴岡市立荘内病院院長 松原要一先生
3.「患者さんに選ばれる診療マネジメント」(仮タイトル)
ニューハンプシャー医局 柴田雄一氏
4. 資金調達の側面から医療経営を考える
株式会社格付投資情報センター
下山直人氏
<特別講演>
山本雄士先生
(東大医学部卒・ハーバード大MBA)
☆講演会のあと演者の先生がたを
交えて交流会を開催予定
【申込み】
お申し込みはこちらまで ↓
『地域医療の未来を考える懇話会』
こちらに氏名、所属を記入の上、
フォームにてご連絡を。
■事務局:地域医療の未来を考える会
連絡先:mjl.lm.net@gmail.com
「ミスター年金」、長妻昭さんですか。
正直、仙谷由人さんがなるかな、
と思っていたんですが。
彼は、行政刷新会議担当相
っていう良くわからない大臣に
なっちゃったようですね。
仙谷由人さんは、医療系の会とかで
何回か話されているのは聞いた事があって。
非常に医療に関しては理解があるので、
適任かな、とか思っていたのですが。
大どんでん返しがあったんでしょうかね。
厚労相人事に「落胆」の製薬業界
仙谷氏有力から一転
民主党政権での初の厚生労働相ポストは、
曲折を経たうえで「ミスター年金」こと
長妻昭衆院議員に最終的に決まった。
直前まで有力視されていた
仙谷由人元政調会長は、新設の
行政刷新会議担当相に収まった。
仙谷氏は、大手新薬メーカーとの
勉強会を定期的に行うなど、
医薬品産業の振興に理解が深い。
それだけにメーカー関係者からは
「仙谷氏だと思っていただけに、
追及型の長妻氏だとギャップが大きい」
との声も漏れる。
長妻氏は当初、新たに設ける
年金担当相の就任が取り沙汰された。
しかし、長妻氏周辺によると、
年金問題にとどまらず厚生労働省
「そのものの改革」に強い意欲を示したという。
医療に関しても「34兆円という
とてつもない額の医療費の使い道を
ろくに検証していない厚労省は理解できない」
と、組織の抜本的見直しの
必要性を唱えていたようだ。
鳩山由紀夫首相は厚生行政だけでなく、
公共事業や農政などにも明るい
オールラウンダーの仙谷氏を、
行政全体の無駄に切り込む
行政刷新会議担当相に回し、
熱意を買って長妻氏の厚労相起用を
決断したと見られる。
民主党関係者は、「仙谷氏は政策通で
官僚とのパイプも太いことが
逆に仇になって改革ができない、
との懸念も鳩山代表にはあったようだ」
と解説する。
長妻氏の大臣就任で推し進められる
改革について、ある薬業団体幹部は
「年金の保険料と給付をはじめ、
医療や介護分野も社会保障カード・番号を
導入すれば一元管理できる。
そういう方向に加速するのではないか」
と分析した。
Risfax【2009年9月17日】
この記事にもある通り、
たしかに仙谷由人さんは、
オールラウンダーっていうか、
政策通っていうか。
まあ、いろいろ知っているようですから。
行政全体の無駄に切り込む
行政刷新会議担当相
っていうのも、悪くないのかな、
とは思います。
>「仙谷氏は政策通で
官僚とのパイプも太いことが
逆に仇になって改革ができない、
との懸念も鳩山代表にはあったようだ」
というのもあったんでしょうけど。
この選択が吉と出るか凶と出るか、
ちょっと見物ですね。
>長妻氏周辺によると、
年金問題にとどまらず厚生労働省
「そのものの改革」に強い意欲を示したという。
本人がどうしても厚生労働大臣をやりたい、
って言ったという事なんでしょうかね。
個人的には、長妻さんに関しては、
年金に関しては
いろいろ知っているんだろうけど。
医療に関しては素人。
という認識だったのですけど。
>医療問題についても国会質疑で
政府に鋭く迫ってきた。
という事らしいので、
多少はわかっているんでしょうか。
☆中医協18日開催、
新厚生労働大臣の対応に注目
中医協改革をどうするのか、医療費は?
・高齢者の救急医療で
消防庁に手書き資料要求
鳩山内閣が9月16日発足、
厚生労働大臣には「消えた年金」を
追及しミスター年金と呼ばれた
長妻昭衆議院議員(東京7区、
当選4回、49歳)が就任した。
国会での質疑では年金だけでなく、
救急医療問題や後期高齢者医療制度、
療養病床再編問題など医療政策に
ついても政府に厳しく迫ってきた。
自らの政治理念としては、
「社会保障を削る前に税金浪費システムを削れ」
などと掲げ、そのためにも官僚主導政治を変え
「官僚をコントロールするシステム」
を作る必要があるとしている。
厚生労働省をどうコントロールしていくか、
注目される。
長妻氏は消えた年金を追及した一方で、
医療問題についても国会質疑で
政府に鋭く迫ってきた。
昨年11月の臨時国会では救急医療現場で
特に高齢患者の受け入れ病院選定までに
救急隊員が20回から30回も照会を行い
その間2時間から3時間を要している
事例が多数あることを消防庁から聞き出した。
消防庁ではそうしたデータを揃えていな
かったため、担当者は
手書き資料を提出したという。
この問題に関連して、舛添厚生労働大臣(当時)
に対しては入院基本料について
90日を超える場合に点数が大幅に
減額されるような仕組みになっているなど、
病院に対して長期入院になりがちな
高齢者を受け入れにくくしている
面があると指摘。
さらに、療養病床再編による
介護療養病床廃止方針に対しても、
廃止後の入所者の受け入れ先を
用意しておくべきと追及した。
自身の政治理念の中では、
日本の医療費のGDP(国内総生産)比が
先進7ヵ国中最低である一方、
公共事業費はトップだとし、
そこに官僚主導政治のゆがみがあると指摘。
これを正すためには、官僚をコントロールする
仕組みが必要だとしている。
後期高齢者医療制度の廃止と
医療保険制度の一元化、
来年の診療報酬改定、中医協の構成と
運営の改革などで、厚生労働省を
どう導いてゆくのか、注目される。
Online Medニュース(2009.9.16)
厚生労働省っていうのは、
年金だけじゃなくて、医療、介護、福祉、
そして労働なんかの問題もあるから。
相当幅広いんで。
ただ官僚とけんかするだけでは、
全く仕事になりませんから。
まずは、お手並み拝見ってとこでしょうか。
医療戦略の本質―価値を向上させる競争
ハーバード大学の
マイケル・ポーター博士が
医療について書かれた本です。
アメリカの医療について産業構造や
競争の仕組み、様々な分析を行っていて、
このような本はおそらく、日本では
まったくない本ではないかと思います。
今後、日本の医療については
「医療費削減」というくびきが
完全になくなるとは思えません。
それでもしばらく医療のあり方について
国民的なレベル で議論されると思います。
その時「質の高い医療」を提供することが
できる病院、しかも経済的にも持続可能で
あることが求められるように思います。
<イベントのお知らせ>
10月11日に下記のような
イベントが開催されます。
上記の「医療戦略の本質」の翻訳された
山本雄士先生の特別講演もありますよ。
よろしければぜひご参加を。
---------------------------------
『医療の未来を考える会 ~
医師・看護師・患者さんが集まる医療とは~』
開催日時:2009年10月11日 (日)
午後1時30分~午後5時30分
会場:国際医療福祉大学大学院
東京青山キャンパス 5F大ホール
東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営大江戸線
「青山一丁目」駅の3番出口より徒歩2分。
東京メトロ千代田線「乃木坂」駅の
3番出口より徒歩8分。
キャンパスの入口はタワー正面玄関ではなく、
タワーに向かい右側
参加費:2000円(資料代込み)
------------------------------
お申込>>>下記のサイト右側の
フォームに記入をお願いします。
『地域医療の未来を考える懇話会』
【概要】
患者さんが求める質の高い医療を
提供するためには、医療機関は医師や
看護師が継続して働ける環境を
提供する必要があり、またそうしなければ、
もはや存続していけません。
医療マネジメントにおける
ベストプラクティスのシェアを行い、
経営危機に直面している公立病院や
診療所の未来を考えるのが
今回の勉強会の目的です。
今回は特別講演として
マイケル・E.ポーター博士の
「医療戦略の本質―価値を向上させる競争」
を翻訳された山本雄士先生
(東京大学医学部卒、ハーバード大MBA)
を予定しております。
<スピーカー>
1.「脳外科専門病院のマネージメント」
社会医療法人 祥和会大田記念病院
大田泰正先生
2.「公立病院のマネジメントを考える
ーチーム医療と地域医療連携からー」
鶴岡市立荘内病院院長 松原要一先生
3.「患者さんに選ばれる診療マネジメント」(仮タイトル)
ニューハンプシャー医局 柴田雄一氏
4. 資金調達の側面から医療経営を考える
株式会社格付投資情報センター
下山直人氏
<特別講演>
山本雄士先生
(東大医学部卒・ハーバード大MBA)
☆講演会のあと演者の先生がたを
交えて交流会を開催予定
【申込み】
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『地域医療の未来を考える懇話会』
こちらに氏名、所属を記入の上、
フォームにてご連絡を。
■事務局:地域医療の未来を考える会
連絡先:mjl.lm.net@gmail.com
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日本の医療崩壊の一番の原因は、
医師不足と医療費不足だ。
だから、医師数と医療費、
両方増やす必要がある。
という事は、以前から私がしている主張です。
先日、厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」
というもので「医学部の定員を増やす」
という方向になりましたね。
医学部の定員を増やした事を評価しない、
という人達は、だいたい
「医師の数を増やしても、
医療費が増えてないから駄目だ」
という主張だと思います。
まあ、私も医療費も増額して、
医師の数も増やさないと駄目だ。
と言っていますから。
そういう意味では同じ主張なのかもしれませんが。
私は、今回の医師数増員に関しては、
高く評価をしています。
たしかに、今だに毎年2200億円の社会保障費カット。
というのが続けられ、医療費が増える気配はないんですが。
でも、医療費はこれから増える可能性がありますからね。
というか、増える方向に国民が持っていかないと駄目ですよ。
今度、いつかわかんないけど、衆議院選がありますよね。
この間の参議院選では自民党が惨敗して、
衆議院と参議院で「ねじれ」現象が起きて。
今までだったら、自民党の独裁で、
自民党の都合の良いように政策が決定されて
いましたけど。
それが変わっていますよね。
そんな風に、選挙で政策は変わるんですよ。
今まで、医療っていうのは票に結びつきにくいから。
道路を造るとか、農家を保護する、とか。
そういうのばっか、優遇されてきましたけど。
もう、そういう時代ではないですから。
日本国民、全員が患者になる可能性があるんだから。
今のまま、医療費抑制政策を続けたら、
みんな病院が潰れて、国民(患者)が困る。
医療費(社会保障費)抑制政策を
撤回しないんなら、自民党に票は入れないぞ。
って、国民がみんなで声を上げれば、
日本の医療を崩壊から救えるのかもしれないんですよ。
まあ、厳密に言うと、日本の医療を崩壊から救う、
というのは、もう無理かな、って個人的には思います。
今の日本は、医療崩壊という崖を、奈落の底へ向かって、
一直線に、どんどん加速して突き進んでいる状況です。
それを、崖の上まで持っていくのは、
どんな手段を使っても、もう不可能でしょう。
ただ、谷底に着く時のスピードを、
もう少しゆっくりにする事はできるかな。
と思いますよ。
そうでないと、大惨事になってしまいますから。
その為のブレーキの1つが、
医師数増員だと私は思います。
ただ、この医師数増員というブレーキ。
これ、10年後にしか効かないんですよ。
他のブレーキがないと、10年以内に
谷底に激突して大惨事になっちゃうと思うので。
これだけあれば、万事解決、っていう
魔法のブレーキじゃないんですね。
ただ、医療崩壊の速度を緩める事のできる、
有効なブレーキであるとは思うので。
これだけでは解決しないからといって、
「医師数増員は意味がない」
っていうのは、私はちょっと違うんじゃないかなー、
って思います。
医療崩壊の速度を緩めるブレーキとして、
もう一つ非常に有効なのは医療費増額です。
それに、医療崩壊の原因としての医師不足、
っていうのには絶対的な医師不足と、
患者に対する医師の数の不足、という面があるので。
患者を減らす事=患者のアクセス制限
とか、病院の集約化とか。
病気を予防して、患者の絶対数を減らすとか。
後は、医療崩壊の原因として、医師の過労があるから。
医師以外にできる事務的な仕事などを、
医療秘書とか、医師以外の人間にやってもらう。
その為に、医療秘書の増員という事も重要だと思います。
そいで、以前にいろんな人に紹介されていた、
読売新聞の社説が、ほとんど同じ内容で
また7/22にも出たようなので。
こっちでも引用させて貰いますね。
医師不足対策
増員だけでは10年かかる
医師不足を解決するには、
相当に思い切った対策が必要だろう。
厚生労働省がまとめた「安心と希望の医療確保ビジョン」
を具体化するための有識者会議が発足した。
厚労省は新ビジョンで、医師の養成数を
これまでの「抑制」から「増員」へと方針転換した。
医学部の入学定員を現在の約7800人から、
どこまで増やしていくのか。
有識者会議はまず、これを明示する必要がある。
医師数の抑制方針がとられる以前は、
最大で年間8300人の医師を養成していた。
ピーク時の水準までは早急に回復させるべきだろう。
その上でさらに増員するのか、展望も示さねばなるまい。
だが、医学部の入学者が
一人前の医師になるまでには、10年程度かかる。
増員計画と同時に、即効性のある対策も不可欠である。
喫緊の課題は、新人医師の臨床研修制度の改善だ。
かつて新人医師の大半は、
大学病院の医局で研修していた。
しかし、専門分野に偏った医師が育つ
弊害が目立ったために、一般病院でも
研修できるようになった。
若い医師に幅広い臨床能力を身につけさせるという、
制度の目的は理にかなっている。
ところが、研修医が予想以上に減って
人手不足となった大学病院が、
自治体病院などに派遣していた中堅医師を引き揚げた。
これが急激な医師不足現象の大きな要因である。
研修医の多くは都市部の病院を研修先に選び、
医師偏在に拍車もかけつつある。
これを改めるには、
研修先の選択方法に工夫が求められる。
各都道府県に満遍なく研修医が配属されるような
定員調整が必要だ。
また、これまで大学の医局に
医師派遣を頼ってきた自治体病院に対し、
必要な医師を配置する仕組みや組織作りも重要である。
有識者会議は、診療報酬の
在り方にも踏み込んでもらいたい。
今日の医師不足は、言い換えれば「勤務医不足」だ。
総じて勤務医は、開業医より収入が低く、
長時間勤務で医療に従事している。
産科や小児科、救急など、昼夜を問わず
診察を求められる部門は過酷だ。
耐えかねた医師が開業医に転身している。
現状に歯止めをかけるには、
勤務医向けの診療報酬を大胆に
手厚くする必要があろう。
開業医が交代で病院の夜間診療を応援する、
といった取り組みにも、大いに報いるべきだ。
本当に必要な医療に、
財源を集中することが重要である。
「7月22日付 読売社説」
私の読解力不足のせいか。
結局、何が言いたいんだか、
正直、あんまり良くわかりませんが(汗)
これもこのブログで何回も取り上げていますけど。
日本の診療報酬は、他の先進国なんかに比べて、
不当に低いです。
数分の一から、下手したら1/10位です。
参照:『日米医療報酬比較』
これは、勤務医も開業医も同じなんですね。
経済学的に言うと、「単価」が決められていますから。
儲けようと思ったら、「薄利多売」しか出来ない。
だから、無駄にって言ったら悪いけど、
患者とか検査が多くなっちゃうんですよ。
診療報酬そのものを改善する。
っていう方向自体は良いと思いますけど。
開業医とか、勤務医とか。
そういう区別はないんじゃないかな。
そもそも、開業医と病院で違う診療報酬って、
再診料とかはあるけど。
それ以外は、ほとんどないし。
しかも、病院の診療報酬が増えたって、
勤務医の給料が増える訳じゃないですからね。
そんな事もわからないで言ってるのかしら、
この社説書いてる人。
一ヶ月前に、ほとんど同じ社説を書いている様ですが。
なんか、ほとんど進歩していませんねー。
>医師不足を解決するには、
相当に思い切った対策が必要だろう。
>本当に必要な医療に、
財源を集中することが重要である。
医療費そのものを削減したまま、一部でなんとかする。
っていうのは、全然思い切っていないし。
そんなんじゃ、絶対に解決しませんよ。
医師数増員に加えて、医療費も増額しないと。
ちなみに、約一ヶ月前の6/19に書かれた
読売新聞のほとんど同じ社説は、下に書いておきまーす。
医師増員 計画的な養成と配置を図れ
医師不足を解消していくために、
まずは必要な措置であろう。
厚生労働省は、「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめ、
養成する医師の人数について、これまでの
「抑制」から「増員」へと方針転換した。
1982年に医師数の抑制を閣議決定して以来、
四半世紀ぶりの軌道修正である。
医学部の入学定員は今年度約7800人だが、
これをピークだった約8300人程度に増やす方針だ。
政府は、70年代に1県1医科大学の設置を進め、
医師の養成数を増やしてきた。
しかし、80年代になると
「将来、医師が増えすぎて医療費の高騰を招く」
との見方が強まり、医学部定員の
1割近い削減に踏み切った。
ところが、現実にはいたるところで
医師不足が叫ばれている。
人口1000人当たりの医師数は2・0人で、
経済協力開発機構(OECD)加盟30か国中27位だ。
状況を見れば、積極的な増員へと、
再度の政策転換は当然だ。
むしろ遅すぎたと言えよう。
だが、単に医師の全体数を増やすだけでは、
直面している医師不足現象は解決できない。
国はこれまで、医師数の増加ペースは抑制していたが、
全体数を削減してきたわけではない。
引退する医師は年間3000人前後なので、今
でも毎年4000人ほど医師は増え続けている。
にもかかわらず、「医師が足りない」
という悲鳴が聞こえるのは、自治体病院など
地域医療を担う中核病院を中心に、
勤務医が次々と辞めていくからだ。
総じて勤務医は開業医より収入が低く、
長時間勤務の環境で医療にたずさわっている。
とりわけ、産科や小児科、救急など、
昼夜無く診察を求められる部門は過酷で、
耐えかねた医師が開業医に転身している。
医師が減り、残った医師は
さらに過酷な状況になる、という悪循環だ。
休日・夜間に対応しない開業医が少なくないことや、
専門分野しか診ない医師が増えたことも、
医師不足を助長している。
こうした状況を改善するには、
過酷な分野で頑張る医師、地域医療を
昼夜支える医師に、格段に手厚く
診療報酬を配分するなど、医療費の在り方を
大胆に見直す必要があろう。
不足が顕著な診療科の医師を重点的、
計画的に養成することも重要だ。
一定期間、指定の場所で医師に
勤務してもらうような仕組みも検討すべきである。
「新聞社説アーカイブ:2008年06月19日」
医療崩壊について知りたい人は、これ読んでね!
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)
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医師不足と医療費不足だ。
だから、医師数と医療費、
両方増やす必要がある。
という事は、以前から私がしている主張です。
先日、厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」
というもので「医学部の定員を増やす」
という方向になりましたね。
医学部の定員を増やした事を評価しない、
という人達は、だいたい
「医師の数を増やしても、
医療費が増えてないから駄目だ」
という主張だと思います。
まあ、私も医療費も増額して、
医師の数も増やさないと駄目だ。
と言っていますから。
そういう意味では同じ主張なのかもしれませんが。
私は、今回の医師数増員に関しては、
高く評価をしています。
たしかに、今だに毎年2200億円の社会保障費カット。
というのが続けられ、医療費が増える気配はないんですが。
でも、医療費はこれから増える可能性がありますからね。
というか、増える方向に国民が持っていかないと駄目ですよ。
今度、いつかわかんないけど、衆議院選がありますよね。
この間の参議院選では自民党が惨敗して、
衆議院と参議院で「ねじれ」現象が起きて。
今までだったら、自民党の独裁で、
自民党の都合の良いように政策が決定されて
いましたけど。
それが変わっていますよね。
そんな風に、選挙で政策は変わるんですよ。
今まで、医療っていうのは票に結びつきにくいから。
道路を造るとか、農家を保護する、とか。
そういうのばっか、優遇されてきましたけど。
もう、そういう時代ではないですから。
日本国民、全員が患者になる可能性があるんだから。
今のまま、医療費抑制政策を続けたら、
みんな病院が潰れて、国民(患者)が困る。
医療費(社会保障費)抑制政策を
撤回しないんなら、自民党に票は入れないぞ。
って、国民がみんなで声を上げれば、
日本の医療を崩壊から救えるのかもしれないんですよ。
まあ、厳密に言うと、日本の医療を崩壊から救う、
というのは、もう無理かな、って個人的には思います。
今の日本は、医療崩壊という崖を、奈落の底へ向かって、
一直線に、どんどん加速して突き進んでいる状況です。
それを、崖の上まで持っていくのは、
どんな手段を使っても、もう不可能でしょう。
ただ、谷底に着く時のスピードを、
もう少しゆっくりにする事はできるかな。
と思いますよ。
そうでないと、大惨事になってしまいますから。
その為のブレーキの1つが、
医師数増員だと私は思います。
ただ、この医師数増員というブレーキ。
これ、10年後にしか効かないんですよ。
他のブレーキがないと、10年以内に
谷底に激突して大惨事になっちゃうと思うので。
これだけあれば、万事解決、っていう
魔法のブレーキじゃないんですね。
ただ、医療崩壊の速度を緩める事のできる、
有効なブレーキであるとは思うので。
これだけでは解決しないからといって、
「医師数増員は意味がない」
っていうのは、私はちょっと違うんじゃないかなー、
って思います。
医療崩壊の速度を緩めるブレーキとして、
もう一つ非常に有効なのは医療費増額です。
それに、医療崩壊の原因としての医師不足、
っていうのには絶対的な医師不足と、
患者に対する医師の数の不足、という面があるので。
患者を減らす事=患者のアクセス制限
とか、病院の集約化とか。
病気を予防して、患者の絶対数を減らすとか。
後は、医療崩壊の原因として、医師の過労があるから。
医師以外にできる事務的な仕事などを、
医療秘書とか、医師以外の人間にやってもらう。
その為に、医療秘書の増員という事も重要だと思います。
そいで、以前にいろんな人に紹介されていた、
読売新聞の社説が、ほとんど同じ内容で
また7/22にも出たようなので。
こっちでも引用させて貰いますね。
医師不足対策
増員だけでは10年かかる
医師不足を解決するには、
相当に思い切った対策が必要だろう。
厚生労働省がまとめた「安心と希望の医療確保ビジョン」
を具体化するための有識者会議が発足した。
厚労省は新ビジョンで、医師の養成数を
これまでの「抑制」から「増員」へと方針転換した。
医学部の入学定員を現在の約7800人から、
どこまで増やしていくのか。
有識者会議はまず、これを明示する必要がある。
医師数の抑制方針がとられる以前は、
最大で年間8300人の医師を養成していた。
ピーク時の水準までは早急に回復させるべきだろう。
その上でさらに増員するのか、展望も示さねばなるまい。
だが、医学部の入学者が
一人前の医師になるまでには、10年程度かかる。
増員計画と同時に、即効性のある対策も不可欠である。
喫緊の課題は、新人医師の臨床研修制度の改善だ。
かつて新人医師の大半は、
大学病院の医局で研修していた。
しかし、専門分野に偏った医師が育つ
弊害が目立ったために、一般病院でも
研修できるようになった。
若い医師に幅広い臨床能力を身につけさせるという、
制度の目的は理にかなっている。
ところが、研修医が予想以上に減って
人手不足となった大学病院が、
自治体病院などに派遣していた中堅医師を引き揚げた。
これが急激な医師不足現象の大きな要因である。
研修医の多くは都市部の病院を研修先に選び、
医師偏在に拍車もかけつつある。
これを改めるには、
研修先の選択方法に工夫が求められる。
各都道府県に満遍なく研修医が配属されるような
定員調整が必要だ。
また、これまで大学の医局に
医師派遣を頼ってきた自治体病院に対し、
必要な医師を配置する仕組みや組織作りも重要である。
有識者会議は、診療報酬の
在り方にも踏み込んでもらいたい。
今日の医師不足は、言い換えれば「勤務医不足」だ。
総じて勤務医は、開業医より収入が低く、
長時間勤務で医療に従事している。
産科や小児科、救急など、昼夜を問わず
診察を求められる部門は過酷だ。
耐えかねた医師が開業医に転身している。
現状に歯止めをかけるには、
勤務医向けの診療報酬を大胆に
手厚くする必要があろう。
開業医が交代で病院の夜間診療を応援する、
といった取り組みにも、大いに報いるべきだ。
本当に必要な医療に、
財源を集中することが重要である。
「7月22日付 読売社説」
私の読解力不足のせいか。
結局、何が言いたいんだか、
正直、あんまり良くわかりませんが(汗)
これもこのブログで何回も取り上げていますけど。
日本の診療報酬は、他の先進国なんかに比べて、
不当に低いです。
数分の一から、下手したら1/10位です。
参照:『日米医療報酬比較』
これは、勤務医も開業医も同じなんですね。
経済学的に言うと、「単価」が決められていますから。
儲けようと思ったら、「薄利多売」しか出来ない。
だから、無駄にって言ったら悪いけど、
患者とか検査が多くなっちゃうんですよ。
診療報酬そのものを改善する。
っていう方向自体は良いと思いますけど。
開業医とか、勤務医とか。
そういう区別はないんじゃないかな。
そもそも、開業医と病院で違う診療報酬って、
再診料とかはあるけど。
それ以外は、ほとんどないし。
しかも、病院の診療報酬が増えたって、
勤務医の給料が増える訳じゃないですからね。
そんな事もわからないで言ってるのかしら、
この社説書いてる人。
一ヶ月前に、ほとんど同じ社説を書いている様ですが。
なんか、ほとんど進歩していませんねー。
>医師不足を解決するには、
相当に思い切った対策が必要だろう。
>本当に必要な医療に、
財源を集中することが重要である。
医療費そのものを削減したまま、一部でなんとかする。
っていうのは、全然思い切っていないし。
そんなんじゃ、絶対に解決しませんよ。
医師数増員に加えて、医療費も増額しないと。
ちなみに、約一ヶ月前の6/19に書かれた
読売新聞のほとんど同じ社説は、下に書いておきまーす。
医師増員 計画的な養成と配置を図れ
医師不足を解消していくために、
まずは必要な措置であろう。
厚生労働省は、「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめ、
養成する医師の人数について、これまでの
「抑制」から「増員」へと方針転換した。
1982年に医師数の抑制を閣議決定して以来、
四半世紀ぶりの軌道修正である。
医学部の入学定員は今年度約7800人だが、
これをピークだった約8300人程度に増やす方針だ。
政府は、70年代に1県1医科大学の設置を進め、
医師の養成数を増やしてきた。
しかし、80年代になると
「将来、医師が増えすぎて医療費の高騰を招く」
との見方が強まり、医学部定員の
1割近い削減に踏み切った。
ところが、現実にはいたるところで
医師不足が叫ばれている。
人口1000人当たりの医師数は2・0人で、
経済協力開発機構(OECD)加盟30か国中27位だ。
状況を見れば、積極的な増員へと、
再度の政策転換は当然だ。
むしろ遅すぎたと言えよう。
だが、単に医師の全体数を増やすだけでは、
直面している医師不足現象は解決できない。
国はこれまで、医師数の増加ペースは抑制していたが、
全体数を削減してきたわけではない。
引退する医師は年間3000人前後なので、今
でも毎年4000人ほど医師は増え続けている。
にもかかわらず、「医師が足りない」
という悲鳴が聞こえるのは、自治体病院など
地域医療を担う中核病院を中心に、
勤務医が次々と辞めていくからだ。
総じて勤務医は開業医より収入が低く、
長時間勤務の環境で医療にたずさわっている。
とりわけ、産科や小児科、救急など、
昼夜無く診察を求められる部門は過酷で、
耐えかねた医師が開業医に転身している。
医師が減り、残った医師は
さらに過酷な状況になる、という悪循環だ。
休日・夜間に対応しない開業医が少なくないことや、
専門分野しか診ない医師が増えたことも、
医師不足を助長している。
こうした状況を改善するには、
過酷な分野で頑張る医師、地域医療を
昼夜支える医師に、格段に手厚く
診療報酬を配分するなど、医療費の在り方を
大胆に見直す必要があろう。
不足が顕著な診療科の医師を重点的、
計画的に養成することも重要だ。
一定期間、指定の場所で医師に
勤務してもらうような仕組みも検討すべきである。
「新聞社説アーカイブ:2008年06月19日」
医療崩壊について知りたい人は、これ読んでね!
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)
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いつもお世話になっている、川口恭さんの
『ロハス・メディカルブログ』に、
舛添要一厚生労働大臣のインタビューが
書いてありましたよ!
舛添厚労大臣に関しては、医師の中からは
賛否両論あると思いますけど。
私は、良くやっている方だと思います。
100%全部認める、って事はもちろんないけど。
日本の医療崩壊の原因で、最も大きいのは
医師不足と医療費不足だから。
医療費も医師の数も増やしなさい。
っていう主張は、私と同じだし。
患者当たりの医師数が少ないんだから、患者の側も、
無駄に病院にかかるのを我慢しなさい、とか。
官僚は現場を知らないから駄目なんだ、とか。
なんとなく、私が言ってきた事と似ていると思います。
舛添厚労大臣は、パフォーマンスが先行する。
っていう事は事実なので。
それがあんまり気にくわない、とう人も
結構いるのかもしれませんが。
前と言っている事が全然違うとか、
言い訳ばっかして、人のせいにしたりとか。
そういうのは比較的少ないし。
個人的には買っています。
年金の問題の時は、ちょっとなー。
って思った時もありましたけどね。
ちょっと長いので、一部省略しますから。
全部読みたい人は、『ロハス・メディカル』を読んでね!
~ ウソをつく官僚は、クビを切るしかない ~
川口恭 2008年06月28日
昨日、舛添要一厚生労働大臣のインタビューを行いました。
――『安心と希望の医療確保ビジョン』の
セールスポイントを教えてください。
一番、国民が心配しているお医者さんの不足、
奈良で妊婦さんがたらい回しされて
大阪へ連れて行かれて死産したとか、
そういう話がいっぱいありますでしょ。
小児科が足りないとかね。
そういう問題に対して、基本的に
厚生労働省担当相としてどう対応するか
考えましたということです。
国民みんなが足りない足りないと思っているのに、
平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は
役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると
答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。
そんなの普通の人から見たら違うんじゃないの
ということで、国会答弁から変えた。
まず一つはお医者さん増やすよ、
医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、
それが第一。
それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。
霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。
現場中心で現場の地域のネットワークを
いかに構築するかっていうことで。
周産期医療センターなんてのやっているけれど、
それがない宮崎の方がむしろうまくいっている
というのは、ハコモノなんか作ったって
人がいなければダメなのね。
ハコモノなんかなくったって
ちゃんとやっている所はある。
たとえば江戸川区の医師会とか、
見に行ったけれどそうだった。
で、26日に行った日野市立病院のように
立派なNICUのハコモノなんか作ったって、
お医者さんがいなかったら
閉鎖されて生きてない、と。
だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを
大事にしてやりますよ、ということ。
それから3番目の柱は、
やっぱり国民も協力してくださいということ。
兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、
あそこのお母さんたちの
『小児科を守る会』があるでしょ、
ああいう実質的な活動で1円もかからないで
小児科の負担を減らすことができている。
だから日野市に行った時に、
市長と地元の国会議員に
日野市で同じことしなさいよと言いました。
何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、
霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も
厚生労働官僚もダメだってことなんですね。
それからもう一つは、ただ予算を増やして
人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。
改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、
ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。
じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、
自分たちの権限は縮小しない形で、
天下り先は確保したまま、
規制権限を強化したまま、
そうじゃないだろう、と。
私が言っているムダを省けというのは、
官僚たちがやっている規制のせいで
金がかかってるんじゃないのということ。
だったら規制外せばいいじゃない。
たとえば医療機器だって規制で
がんじがらめにしているから
アメリカの何倍の価格にもなる。
それから、何枚も何枚もお医者さんが
紙を出さなきゃいけないから、
それだけでお医者さんの時間がなくなっちゃう。
その書類作成の時間がなくなるだけでも、
コスト的に相当のはず。
要するに規制緩和をちゃんとやる。
国民の安全にかかわるところを何だ、
みたいな議論にすぐするけれど、
そういうすり替えはダメですよ、
とそういうことですね。
だから改革はちゃんとやるんですよ。
――医師数をどこまで増やすか、
具体的な数を挙げることは可能ですか。
『骨太の方針08』では過去最大限のところまで行く
というのが注釈で書いてあります。
それを上限とするニュアンスが
ないようにしましたから、
とりあえずそこまで増やすと8360ですね。
今から500ぐらい増えるのかな。
色々なシミュレーションをやって、
やっぱり年間400ぐらいずつ増やしていく
ってのは解消策として妥当なところだと思うけれど、
それはまた多すぎるのか
少なすぎるのか色々議論して。
その議論の前提は、週に80時間、
90時間働いているという人は
本来1人じゃなくて2人いれば
40時間から50時間で済むはずなんで。
人として当たり前の働きをする前提です。
生身の体で自分が病気になっちゃったら
仕方ないんで。
今、医者が足りているからいいじゃないか
と言うんじゃなくて、違うんですよ、
この人は80時間働いているんですよ、
もし40時間にするんだったら倍いるでしょう。
そういう論理できちんと計算していく
ということです。
もう一つは、介護士、看護師、助産師といった
コメディカル、メディカルクラークも含めてですけれど、
それをもっと活用する、スキルミックスをやっていくと、
これをもっとやっていく。
その時にも、お金がなくてスキルミックスが
できるわけがなくて、だから看護師の数をガっと増やす、
質を上げる、こういうことを
やらないといけないと思います。
それも一つの大きな改革の目玉だと思います。
――患者・国民がビジョンに対して
協力できることは何でしょう。
たとえば柏原病院の例のように、
コンビニ診療をやめてください、ということですね。
『柏原病院の小児科を守る会』のパンフレットを見て、
ウチにも小さな子がいるから、
いいなと思って家に置いているんです。
この子の顔色がこうだったらすぐ救急車呼びなさい、
こうだったら熱冷ましてから呼びなさい、
こうだったらこの薬を飲ませなさいと
フローチャートで書いてある。
あれは、小児科を守る会が自らトリアージの仕方を
住民に教えたんですね。
それからもう一つは赤ちゃんが調子悪かったら
昼間診せなさいと。
昼間子供を放ったらかしておいて、
夜中にパニくって救急車呼んで、
そうするとそんなのが1人で当直している
お医者さんのところへどんどん来る。
診ても大したことないのに、その間に
本当に緊急の子供が来た時にもう診られない。
だからトリアージを国民にもやってもらう。
乱診乱療じゃないけど、コンビニ診療をやめる、
こういうこと。
つまり、あなた命守りたいんでしょ、
お医者さんいなかったら困るでしょ、
看護師さんいなかったら困るでしょ、
なのに逃げて行ってますよ。
くだらない負担をかけるからですよ。
無駄な負担をかけないようにしましょう、
ということですね。
厚生労働大臣が頑張るとか、お医者が頑張るとか、
看護師が頑張るだけで救われる問題ではなくて、
あなたが頑張ってくれないとダメ、
オールジャパンでやる話なんですよと。
やはり患者側の協力がなければ。
病気を治すんでもそうですよね。
お医者さんの言うこと聴かないで
勝手やってたらダメで、
やっぱり養生しなさいと言った時に
ちゃんとやってくれるかどうか、
非常に大きいと思いますね。
――総理の「5つの安心プラン」の中で
「厚生労働行政改革」だけ妙に異質と思うのですが。
それはまさに医療確保ビジョンも同じ発想で、
今から介護ビジョンもやろうと思っているのだけれど、
こういうことすらできなかったのが、
医者が足りないのに足りてますと
言い続けたってのが、厚生労働省の体質。
自分で言うのもおかしいけれど
普通の大臣なら、医者が足りませんって
言うところまで持ってこれないですよ。
私だからできている面があって、
みんな批判するんだけれど、
言ってしまうんですね国会で。
はい足りませんよ、と。
世論に対してもテレビなんかでも足りませんと言う。
ウソをつくな、と。
その闘い、それは肝炎なんかでもみな同じですよ。
ウソをついて大臣が言おうが
何をしようが勝手気まま。
それはもう許さないよ、と。
だからこれはもう改革ですよ。
言うことをきかないヤツは首を切ると。
だから例えば、医学部を出て
免許を持っているか知らないけど、
インターンぐらいやったかもしらんけど、
臨床も何もやらないでずっとやってて、
それで、あんた日本のお医者のトップに
立つのかね、と。
おかしいだろう、と。
だから臨床やるかどうかは別にして、
とにかく現場2年ぐらい、腕に自信がないなら
病院の事務長としても入ってもいいから、
とにかく病院の実態を見てくださいよ、と。
そして帰ってくれば、いい政策ができる。
だから、まあ徹底的にやろうとしているのは技官ね。
医系、薬系含め技官人事、
誰も手をつけないで聖域になっている。
私は東大法学部だから、事
務官の局長かなんかは全部分かる。
ところが局長でも医政とか健康局長なんかは
GHQの指令で医師免許がないと
いけないことになっている、と。
そんなバカなことはないんで。
医師免許なんかなくたって、
事務能力のある局長がいて、
下の課長の何人かに優秀な医者がいればいい。
その医者も臨床やったことない外に出たことない
なんてのじゃなくて、ちゃんとやって
患者の面倒を見たことある人。
看護師でもいい。
外の血も入れて交流していかないとダメなんで、
まさに厚生労働省改革というのは、
これまでの失敗とウソで塗り固めた
状況を変えるということ。
組織を変えてこういう組織にしますよ
というやり方もあるけれど、『医療ビジョン』も
まさに改革そのもので、
出ないですよ普通はこんなもの。
まさに闘いなんで、医者の数が不足してますと
書かないでくださいから始まるだろ、
不足してますと書くまでに
どれだけの闘いをやっているかね。
国会も与野党を動員して、国権の最高機関である
国会で大臣が足りないと言っているのに、
役人が足りていると言うのなら、
それはもう役人の首を切るしかないですよ。
そういう現実に動かしていきながら改革します。
組織変えして何局を何局に移す、何局を廃止する、
そしたら改革かってそうじゃないんですよ。
結局、改廃したところで人が
変わらなければ変わらないんで。
ボンと医療確保ビジョン。
で、何とか審議会とか色んなものが
いっぱいあったって、結局御用学者連れて来て
役人の隠れ蓑。
そんなもの役に立つわけないだろう。
だからそれはもうやめるということであってね、
審議会も中医協も含めてあらゆる関連のところを
見直すと、そういうことなんです。
国民のための仕事がどうしたらできるのかと、
その観点だけに尽きると思いますよ。
そりゃ面白いよ。
今回の医療ビジョンを俺がやるって言ったことが
まずショックなんだけど、それがこうした形で実を結び、
今日骨太の方針で確定するけれど
医師不足がうたわれ、閣議決定が引っくり返され、
社会保障や医師不足には財源を確保するということが
書かれたこと自体が奇跡的なんですよね。
顛末を小説にでも書いたら面白いものができるんで。
だから、その方針をやるしかない、と。
幸いそういうことができるのは国民が
基本的に支持してくれているからですよ。
役人が何と言おうと。
国民の支持がなくなったらダメだから。
だから国民がちゃんと支持してくれて、
問責決議だって85%が俺に対してやるのは
反対だから出せないんですね。
85%の国民が支持しているヤツに問責出したら、
出した方が怒られちゃう。
それはちゃんと国民が仕事をしていることを
評価してくれていると思うので、
この姿勢を失わずにやるということですね。
(このインタビューを抄録したものが、
『ロハス・メディカル』08年8月号に掲載されます)
参照:『ウソをつく官僚は、クビを切るしかない』
舛添厚労大臣は日本の医療事情の事も
結構わかっているし。
言っている事はまっとうだし。
筋が通っていて、良い話だと思いますよ、私は。
弱冠、舛添厚労大臣の自慢が入っているので(笑)
ちょっと、かちんと来る人もいるのかもしれませんがね。
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』
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『ロハス・メディカルブログ』に、
舛添要一厚生労働大臣のインタビューが
書いてありましたよ!
舛添厚労大臣に関しては、医師の中からは
賛否両論あると思いますけど。
私は、良くやっている方だと思います。
100%全部認める、って事はもちろんないけど。
日本の医療崩壊の原因で、最も大きいのは
医師不足と医療費不足だから。
医療費も医師の数も増やしなさい。
っていう主張は、私と同じだし。
患者当たりの医師数が少ないんだから、患者の側も、
無駄に病院にかかるのを我慢しなさい、とか。
官僚は現場を知らないから駄目なんだ、とか。
なんとなく、私が言ってきた事と似ていると思います。
舛添厚労大臣は、パフォーマンスが先行する。
っていう事は事実なので。
それがあんまり気にくわない、とう人も
結構いるのかもしれませんが。
前と言っている事が全然違うとか、
言い訳ばっかして、人のせいにしたりとか。
そういうのは比較的少ないし。
個人的には買っています。
年金の問題の時は、ちょっとなー。
って思った時もありましたけどね。
ちょっと長いので、一部省略しますから。
全部読みたい人は、『ロハス・メディカル』を読んでね!
~ ウソをつく官僚は、クビを切るしかない ~
川口恭 2008年06月28日
昨日、舛添要一厚生労働大臣のインタビューを行いました。
――『安心と希望の医療確保ビジョン』の
セールスポイントを教えてください。
一番、国民が心配しているお医者さんの不足、
奈良で妊婦さんがたらい回しされて
大阪へ連れて行かれて死産したとか、
そういう話がいっぱいありますでしょ。
小児科が足りないとかね。
そういう問題に対して、基本的に
厚生労働省担当相としてどう対応するか
考えましたということです。
国民みんなが足りない足りないと思っているのに、
平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は
役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると
答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。
そんなの普通の人から見たら違うんじゃないの
ということで、国会答弁から変えた。
まず一つはお医者さん増やすよ、
医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、
それが第一。
それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。
霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。
現場中心で現場の地域のネットワークを
いかに構築するかっていうことで。
周産期医療センターなんてのやっているけれど、
それがない宮崎の方がむしろうまくいっている
というのは、ハコモノなんか作ったって
人がいなければダメなのね。
ハコモノなんかなくったって
ちゃんとやっている所はある。
たとえば江戸川区の医師会とか、
見に行ったけれどそうだった。
で、26日に行った日野市立病院のように
立派なNICUのハコモノなんか作ったって、
お医者さんがいなかったら
閉鎖されて生きてない、と。
だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを
大事にしてやりますよ、ということ。
それから3番目の柱は、
やっぱり国民も協力してくださいということ。
兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、
あそこのお母さんたちの
『小児科を守る会』があるでしょ、
ああいう実質的な活動で1円もかからないで
小児科の負担を減らすことができている。
だから日野市に行った時に、
市長と地元の国会議員に
日野市で同じことしなさいよと言いました。
何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、
霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も
厚生労働官僚もダメだってことなんですね。
それからもう一つは、ただ予算を増やして
人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。
改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、
ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。
じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、
自分たちの権限は縮小しない形で、
天下り先は確保したまま、
規制権限を強化したまま、
そうじゃないだろう、と。
私が言っているムダを省けというのは、
官僚たちがやっている規制のせいで
金がかかってるんじゃないのということ。
だったら規制外せばいいじゃない。
たとえば医療機器だって規制で
がんじがらめにしているから
アメリカの何倍の価格にもなる。
それから、何枚も何枚もお医者さんが
紙を出さなきゃいけないから、
それだけでお医者さんの時間がなくなっちゃう。
その書類作成の時間がなくなるだけでも、
コスト的に相当のはず。
要するに規制緩和をちゃんとやる。
国民の安全にかかわるところを何だ、
みたいな議論にすぐするけれど、
そういうすり替えはダメですよ、
とそういうことですね。
だから改革はちゃんとやるんですよ。
――医師数をどこまで増やすか、
具体的な数を挙げることは可能ですか。
『骨太の方針08』では過去最大限のところまで行く
というのが注釈で書いてあります。
それを上限とするニュアンスが
ないようにしましたから、
とりあえずそこまで増やすと8360ですね。
今から500ぐらい増えるのかな。
色々なシミュレーションをやって、
やっぱり年間400ぐらいずつ増やしていく
ってのは解消策として妥当なところだと思うけれど、
それはまた多すぎるのか
少なすぎるのか色々議論して。
その議論の前提は、週に80時間、
90時間働いているという人は
本来1人じゃなくて2人いれば
40時間から50時間で済むはずなんで。
人として当たり前の働きをする前提です。
生身の体で自分が病気になっちゃったら
仕方ないんで。
今、医者が足りているからいいじゃないか
と言うんじゃなくて、違うんですよ、
この人は80時間働いているんですよ、
もし40時間にするんだったら倍いるでしょう。
そういう論理できちんと計算していく
ということです。
もう一つは、介護士、看護師、助産師といった
コメディカル、メディカルクラークも含めてですけれど、
それをもっと活用する、スキルミックスをやっていくと、
これをもっとやっていく。
その時にも、お金がなくてスキルミックスが
できるわけがなくて、だから看護師の数をガっと増やす、
質を上げる、こういうことを
やらないといけないと思います。
それも一つの大きな改革の目玉だと思います。
――患者・国民がビジョンに対して
協力できることは何でしょう。
たとえば柏原病院の例のように、
コンビニ診療をやめてください、ということですね。
『柏原病院の小児科を守る会』のパンフレットを見て、
ウチにも小さな子がいるから、
いいなと思って家に置いているんです。
この子の顔色がこうだったらすぐ救急車呼びなさい、
こうだったら熱冷ましてから呼びなさい、
こうだったらこの薬を飲ませなさいと
フローチャートで書いてある。
あれは、小児科を守る会が自らトリアージの仕方を
住民に教えたんですね。
それからもう一つは赤ちゃんが調子悪かったら
昼間診せなさいと。
昼間子供を放ったらかしておいて、
夜中にパニくって救急車呼んで、
そうするとそんなのが1人で当直している
お医者さんのところへどんどん来る。
診ても大したことないのに、その間に
本当に緊急の子供が来た時にもう診られない。
だからトリアージを国民にもやってもらう。
乱診乱療じゃないけど、コンビニ診療をやめる、
こういうこと。
つまり、あなた命守りたいんでしょ、
お医者さんいなかったら困るでしょ、
看護師さんいなかったら困るでしょ、
なのに逃げて行ってますよ。
くだらない負担をかけるからですよ。
無駄な負担をかけないようにしましょう、
ということですね。
厚生労働大臣が頑張るとか、お医者が頑張るとか、
看護師が頑張るだけで救われる問題ではなくて、
あなたが頑張ってくれないとダメ、
オールジャパンでやる話なんですよと。
やはり患者側の協力がなければ。
病気を治すんでもそうですよね。
お医者さんの言うこと聴かないで
勝手やってたらダメで、
やっぱり養生しなさいと言った時に
ちゃんとやってくれるかどうか、
非常に大きいと思いますね。
――総理の「5つの安心プラン」の中で
「厚生労働行政改革」だけ妙に異質と思うのですが。
それはまさに医療確保ビジョンも同じ発想で、
今から介護ビジョンもやろうと思っているのだけれど、
こういうことすらできなかったのが、
医者が足りないのに足りてますと
言い続けたってのが、厚生労働省の体質。
自分で言うのもおかしいけれど
普通の大臣なら、医者が足りませんって
言うところまで持ってこれないですよ。
私だからできている面があって、
みんな批判するんだけれど、
言ってしまうんですね国会で。
はい足りませんよ、と。
世論に対してもテレビなんかでも足りませんと言う。
ウソをつくな、と。
その闘い、それは肝炎なんかでもみな同じですよ。
ウソをついて大臣が言おうが
何をしようが勝手気まま。
それはもう許さないよ、と。
だからこれはもう改革ですよ。
言うことをきかないヤツは首を切ると。
だから例えば、医学部を出て
免許を持っているか知らないけど、
インターンぐらいやったかもしらんけど、
臨床も何もやらないでずっとやってて、
それで、あんた日本のお医者のトップに
立つのかね、と。
おかしいだろう、と。
だから臨床やるかどうかは別にして、
とにかく現場2年ぐらい、腕に自信がないなら
病院の事務長としても入ってもいいから、
とにかく病院の実態を見てくださいよ、と。
そして帰ってくれば、いい政策ができる。
だから、まあ徹底的にやろうとしているのは技官ね。
医系、薬系含め技官人事、
誰も手をつけないで聖域になっている。
私は東大法学部だから、事
務官の局長かなんかは全部分かる。
ところが局長でも医政とか健康局長なんかは
GHQの指令で医師免許がないと
いけないことになっている、と。
そんなバカなことはないんで。
医師免許なんかなくたって、
事務能力のある局長がいて、
下の課長の何人かに優秀な医者がいればいい。
その医者も臨床やったことない外に出たことない
なんてのじゃなくて、ちゃんとやって
患者の面倒を見たことある人。
看護師でもいい。
外の血も入れて交流していかないとダメなんで、
まさに厚生労働省改革というのは、
これまでの失敗とウソで塗り固めた
状況を変えるということ。
組織を変えてこういう組織にしますよ
というやり方もあるけれど、『医療ビジョン』も
まさに改革そのもので、
出ないですよ普通はこんなもの。
まさに闘いなんで、医者の数が不足してますと
書かないでくださいから始まるだろ、
不足してますと書くまでに
どれだけの闘いをやっているかね。
国会も与野党を動員して、国権の最高機関である
国会で大臣が足りないと言っているのに、
役人が足りていると言うのなら、
それはもう役人の首を切るしかないですよ。
そういう現実に動かしていきながら改革します。
組織変えして何局を何局に移す、何局を廃止する、
そしたら改革かってそうじゃないんですよ。
結局、改廃したところで人が
変わらなければ変わらないんで。
ボンと医療確保ビジョン。
で、何とか審議会とか色んなものが
いっぱいあったって、結局御用学者連れて来て
役人の隠れ蓑。
そんなもの役に立つわけないだろう。
だからそれはもうやめるということであってね、
審議会も中医協も含めてあらゆる関連のところを
見直すと、そういうことなんです。
国民のための仕事がどうしたらできるのかと、
その観点だけに尽きると思いますよ。
そりゃ面白いよ。
今回の医療ビジョンを俺がやるって言ったことが
まずショックなんだけど、それがこうした形で実を結び、
今日骨太の方針で確定するけれど
医師不足がうたわれ、閣議決定が引っくり返され、
社会保障や医師不足には財源を確保するということが
書かれたこと自体が奇跡的なんですよね。
顛末を小説にでも書いたら面白いものができるんで。
だから、その方針をやるしかない、と。
幸いそういうことができるのは国民が
基本的に支持してくれているからですよ。
役人が何と言おうと。
国民の支持がなくなったらダメだから。
だから国民がちゃんと支持してくれて、
問責決議だって85%が俺に対してやるのは
反対だから出せないんですね。
85%の国民が支持しているヤツに問責出したら、
出した方が怒られちゃう。
それはちゃんと国民が仕事をしていることを
評価してくれていると思うので、
この姿勢を失わずにやるということですね。
(このインタビューを抄録したものが、
『ロハス・メディカル』08年8月号に掲載されます)
参照:『ウソをつく官僚は、クビを切るしかない』
舛添厚労大臣は日本の医療事情の事も
結構わかっているし。
言っている事はまっとうだし。
筋が通っていて、良い話だと思いますよ、私は。
弱冠、舛添厚労大臣の自慢が入っているので(笑)
ちょっと、かちんと来る人もいるのかもしれませんがね。
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「谷本整形」の点滴作り置きの問題に関しては。
最初に書いた記事、
『点滴作り置きの問題、1』
の時から、単純に「点滴の作り置き」はいけない。
という視点だけでは駄目だ。
それだけでなく、診療報酬の問題や、
衛生、安全管理にお金をかけても、目先のメリットがない。
とか、そういう「システム」の事についても考えなければいけない。
という事は、何度もこのブログに書いている通りです。
ただ、
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
の記事にも書いたとおり。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
という事に関しては、今まであった情報からも、
谷本整形には非があるようなので。
これに関しては、医師の側からも、
いけないものはいけない。
という事を言っていくべきだ、とは思います。
「点滴の作り置き」そのものは、さほど悪くない。
というのは、最初からこのブログでも書いていますけど。
それに関して、専門家でもなんでもない、
私一人が言っていても、何の説得力もないので。
新聞等に出ている、「専門家」の意見なども紹介して
「点滴の作り置き」全てがいけないという訳ではない。
という事について、書いていきましょうか。
まずは、安全や衛生を管理する親玉。
「厚生労働省」。
その中でも、最もそういう事に詳しいと思われる、
厚生労働省医療安全推進室の意見が、
6月11日の産経新聞に載っていたので、紹介しましょう。
伊賀・患者死亡 点滴液を作り置き
県警、医師や看護師ら聴取
厚生労働省医療安全推進室は
「点滴の作り置きを禁じる規則はないが、
衛生的な環境で、少なくとも
1日以内に使用するのが医学的な常識。
県から詳しい状況の報告を待ちたい」
と話している。
『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
厚生労働省医療安全推進室の意見としては、
「点滴の作り置き」自体が悪いんじゃなくて、
不衛生な状態で、1日以上経った点滴を
使ってはいけませんよ。
っていう事ですね。
次に、名古屋市立大学薬学部(臨床薬学)の
木村和哲教授の意見。
変調5人から細菌 伊賀の医院
ずさん管理 常態化 点滴1日100人超
医療現場での薬剤の取り扱いに詳しい
名古屋市立大学薬学部の木村和哲教授(臨床薬学)は、
「点滴は調剤後にすぐに使用するのが原則で、
品質が保持できる清潔な環境でも24時間以内が限度。
調剤の時点で雑菌混入の可能性があるうえ、
時間がたつにつれて菌は増殖する」と指摘。
一方、厚生労働省によると、
薬剤の安全管理は医師法に定められているものの、
点滴の作り置きを禁じる法律はない。
『2008年6月12日 読売新聞』
この先生の意見も、
不衛生な状態で24時間以上経ったら駄目だよ。
っていう意見ですね。
厚生労働省と、薬学部の大学教授という、
2人の専門家の意見をまとめると。
不衛生な状態で24時間以上経った
点滴を使ってはいけない。
っていう事ですかね。
「谷本整形」の場合は、丸1日以上、
常温で事務の机の上とか、不衛生な状態で放置していた。
っていう事ですから。
これは、問題がある、って言ってもよいでしょう。
でも、逆に言うと、専門家2人とも、
「清潔な状態で24時間以内ならOK。」
っ言っているともとれませんかねー。
私は循環器内科医ですけど。
循環器っていうのは、心臓を主に扱っている科なので。
入院患者には、心不全の患者さんとかが多いんですよ。
心不全っていうのは、心臓の機能が悪くて、
十分に血液を送り出せない状態が続いて。
肺や体に水が貯まって、苦しくなる等の症状が出る
病気というか、病態です。
そういう患者さんの場合は、点滴をするんですけど。
たくさんの点滴ができないんですよー。
だから「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」
っていう機械を使って。
一時間に20ccとか、一時間に2ccとか。
そういう、少ない量を機械で測定しながら、
点滴していくんですよ。
そういう場合っていうのは、一回に500ccとか、
50ccとかっていう点滴を作って。
「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」っていう
機械を使って、持続点滴をするんだけど。
一回の点滴が終わるまでに、丸1日くらいかかるんです。
こういうの、24時間持続点滴って言います。
点滴を作ってから24時間以内に使う。
っていうのと、
点滴を作ってすぐに使って、
持続で24時間使い続ける。
っていうのは、時間的には同じですよね。
でも、この24時間の持続点滴でも、
普通なら問題は起こらないんですよ。
清潔な操作で点滴を作ったり使ったりしていればね。
前のブログでも書いたし、他の医者からの
コメントとかを見てもそうなんだけど。
「谷本整形」の場合は、「点滴の作り置き」が悪い、
っていうよりは、
清潔操作ができていなかったのが
悪かったんじゃないか。
って、私は思います。
そいで、今日入った情報ですけど。
やっぱり、「清潔操作が不十分」だったようですね。
それに、谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液。
それと、体調不良になった患者が入院した
伊賀市内の別の2病院から出して貰った菌。
その全部から、同じ菌。
セラチア菌の一種「セラチア・リクファシエンス」
っていうのが見つかったようですね。
<点滴死亡>三重県、
「谷本整形」の院内感染と断定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000032-mai-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴治療を
受けた患者が体調不良を訴え1人が死亡した問題で、
三重県は19日、菌検査の結果、
入院患者の血液から検出された菌と、
9日に使用した点滴薬剤の残液から検出された菌が、
いずれも同じ種類のセラチア菌だったと発表した。
点滴液で使用していた綿からも同じ菌を検出。
また、綿の消毒に消毒用アルコールを
使用していなかったことが分かり、県は不十分な
衛生管理の中での点滴治療による院内感染と断定した。
県は谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液の菌検査とともに、
体調不良になった患者が入院した伊賀市内の
別の2病院から提供を受けた菌株の同定検査を進めていた。
その結果、いずれの菌もセラチア菌の一種
「セラチア・リクファシエンス」
であることが分かったという。
また看護師らからの聴き取りで、
点滴の注入個所を消毒する綿に消毒用アルコールより
消毒する力が弱い薬剤を使っていたことが判明。
使用の際の希釈基準は10~50倍なのに対し、
谷本整形では1000倍の希釈液を使用しており、
県は「ほとんど消毒能力はなかったとみられる」という。
これらのことから点滴治療の過程でセラチア菌が混入し、
長時間作り置きする間に菌が増殖したとみている。
計29人の被害者のうち、9日は死亡した1人を含め、
入院12人、通院2人と被害が集中。
入院患者のうち6人の血液からセラチア菌が検出された。
『2008年:6月19日:毎日新聞』
これだけの証拠が揃えば、
「谷本整形」の院内感染と断定して良いと思われます。
それと、血液の中からセラチア菌が見つかったのは、
5人じゃなくて、6人だったんですね。
すいません。
昨日までの情報では、清潔操作に難がありそうだ。
というのは、
>作り置きした薬剤を事務机に置いたり、
看護師がタオルを使い回しするなど
っていう情報くらいしかなかったんですけど。
どうやら、綿の消毒に消毒用アルコールを使わずに、
消毒用アルコールより消毒する力が弱い
消毒液を使っていたようですね。
これに関しては、時事通信の記事の方が詳しいです。
薄い消毒液使う=脱脂綿取り扱いは素手
-点滴患者死亡・三重
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000098-jij-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者らが腹痛などを訴え、
女性1人が死亡した事件で、同診療所が
点滴室の脱脂綿を消毒する際、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液を
使っていたことが19日、県の調べで分かった。
看護師らが脱脂綿を素手で取り扱っていたことも判明。
県はずさんな衛生管理が感染の原因になったとみて、
さらに詳しく調べている。
県健康福祉部によると、谷本整形では点滴室と
中待合室の2カ所で点滴液を調合。
注射針の消毒に使う脱脂綿を消毒する際、
中待合室では消毒用アルコールを、
点滴室では殺菌薬を使っていた。
セラチア菌が検出されたのは点滴室の綿だけだった。
点滴室の殺菌薬は「グルコン酸クロルヘキシジン」5%液。
メーカーの使用基準は「10~50倍希釈」
とされていたが、看護師らは1000倍に薄めて使っていた。
同部は「この濃度ではほとんど消毒効果がない」
としている。
県の調査に対し、看護師は
「中待合室では、患者の出入りが多く、アルコールを使っていた」
「アルコールだと皮膚が荒れることもあるため、
点滴室では(殺菌薬に)変えた」と証言。
県は、看護師らがアルコールの方が
消毒効果が高いことを認識しながら、
殺菌薬を使ったとみている。
脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
この際、看護師らは手袋やピンセットを使わずに
素手で扱っていたという。
これまでの調査で、県は脱脂綿のセラチア菌が
注射針を通して点滴液に混入し、
作り置きにより増殖したとみている。
『2008年6月19日:時事通信』
はっきり言って、これはお粗末ですねー。
今の時代、感染とかそういうのには、
いくら気を遣っても遣いすぎることはない。
という位、きちんとやらなければならないと思いますが。
使い回しのタオルも酷いけど。
>脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
これ自体も、ちょっと時代遅れかと思うけどねー。
脱脂綿とか「酒精綿」っていうのは、
アルコールがしみた布なのですけどね。
これって、今の時代。
全部、完全に別々の物が多いんですよ。
具体的には、こんな感じ。
→ 『オキサメディカル:酒精綿』
このサイトの一番左の酒精綿を拡大したのがこれっす。

一個一個、それぞれの酒精綿が
バラバラのパックに入っていますよね。
酒精綿が1枚ずつ包装されていますから。
感染のリスクもほとんどないし。
アルコールの濃度低下っていうのも、
心配する必要がありません。
一番右のやつは、1つの箱に、
酒精綿が10枚入っているんだけど。
外来で、患者が何十人もいる、とか。
そういう時だったら、10枚でも、
あっという間に使っちゃうかねら。
これでも、ほとんど感染のリスクとかはなさそうです。
一枚一枚包装されていると、開封するのに
結構時間がかかちゃいますよね。
たくさんの患者さんがいるとこだったら、
こういうのでも、悪くないかな。
とは思います。
でもね。
消毒液の中でも繁殖する菌っていうのもあるから。
消毒液の容器の中に消毒液を入れて、
足りなくなったら補充する。
っていうやり方は、仮に消毒液が正しい濃度だとしても、
今の時代としては不十分だと思いますよ、私は。
病院の場合であれば、よっぽど古い病院以外は、
こういう事はやっていないと思います。
しかも、その継ぎ足した消毒液っていうのが、
何日前のか管理もされていない。
っていう状態だったら、
そりゃあ、細菌が繁殖してもしょうがないでしょ。
もちろん、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液
っていうのは、お話しにもならないですけどね。
100歩譲って、正しい濃度で
毎日交換しなきゃだめでしょー。
そんな訳で、まとめると。
脱脂綿を消毒液容器に入れて、
綿が少なくなるたびに、綿と消毒薬を継ぎ足していた。
この消毒液の濃度が、ほとんど消毒効果が
ないくらい薄い濃度で。
しかも、継ぎ足し、継ぎ足しだから、
何日前の消毒液かわかんないような状態。
だから、消毒液の容器の中で、セラチア菌が繁殖して。
その容器の中にある、脱脂綿にセラチア菌が付着。
そのセラチア菌がくっついた脱脂綿で、
点滴の容器を拭いたので、
点滴の容器の表面にセラチア菌が付着。
その上から注射針を刺したから、
点滴液の中にセラチア菌が入った。
そして、それを使うまでに、
常温で丸1日以上の時間が経っていたから、
セラチア菌が大量に増殖して、
それが血液の中に入った。
結果として、「敗血症、菌血症」という状態になって、
29人の患者が具合悪くなって、1人が亡くなった。
こういう流れになると思います。
この中で最も問題になる点は、
消毒をする為の消毒液の容器の中で
セラチア菌を繁殖させてしまった。
という事だと思いますけどね、私は。
最も悪いのは、きちんと消毒しなかった。
という、清潔操作が不十分だった点。
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
で書いた表現を使うと、
「安全、衛生管理を怠った」
という事だと思います。
そして、24時間以上、不衛生な状態で放置、
いわゆる「点滴の作り置き」が加わって、
こういう結果になってしまった。
という事が言えるかと思います。
「点滴の作り置き」=悪という構図ではなくって。
清潔操作というのが最も重要。
それに、
点滴も、24時間以内ならさほど問題ない。
という点に、もっと注目すべきだと思いますよ。
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最初に書いた記事、
『点滴作り置きの問題、1』
の時から、単純に「点滴の作り置き」はいけない。
という視点だけでは駄目だ。
それだけでなく、診療報酬の問題や、
衛生、安全管理にお金をかけても、目先のメリットがない。
とか、そういう「システム」の事についても考えなければいけない。
という事は、何度もこのブログに書いている通りです。
ただ、
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
の記事にも書いたとおり。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
という事に関しては、今まであった情報からも、
谷本整形には非があるようなので。
これに関しては、医師の側からも、
いけないものはいけない。
という事を言っていくべきだ、とは思います。
「点滴の作り置き」そのものは、さほど悪くない。
というのは、最初からこのブログでも書いていますけど。
それに関して、専門家でもなんでもない、
私一人が言っていても、何の説得力もないので。
新聞等に出ている、「専門家」の意見なども紹介して
「点滴の作り置き」全てがいけないという訳ではない。
という事について、書いていきましょうか。
まずは、安全や衛生を管理する親玉。
「厚生労働省」。
その中でも、最もそういう事に詳しいと思われる、
厚生労働省医療安全推進室の意見が、
6月11日の産経新聞に載っていたので、紹介しましょう。
伊賀・患者死亡 点滴液を作り置き
県警、医師や看護師ら聴取
厚生労働省医療安全推進室は
「点滴の作り置きを禁じる規則はないが、
衛生的な環境で、少なくとも
1日以内に使用するのが医学的な常識。
県から詳しい状況の報告を待ちたい」
と話している。
『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
厚生労働省医療安全推進室の意見としては、
「点滴の作り置き」自体が悪いんじゃなくて、
不衛生な状態で、1日以上経った点滴を
使ってはいけませんよ。
っていう事ですね。
次に、名古屋市立大学薬学部(臨床薬学)の
木村和哲教授の意見。
変調5人から細菌 伊賀の医院
ずさん管理 常態化 点滴1日100人超
医療現場での薬剤の取り扱いに詳しい
名古屋市立大学薬学部の木村和哲教授(臨床薬学)は、
「点滴は調剤後にすぐに使用するのが原則で、
品質が保持できる清潔な環境でも24時間以内が限度。
調剤の時点で雑菌混入の可能性があるうえ、
時間がたつにつれて菌は増殖する」と指摘。
一方、厚生労働省によると、
薬剤の安全管理は医師法に定められているものの、
点滴の作り置きを禁じる法律はない。
『2008年6月12日 読売新聞』
この先生の意見も、
不衛生な状態で24時間以上経ったら駄目だよ。
っていう意見ですね。
厚生労働省と、薬学部の大学教授という、
2人の専門家の意見をまとめると。
不衛生な状態で24時間以上経った
点滴を使ってはいけない。
っていう事ですかね。
「谷本整形」の場合は、丸1日以上、
常温で事務の机の上とか、不衛生な状態で放置していた。
っていう事ですから。
これは、問題がある、って言ってもよいでしょう。
でも、逆に言うと、専門家2人とも、
「清潔な状態で24時間以内ならOK。」
っ言っているともとれませんかねー。
私は循環器内科医ですけど。
循環器っていうのは、心臓を主に扱っている科なので。
入院患者には、心不全の患者さんとかが多いんですよ。
心不全っていうのは、心臓の機能が悪くて、
十分に血液を送り出せない状態が続いて。
肺や体に水が貯まって、苦しくなる等の症状が出る
病気というか、病態です。
そういう患者さんの場合は、点滴をするんですけど。
たくさんの点滴ができないんですよー。
だから「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」
っていう機械を使って。
一時間に20ccとか、一時間に2ccとか。
そういう、少ない量を機械で測定しながら、
点滴していくんですよ。
そういう場合っていうのは、一回に500ccとか、
50ccとかっていう点滴を作って。
「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」っていう
機械を使って、持続点滴をするんだけど。
一回の点滴が終わるまでに、丸1日くらいかかるんです。
こういうの、24時間持続点滴って言います。
点滴を作ってから24時間以内に使う。
っていうのと、
点滴を作ってすぐに使って、
持続で24時間使い続ける。
っていうのは、時間的には同じですよね。
でも、この24時間の持続点滴でも、
普通なら問題は起こらないんですよ。
清潔な操作で点滴を作ったり使ったりしていればね。
前のブログでも書いたし、他の医者からの
コメントとかを見てもそうなんだけど。
「谷本整形」の場合は、「点滴の作り置き」が悪い、
っていうよりは、
清潔操作ができていなかったのが
悪かったんじゃないか。
って、私は思います。
そいで、今日入った情報ですけど。
やっぱり、「清潔操作が不十分」だったようですね。
それに、谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液。
それと、体調不良になった患者が入院した
伊賀市内の別の2病院から出して貰った菌。
その全部から、同じ菌。
セラチア菌の一種「セラチア・リクファシエンス」
っていうのが見つかったようですね。
<点滴死亡>三重県、
「谷本整形」の院内感染と断定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000032-mai-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴治療を
受けた患者が体調不良を訴え1人が死亡した問題で、
三重県は19日、菌検査の結果、
入院患者の血液から検出された菌と、
9日に使用した点滴薬剤の残液から検出された菌が、
いずれも同じ種類のセラチア菌だったと発表した。
点滴液で使用していた綿からも同じ菌を検出。
また、綿の消毒に消毒用アルコールを
使用していなかったことが分かり、県は不十分な
衛生管理の中での点滴治療による院内感染と断定した。
県は谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液の菌検査とともに、
体調不良になった患者が入院した伊賀市内の
別の2病院から提供を受けた菌株の同定検査を進めていた。
その結果、いずれの菌もセラチア菌の一種
「セラチア・リクファシエンス」
であることが分かったという。
また看護師らからの聴き取りで、
点滴の注入個所を消毒する綿に消毒用アルコールより
消毒する力が弱い薬剤を使っていたことが判明。
使用の際の希釈基準は10~50倍なのに対し、
谷本整形では1000倍の希釈液を使用しており、
県は「ほとんど消毒能力はなかったとみられる」という。
これらのことから点滴治療の過程でセラチア菌が混入し、
長時間作り置きする間に菌が増殖したとみている。
計29人の被害者のうち、9日は死亡した1人を含め、
入院12人、通院2人と被害が集中。
入院患者のうち6人の血液からセラチア菌が検出された。
『2008年:6月19日:毎日新聞』
これだけの証拠が揃えば、
「谷本整形」の院内感染と断定して良いと思われます。
それと、血液の中からセラチア菌が見つかったのは、
5人じゃなくて、6人だったんですね。
すいません。
昨日までの情報では、清潔操作に難がありそうだ。
というのは、
>作り置きした薬剤を事務机に置いたり、
看護師がタオルを使い回しするなど
っていう情報くらいしかなかったんですけど。
どうやら、綿の消毒に消毒用アルコールを使わずに、
消毒用アルコールより消毒する力が弱い
消毒液を使っていたようですね。
これに関しては、時事通信の記事の方が詳しいです。
薄い消毒液使う=脱脂綿取り扱いは素手
-点滴患者死亡・三重
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000098-jij-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者らが腹痛などを訴え、
女性1人が死亡した事件で、同診療所が
点滴室の脱脂綿を消毒する際、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液を
使っていたことが19日、県の調べで分かった。
看護師らが脱脂綿を素手で取り扱っていたことも判明。
県はずさんな衛生管理が感染の原因になったとみて、
さらに詳しく調べている。
県健康福祉部によると、谷本整形では点滴室と
中待合室の2カ所で点滴液を調合。
注射針の消毒に使う脱脂綿を消毒する際、
中待合室では消毒用アルコールを、
点滴室では殺菌薬を使っていた。
セラチア菌が検出されたのは点滴室の綿だけだった。
点滴室の殺菌薬は「グルコン酸クロルヘキシジン」5%液。
メーカーの使用基準は「10~50倍希釈」
とされていたが、看護師らは1000倍に薄めて使っていた。
同部は「この濃度ではほとんど消毒効果がない」
としている。
県の調査に対し、看護師は
「中待合室では、患者の出入りが多く、アルコールを使っていた」
「アルコールだと皮膚が荒れることもあるため、
点滴室では(殺菌薬に)変えた」と証言。
県は、看護師らがアルコールの方が
消毒効果が高いことを認識しながら、
殺菌薬を使ったとみている。
脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
この際、看護師らは手袋やピンセットを使わずに
素手で扱っていたという。
これまでの調査で、県は脱脂綿のセラチア菌が
注射針を通して点滴液に混入し、
作り置きにより増殖したとみている。
『2008年6月19日:時事通信』
はっきり言って、これはお粗末ですねー。
今の時代、感染とかそういうのには、
いくら気を遣っても遣いすぎることはない。
という位、きちんとやらなければならないと思いますが。
使い回しのタオルも酷いけど。
>脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
これ自体も、ちょっと時代遅れかと思うけどねー。
脱脂綿とか「酒精綿」っていうのは、
アルコールがしみた布なのですけどね。
これって、今の時代。
全部、完全に別々の物が多いんですよ。
具体的には、こんな感じ。
→ 『オキサメディカル:酒精綿』
このサイトの一番左の酒精綿を拡大したのがこれっす。

一個一個、それぞれの酒精綿が
バラバラのパックに入っていますよね。
酒精綿が1枚ずつ包装されていますから。
感染のリスクもほとんどないし。
アルコールの濃度低下っていうのも、
心配する必要がありません。
一番右のやつは、1つの箱に、
酒精綿が10枚入っているんだけど。
外来で、患者が何十人もいる、とか。
そういう時だったら、10枚でも、
あっという間に使っちゃうかねら。
これでも、ほとんど感染のリスクとかはなさそうです。
一枚一枚包装されていると、開封するのに
結構時間がかかちゃいますよね。
たくさんの患者さんがいるとこだったら、
こういうのでも、悪くないかな。
とは思います。
でもね。
消毒液の中でも繁殖する菌っていうのもあるから。
消毒液の容器の中に消毒液を入れて、
足りなくなったら補充する。
っていうやり方は、仮に消毒液が正しい濃度だとしても、
今の時代としては不十分だと思いますよ、私は。
病院の場合であれば、よっぽど古い病院以外は、
こういう事はやっていないと思います。
しかも、その継ぎ足した消毒液っていうのが、
何日前のか管理もされていない。
っていう状態だったら、
そりゃあ、細菌が繁殖してもしょうがないでしょ。
もちろん、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液
っていうのは、お話しにもならないですけどね。
100歩譲って、正しい濃度で
毎日交換しなきゃだめでしょー。
そんな訳で、まとめると。
脱脂綿を消毒液容器に入れて、
綿が少なくなるたびに、綿と消毒薬を継ぎ足していた。
この消毒液の濃度が、ほとんど消毒効果が
ないくらい薄い濃度で。
しかも、継ぎ足し、継ぎ足しだから、
何日前の消毒液かわかんないような状態。
だから、消毒液の容器の中で、セラチア菌が繁殖して。
その容器の中にある、脱脂綿にセラチア菌が付着。
そのセラチア菌がくっついた脱脂綿で、
点滴の容器を拭いたので、
点滴の容器の表面にセラチア菌が付着。
その上から注射針を刺したから、
点滴液の中にセラチア菌が入った。
そして、それを使うまでに、
常温で丸1日以上の時間が経っていたから、
セラチア菌が大量に増殖して、
それが血液の中に入った。
結果として、「敗血症、菌血症」という状態になって、
29人の患者が具合悪くなって、1人が亡くなった。
こういう流れになると思います。
この中で最も問題になる点は、
消毒をする為の消毒液の容器の中で
セラチア菌を繁殖させてしまった。
という事だと思いますけどね、私は。
最も悪いのは、きちんと消毒しなかった。
という、清潔操作が不十分だった点。
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
で書いた表現を使うと、
「安全、衛生管理を怠った」
という事だと思います。
そして、24時間以上、不衛生な状態で放置、
いわゆる「点滴の作り置き」が加わって、
こういう結果になってしまった。
という事が言えるかと思います。
「点滴の作り置き」=悪という構図ではなくって。
清潔操作というのが最も重要。
それに、
点滴も、24時間以内ならさほど問題ない。
という点に、もっと注目すべきだと思いますよ。
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4/1から始まった、「後期高齢者医療制度」。
「後期高齢者医療制度」だと、名前がわかりにくいから、
もっとストレートな名前に変更になるみたいですね。
その名も、
「長寿を防ぐ医療制度」
国が無駄な道路や天下り先の補助金とかに
出す金を捻出するために、
なんとかして医療費を削りたい。
その為には、高齢者には早く死んで貰えば良いんだ。
それだったら、長寿になるのを防ぐ制度を作っちゃえ。
って事で生まれた制度です。
「長寿を防ぐ医療制度」
いやー。
あまりに直球すぎて、びっくりしちゃいました。
<長寿医療制度>
首相が名称の変更指示
高齢者から批判も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20080401-00000082-mai-pol
福田康夫首相は4月1日の閣僚懇談会で、
この日から始まった75歳以上の人全員が加入する
後期高齢者医療制度について、
「周知不足。ネーミングもよくない」と指摘し、
通称を「長寿医療制度」とするよう
舛添要一厚生労働相に指示した。
厚労、総務両省は新制度の内容を
国民に分かりやすく伝えるため、
「長寿医療制度実施本部」(本部長・舛添厚労相)
の設置を決めた。
政府は06年の医療制度改革で、
65~74歳を前期高齢者、75歳以上を
後期高齢者と位置づけ、新制度の名称も
「後期高齢者医療制度」としていた。
3月20日には「後期高齢者医療制度のお知らせ」
と題した3600万部の政府広報を各戸配布したが、
年配の人を中心に「勝手に線引きされ失礼だ」
「末期と言われた気がする」といった批判が続出していた。
突然の指示のため、パンフレットの差し替えなどはせず、
今後、通称を広めることに努めるという。
15日に新制度の保険料の年金天引きが
始まることをとらえ、野党が医療・年金を
セットで批判する構えでいることも、
首相の判断に影響を与えたとみられる。
『2008年4月1日:毎日新聞』
いやー。
福田ちゃん、うっかりだから。
「長寿を防ぐ医療制度」
の「を防ぐ」って言うのを忘れたんですねー。
もーっ、おちゃめなんだから!
それじゃあ、全く逆の名前になっちゃうじゃないですか。
年金収入しか収入がない75歳以上の老人から、
年間7万2千円も天引きして。
その上、滞納したら、保険証を取り上げる。
しかも、高齢者の数がどんどん増えたら、
自動的に保険料も値上げされるし。
診療所に病気で外来受診しても、
いくら検査しても治療しても、
診療所には決まったお金しか入りませんから。
診療所は、やればやるほど赤字になっちゃいますからね。
後期高齢者医療制度だと。
それだったら、病気の患者が診療所に来ても、
たくさん検査とか治療できないでしょ。
それ、全部やったら、診療所が潰れちゃって。
結果的には、その地域みんなが損するからね。
病院へのアクセスも制限されるみたいだし。
そんな制度になったら、長生きできないわ。
いやー、まさに、
「長寿を防ぐ医療制度」
その名の通り、この制度になったら、
長寿になる人はいなくなりますかねー。
そしたら、医療費が減って、今まで通り。
無駄な道路も造れるし。
天下り先への補助金も確保できるし。
もう、ばんばんざいですね。
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もっとストレートな名前に変更になるみたいですね。
その名も、
「長寿を防ぐ医療制度」
国が無駄な道路や天下り先の補助金とかに
出す金を捻出するために、
なんとかして医療費を削りたい。
その為には、高齢者には早く死んで貰えば良いんだ。
それだったら、長寿になるのを防ぐ制度を作っちゃえ。
って事で生まれた制度です。
「長寿を防ぐ医療制度」
いやー。
あまりに直球すぎて、びっくりしちゃいました。
<長寿医療制度>
首相が名称の変更指示
高齢者から批判も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20080401-00000082-mai-pol
福田康夫首相は4月1日の閣僚懇談会で、
この日から始まった75歳以上の人全員が加入する
後期高齢者医療制度について、
「周知不足。ネーミングもよくない」と指摘し、
通称を「長寿医療制度」とするよう
舛添要一厚生労働相に指示した。
厚労、総務両省は新制度の内容を
国民に分かりやすく伝えるため、
「長寿医療制度実施本部」(本部長・舛添厚労相)
の設置を決めた。
政府は06年の医療制度改革で、
65~74歳を前期高齢者、75歳以上を
後期高齢者と位置づけ、新制度の名称も
「後期高齢者医療制度」としていた。
3月20日には「後期高齢者医療制度のお知らせ」
と題した3600万部の政府広報を各戸配布したが、
年配の人を中心に「勝手に線引きされ失礼だ」
「末期と言われた気がする」といった批判が続出していた。
突然の指示のため、パンフレットの差し替えなどはせず、
今後、通称を広めることに努めるという。
15日に新制度の保険料の年金天引きが
始まることをとらえ、野党が医療・年金を
セットで批判する構えでいることも、
首相の判断に影響を与えたとみられる。
『2008年4月1日:毎日新聞』
いやー。
福田ちゃん、うっかりだから。
「長寿を防ぐ医療制度」
の「を防ぐ」って言うのを忘れたんですねー。
もーっ、おちゃめなんだから!
それじゃあ、全く逆の名前になっちゃうじゃないですか。
年金収入しか収入がない75歳以上の老人から、
年間7万2千円も天引きして。
その上、滞納したら、保険証を取り上げる。
しかも、高齢者の数がどんどん増えたら、
自動的に保険料も値上げされるし。
診療所に病気で外来受診しても、
いくら検査しても治療しても、
診療所には決まったお金しか入りませんから。
診療所は、やればやるほど赤字になっちゃいますからね。
後期高齢者医療制度だと。
それだったら、病気の患者が診療所に来ても、
たくさん検査とか治療できないでしょ。
それ、全部やったら、診療所が潰れちゃって。
結果的には、その地域みんなが損するからね。
病院へのアクセスも制限されるみたいだし。
そんな制度になったら、長生きできないわ。
いやー、まさに、
「長寿を防ぐ医療制度」
その名の通り、この制度になったら、
長寿になる人はいなくなりますかねー。
そしたら、医療費が減って、今まで通り。
無駄な道路も造れるし。
天下り先への補助金も確保できるし。
もう、ばんばんざいですね。
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