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現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
医者の休み
今、夏休みで実家にいまーす。
ちなみに、隣にはぶ~にゃんがいます。

夏休みって事で、今日は医者休みについて書いていきますね!


私は循環器内科医なんですけどね。
というか、病院医局によって、同じ医者でも
休みの取り方は違うみたいなんですよ。
あんま、自分のところ以外は知りませんけど。


私のところは、完全主治医制なんです。
完全主治医制だと、土日だろうが、お盆だろうが、正月だろうが、
夜中でも、入院患者に何かあれば、必ず主治医が呼ばれて、
病院に行ったり、何か指示をしなければなりません。


一方、もう一つの制度はチーム制
外科系で多いみたいですけどね。

手術っていうのは、難しい手術はベテランの医者しかできないし、
その先生が、術後管理まで全部やるってわけにもいかないでしょう。

手術以外であれば、もっと他の医者でもできるだろうし、
そっちの方が若い医者の勉強にもなります。
って事もあってかどうかしりませんが、外科ではチーム制が多いようです。

チーム制だと、今週の土日は、誰が担当で他は休みとか、
何週間に一回位は、完全な休みをもらえる事もあるみたいです。
もちろん、その担当の医者だけで対応できなければ、
上の医者が呼ばれるんですけどね、当然。


他にもあるかもしれませんけど、多くはこのどっちかだと思います。


両方に、やっぱり一長一短があるんですよ。

完全主治医制欠点

これは、やっぱり完全な休みが少ない
これにつきると思います。

私のところはそうなんですが、完全な休みというのは、
今回のような夏休み一週間
あと、正月に半分半分位で休みを貰って、
一年間で10日位でしょうかね。

良い所は、患者をより正確に把握できるって事と、
責任が明確になるって事です。


自分の入院患者というのは、普通は10人とか、その位が多いんですが。
チーム制だと、チーム全体で数十人にはなるでしょう。

数十人患者病態全てを完全に把握する事は、非常に難しいです
もちろん、自分の専門なので、何かあったときの一般的な対処はできますが、
その患者に特殊な病態とか、そういう細かい対処が必要になった時に、
後手を踏む可能性があります。

そこらへんが、チーム制欠点ではないでしょうか。

しかし、逆に今週末は自分の担当じゃないから、
どこかちょっと遠くに遊びに行くとか。
そういうのが月に一回でも二回でもあると、やっぱり違いますよね。

完全主治医制だと、病院から30分圏内じゃないと、
なんか遊びにも行きにくいような気がして。

いや、それでも行ってる人は行ってるんでしょうけどね。


夏休みというのは、主治医制でもチーム制でも、
だいたい年間で一週間位

循環器内科っていうのは、心臓とか命に関わる急患も多いので。
普通の業務は、比較的忙しいし、夜や休日に呼ばれる確率も高いです。

だから、私の所は夏休みだけはきっちり取れるような体制になっています。

一年間で休みが10日位
これは、多分勤務医としては普通なのではないでしょうか。

チーム制でも、せいぜい20~30日
でも、悪い患者がいると、完全な休みは取りにくいので、
結局もっと減るでしょうね。


一般的なサラリーマンなら、完全週休2日制で年間100日
祝日や正月、お盆なんかを入れると、110日くらいなんですかね。

土曜日が半日でも50~60日

給料は多分、普通のサラリーマンよりは多いでしょうけど。
休みが少なくて、夜中や休日にも呼ばれて、
責任もあって、訴訟のリスクもあって。

それでも、医者になりたいですか?



今回の夏休みで、私はブログメルマガ等、ネット関係で去年から
今年にかけて知り合った人と、いろいろ会ってきました。

今回は全員医者以外です。

医者の世界って、かなり閉鎖的で特殊というか。
正直、なんか一般人と違う部分があるんですよね。

あんまりそういうの好きじゃなくって私。

ブログを読んで貰えればわかると思いますけど。
みんな思っているような事も、結構書いていますが、
実際に、こういう事を書いたり口に出す人は、少ないんですよね。
ま、医者だけじゃないんでしょうけど。

そういう事をブログに書いているだけで、既に変わり者です。

で、そういう感じで、正論だと思うことは、相手が偉いとか、
あんまり関係なく言うタイプなんですよね、私。

はっきりいって、異端
医者としては、かなりの異端児でしょう。

でも、間違っている事を間違っている。
無駄な事を無駄と言う。

こういう事って誰かが言わないと、良くならないんですよね。
ま、言うと悪者にされる事も多いんですけどね。

医者としては変わり者だけど、一般の人と同じ様な感覚を持っていたい。
そういう思いもあって、あんまり医者とか病院の世界だけに
ならないように、っていつも考えているんですよ。

そういう意味で、今回ネットを通して、たくさんの普通の方達と出会えたことは、
私にとって非常に良かったです。

純粋におもしろい話もたくさん聞けました。

会って頂いた皆さん。
本当にありがとうございました。


次の機会があれば、また別の人達とも会ってみたいですし、
今回会った人達とも、また会いたいです。


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