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現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
無銭飲食と治療費未払い
前から書こうと思っていたことを、
先に『勤務医 開業つれづれ日記』に書かれてしまったので、
二番煎じになってしまいましたが(笑)

今回は無銭飲食(食い逃げ)と、医療費未払いはどう違うかについてです。
まずは、北海道新聞のこの記事をご覧下さい。


治療費未払い病院圧迫 
自己負担増響く 5年前から倍増の例も

道内の病院で、患者や家族が診療や入院などの
治療費の自己負担分を病院に支払わない「未収金」が
大きな問題となっている。
平均で年間五百万円を超えるという実態調査も明らかに。

医療制度改革による自己負担引き上げや、
雇用の不安定化、患者のモラルの低下などが
未収金の増加につながっていると関係者はみる。
病院側は、治療費の分割払いの相談や
専門の業者に未収金の回収を委託するなど
回収に力を入れるが、これといった決め手がなく、
頭を痛めている。

近年の医師や看護師不足による人件費の高騰などから
来年はさらに病院経営を圧迫するのは避けられない情勢だ。

札幌市東区の脳神経外科の専門病院
病院では、医療制度改革でサラリーマンの自己負担が
二割から三割に増えた二○○三年四月ごろから
未収金が目立ち始めた。

○一年四月の一カ月間に外来窓口で発生した未収金
(入院費は除く)は百十万円。
○三年四月は百七十万円に増えた。

同年はひと月の未収金が二百万円を超す月もあった。
今年四月の未収金は二百五十万円と、
五年前の倍以上にも増えた。
病院患者が払いやすいように、
分割払いや支払い延期の相談にすすんで応じている。
しかし「長期入院中に解雇され、無保険者となり、
退院後、連絡がとれなくなる人も少なくない」
と同病院の事務部長は嘆く。

一方で、支払い能力があるにもかかわらず、
治療費を払わない患者や家族も増えている。

未収金問題に積極的に取り組む、
リハビリ治療が専門の苫小牧市内の病院でも
未収金は増加傾向にある。患者は高齢者が多く、
年金受給者の親が入院中に、
子どもが親の年金を受けとって生活費に充ててしまい、
親が退院後に入院費を払えなくなるケースも決して少なくない。
この二つの病院では、回収困難な未収金の一部について
債権回収の専門業者に委託している。

未収金は会計上は利益扱いとなり、課税対象となるだけに、
民間病院の経営を脅かす存在だ。

市立札幌病院でも、診療費未収金の累積が
今年九月末現在で二億三千八百万円となったことが
明らかになっている。
「生活が苦しい」などの理由で支払いに苦しむ患者
後を絶たず、○五年度末の二億二千四百万円から
一千四百万円増加した。

全日本病院協会副会長を務める西澤寛俊・
西岡病院理事長(札幌市豊平区)は
「全道的に病院経営が厳しさを増す中、
未収金の与える影響は年々大きくなっている。
健康保険法では、不払い患者への督促など病院
一定以上の努力をすれば、患者が加入する公的保険に
不払い金を請求できる規定がある。
病院側の回収努力と合わせて、この規定を
真剣に考える時期に来ている」と話している。


『2006/12/04 北海道新聞』

食べ物屋に客が来て、お金を持っていないとわかっていて、
その人に食事を出す店はありませんよね、基本的に。
どうしても食べたいという人がいたら「善意」で、
食べさせてあげる店もあるかもしれませんが。
あくまでもそれは、「店の善意」によるものです。

持っていないのに、「何で飯食わせてくれないんだー。」
ってわめいても、誰も相手にしませんよね。
持ってないなら、店に来るな、って言うだけで。

餓死しそうな人が来たとしても、その人に食事を出す義理は、
お店にはありません、当然。
あくまで「善意」でご飯を食べさせてあげる事はあってもね。

でも、同じ様な事は病院では良くあるんですよ。
何回も医療費を踏み倒している人が来て、
早く治療しろ」ってわめいて。
それで当然の顔してるんですよ。
しかも、何かあったら訴える。
そんな事が、病院患者では当たり前の様にあるんですよ。

死にそうな患者が来ていたら、患者を助ける前に、
まず財布を見るって事は、日本ではしませんよ。
アメリカなんかでは、似たような事が行われていますが。
でも、別に今死にそうってわけでもないのに、
無銭飲食とほぼ同じ様な、医療費踏み倒し常習犯、
って言うのが、でかい顔して病院に来ることは、良くあるんですよ。

病気が悪くて身よりもなくって、働けなくって、
それで食う物もなっくって医療費も払えない。
という人なら、「善意」でなんとかしてあげよう。
という気にもなりますけどね。

たいした事のない病気で、病院にかかって。
結構良い時計とかして、温泉に行ったりギャンブルとかして、
それなりの生活をして、それでも医療費を払わない人がね。
我が物顔して、病院で偉そうな顔して、病人だから治療を受けて当然。
しかも、当然の如く治療費は払わない。
って事があるんですよ、実際。

無銭飲食(食い逃げ)をしたら逮捕されるのに。
どうして医療費を踏み倒すやつは、逮捕されないんですか?
そんなやつがまた病院に来ても、
なんでそいつの治療をしなきゃいけないんですか?
食い逃げとの違いが私にはわかりません。

しかも、税務上も問題があるんですよ。

>未収金は会計上は利益扱いとなり、
課税対象となるだけに、
民間病院の経営を脅かす存在だ。


ついこの間まで、サラ金業界では「グレーゾーン」って高金利
庶民に金を貸して荒稼ぎしていましたよね。
数年前の長者番付サラ金会社の社長がずらっと並んでましたし。
覚えている人も多いんじゃないですかね。

これ、かなり問題になって、国民から相当クレームが来て、
やっと最近、政府も重い腰を上げて改善しましたけどね。
これも、最高裁で判決が出て、それで国民から
猛反発をくらって、何年も経ってはじめてなんですけどね。

こういう荒稼ぎした会社でさえ、お金を貸して回収できなかった
お金は「貸し倒れ金」として、損金扱いになるので。
課税対象にはならないんですけどね。
何故か、病院の場合は、患者を払わなかったとしても、
全額払った事にして、それは病院の利益って事になって、
その額に対しても税金を払わなきゃなんないんですよ。

厚生労働省の政策のせいで、多くの病院が収益が減ってるのに、
更に税金の問題でも病院は損をしているんですよ。

これって、やっぱ変じゃないですかね。

医者善意をまた食事の例に例えますがね。

例えば、一軒家に人の良い夫婦が住んでいて。
隣に下宿の学生が住んでいるとします。
当然、隣に住む他人の学生に、食事を出す義務は、
この夫婦にはないんですけどね。
善意」で、毎日晩ご飯を食べさせてあげたとします。
あくまで「善意」ですから、この夫婦学生ご飯を食べさせる
義務」はないんですけどね。

学生は、毎日この夫婦の家で晩ご飯を食べていると、
それが自分の当然の権利だと勘違いして。
食事がまずい、とか。
フランス料理を出せとか。
夜中の12時に突然何の約束もなしにやってきて、
高級中華料理を作れとか。
そういうわがままを言ってるんですよ。
この学生

誰がどう考えても変ですよね、この学生
悪いのはこの学生ですよね、誰がどう考えても。

でもね、今の病院医者の現状。
病院には当直医はいるけど、当直医というのは、
あくまで入院患者の簡単な指示とか。
そういうのは出来るとしても。
外来の患者を診る「義務」はないんですよ。
でも、医者は「善意」で患者を診ている。
日本の医療費というのは、国民皆保険で、
世界的に見ても安い。
ま、医師の技能が不当に抑えられているからって面も
あるんですけどね。
それで、一部しか医療費を負担しないで、
時間外の料金もたいした金でもないけど。
夜中だろうが、たいした病気でもないのに、時間外に病院に来て、
患者なんだから、診てもらって当然という顔をする患者
そして、時間外でわざわざ放射線技師を呼ばないとできない、
CT,MRI等の最高級の医療も、受けて当然。
もしそれをやらなかったら、訴訟で何千万円だって訴える。
そんな患者は、良いんですかね。
いっぱいいるんですけどね、そういう患者
でも、それは当然って感じしませんか。
昨今のマスコミの報道なんかを見ていると。

この「食事をたかるわがままな学生」とどう違うんですかねー。

こちらのブログも参考にしましたよ!
「心の僻地」、ETV特集を見ての記事でも登場した、
「伊関友伸」さんのブログ

『治療費未払い病院圧迫 自己負担増響く 5年前から倍増の例も』


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