現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
奈良の産科医 詳細2
奈良の産科医の件で、より詳細な情報が入りましたので、お伝えしますね。
ネタの提供者は、前回の記事と同じ方です。
なんか、同じ様な記事が続いて、すいません。

2007.5.1 一部記事を改編削除しました。
削除した経緯に関しては、こちらの記事をご覧ください。
→ 「大淀病院事件、ネットで詳細に2」

妊娠中

削除しました。


入院以後

(1)妊娠41週超で誘発目的にて入院。
誘発開始(09:40)よりPGE服用終了(14:45)まで産科病棟師長で
助産師である経験31年近い助産師がベッドサイドに付き添い
経時的に内診、バイタルチェック、CTGのチェックを行い看護記録に記載あり。

(2)(17:00)準夜勤務の助産師(経験20年)に交代。
陣痛は2分おきと患者応答あり。子宮口3cm開大。

(3)(17:20)入院以来最初の嘔吐あり。(胃液様)show(+)
陣痛間歇2分、発作20~30秒。
助産師より呼吸法を指導す。fetal wellbeing 良好。
患者「痛い、痛い」と声を出している。

(4)陣痛と悪心、嘔吐あるため夕食摂取せず。
かわりにポカリスエットを十分摂取している。(18:00) CTG で異常所見なし。
あいかわらず「痛い、痛い」と訴えあり。

(5)(21:30)胃液様嘔吐あり。
ポカリスエットを摂取してはいるが、嘔吐が何回もあるので、
ルート確保も兼ねて、5% glucose 500ml 点滴開始。
(21:40) 子宮口4cm開大。児心音良好。

(6)(22:00)胃液様嘔吐あり。(23:00) 発汗多い。
「もういや、家に帰りたい」との訴えあり。血性帯下を認める。
児心音良好。

(7)(0:00)こめかみが痛いとの訴えあり。発汗を認める。
脱水気味。BP 155/84 HR74/min.。
産婦人科医師に報告。点滴をnormal saline 500ml に変更指示あり。

(8)(0:10)胃液嘔吐あり。産婦人科医師に報告。
プリンペラン1A 側管より投与の指示あり。
よびかけに応答があり、開眼する。

(9)(0:14)突然の意識消失、応答に返事なし。SPO2 97%,
産婦人科医師に報告、すぐ来室。BP147/73 HR73/min.
産婦人科医師の診察。瞳孔、左右差なし。
対光反射もあり偏心も認めない。血圧も安定し呼吸も安定。
痛覚刺激に顔をしかめて反応。

念のため内科当直医(経験6年の循環器内科医)に診察を依頼。

(10)内科医師すぐに来室、患者の概略を説明のうえ、
ヒステリー発作の可能性も含めての診察依頼。
内科医師一通りの診察を行い、「失神発作でしょう」と答えた
ここで産婦人科医師内科医に「頭は大丈夫?」と質問した。
内科医は肯定も否定もしなかった。
(おそらく頷くか何かのジ ェスチャーをしたのではないか。これは推測)
バイタルサインもよいので経過観察ということで意見一致。

(11)産婦人科医師はここで陣痛と家族の期待に対する
精神的負担による失神かと考えたので、
主人に「今までこんな失神のような事なかったか」と質問すると、
「なかった」と 主人答える。
尿失禁を認めるも、全身状態安定。
産婦人科医師が主人に「全身状態が良いのでこのまま様子を見ます」と伝えた。

(0:25)BP148/69mmHg,sPO2 97% ここで一旦、
産婦人科医師内科医が分娩室をでて、当直室に帰る。

(0:30)BP156/71mmHg,顔色は良い。
(0:40)CTG 再装着。児心音良好。バイタルサイン良好。
(1:00)BP152/84mmHg,SPO2 97-98% 呼びかけに対し、
眠っているのか、返事がない。
呼吸は平静でイビキも認められない。
陣痛発作時は四肢を動かしたり、顔をしかめたりする。

(1:30)CTG 異常所見なし。呼びかけに対し応答なし。
よく眠っている様。顔色良好。

(1:37)突然の痙攣発作出現。当直室の産婦人科医師を呼ぶ。
BP175/89mmHgと上昇、水銀血圧計でBP200/100mmHg。
SPO2 97%、いびきをかき始める。強直性の様な痙攣を認める。
産婦人科医師は強直性の様な痙攣と血圧の上昇から子癇発作と診断、
すぐにマグネゾール20ml 1A 側管より静注すると痙攣はおさまった
引き続き微量注入装置を使用し、
マグネゾールを 20ml/hr. のスピードで点滴を始めた。

(1:50)産婦人科医師内科医を呼び出し、
循環器系の管理を依頼するとともに、
バイトブロックを咬ませ、口腔内と鼻孔を吸引した。
バルーンカテーテルも挿入した。
この時点で、母体搬送を決断し奈良医大付属病院に連絡し、
当直医を呼び出して搬送を依頼した。

(2:00)BP148/75,HR76/min.
SPO2 97%,R26/min.痙攣発作は認めない。
二回目のBP144/71,HR96/min. 瞳孔散大。
搬送用紙、紹介状を作成。奈良医大当直医より満床の返事あり。
こちらに人手がないため、奈良医大の方で
引き続き奈良医大での再検討もふくめ、他の受け入れ施設を
探してくれるように依頼。
また奈良医大よりのパート医師で、当患者をずっと外来で
診察していた医師を電話で呼び出したが連絡がつかない。

(2:15)患者に痛覚反応を認める。
ここで内科医産婦人科医師が話し合い、
頭部CTスキャンを検討したが、今の時間では
もし奈良医大が引き受けてくれたなら、ここから1 5分程度で
奈良医大着くだろう、(距離にして15kmで一般道だが一部四車線区間もあり、
奈良にしては比較的整備されている区間)
いつ母体搬送受け入れの返事がくるかもわ からないし、
いま移動する事による母体、胎児への悪影響を考えると、
高次病院での検査、診断、処置が最善と判断した。
その後内科医は、母体搬送を送り出すまで全身管理を手伝ってくれた。

(2:30)産婦人科医師が患者家族への説明を行う。
「削除しました。」
マグネゾールを25ml/hr.に増量指示。
産婦人科医師は、とりあえず内科医当直医に患者のベッドサイドに
ついてくれるように頼み、当直室で電話をかけ、電話を待ちつづけた。
その後(時間不詳)内科医と交代で患者ベッドサイドへ。
主人をふくむ家族が患者を触るたびに血圧上昇を認めるので、
触らないように指示。
時間が流れるうち、国立循環器病センターが受け入れ可との連絡あり。
(4:30)呼吸困難状態発生。気管内挿管。
(4:50)救急車へ移送。大阪へ。

2:30 以後は「奈良の産科医 詳細1」
の記事を読んで下さいね!


前回の記載で、子癇の治療であるマグネゾールを点滴したのは、
午前0時過ぎ、最初に失神した時のような記載をしてしまいましたが、
正しくは1:37の後だったようです。
すいません。

これをご覧になってわかるように、何時に何の治療をしたのか、
詳細に書いてあります。
これは、カルテの記載を元に書いたからです。

本来であれば、個人情報なので、公開してはいけないと思うのですが。
このカルテのコピーは、記者会見などで、公開され
マスコミも入手済みの物なので、個人情報の流出にはあたらないと
判断し、詳細な経過を掲載させて頂きました。


マスコミは、これと同じ物を持っているんですよ。
確かに、カルテ医療の専門用語が多いですから、
一般の人が見ても、わからない事も多いと思いますよ。

でも、新聞やテレビで、主治医を悪者にする前に、
他の産科医等、医療の専門家にこれを読んでもらって、
正しいかどうかの判断くらいすれば良いんじゃないですか。

患者の家族の話を元に、都合の良い部分だけを記事にして、
個人攻撃
をするのが、マスコミなんでしょうか?

医療の現場の詳細がわからない事も多いので、
それに関しては推測で書かざるをえない事もあるかもしれないので、
やむを得ない面もあるとは思いますけどね。

今回の場合は、マスコミはカルテのコピーを入手しているんですよ
それなのに、最初に報道した記事は、明らかに誤報です。
最近、この件に関して個人攻撃が減りつつあり、
医療システムの問題や、残された親族の悲劇を強調するような
論調になっていますけどね。

時間が経てば忘れると思っているのかどうか知りませんが。
マスコミは、正式にこの産科医の先生に謝罪すべきだと思います。

前回の記事で、私の私見は次の記事でって書きましたが。
また長くなっちゃったんで、その次に書きますね!

医療に興味のあるあなた。
医療系の無料レポートを読んでみませんか。
もちろん全部「ただ」ですよ。

→ 無料レポート広場「メルぞう」医療、健康カテゴリ


FC2ブログランキングに参加しています。
今日も応援よろしくね!

 ↓ ↓ ↓

スポンサーサイト
Copyright © 2005 健康、病気なし、医者いらず. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
Add to Google My Yahoo!に追加 健康、病気なし、医者いらず