10/14にNHKで放送された
日本の、これから「医療に安心できますか?」
を見ました。
10/14 NHK午後7:30~10:29
「救急車でたらいまわし」「お産できる病院がない」「3時間待ちの3分診療」
いつでも、どこでも、誰でもサービスを受けることができた
日本の医療に今、異変が起きている。
地方では次々に診療科が閉鎖。
都市部でも過酷な長時間勤務に耐えかねた医師が病院を去り、
残った者の負担が更に重くなる。
その結果「ヒヤリハット」や「医療事故」の件数が増加するという
「負の連鎖」がまん延している。
こうした「医師不足」がもたらす問題の背景には、
国による医療費抑制策がある。
日本の医師数は、人口10万人当たり206人と、OECD平均の2/3。
医師を増やせば、過剰診療につながり医療費が増大。
財政を圧迫するとの考えだ。
安心できる医療サービスを受けるには医療費の増大も止むを得ないのか。
現在、日本の医療費はGDP比の8%と先進7カ国の中で最低。
その一方で、患者の窓口負担の割合は最大。
国民健康保険の保険料が払えず、受診できない人も増える中、
医療費をどうまかなったらよいのか。
更に国は、高齢化によって膨らむ医療費に歯止めをかけようと
「終末期医療」の是非にも言及を始めている。
患者が求める医療の姿とは何か。そのための負担はどうあるべきなのか。
番組では、私たちの健康、そして命を守る日本の医療の
「これから」を徹底討論する。
(主な論点)
▼今の医療に安心できるか?
▼医師は増やすべきか? 国民医療費は増えても良いか?
▼税金と保険料、そして窓口負担。医療費をどうまかなう?
▼高齢者医療費の抑制をどう考える?
▼私たちにとって本当に必要な医療とは
『日本の、これから 、「医療に安心できますか?」』
主な出演者
済生会栗橋病院、副院長:本田宏
厚生労働省事務次官:辻哲夫
医療ジャーナリスト:伊藤準也
国際基督強大学教授:八代尚宏
タレント:遙洋子
日本医師会、会長:唐澤詳人
最近、NHKの放送の感想ばっかなんですが。
テレビを見ていない人の方が多いと思うんで。
ちょっと今回は、テレビでやった内容を詳しく書いて、
それを解説するって形にしようと思います。
長くなるんで、シリーズで書いていきますね。
基本的には、この番組では医師や看護師、医学部の学生等
医療関係者20人位。
病気で通院している患者20人位と、主な出演者で、
それぞれがコメントをしていく、という形で進みます。
そいでアンケートを視聴者から採っていくって事もやっていました。
Q1,今の日本の医療に安心できる?
はい、 1174人
いいえ、6527人
番組では、ある当直医の一日の映像が流れて。
事務仕事も多いし、夜もほとんど眠れない。
月6回当直で、36時間以上の労働をしていました。
過労で薬の量を間違えそうになった、
って話も出てました。
その後に某勤務医が、今は週4回の当直で済んでる、とか。
今はこれが月に1,2回って。
さすがに、他の医者もひいてましたねー、この発言。
この医師、身も心もすり減らして、
今年開業するって言ってましたけどね。
2人とも、労働基準法違反なんですが、
結局最後までその事を指摘する声は上がりませんでしたね。
生放送だからこそ、誰かに言って貰いたかったんですが。
きっとNHKから、口止めされていたんでしょうねー。
司会者が、医療制度に関しては後で。
医療費に関しては後で、とか。
話の途中でさえぎりまくって、結局話が続かなくって。
この司会者は、かなり問題がありましたね、正直。
勤務医の実態。
外科医の当直明け勤務。
勤務医は決定的に少ない等。
医療法で必要な医師数は
東北、北海道は50~60%って、
10/13でやっていた内容と同じ事もありました。
「国の責任なのに、医師の良心に丸投げしてる」
って芸能人の遙さんも、良いこと言ってました。
そいで、その後、厚生労働省事務次官の発言
なぜ医師が忙しいのかの理由として、
ヨーロッパでは外来が 6,7回/年
日本は14回/年、老人は41回/年
だから、外来が忙しい。
外来の頻度が多い、外来は開業医も病院もやってるから、
開業医と病院の役割分担が必要。
って話をしていました。
医者が忙しいのは、外来のせいだけではないんですが。
ま、これに関しては大病院と診療所の棲み分けって事で、
私も賛成する部分もあるんですけどね。
でも、
医療標準に足りる割合は、年々増えている。
3500-4000人・年、医師は増えている。
地域で需給を見直す。
って話には賛成出来ません。
前にも書きましたけどね。
日本の医師数は26万人
OECD平均並だと38万人
で、全然足りていないんですよ。
勤務医が足りないって、話がたくさん出てましたけど。
開業医も含めた人数でも、12万人足りていないんで。
偏在じゃなくって、不足なんです。
で、その後。
一番問題な、医師不足が始まった政府の政策に関しての話です。
これ、大事なので、詳しく書きますね。
s30年、健康保険が国民全体に普及
s48年、一県一医大構想
s50年代、毎年8000人の医師が生まれる
って流れできて、
s57 医師数16.8万人、医療費14兆円
この流れが、オイルショック後の経済不況で変わります。
s58,医療雑誌に当時の厚生省保険局長が書いた論文
医療費が財政再建で問題、
このままいったら、国家が潰れる「医療費亡国論」
ってのが出たんです。
医師数の増加は、過剰診療につながる
勤務医1人につき、8000万円、
開業医1人につき、6000万円
医療費が増える
って事で、医師10%削減の政策
s59,医学部の定員の見直し
医学部の定員、最大でs59年 8280人、
段階的に削減され、今は7625人です。
人口1000人当たりの医師数
ギリシャ 4.4人
イタリア 4.1人
ベルギー 3.9人
スイス 3.6人
日本 2.0人
とOECD30ヶ国中、27位
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
ま、これが放送されていた内容なんですけどね。
ちょっと気になった点が2点。
第一に、s58年に既に財政再建の話が出ています。
財政再建っていうのには、当然無駄な公共事業とか、
そういう話が出てくると思うんですがね。
この頃から、全く公共事業の金は減らず、
むしろ景気対策の名目で増えています。
ここ数年、公共事業費削減って話が出ていますが。
これも一般会計のみの話で。
実は、特別会計では公共事業費は減っていないんですよ、今だに。
それなのに、国民の命に直結する医療費削減の話ってのは、
順序が違うような気がするんですが。
次にもう一点。
s58年という、20年以上前の古くさい論文を元に、
厚生労働省は医師削減をしているんですが。
「医師数が増えると、医療費が増える」
って言って、医師数を減らしていますよね。
でも、
「最近医療費の伸びが増えて困ってる」
って言ってるんですよね。
医師は増えていないのに、医療費はすごい伸びで増えてるって。
そしたら、この論文の前提の
「医師数が増えると、医療費が増える」
って、これが間違いって事でしょ。
医療費がすごく増えた原因は、高齢化社会とか、
医師数が増えた事以外に、他に原因があるって事でしょ。
それにも関わらず、医師数が増えるのが、
医療費が増える諸悪の根元みたいな事言ってますが。
20年以上経って、「間違ってる」って事が証明された理論を
今だに使って、医師数を減らそうとしてるんですよ。
そして、番組ではグラフで出ていたOECD平均との医師数との比
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
って、だんだん差は広がっているんですよ。
それなのに、この事務次官は、医師は増えているって。
ま確かに医師免許を持っている人の数は増えてますけどね。
実際に働いているかは別として。
でも差は広がってるんですが。
国が医療費抑制のため、医師数を抑制。
この方針は変わらないって。
前から、厚労省の言ってる発言そのままなんですけどね。
こうやって、データーと比較したら、明らかに間違っているって
わかるのに、ただ同じ主張を繰り返す厚労省の事務次官の姿。
典型的な役人って感じでしたね。
この番組に出ていた、患者の方がよっぽどしっかりしてますね、ホント。
国の政策に関しては、老人医療費がただになった、
ってのがあったはずなんですが。
それで、その後に医療費がどの位増えたのかってのが
一番見たかったんですけど、それは出なかったのが残念でした。
長くなったんで、Q2以降は次回で。
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日本の、これから「医療に安心できますか?」
を見ました。
10/14 NHK午後7:30~10:29
「救急車でたらいまわし」「お産できる病院がない」「3時間待ちの3分診療」
いつでも、どこでも、誰でもサービスを受けることができた
日本の医療に今、異変が起きている。
地方では次々に診療科が閉鎖。
都市部でも過酷な長時間勤務に耐えかねた医師が病院を去り、
残った者の負担が更に重くなる。
その結果「ヒヤリハット」や「医療事故」の件数が増加するという
「負の連鎖」がまん延している。
こうした「医師不足」がもたらす問題の背景には、
国による医療費抑制策がある。
日本の医師数は、人口10万人当たり206人と、OECD平均の2/3。
医師を増やせば、過剰診療につながり医療費が増大。
財政を圧迫するとの考えだ。
安心できる医療サービスを受けるには医療費の増大も止むを得ないのか。
現在、日本の医療費はGDP比の8%と先進7カ国の中で最低。
その一方で、患者の窓口負担の割合は最大。
国民健康保険の保険料が払えず、受診できない人も増える中、
医療費をどうまかなったらよいのか。
更に国は、高齢化によって膨らむ医療費に歯止めをかけようと
「終末期医療」の是非にも言及を始めている。
患者が求める医療の姿とは何か。そのための負担はどうあるべきなのか。
番組では、私たちの健康、そして命を守る日本の医療の
「これから」を徹底討論する。
(主な論点)
▼今の医療に安心できるか?
▼医師は増やすべきか? 国民医療費は増えても良いか?
▼税金と保険料、そして窓口負担。医療費をどうまかなう?
▼高齢者医療費の抑制をどう考える?
▼私たちにとって本当に必要な医療とは
『日本の、これから 、「医療に安心できますか?」』
主な出演者
済生会栗橋病院、副院長:本田宏
厚生労働省事務次官:辻哲夫
医療ジャーナリスト:伊藤準也
国際基督強大学教授:八代尚宏
タレント:遙洋子
日本医師会、会長:唐澤詳人
最近、NHKの放送の感想ばっかなんですが。
テレビを見ていない人の方が多いと思うんで。
ちょっと今回は、テレビでやった内容を詳しく書いて、
それを解説するって形にしようと思います。
長くなるんで、シリーズで書いていきますね。
基本的には、この番組では医師や看護師、医学部の学生等
医療関係者20人位。
病気で通院している患者20人位と、主な出演者で、
それぞれがコメントをしていく、という形で進みます。
そいでアンケートを視聴者から採っていくって事もやっていました。
Q1,今の日本の医療に安心できる?
はい、 1174人
いいえ、6527人
番組では、ある当直医の一日の映像が流れて。
事務仕事も多いし、夜もほとんど眠れない。
月6回当直で、36時間以上の労働をしていました。
過労で薬の量を間違えそうになった、
って話も出てました。
その後に某勤務医が、今は週4回の当直で済んでる、とか。
今はこれが月に1,2回って。
さすがに、他の医者もひいてましたねー、この発言。
この医師、身も心もすり減らして、
今年開業するって言ってましたけどね。
2人とも、労働基準法違反なんですが、
結局最後までその事を指摘する声は上がりませんでしたね。
生放送だからこそ、誰かに言って貰いたかったんですが。
きっとNHKから、口止めされていたんでしょうねー。
司会者が、医療制度に関しては後で。
医療費に関しては後で、とか。
話の途中でさえぎりまくって、結局話が続かなくって。
この司会者は、かなり問題がありましたね、正直。
勤務医の実態。
外科医の当直明け勤務。
勤務医は決定的に少ない等。
医療法で必要な医師数は
東北、北海道は50~60%って、
10/13でやっていた内容と同じ事もありました。
「国の責任なのに、医師の良心に丸投げしてる」
って芸能人の遙さんも、良いこと言ってました。
そいで、その後、厚生労働省事務次官の発言
なぜ医師が忙しいのかの理由として、
ヨーロッパでは外来が 6,7回/年
日本は14回/年、老人は41回/年
だから、外来が忙しい。
外来の頻度が多い、外来は開業医も病院もやってるから、
開業医と病院の役割分担が必要。
って話をしていました。
医者が忙しいのは、外来のせいだけではないんですが。
ま、これに関しては大病院と診療所の棲み分けって事で、
私も賛成する部分もあるんですけどね。
でも、
医療標準に足りる割合は、年々増えている。
3500-4000人・年、医師は増えている。
地域で需給を見直す。
って話には賛成出来ません。
前にも書きましたけどね。
日本の医師数は26万人
OECD平均並だと38万人
で、全然足りていないんですよ。
勤務医が足りないって、話がたくさん出てましたけど。
開業医も含めた人数でも、12万人足りていないんで。
偏在じゃなくって、不足なんです。
で、その後。
一番問題な、医師不足が始まった政府の政策に関しての話です。
これ、大事なので、詳しく書きますね。
s30年、健康保険が国民全体に普及
s48年、一県一医大構想
s50年代、毎年8000人の医師が生まれる
って流れできて、
s57 医師数16.8万人、医療費14兆円
この流れが、オイルショック後の経済不況で変わります。
s58,医療雑誌に当時の厚生省保険局長が書いた論文
医療費が財政再建で問題、
このままいったら、国家が潰れる「医療費亡国論」
ってのが出たんです。
医師数の増加は、過剰診療につながる
勤務医1人につき、8000万円、
開業医1人につき、6000万円
医療費が増える
って事で、医師10%削減の政策
s59,医学部の定員の見直し
医学部の定員、最大でs59年 8280人、
段階的に削減され、今は7625人です。
人口1000人当たりの医師数
ギリシャ 4.4人
イタリア 4.1人
ベルギー 3.9人
スイス 3.6人
日本 2.0人
とOECD30ヶ国中、27位
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
ま、これが放送されていた内容なんですけどね。
ちょっと気になった点が2点。
第一に、s58年に既に財政再建の話が出ています。
財政再建っていうのには、当然無駄な公共事業とか、
そういう話が出てくると思うんですがね。
この頃から、全く公共事業の金は減らず、
むしろ景気対策の名目で増えています。
ここ数年、公共事業費削減って話が出ていますが。
これも一般会計のみの話で。
実は、特別会計では公共事業費は減っていないんですよ、今だに。
それなのに、国民の命に直結する医療費削減の話ってのは、
順序が違うような気がするんですが。
次にもう一点。
s58年という、20年以上前の古くさい論文を元に、
厚生労働省は医師削減をしているんですが。
「医師数が増えると、医療費が増える」
って言って、医師数を減らしていますよね。
でも、
「最近医療費の伸びが増えて困ってる」
って言ってるんですよね。
医師は増えていないのに、医療費はすごい伸びで増えてるって。
そしたら、この論文の前提の
「医師数が増えると、医療費が増える」
って、これが間違いって事でしょ。
医療費がすごく増えた原因は、高齢化社会とか、
医師数が増えた事以外に、他に原因があるって事でしょ。
それにも関わらず、医師数が増えるのが、
医療費が増える諸悪の根元みたいな事言ってますが。
20年以上経って、「間違ってる」って事が証明された理論を
今だに使って、医師数を減らそうとしてるんですよ。
そして、番組ではグラフで出ていたOECD平均との医師数との比
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
って、だんだん差は広がっているんですよ。
それなのに、この事務次官は、医師は増えているって。
ま確かに医師免許を持っている人の数は増えてますけどね。
実際に働いているかは別として。
でも差は広がってるんですが。
国が医療費抑制のため、医師数を抑制。
この方針は変わらないって。
前から、厚労省の言ってる発言そのままなんですけどね。
こうやって、データーと比較したら、明らかに間違っているって
わかるのに、ただ同じ主張を繰り返す厚労省の事務次官の姿。
典型的な役人って感じでしたね。
この番組に出ていた、患者の方がよっぽどしっかりしてますね、ホント。
国の政策に関しては、老人医療費がただになった、
ってのがあったはずなんですが。
それで、その後に医療費がどの位増えたのかってのが
一番見たかったんですけど、それは出なかったのが残念でした。
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