現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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心臓マッサージが重要
以前に、『心肺蘇生法』の記事でも書いた通り。

心肺停止患者が来たときに、一番大事なのは、
酸素を与えてあげる」
って事です。

そいで、そのために一番大事なのは、
心臓マッサージ」なんですよ。

理屈から言ってもそうだ、って話は以前に書いた通りなんですが。
日本のデーターで、それが実証されましたね。


<救急蘇生術>人工呼吸は不要 
心臓マッサージに効果あり 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070927-00000049-mai-soci

突然意識を失って倒れた人を蘇生させるための
応急手当は、心臓マッサージだけで効果があり、
従来勧められてきた人工呼吸は必要ないことが、
日本救急医学会関東地方会の研究班
(班長、長尾建・日本大駿河台病院救命救急センター長)
の調査で分かった。

こうした人の救命には、そばにいた人の
蘇生措置が大きな役割を果たす。
人工呼吸には、口と口の接触に抵抗感を持つ人も多く、
蘇生措置の実施率向上にもつながりそうだ。

研究班は02~03年、関東各地の58病院と
救急隊の協力を得て、そばに人がいる状態で
突然心臓が止まって倒れ、救急車で病院に運ばれた
18歳以上の患者4068人を調べた。
そばにいた人から人工呼吸心臓マッサージを受けた患者
712人で、心臓マッサージだけを受けた患者は439人。
救急隊到着まで蘇生措置を受けなかった患者が2917人だった。

倒れてから30日後の時点で、介護なしで日常生活が
送れる状態に回復した割合は、
両方受けた患者が4%、
心臓マッサージだけの患者は6%で、
人工呼吸なしでも変わらなかった。
一方、蘇生措置なしの患者は2%にとどまった。

患者の約9割を占めた救急隊到着時に
完全に呼吸が停止していた人に限った分析では、
回復率は心臓マッサージだけの患者が6%だったのに対し、
両方受けた患者は3%で、心臓マッサージだけの
患者の方が回復率が高いとの結果になった。

また、蘇生措置の6割以上は一般の人が、
残りは通りがかった医師ら医療関係者が実施したが、
効果に差はなかった。

人工呼吸は不要との結果について、長尾班長は
「呼吸が止まっても12分程度は血液中の
酸素濃度がそれほど下がらないことや、
心臓マッサージの際の胸の動きで、
空気が肺に送り込まれることなどが考えられる」
と話している。

心臓マッサージは、患者の意識がないことや
呼吸が止まっていること、あえぐなど普通ではないことを
確かめた後、両方の手のひらの付け根を
患者の胸の中央に重ねて押す。
体重をかけ深さ4~5センチまで胸をへこませた後、
力をゆるめて元に戻す。
これを1分間に100回のペースで繰り返す。
救急隊が来るか、AED(自動体外式除細動器)が届くか、
患者の体が動くまで続ける。
1人では消耗するため、2分程度をめどに
交代で行うとよいという。


『2007年9月27日:毎日新聞』


私のメルマガで今ちょうど、心不全について書いていて。
→ 『やぶ医師のひとりごと』
そこでも書いている事なんですけどね。

心臓というのは、血液を送り出す「ポンプ」の役割をしています。
血液っていうのは、酸素栄養を体に運ぶものなんですよ。

心肺停止、って事は心臓が止まって、
呼吸もしていないって状態です。
その名の通り。

人間の体っていうのは、皆さんご存じの通り。
呼吸をして、肺に酸素を取り込んで、
そいで二酸化炭素をはき出しています。
肺に取り込まれた酸素は、血液で運ばれるんですが。
それを送り出しているのが、ポンプの役割をしている「心臓」です。

心臓が止まると、血液を送り出せないから。
酸素栄養を運ぶ事ができなくなって。
臓器が死んでしまいます。

特に、酸素が行かなくなったら、
10分位でほとんどの方が脳死になるので。
非常に重要です。

呼吸が止まっても、しばらくのあいだは
血液酸素が含まれているんです。
でも、血液酸素が含まれていても、
心臓が止まって、それが臓器(脳)に運ばれなかったら
全く意味がないですよね。

逆に、呼吸が止まっても、血液酸素は、
ある程度は含まれていますから。
それを全身の臓器に運ぶ事ができれば、
命が助かる可能性があるんですよ。

血液っていうのは、体の中をぐるぐる回っていますから。
血液に含まれている酸素は、徐々には少なくなりますけどね。
全く血液が運ばれなかったら、ゼロですから。
ゼロよりは、少なくても酸素が運ばれた方が良いんですよ。

理想としては、心臓マッサージもやって、
人工呼吸もしっかりできればベストなんですけどね。

1人心肺蘇生をすると、まずは心臓マッサージして。
そいで、30回やったら人工呼吸2回
ってやると。
人工呼吸をしながら、同時には
心臓マッサージもできないですよね。
1人では。
だから結果的に、心臓マッサージの方が
おろそかになっちゃうんですよ
だから、この結果でも、

>回復率は
心臓マッサージだけの患者 6%
両方受けた患者       3%


ってなっていますよね。

人工呼吸もやった方が、悪い
って事は、理屈ではあり得ないんですけど。
実際は、心臓マッサージ不十分だったから、
両方やった方が悪い
って結果になったんだと思います。


このデーターの詳しい中身はわかりませんけどね。
2人心肺蘇生をやったのと、1人でやったのとでは、
全く別の結果になった可能性があると思いますよ。

1人だと、心臓マッサージ不十分になるけど。
2人だと、両方同時にやれば良いので。
もっと、結果が良くなる可能性もあると思います。


医療関係者が行っても差はなかった。
って書いてありますけど。

正直言って、救急隊のレベルにも、がありますし。
何とも言えないかなー、って思います。

2人でやっても、同時じゃなくて。
1人人工呼吸している間、もう1人が
心臓マッサージをやめちゃってる人とかいますしね。
救急隊なんかでも。

それだと、同時じゃないから。
2人でやってる意味ないんですけど。


それよりも、1人2人以上心肺蘇生を行ったときの
って言うのがどうなったのか、知りたいところですね。
特に、医療関係者2人以上で、同時に行った場合を。


1人心肺蘇生をするなら、人工呼吸をしないで、
心臓マッサージだけをやれば良い。
という事なんだと思いますけどね、きっと。

だから、この記事にあるように、
人工呼吸は不要」
とは、必ずしも言えないとは思います。


なぜ心臓マッサージが重要か知りたい人は、これを読んでね!
→ 『心肺蘇生法』

医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』

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医者のホンネが丸わかり!(改)
ついに出ましたよー!!!
Dr. Iの新しい無料レポート

その名も
『医者のホンネが丸わかり!(改)』

あの大好評だった無料レポート
医者のホンネが丸わかり!」
大幅改訂して、ここに復活しましたー!

昨年、
『医者のホンネが丸わかり!』
っていう、無料レポートを書いたんですよ、私。

内容は、医者が書いたブログを、30位集めて、
私が自分の言葉で紹介しているものなんですけどね。

結構、好評だったんですよー。


一年くらいたって、医者医療報道の状況も、
当時とは全く別になってしまいましたよね。
ここ一年で、いろんな事がありました。

福島、大野病院産科医が逮捕されたのは、
前のレポートを書く前でしたけど。

その後、日本中で、1人産科医のところは、
かなりの病院で、お産を中止していますよね。
1年ちょっとで、100前後の病院がお産を中止
するか、分娩を制限していますし。

マスコミは「たらい回し」とか、
患者(妊婦)受け入れ拒否」だとか報道するし。
医療訴訟の話題も多いですよね。


当時は私があまりよく知らなくて、
紹介できなかったブログもあるし。
新しくできたブログもたくさんあるし。
もう更新を止めてしまったブログもいくつかあるので。

そこで大幅に改訂して、新しい無料レポートとして、
公開する事にしました!


専門的な知識を持つ医者でないとわからないことや、
特殊な職業である医者の実態が、
これらを読めば全てわかりますよ!

Dr. Iが厳選した、医者が書いたブログ54本を、
惜しげもなく公開しちゃいます!

医者のホンネが知りたい人は、これを読んでね!
→ 医者のホンネが丸わかり!(改)


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たらい回し防止へ救急ネット
妊婦や患者の「たらい回し」じゃない。
患者(妊婦)受け入れ拒否じゃなくて、
受け入れ不能、受け入れ不可能なんだ。
って事は、何回もこのブログでも書いてきましたけど。

たらい回し」って言葉使いはともかく、
携帯電話とインターネットを使って、
たらい回し」を避けるためのシステム
広島県で始まりそうですよ!

情報元は、私のブログやメルマガの
熱心な読者さんからです。
いつもお世話になっております。


たらい回し防止へ救急ネット

広島県は、救急隊員が携帯電話でインターネット
接続するなどし、複数の医療機関に
一斉に患者の受け入れを要請するシステムを導入した。

搬送先選定の時間を短縮し、社会問題化している
患者の「たらい回し」を防ぐのがねらいで、
中国地方では初の試み。

システムは8月から本格運用を始めた。
現時点では、広島市消防局、
福山地区消防組合消防局、東広島市消防局、
備北地区消防組合消防本部が参加している。


『2007.9.22 中日新聞』


これまた、繰り返しになりますけど。
救急患者搬送に関して、一番の問題点は、
受け入れ先がない。」
って事です。

器が一杯なんだから、器を大きくする。
っていうのが、根本的な対策になります。

具体的に言うと、人手(医師、産科医)の数が足りない。
ベッド(産科のベッドが足りない。
という事であれば、医師ベッドを増やす。
これ以上の対策はありません。

ベッドはともかく、医師の数は急には増えないので。
とりあえず」、今できる事として、
今ある資源を有効利用する
って事で、空いているベッド医師がいる病院を
素早く探すシステム

って事で、こういうシステムが出来る事自体は、
良い事だとは思いますよ、私は。

ベッドは、増やす気になれば、すぐできますけど。
今の診療報酬は、厚生労働省が決めていて。
無駄なベッドを持っていたら、
病院が赤字になるように出来ていますので。
これを、変えなければ、無理ですけどね。

国は、医療費削減政策を行っていますから。
この間違った政策そのものを変更する
って事が必要だと思います。


いわゆるお役所仕事で、「IT化
とかっていうと。
どっかの天下り先が作った、融通の利かない
システム
ができて、金だけかかるけど、
機能的には、かなりいまいち

ってシステムができるのは、歴史が物語っていますから。
そういうほとんど無駄なシステムを作るのではなくって。

今の世の中、これだけインターネットや携帯電話
普及しているのですからね。
ネットや携帯電話を上手に利用しれば、
そんなに無駄な金を使わなくても、
やり方次第で、良いシステムができると思いますよ。

24時間365日、FAXを各病院に送るだけの
人材を雇うのにも、お金がかかりますからねー。

FAXで送ると、わざわざ一件一件、各病院に
送らなきゃならないので。
非常に手間と時間がかかりますしね。

その点、メールだと、一斉に転送できますからね。
文明の利器は、上手に利用しなきゃ、損ですよ。


今回の広島県の試みは、妊婦って書いてないので。
救急患者全般に使えるのだと思います。

こういう、そんなにお金がかからない、
有効なシステムが全国に普及すれば良いのですが。

もちろん、本当の原因の解決策である、
医師不足医療費削減政策に対しても、
きちんとした対策を取るって事は前提ですけどね。


エコノミークラス症候群になって、救急車で運ばれたくない人は、
これを読んで、予防してね!

→ 『気をつけて!死んじゃうかも!
フライトの旅行で注意すべき病気!』


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高齢者医療の負担増,凍結
まだ次の首相が福田氏になる、
って決まったわけではないのですが。
福田氏が、言っていた「高齢者医療負担、増やすの止める。」
って事が、現実になりそうですね。


<高齢医療負担増を凍結、与党が法案提出へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070921-00000001-yom-pol&kz=pol

政府・与党は20日、2008年4月から予定していた
高齢者医療費の窓口負担の1割から2割への
引き上げなど、国民の負担増や給付削減につながる
医療・福祉政策を凍結する方針を固めた。

早ければ今国会に議員立法で凍結法案を提出し、
成立を目指す。
参院選での与党の惨敗を受け、
弱者に配慮した政策が不可欠と判断した。
凍結に伴う国の財政負担は1000億円前後
に上るとみられる。

この方針は、自民党総裁選に立候補している
福田康夫・元官房長官に近い自民党筋が明らかにした。

政府・与党が凍結対象としているのが、
〈1〉低所得者も含む高齢者(70~74歳)の
 医療費の窓口負担を現行の1割から2割へ引き上げ
 (健康保険法)
〈2〉75歳以上の高齢者向けの医療保険制度の
 創設に伴い、75歳以上の一部に発生する
 新たな保険料負担(高齢者医療確保法)
〈3〉母子家庭への児童扶養手当を一部削減
 (児童扶養手当法)――などだ。

〈1〉と〈2〉は06年6月、〈3〉は02年11月に
改正法が成立し、来年4月からの実施が決まっている。
与党は議員立法で改正法案を成立させ、
実施を中止するか先送りする方針だ。


『2007年9月21日:読売新聞』


まあ、所詮1000億円程度ですから。
医療費を先進国並にするためには、
その何十倍、何百倍のお金を使わないと駄目なので。
焼け石に水かもしれませんけどねー。

でも、とりあえず低所得者高齢者母子家庭など
いわゆる本当の弱者に対する負担が増えなくなった、
って事には一定の評価をしても良いと思います。

医療費2200億円減らす、って言っていて。
逆に、1000億円増えたわけなので、
それでも、あと1200億円減らすって
つもりなのかもしれませんけどね。

どうなんでしょうかねー。

今度の衆議院選が終わったら、またころっと
方針が変わるって事もあり得るかもしれませんが。

まあ、その前に。
自民党が政権を取れるかが、非常に怪しいですけどね。


そいで、この記事。
読売新聞1面トップの記事ですから。
読売新聞が、この問題に力を入れている、
って事もわかるんですけどね。

でも、もうちょっとしっかりとした
考察をして欲しかったですねー。

『奈良、たらい回し!の問題点』
って記事の、下の方にも書いた事なんですけど。

後期高齢者医療制度」の一番の問題点は、
75歳以上の高齢者は、
最初に受診するのは、かかりつけ医だ。
それ以外の病院は駄目だ。
っていう、アクセス制限をかける、って話なんですが。

これに関しては、全く触れられていないんですよ。

まあ、お金の話がメインみたいなので、
やむを得ない面もあるのかもしれませんけど。
でも、ここが一番大事な所なので、
きちんと触れて欲しかったですね。


それと、YOMIURI ONLINEには書いてない事なんですけど。
読売新聞の一面には、こう書いてあったんですよ。

次の衆議院選をにらんだものと見られるが、
医療費負担の凍結などは財政再建目標の
先送りに直結しかねないために、
ばらまき型政治の復活」
との批判も出そうだ。


えーっと。
ただでさえ少ない日本の医療費で。
そこから、更に弱者に負担を強いる法律を
凍結
する事の、どこが「ばらまき」なんでしょうか?

少なすぎる医療費を適正に少しでも近づける事。
それが、「ばらまき型政治」、
って言う人、いるんでしょうかね。

財政再建に逆行するっていうのは。
無駄な公共事業とか、天下り先を増やして、
そして無駄金をまた使う。
っていうのであれば、そうですけど。

必要なお金を使って、適正な医療費に近づける、
って事は、ばらまきとは言わないんですけどね。

何かをやろうとしたら、ほとんどの事には
お金がかかるんですよ。
それが、必要な事でも、必要なお金でも
財政再建に逆行する=「ばらまき
って言う考え方は、間違いだと思うんですけどねー。

こういう偏見に凝り固まった見方しかできないから、
患者(妊婦)受け入れ不可能」って場合でも、
何も考えずに「たらい回し」、「患者(妊婦)受け入れ拒否
って言葉が出るのではないでしょうか。

マスコミの問題は、医療に関してだけとか、
一記者の問題だけではないんじゃないですかねー。


あ、一応、お断りしておきますけど。
最近、マスコミ批判っぽい記事も多いですけど。

私は、決してマスコミと敵対している
わけではないですからね。
マスコミに対して、
問題点を適切に指摘」しているだけですから。

敵対する、というより、むしろマスコミの方にも
医療現場の事を知って頂いて。
むしろ、マスコミとは共存共栄を目指している、
という立場ですので。

あしからず。

医療だけじゃなく、福祉にも興味がある人は、これを読んでね!
→ 『年金記録を取り戻せ!確実な年金加入記録の確認方法』


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名誉毀損で医師が勝訴!
以前にこのブログでも紹介した事のある、
紫色の顔の友達を助けたい先生が。
マスコミ各社相手の名誉毀損訴訟で、
3紙に対しても、勝訴しましたよ!

東京女子医大訴訟>配信記事で敗訴…
3紙に賠償命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070918-00000133-mai-soci

東京女子医大病院で心臓手術を受けた
女児が死亡した事故で業務上過失致死罪に
問われ、1審で無罪になった
同病院元助手の佐藤一樹被告(44)が、
記事で名誉を傷つけられたとして
事故原因に絡む記事を配信した共同通信社と
掲載した3紙に賠償を求めた訴訟で、
東京地裁は18日、3紙に計385万円の
支払いを命じた。

問題となったのは、02年7月2日に共同通信
「基本動作ミスが事故招く」などの見出しで
自社のホームページに掲載した記事と、
共同通信の配信を受けて上毛新聞社、
静岡新聞社、秋田魁新報社が
同月5日に掲載した別の記事。

判決は、二つの記事について
「原告が基本的なミスを犯して患者死亡という
結果を引き起こした事実を報じたもの」
と認定、「捜査本部の見方などを示したもの」
とする共同通信の主張を退け、
いずれの記事も真実と認めなかった。

しかし、共同通信には、当時の警察当局の
記者会見や東京女子医大の報告書などの
取材結果から、「事故の原因が原告にあると
誤信する理由があった」として、
賠償責任はないと判断した。

一方、地方紙3紙について、
判決は最高裁判例を踏襲し、
「定評のある通信社からの配信を受けたこと
だけを理由に、記事が真実と信じる
理由があったとはいえない」と指摘。

さらに、共同通信の定款施行細則で、
配信記事には配信元の表示(クレジット)を付ける
と規定されているのに、3紙がそのクレジットを付けず
自社が執筆した記事のような形で
掲載していることを踏まえ、
地方紙の賠償責任まで否定できないとした。


『2007年9月18日 読売新聞』


判決は
上毛新聞に対し110万円
静岡新聞に対し165万円
秋田魁新聞に対し110万円
の支払いを命じるものでした。
共同通信に対する請求は棄却されました。

詳しい経過は、紫色の顔の友達を助けたい先生のブログ
→ 『勝訴 対 地方新聞社事件判決より』
→ 『共同通信の意見に対する反論』

を見て頂くとして。

ポイントは、共同通信は、
自分で取材をして記事を書いた。
結果的には間違ってはいたのだけれど、
記事を書いた時には、事実と信じるに足る証拠
(警察当局の記者会見や東京女子医大の報告書)
だと、一般的には思われていた。
だから、共同通信に対する請求は棄却。

他の新聞社は、自分たちで取材をしないで、
共同通信社の記事をパクった

で、しかも「共同通信」の記事。
って事を明記しないで、あたかも
自分で書いた記事のようにして報道した


その結果、自分で取材もしていないで、
結果として間違った記事を書いて、
紫色の顔の友達を助けたい先生の名誉を害した

だから、名誉毀損だ、金払え、って事です。


本当は、共同通信の記事も、
結果的にはで、紫色の顔の友達を助けたい先生の
名誉を害したのですから。
共同通信に対しても、名誉毀損
敗訴してもらいたかったのですけどねー。

内部報告書っていうのは、心臓の手術にも関わらず、
心臓血管外科医が入らないで、
人工心肺の事がわかる人が1人もいない

そういう、専門家が1人もいないチームが書いた
内部報告書
ですからね、所詮。
内容は、いい加減この上ない物なんですから。


で、この判決って、マスコミ各社には、
結構衝撃的な結果
だと思いますよ。


例えば、最近このブログでも何回も書いた。
奈良で妊婦の受け入れが難渋した事件

たらい回し」、「妊婦受け入れ拒否
ってマスコミ各社、同じ様な記事のタイトルで、
内容も似たり寄ったりですけど。
これ、実際に自分たちで取材しないで
他の新聞社が書いた記事を見て。
印象だけで記事を書いていたとしたら。

結果的に、誰かの名誉を害して、
その方に訴えられたら、
「負ける」、って事ですから。

まあ、今年の奈良の妊婦受け入れ難渋、流産事件は、
誰か個人の名誉を毀損した、
って事はないのかもしれませんけど。

昨年の大淀病院の事件は、ちょっと別ですからね。

大淀病院産科医は、当時1人しかいませんから。
その彼が、あたかも妊婦を殺した、
というような書き方をした新聞社、
ありませんでしたかね。

そいで、それを鵜呑みにして、
続いた新聞社やテレビ局なんかも。

自分たちできちんとした裏付け取材をしないで、
思いこみで記事を書いて、結果が違ったら。
名誉毀損で訴えられて、負けるって事ですから。

マスコミの方達は、これに懲りて、
思いこみや無断引用ではなく、
きちんと取材して、吟味して記事を書いて貰いたいですね。


ちなみに、その他には。
週刊女性」に55万円賠償命令
フジテレビ」には、100万円賠償命令
が出ています。


心筋梗塞になって、心臓の手術をしないでもすむように。
これを読んで生活習慣病も、予防してね!

→ 「日本一わかりやすい!「糖尿病」

→ 日本一わかりやすい!「高血圧」

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分娩施設、実際は半分だけ
実は、一年以上前のデーターなのですけど。
分娩できる施設が、本当は厚生労働省の調査
と比べて、約半分しかなかった。
赤ちゃんを取り上げる医師は、約3/4しかいない、
って事が、日本産科婦人科学会の調べでわかりました。

情報源は、僻地の産科医先生のブログからです。
→ 『昨日と今日の医療ニュース..。*♡ 9月17日』
いつもお世話になっております。


分娩施設わずか3千カ所、
産科医は8千人に減 学会調査

日本全国で実際に出産できる病院・診療所は
3063カ所、赤ちゃんを取り上げる医師
7985人に急減している――。
6月14日、日本産科婦人科学会
(武谷雄二理事長、1万6000人)の調べで、
お産現場の危機的な実態が初めて明らかになった。

産科・産婦人科を掲げる施設・医師を調べる
従来の厚生労働省調査と比べ、
施設数で半分、医師数で4分の3にすぎない。

過酷な勤務や訴訟の増加などから、お産をやめて、
婦人科や不妊治療専門に衣替えする
施設・医師が増加しているためだ。
同省の産科医療対策に見直しを迫る内容となっている。

厚労省調査では、02年に産婦人科・産科を掲げていた
医療施設は計6398カ所、04年に主な診療科を
産婦人科・産科としていた医師は1万594人。
だが、この数字が現場の実感とかけ離れているとして、
同学会が昨年11月、実態調査を各都道府県の
地方部会長に呼びかけた。
 
新生児が受ける先天性代謝異常検査の
検体を提出している医療施設名などから、
同12月1日現在で分娩(ぶんべん)を扱っている
と判断できる施設を割り出した。

14日までに全都道府県のうち東京都内4区
(中央、文京、豊島、板橋)を除く
すべてから回答があった。
4区分は、日本産婦人科医会
会員登録などを手がかりに推定値を計上した。

それによると、分娩取り扱い施設数は
病院(20床以上)が1280カ所、
診療所(19床以下)が1783カ所。
02年の同省調査と比べると、病院が470カ所、
診療所が2865カ所少ない。

常勤医師数は1施設あたり、平均2.45人。
医局員数が多い大学病院(110カ所)を除くと
平均1.74人だった。

都道府県別で、医師数2人以下の病院
全病院に占める割合が最も高かったのは福島県の71%。
岩手、新潟、石川、福井、滋賀、山口も60%以上だった。
医師1人の割合が最も高いのは石川県の40%だった。

同省は昨年、医師不足に悩む産科医療の
安全性確保のために、人口30万~100万人の
産科医療圏の拠点病院に5人以上の産科医を置く
「集約化」案を打ち出している。
だが、「5人以上」を満たしている病院
334カ所と全体の26%。
学会が目指す「10人以上」を満たしているのは
全国98カ所しかない。
 
データをまとめた筑波大学の吉川裕之教授(産婦人科)は
「これまでは、日本の分娩が可能な施設と医師数は
約5000施設、1万1000人と推計されてきたが、
実働は予想外の少なさだった。
昨年12月以降に分娩を取りやめた病院も相次いでおり、
実数はさらに減るだろう。安全な産科医療を維持するには、
大変厳しい状況だ」とみる。

各都道府県は今年度末をめどに
独自の集約化計画の策定を迫られている。
同省母子保健課は「集約後の施設あたりの産科医数は、
地域の実情に合わせ、3人以上とするなど、
ハードルを下げざるを得ないだろう。
集約化だけでなく、待遇改善など、
産科医数増のための対策が必要だ」と話している。


参照:『朝日新聞、ちょっと気になる健康ニュース:
2006年6月14日』


参考:『日本産科婦人科学会ホームページ』


所詮、厚生労働省のデーターってのは、
いつも机上の空論というか。
大昔に、分娩を扱っている、って登録したデーターを、
分娩が中止になっても、そのまま使っているだけでしょうから。
実際のデーターと解離する事は、予想の範囲内なのですが。
ここまで実際の施設数と違うと、
他のデーターも全く信用できなくなっちゃいますよね。

日本産婦人科学会が行っている調査は、
今現在、分娩が行われているという、
生のデーター
を元に、集計したもの。

厚生労働省のデーターは、
主な診療科を産婦人科・産科としていた
医師、施設をカウントしただけ
ですから。
昔登録して、今は分娩を行っていない
って人、施設も含めて数えている、
っていう事ですよ、要は。
死んだ医者の数が入っているって事は、
さすがにないのかもしれませんけどね(笑)

でも、どう考えたって、日本産婦人科学会
データーの方が厚生労働省の調査よりも
信頼できますよね。

しかし、この差はすごいですねー。

>厚労省調査では、02年に産婦人科・産科を掲げていた
医療施設は計6398カ所、04年に主な診療科を
産婦人科・産科としていた医師は1万594人。

>日本全国で実際に出産できる病院・診療所は
3063カ所、赤ちゃんを取り上げる医師
7985人に急減している――。


施設数約半分産科医師4分の3だけですかー。

産科医不足って事は、やっと厚生労働省
言うようになってきたけど。
本当の数は、その半分くらいないんですけどねー。
まだ、認めてないんでしょうかね、厚労省


しかも、これ2005年12月のデーターですから。
その後、約1年で、どの位の施設が
分娩を中止したか、ってのは、これを見て下さい。

いつもお世話になっている、中間管理職先生の、
勤務医開業つれづれ日記」の記事
→ 『■【産科 休止一覧 5 】 日本全国 今後の崩壊予定』
を見ていただければわかると思いますけど。

■産婦人科 分娩休止一覧

北海道
 道立江差病院/北海道/H19.01月
 釧路労災病院/北海道/H19.03月
 江別市立病院/北海道/H19.03月
 足立病院/釧路 北海道/H19.03月
 カレス・アライアンス日鋼記念病院/北海道/
  H19年度中に縮小・休診 
 滝川市立病院/北海道/H19年度中に縮小・休診 
 留萌市立総合病院/北海道/H19年度中に縮小・休診 
 道立紋別病院/北海道/H19年度中に縮小・休診 
 北海道社会事業協会富良野病院/北海道/
  H19年度中に縮小・休診 
 岩見沢市立総合病院/北海道/H19年度中に縮小・休診 
 旭川赤十字病院/北海道/H19.05月
 天使病院/北海道/H19.10月  
 斗南病院/北海道/H18.04月  
 市立函館病院/北海道/H18.04月  
 市立小樽病院/北海道/H18.04月  
 市立根室病院/北海道/H18.09月 
 新日鉄室蘭病院/北海道/H19.06月  

~中略~

熊本県
 菊水町立病院/熊本/H19.04月 
 市立牛深市民病院/熊本/H19.03月  
 小国公立病院/熊本/H19.03月  
 八代総合病院/熊本/H18.04月  
 荒尾市民病院/熊本/H18.04月  
 天草中央病院/熊本/H18.04月  

大分県
 中津市民病院/大分/H19.04月  
 国東市民病院 産婦人科休止/大分/
  H18年までに縮小もしくは休診  

 健康保険南海病院/大分/H18.04月 
 公立おがた総合病院/大分/H18.06月  


沖縄県
 沖縄県立北部病院/沖縄/H19.03月 
 


これだけあって、ほんの一部です。
あまりに多いので、全部は紹介できないので、
北と南の、ほんの一部だけ引用しました。

中間管理職先生が把握しているだけで、
ここ一年分娩中止、もしくは分娩制限
行った病院が、約200もあるんですよ。

これ、「病院」だけですから。
診療所」を入れたら、おそらくその数倍
あるんじゃないですかね。
分娩を中止した、病院や診療所の数。

2005年12月で、分娩取り扱い施設数は
病院(20床以上)が1280カ所ですから。
2007年現在では、1100カ所位でしょうかね。


そして、マスコミが「たらい回し」とか、
間違った報道をし続ける限り、
このペースは増える事はあっても、
減る事はないと思います。


新しく自民党の総裁選に立候補する2人は、
一応、医師不足対策、っていうのも
政策には入っているようですけど。

公共事業とかは増やしても、
医療費を増やすとか医師の数を増やすとか。
根本的な解決策は、行ってくれなさそうですかねー。
今のところ。

福田氏は、高齢者の医療費自己負担増には
反対
の立場のようですけど。
逆に言うと、それ以外の医療費は抑制するぞ
って事ですので。
あんまり、期待できないような気もしますかねー。


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定番もどうぞ!
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)


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救急システムの問題点
政府は相変わらず、医師不足ではなく医師偏在だ。
って言い続けていますけど。
奈良だけでなく、日本全国で救急医療
大変な事になっていますよね。

新聞やテレビでも、たくさん報道されています。

その中で、救急医療システムの問題。
っていうのが、よく出ていますけど。
やっぱり、小手先っていうか。
本質に踏み込んでいないんですよね。
既存のマスコミは。

そこら辺は、やっぱり医師ブログとかの方が、
一枚も二枚も上手というか。
きちんとした説明がされているようで。

いつもお世話になっている、
「勤務医開業つれづれ日記」中間管理職先生
『■産科の電話代行業 でも責任は? 
「神奈川県が妊婦搬送先探し代行、
産科医の負担軽減へ 」』

や、
「新小児科医のつぶや」Yosyan先生
『焦点がずれているような』
の記事で取り上げていますので。
私も、救急医療システムについて、
書いていく事にしますかね。

元記事は、読売新聞に書いてあった、
神奈川県救急医療システムについて、です。


神奈川県が妊婦搬送先探し代行、
産科医の負担軽減へ


神奈川県は、救急搬送が必要な妊婦の
受け入れ先を医師に代わって、
産科の研修を受けた県救急医療中央情報センター
職員が探すシステムを11月から
本格的にスタートさせる。

4月から試験的に実施したところ、
診察と並行して受け入れ先探しを
しなければならなかった産科医から、
「負担が軽減され、助かった」
との声が上がったことなどから、
体制を組んで取り組むことにした。

同県では、出血するなど緊急に治療が
必要な妊婦は、県内の八つの基幹病院
が対応することになっているが、
自分の病院に収容できない場合、
産科医が、ほかの病院に電話するなどして
受け入れ先を探している。

同センターでは、職員11人が3人ずつ
交代で、24時間態勢でこの作業を代行。
破水や合併症の有無など、
妊婦の症状が書かれた調査票を
基幹病院からファクスで受け取り、
県内の受け入れ可能な病院を探す。

同県などは、産科医不足対策として、
救急車への搬送先案内などを行っている
同センターで、搬送先探しを試行。
これまでに、基幹病院から依頼のあった
152件のうち、88件で受け入れ先を確保した。


『2007年9月12日 読売新聞』


私は、このシステムに関しては、賛成です。

医師が医療に専念できるシステムを作るべき
って言う事は、前から主張している通りです。

医師以外ができる仕事は、事務員とかにさせて、
医師は、医療に専念できるようにすれば、
効率が良くなるのは事実ですから。

神奈川県でも、現場の医師は当然
>「負担が軽減され、助かった」
と言っていますしね。


>同センターでは、職員11人が3人ずつ交代で、
 24時間態勢でこの作業を代行。


24時間体制を作るには、
これが正しい労働基準ですよ。

でも、産科医1人しかいないのに、
24時間体制で救急患者を受け入れろ。
って言っている人達、いませんか?

それって、明らかにおかしいですよね。

電話やFAX等の対応は11人で、3交代
命に直接関わる、医療という仕事は、
1人とか3人とかで、24時間365日

やっぱ、ここをなんとかしなきゃならない、
って思いますけどねー。


そいで、ここからが本題ですが。
医師以外の人間が、ベッドの空いている
受け入れ能力がある病院を探す。
ってシステム自体は良い
とは思いますけどね。

Yosyan先生のブログによると。
神奈川県の場合。
八つ基幹病院と、中核病院、協力病院
合わせて計32ヶ所があるそうです。

で、問題点は、新聞記事にも書いてありますけど。

>152件のうち、88件で受け入れ先を確保した。

って事は、42%受け入れ先が見つからなかった
って事ですよ。
「患者の受け入れが難渋した。」
って事ですが、マスコミは好んで
「たらい回し」って言葉を使いますけどね。

いかにも、病院医者救急医療システムが悪い、
って事のように、新聞なんかでは
書かれる事も多いようですけど。

神奈川県ではこういう救急医療システムを作っても、
42%は、患者を受け入れられなかった。
って事が事実です。

そしたら、システムの問題だけじゃないでしょ
だから、こういうシステムを作っても、
根本的な解決策にはならないのですよ。

「奈良の妊婦、受け入れ難渋」
の時でもそうでしたけど。
なんか、「救急医療システムの問題」
にする論調もありましたよね。
桝添厚生労働大臣も、そんな口調でしたけど。

奈良県は、ベッドが空いている病院を調べる、
ネットワーク」は作ったけど。
医師が朝「満床」って打ち込んで、
その後更新しなかった。
だから、「たらい回し」が起きたんだ。
その医者は、けしからん。
みたいな論調とかもあったけど。

朝から満床で、夜も満床だったら、
リアルタイムで更新するシステムを
導入したとしても、
どっちにしろ、患者(妊婦)の受け入れは
不可能
だったんですよ。

だから、そういうネットワークとか、
救急医療システムだけの問題ではないんですよ。

今回の神奈川県救急医療システムでも、
奈良で機能していなかったネットワーク
でもそうなんですけど。

基本的には、
ベッドが空いている病院探す
患者を受け入れられる能力のある病院探す
為のシステムなんですよ。

神奈川県の場合は、それを医者の替わりに
事務員がやる、って事で。
医師の負担を軽減する、という意味では
評価しますけどね。

根本的な原因の解決にはなっていません。

なぜなら、全部満床だったら、
そういう救急医療システムがあって、
きちんと機能していたとしても、
患者を受け入れる事は不可能だからです。

根本的な原因は、
ベッドが空いていない=人手不足ですよ。

医療従事者の数が足りないから
患者を受け入れる能力がない病院が多い。
だから、いろんな病院に電話をしたりして、
連絡を取るけど、どこも受け入れる事ができない。
マスコミが言う「たらい回し
って事が起こるんですよ。

前からこのブログでも書いている通り、
医師不足が原因ですよ。
医者だけでなく、看護師などの
医療従事者も雇わなきゃいけないし、
維持費も当然かかりますから。

医療費もかけなきゃならないんですよ。
でも、今の自民党は医療費削減政策
を続けていて、撤回する気配はない。

だから、原因が除去されないので
いくら小手先の対策を練ったとしても、
これらの問題が解決する事はありません。

「患者を受け入れられる能力を持った
病院の数を多くする。」

医師の数や医療費を増やす。」
という事をやらないで、
患者を受け入れられる能力のある病院探す
という「救急医療システム」だけを作っても、
根本的な問題の解決にはなりません。


既存のマスコミにも、もっとそういう
根本的な原因や解決策の事を
書いて貰いたいものですね。


大学病院の事を知りたい人は、これ読んでね!
→ 『「大学病院のうそ」 ~現役医師(Dr. I)が暴露する、
大学病院の秘密』


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なくそう! 医師の過労死
東京都内の病院に勤務していた小児科
中原利郎さん(当時44歳)の過労自殺をめぐり、
勤務先だった病院を運営する立正佼成会を
相手取って遺族らが損害賠償を求めた
民事裁判の第1回控訴審が
9月5日、東京高裁でありましたね。

そいで、原告の妻、中原のり子さんから、
今日は、シンポジウムのお知らせです。


医師過重労働に造詣の深い方々ばかりを
シンポジストに招いた、非常に為になる
シンポジウムですよ!

時間の取れる人は、是非参加して下さいね!


  「なくそう! 医師過労死」
 ~過酷な医療現場の改善をもとめて~

11月14日(水)
17時半会場 18時開会 21時終了予定

中央大学駿河台記念館会議室
   101-8324 
東京都千代田区駿河台3-11-5

定員 約200名
参加費 無料

事前申し込み 
過労死弁護団全国連絡会議・
事務局 03-3813-6999

☆ パネルディスカッション
●岡井崇氏 (産婦人科医・昭和大学主任教授)
 近著に大学病院の女性産科医をテーマにした小説
 「ノーフォールト」(早川書房)

●千葉康之氏 (小児科医師・ちばこどもクリニック院長)

●塚田真紀子氏 (ジャーナリスト)
 著書に過労死で亡くなった研修医の
 ルポルタージュ「研修医はなぜ死んだ?」(日本評論社)

●松丸正 (弁護士・過労死弁護団全国連絡会議代表幹事)

コーディネーター 川人 博 
(弁護士・過労死弁護団全国連絡会議代表幹事長)



中原利郎先生の過労死裁判では、
当直の過重性と当時、経営のための
リストラがあったか、が争点になりそうですね。

小児科医師の宿直アンケートも行なっていますので。
ご協力、よろしくお願い致します。
     
『小児科医中原利郎先生の過労死認定を支援する会』


医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!』

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重症患者がいて、診察できず
またしても、医師不足が原因の残念な事件が
新聞に出ていましたね。
医者の数が少ないから、重症患者がいたら、
すぐに手一杯になっちゃうんですよ。


厚木市立病院
「他に急患」診察せず、転送直後に死亡
--先月 /神奈川
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070911-00000119-mailo-l14

厚木市立病院(厚木市水引1)で8月、
当直中に救急受付を訪れた市内の無職男性(73)が
診察を受けないまま別の病院に転送され、
直後に死亡していたことが分かった。

厚木市立病院側は
「心肺停止の患者が搬送される予定で、
男性側に『対応できないので他の病院へ行ってください』
と説明した」としているが、
遺族は「事務職員しか対応せず、
そんな説明も一切なかった」と食い違い、
市立病院の対応に憤っている。

男性の妻(67)の話では、
日曜当直体制の8月12日午前、男性が「頭が痛い」
と訴え、妻の運転する車で厚木市立病院を訪れた。
救急受付の脇のソファに横になり、
看護師が妻に体温計を渡した。

いっこうに診察してもらえないので催促すると、
職員から「1時間半待つことになる。
(嫌なら)他の病院へ行って」
などと言われたという。
別の患者を搬送してきた救急隊員がやりとりに気づき、
見るに見かねて救急車を要請。
別の病院に運ばれたが、直後に
急性心筋梗塞(こうそく)で死亡した。

厚木市立病院事業局は取材に対し
「心肺停止状態の患者が搬送されることになり
救急車を呼んで別の病院で受診して』と話したが、
男性側が『病院救急車を呼ぶべきだ』
と主張したので『規則で、病院救急車を呼ぶのは医師
看護師が同乗する場合だけ』と説明した」と話している。

男性の妻は元看護師。
男性は以前に心筋梗塞で
市立病院の前身の県立厚木病院に入院したという。
「待っている間、医師も看護師も来なかった。
市立病院の対応はひど過ぎる。
こういうことが二度とないよう、
声を上げることが大切と思った」と話した。
【佐藤浩】


『毎日新聞:2007年9月11日』


『患者受け入れ不可能』
の記事に書いたばっかりなんですけどね。

今回の厚木市立病院の件でも。

>日曜当直体制の8月12日午前

って書いてありますから。
日曜日なんですよ。
またしても、時間外の話です。

平日の日中なら、医者も看護師も
ある程度の人数がいますから。
なんとかなる場合も多いんですけど。

日曜日ですから。
医者も看護師も、人数が少ないんですよ。

厚木市立病院のHPを見ると
→ 『厚木市立病院』

外来診療担当表とかを見ると、
医者の数も結構いるし。
救急の診療体制を見ても、

<救急の診療体制>
外科系医師2人、内科系医師1人、
小児科医師1人、
放射線技師1人、臨床検査技師1人、
薬剤師1人、看護職員4人


って、結構な数がいますから。
病院か、病院とまではいかなくても、
いわゆる基幹病院なのでしょう。

それでも、やっぱり時間外
人手が少ないですから。

患者受け入れ不能、不可能」
患者をすぐには診察できない」

っていう状態があるんですよ。

今回の厚木市立病院の件でも、

>心肺停止の患者が搬送される予定

って事ですからね。

アメリカのドラマ「ER」を見たことがある人なら、
わかると思いますけど。

心肺停止患者が1人運ばれてきたら。
もうそこは、「戦場」ですよ。

心肺停止になってから、5分が勝負なので。
そりゃあ、もう、みんな必死ですよ。

患者が入ってくるなり、心臓マッサージして。
点滴のルートを取って。
気管内挿管をして、人工呼吸して。
そいで、いろんな検査したり、注射したり。
医者2人、看護師も2人以上いても、
全然人手が足りないくらいですよ。

だいたい、30分くらいは、その患者
全員つきっきりになっちゃいますよ。

多分、内科系の医師1人と、外科系の医師1人
もしくは2人が担当していたんじゃないですかね。
まあ、あくまで推測ですけど。


で、問題になった、厚木市立病院の件ですけど。

>男性が「頭が痛い」と訴え、
 妻の運転する車で同病院を訪れた。


という事ですから。
やっぱり、これは外科医や小児科医ではなくって。
内科系医師が担当するわけですよ。

>1時間半待つことになる。
>別の患者を搬送してきた救急隊員がやりとりに気づき


っていう事ですから。
他にも、更に別の救急車で来る患者を含め、
待っている患者がたくさんいたんですよね、きっと。

で、頭が痛い、っていう患者が来ていて、
そいで、その後、「意識がなくなった。」
とか「麻痺がある」とかだったら。
風邪の患者が何十人来ていようが、
他の患者は待たせて、その患者
急いで診察するんですけど。

この場合は、妻の車で病院に来ていて、
頭が痛い、と言っているだけですから。
この情報だけではわかりませんけど、
そこまで緊急性があるようには思えません

それであれば、患者は来た順番に待って貰って、
それで診察を受ける。
という事は、当たり前の事なので。

○心肺停止の患者の処置で手一杯で、
 医師が診察できない。
○他の患者もたくさん来ていて、その患者達が
 終わるまで、診察するのに時間がかかる。


という事自体は、責められないと思います。


で、厚木市立病院の件で問題になるのは
どこか、って言うと。

厚木市立病院側は
「心肺停止の患者が搬送される予定で、
男性側に『対応できないので他の病院へ行ってください』
と説明した」としているが、
遺族は「事務職員しか対応せず、
そんな説明も一切なかった」と食い違い、
市立病院の対応に憤っている。


まずは、ここでしょうか。
どっちの言い分が正しいのかわかりませんけど。

「心肺停止の患者が来るから、すぐには診察できない。」
って説明があったのに。
「それより、俺の方を先に診ろ。」
なんて言ったら、それこそ
モンスターペイシェント」ですよ。

この患者、遺族がそうだったとは思えないので。
おそらくは、病院の事務職員から、
詳しい説明がなかったんじゃないかな、
って個人的には思います。

事務職員の説明不足。
こういう事があったとしたら、これに関しては
病院の事務職員に非がある
という言い方ができるかもしれません。

しかし、事務職員の個人の問題というよりは、
病院内の情報の伝達系統に問題がある、
って事だと思います。


>待っている間、医師も看護師も来なかった。

これに関しては、今回は医師や看護師を責められません。
心肺停止患者が来て、みんな手一杯なんですから。
その最中でも、頭痛の後に意識消失等の患者
病院に来ていたら、心肺停止の患者につくのを、
1人はやめて、その患者を診ても良いとは思いますが。

単なる、頭痛のみですから。
心肺停止の患者の処置の手を止めてまで、
診察しなかったから、医師や看護師が悪い。
って責める事はできないと思います。

ただし、単なる頭痛だけではなく、
意識も悪くなって、冷や汗もかいているのに、
そのまま放っておいた。

という事であれば、それを報告しなかった
人には責任がある
と思います。

そういう報告が、医師や看護師に入れば、
基本的には優先して診察しますので。

もちろん、そういう報告を無視して
行かなかった
、という事であれば、
医師や看護師にも非があると思います。

しかし、おそらくそういう報告は
なかったんじゃないかな、って私は思います。


それと、

>『救急車を呼んで別の病院で受診して』と話したが、
男性側が『病院救急車を呼ぶべきだ』
と主張したので『規則で、病院救急車を呼ぶのは医師
看護師が同乗する場合だけ』と説明した」


って所ですかねー。

事務職員としては、「規則を守った」だけなので。
職員としては、立派なのかもしれませんけど。
人間としては、どうなのでしょうか。

私だったら、「病院」としては呼ぶ事はできないけど、
個人」として呼びますけどね。

でも、この規則って、この病院だけに
当てはまるものじゃなくって。
おそらく、救急車を呼ぶ時の、
全国共通の規則」ですから。
法律で決まっている、
ってわけではないんでしょうけど。

規則自体を変更しろ」って事になるなら、
厚木市立病院にだけ文句を言っても仕方がありません。


新聞記事の冒頭には、

>診察を受けないまま別の病院に転送され、
 直後に死亡


って書いてありますけど。
医師の数が足りない。
医師が処置中で、手一杯。
という事があれば、
すぐには患者を診察出来ないこともある。
っていう事も、できればわかってもらいたいですね。


私は循環器内科医で、心臓が専門なので。
医学的な事を言うと。

頭痛」がして、患者が厚木市立病院に行って。
結局、救急車別の病院に搬送された。
そして、搬送直後に亡くなった。
死因は「心筋梗塞」ですから。

おそらく、診察してもわからなかった
可能性も高いと思いますよ。

心筋梗塞の症状は、普通「頭痛」ではなく、
胸痛」ですから。
すごく胸が痛がっている。
って患者がいて、具合が悪くてぐったりしている。
という事であれば、心筋梗塞を疑って、
優先的に診察したり、心電図を撮る。
という事は、普通にありますけど。

単なる頭痛だけですから。
この記事の情報しかないんですけどね。
普通は、心電図とかの検査をしないと、
心筋梗塞って事は診断できないのですよ。

休日でたくさん患者もいて、
症状が単に頭痛だけ。
という事であれば、普通は心電図などの
検査はしませんから。
診察をしても、その時には心筋梗塞
わからなかった可能性も高いです。

もちろん、看護師が待っている間に行っても
わからなかった可能性が高いです。

結果的に心筋梗塞で死亡していますけどね。


救急車を事務職員が呼んだとしても、
助からなかった可能性が高いのではないかな。
って、個人的には思います。


今回の厚木市立病院の件では、事務職員の対応等、
病院側の問題
もあるとは思いますけど。

でも、どんな患者でも、他に重症患者がいて、
医者が手一杯だったとしても、
医者がすぐに診察しなかったから、医者が悪い
って事にはならないと思います。


根本的な原因は、医者の数が少ない。
医師不足
なのだと思います。
だから、すぐに医者が手一杯になってしまって、
患者を診る事ができないんですよ。

それに関しては、医師個人では
どうにもなりませんから。



新聞記事を見て、また医者が悪者か
って思うのだけは、やめて下さいね!


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患者受け入れ不可能
奈良で妊婦の受け入れが難航して。
結局、流産になっちゃった件をはじめ。

新聞などの記事のタイトルで、
受け入れ拒否
とか、
たらい回し
って言葉がはやっているようですね。

奈良に続いて、千葉、札幌、大阪などの
大都市でも同様の事が起きているようです。

医師は不足していない、偏在だ。
って政府や厚労省は言っているようですが。
千葉札幌、大阪は、地方。
って事なんですかねー。
彼らの言い分では。


たらい回し
という言葉は、使い方が間違っている。
という事は、以前の記事
に書いたので、今回は書かない事にして。

今回は「患者受け入れ拒否
って言葉も使い方が、間違っている。
って事について書いていきたいと思います。


最近こそ、「妊婦受け入れ拒否
患者受け入れ拒否
って言葉が、良く使われていますけど。

こういうので、一番有名なのは、
タクシー等の「乗車拒否」ですよね。

道路運送法13条で
タクシーの運転手等は正当な事由がなければ
乗車拒否できない。
って事が決められているんですよ。

でも、例えば。

タクシーに、お客さんが1人で乗っていて
それで、別の人が道路で手を挙げていても、
別の客を乗せませんよね、タクシーは。

もう、すでに客が乗っているんですから
厳密に言うと、タクシーっていうのは、
客が4人までは乗れますから。
シートは空いているんですよね。

でも、そのタクシーに
「手を挙げたのに、乗せてくれなかった。
乗車拒否だ。」
って言う人はいませんよね。

もうすでに、前の客が乗っているのですから。

「前の客を降ろして、俺を乗せろ。」
なんて言う人がいたら、単にわがままですよね。
その人。
それこそ、単なる「クレーマー」ですよ。


あるタクシー会社に、タクシーが5台あって。
今、タクシーの運転手が、4人しかいない。
そしたら、タクシーの車はあるけど、
実際にタクシーを運転して、客を運べるタクシーの
台数は、4台だけですよね。
誰が考えても。

そういった状況だったときに。
そのタクシー会社を、
乗車拒否だ。」
って言う人いますか?
いませんよね、そんな人。
中にはいるかもしれませんけど、
おそらく、かなり少ないですよね。


ホテルに電話したら、
満室だから、宿泊できません。」
って言われたら、
宿泊拒否だ。」
って騒ぎますか?
そんな事、言う人いませんよね。


病院で、
医者がいない、ベッドが空いていない。
だから、患者を受け入れられない。」

なぜ、こういう状況の時だけ
患者受け入れ拒否。」
って言って、病院を悪者にするんですか?

それには、悪意偏見がありませんか?

夜中の3時に、予約もせずに
妊婦が奈良で、ホテルに13件電話して。
それで、いろいろ断られて一時間経ったら。

奈良のホテル、妊婦の宿泊拒否
「ホテル13軒、たらい回し
って言いますか?

言わないですよね、誰も。
そんな事。

なぜ、病院や医者の時だけ、
そういう言い方をするのでしょうか。

これだけ時間が経って、
冷静な判断ができるはずなのに。

マスコミは、なぜ間違った言葉を
使い続けるのでしょうか?


医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
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大淀病院、脳外科的考察
ちょっと、奈良流産事件に関しては、
ここら辺で、とりあえず一段落して。
奈良大淀病院事件について書いてきますか。

って、また奈良かい!

という、突っ込みはなしでお願いします。


8月29日に、奈良大淀病院事件
第二回公判が行われたんですよ。

僻地の産科医先生が、傍聴記を書いているので。
詳しくは、そちらを見て下さいね!
産科医療のこれから
「奈良大淀病院の裁判傍聴にいってきました!」

そこからちょっと引用させて貰います。

本日、8月29日、大阪地裁1006号法廷にて、
大淀病院事件の裁判が行われました。
(損害賠償請求事件 平成19年(ワ)第5886号)

裁判自体がいわゆる民事裁判のおそらく
典型的なもので、事前に提出した書類について
文書でやりとりするくらいで、
はっきりと裁判というような
イメージのものではありませんでした。

その中で得た情報がいくつか。

・今回の民事訴訟の争点が決まっていない。
 (どうもお互いのスタンスが決まっていないようです)
奈良母体搬送システムについて
 ポイントが定まっていない。
・除脳硬直の状態の時、どうだったかという
 (病院→原告)質問に、

 原告側は『医学的なことはまったくよくわからない。
 みたこと体験したことについては答えられる』
 と答えていたこと。

・国立循環器センターからの回答をまっているところ
 だということ。
・次回は診療経過一覧表を提出すること。
 などが決まっていきました。


いくらなんでも、これはないんじゃないですか?

>原告側は『医学的なことはまったくよくわからない。』

え、えーっと。
確かに、医療従事者ではないから。
専門的な知識が乏しい事は認めますけど。

全くわからないのに、「助かったはず」。
って裁判を起こすのは、いくらなんでも
おかしいんじゃないですかねー。

全くわからないなら、助かったはずかどうかも
わからないはずなのですが。

弁護士は、勝てる可能性が0%で。
実際に、裁判で負けたとしても報酬が貰えるから。
全く問題はないのでしょうけど。

そんなんで訴えられる医者は、
たまったもんじゃないですよ。

どうにかならないんでしょうかねー、
このシステム。

まあ、誰でも民事訴訟を起こす権利
ありますから。
これを規制する、ってのは現実問題としては
難しいのでしょうけどね。


そいで、ここからが本題。

またまた、僻地の産科医先生が、
まとめてくれた事なんですけどね。

産科医なのに、脳外科救急医の先生達と、
いろいろ論文、ガイドラインなどを検討して。
奈良大淀病院事件の脳外科的な考察
していただきました。

医学的な事で、ちょっと難しい所もありますけど。
簡単にまとめますので、頑張って読んで下さいね!

詳しくは、こちらを読んで下さい!
産科医療のこれから:
「大淀病院 脳病変の検討(脳外科的な見地もふまえて)」

(1:37) 突然の痙攣発作出現。当直室の産婦人科医師を呼ぶ。
    BP175/89mmHg、水銀血圧計でBP200/100mmHg。
    SPO2 97%、いびきをかき始める。
    強直性の様な痙攣を認める。
    子癇と判断、すぐにマグネゾール20ml 1A
    側管より静注すると痙攣はおさまった。
    引き続き微量注入装置を使用し、マグネゾールを
    20ml/hr. のスピードで点滴開始。


(1:50) 産婦人科医師は内科医を呼び出し、
    循環器系の管理を依頼するとともに、
    バイトブロックを咬ませ、口腔内と鼻孔を吸引した。
    バルーンカテーテルも挿入した。
    この時点で、母体搬送を決断し、
    奈良医大付属病院に連絡し、
    当直医を呼び出して搬送を依頼した。


(2:00) BP148/75,HR76/min.
    SPO2 97%,R26/min.痙攣発作は認めない。
    二回目のBP144/71,HR96/min. 瞳孔散大。
    搬送用紙、紹介状を作成。

[原]身内が除脳硬直と判断し、CT等の検査を
要求したが、担当産科医は「子癇なので、
動かさないほうがよい」として検査せず、
「転院先を探している」と言うだけ。


(4:30) 呼吸困難状態発生。気管内挿管。

(4:50) 救急車へ移送。大阪へ。

そして裁判閲覧資料から。

(6:00) 国循到着 
    これ以降は国循の記録
   JCS Ⅲ-300、瞳孔5mm、対光反射-、
    自発呼吸+(挿管中)、痛覚反射-
【CTの読影】
    右前頭葉に7cmの血腫、明らかなMidline Shift、
    脳幹にも出血、脳室穿破
    脳血管撮影の余裕なし、直ちに開頭手術



詳細な経過は、以前にこのブログで書いた、
「奈良の産科医 詳細2」の記事を見ていただくとして。

裁判には、脳のCTそのものは提出されていないようで。
カルテに、死亡した病気は「脳内出血(大脳半球皮質)」
って書いてあるようです。


今までにも、僻地の産科医先生は、
様々な論文から、産科的考察を行っており。

原因が特定できない場合には子癇発作として
対処するのが原則です
(宮崎医大 鮫島浩)

また子癇とほかの脳血管障害との鑑別はむずかしく、
現状では診断の遅れや誤診の可能性は
回避し難く,また,最近の有効な治療方法を導入しても
予後の改善が得られるとも断言できない(日高敦夫)
ことも報告されており、
また最近の日産婦の報告でも、
脳出血による妊産婦死亡に関していえば
母体死亡回避可能性はなしというのが結論でした。


って事も、書いてありました。


まあ、それは置いておいて。
奈良大淀病院事件での、脳外科的な考察です。
脳卒中ガイドライン』に書いてある事と、
脳外科医、救急医の先生達の話から。

脳出血の場合、『脳卒中ガイドライン』
ってのがあるんですよ。
→ 「脳卒中治療ガイドライン2004」

医療裁判では、最近しょっちゅう
出てきていますよね。
「ガイドライン」っていう言葉。

そいで、このガイドラインに書いてある、
脳出血における手術適応
これには、どんな脳出血の時には手術をしなさい、
って事が書いてあるんですがね。
「脳出血治療法の選択、手術適応」

1.一般論として、血腫量10mL未満の小出血
 または神経学的所見が軽度な症例では、
 部位の如何に関係なく手術の適応にならない(グレードD)。

 また意識レベルが昏睡の症例は、
 手術の適応にはならない(グレードD)。


って書いてあります。

グレードっていうのは、からDまであって。
っていうのは、これはやった方が、
明らかにメリットがありますよ。
っていう事が、たくさんの試験で証明されている事で。

グレードっていうのは、
やっても意味がないですよ。
だから、むしろやらない方が良いですよ。
って事です。

参照:「エビデンスレベル分類。推奨グレード分類」

今回の場合。
>また意識レベルが昏睡の症例は、
手術の適応にはならない(グレードD)。


要は、手術をやってもやらなくても、
どうせ助かりませんよ

って事ですよ。

言い方を変えると、「手の施しようがありません
という病態です。
手術をしてもしなくても、助かる見込みがないので、
重症すぎる場合は、基本的には手術しないんです


そいで、ここからは専門家のブログからの引用です。

ご家族は除脳硬直を主張されているそうですが、
除脳硬直が起こる病態は脳外科Taichan先生
記事によると、以下の3つ。
「マイアミの青い空:【大淀】除脳硬直」

1.くも膜下出血(一過性で改善してくるケースが時にある)
2.脳内出血(大淀の症例、是よろずERでは脳幹出血呈示)
3. 脳幹梗塞(特に脳底動脈閉塞症の場合)

このうち、脳出血については、
脳内出血でこの姿勢を呈した場合、
手術をしても意識が改善して
人間らしい生活が出来るレベルまで
改善するかというと絶望的でしょう。
診断時のCTで予後が予想できます。
発症から手術までの時間が問題になるのは寧ろ
下記の3の脳底動脈閉塞の場合となります。



なんちゃって救急医先生は、こうおっしゃっています。
「日々是よろずER診療:除脳硬直とCT検査」

除脳硬直をきたす状況とは、その時点で
きわめて予後不良な状況です。 
今すぐCTをとろうがとるまいが、
予後が変わるわけではありません。

大淀病院の細かい体制まで存じ上げませんが、
CTがすぐに取れない(技師呼び出し、
移動に時間がかかるなどの要因)
状況かつ脳外科緊急対応ができない状況で、
私が除脳硬直をきたす患者に遭遇したら、
その場所でCTを撮る事よりも高次施設へ
転送依頼を優先します。

つまり、大淀病院で対応した先生と
同じ対応をした可能性が高いということです。



ガイドラインには、家族が主張している「除脳硬直」の
脳出血患者には、手術をしてもしなくても同じ
って書いてあり。
脳外科が専門のベテラン医師も、この症例は絶望的
とおっしゃっており。
救急の専門家の先生も、この症例の場合。
大淀病院産科医の先生と、
全く同じ事をしたでしょう。


という事ですよ。

ガイドラインを見ても、専門家の意見を聞いても。
大淀病院の妊婦は、もうこの時点で絶望的
仮に、救急の専門家がいても、この産科医
先生と同じ事をしている。
と、言っているのですけどねー。


医学的には全くわからないのに、
専門家と全く逆の意見を勝手に言って、
「助かったはず」
って訴訟を起こすっていうのは。

どうなんでしょうかねー。


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→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
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奈良のかわいそうなパンダ
昨年から、絶滅危惧種である、日本の産科医を。
動物園見せ物パンダに例えた物語が、
某サイトではやっているようですが。

奈良産科医になぞらえた、
最新版ができたようなので。
そこから、ちょっと拝借致しました。


かわいそうなパンダ奈良

とある国ではパンダは希少動物、
各地の動物園ではパンダの芸は大人気。
朝から晩までパンダショーは人だらけ。

定時のショーが終わっても、
今すぐにどうしてもショーを見たいという
お客さんの希望に応じるため、
休む暇も無くパンダショーを続けていました。

不思議なことに、その国では。
希少動物であるはずのパンダ
寝る時間も無い程働かされているのに、
餌は少ししか貰えないし、他の動物と同じ、
粗末な小屋に寝かされていまし た。

かつては、パンダが綱渡りから落ちたり、
お手玉を落としたりしても、
お客さんはパンダを責めることは無く、
拍手してくれていました。

時代は変わり、芸が決まっても拍手は無く、
失敗すると野次や怒声が飛ぶようになり、
とうとう、芸を失敗したパンダに罰が
加えられるようになりました。

疲れ果てたパンダは次々と病死し、
動物園から逃げ、パンダであることを隠すために
黒い毛を白く染めて白熊として生きるものが
続出しました。

そうしてパンダの居ない動物園が増え、
特に田舎の動物園では
パンダショーは見れなくなりました。
でも、不思議なことに、
パンダの虐待は日に日にひどくなるばかり。

総理大臣までもが、パンダを確保せよというばかりで、
虐待をしてはいけない、とは決して言いません。
挙句の果てには、白熊を上手に染めて
パンダにしてしまえと言い出す始末で、
どうにもなりません。

そんな美しくない国で起こった
可愛そうなパンダのお話です。


その日もパンダは定時のショーの終了後、
夜中に芸が見たいお客さんのために
2匹で動物園に残って必死で芸をしていました。
そこに動物園の受付のおじいさんがやってきて、
パンダに耳打ちします。

「実は今すぐに芸を見たいという電話が入ってますよ」
「どんなお客さんですか?どんな芸をみたいの?」
「それがね、良く分からないのですよ。
とにかく今すぐショーをしてくれないと
困るとおっしゃっているんだけど・・」
「申し訳ないけど、今芸の真っ最中なんだ。
見たら分かるでしょ。
最近、綱から落ちたら鞭が飛ぶから
僕たちも必死だよ。
寝不足でフラフラだけど、
最高の結果を求められているんだ。
僕たちも余裕がないんですよ。
後にしてもらえますか?」

可愛そうなパンダの現状を知る
おじいさんはこう返事します。
「今、芸の真っ最中です。
芸に時間がかかるかもしれません」

するとお客さんは
「それなら他の動物園に聞いてみます」
と電話を切りました。

その後も次々とお客さんがやってきて、
2匹のパンダは翌日まで芸を続け、
一睡もしないまま翌日の朝から
通常通りのショーを行いました。
難しい芸も無事決まり、パンダは疲労困憊ながら、
今日もお客さんに喜んでもらえたと満足していました。

ところが、数日後新聞を見てびっくり。
「最寄の動物園パンダショーを拒否」
「客席は空いていた、パンダに余力あり」
という大きな見出しが目に入ります。

どうやらお客さんは遠くの動物園まで行くことになり、
ショーの内容にも満足しなかったようです。
パンダにしてみれば、ほとんどの動物園で、
パンダは疲労困憊。
余裕のあるところなんてありません。
それは仕方ないことなのです。

「そ、そ、そりゃないよ。
徹夜でショーをしていたのに、
どうしてこんな風に言われなきゃいけないの?」

当事者のパンダは悲しくて悲しくて
おいおいと泣きました。

その動物園には抗議が殺到します。

「税金で餌を食っているパンダ
ショーを拒否するなどとんでもない」
「怠け者のパンダに鞭を打とう。
もっと鞭を打てば、ショーを断ることなどないはずだ」

見かねた園長さんが
「実はパンダはこんなに必死に芸をしていたのです。
もうパンダは数が減ってしまって、
これ以上の芸は無理です。
分かってやってください」
と記者会見を行いました。

それでも一般市民はパンダを責めるばかり。
パンダに生まれた以上、どんな芸も完璧に、
いつでも行う義務がある。
パンダとして出生した時の心を忘れたか」
と新聞の社説にも書かれる有様です。

そのショックで、一匹だけ産まれる予定だった
パンダの赤ちゃんも死んでしまいました。
悲しみに暮れるお母さんパンダ
「どうせこの国でパンダとして生まれたら
死ぬまでこき使われるわ。
赤ちゃんが亡くなってしまったのは残念だけど。
これも運命よね」
と納得するしかありません。

ショーを断ったとしてバッシングの嵐を受けた
パンダとその仲間はついに決心しました。
パンダでいることに誇りを持ち、
必要とされるやりがいだけで必死にやってきた。
でも もう限界だ。
みんなで逃げよう」

パンダたちはお世話になった
園長先生に手紙を書きました。

「えんちょうせんせい。
ぼくたちをかばおうとしてくれたことにかんしゃします。
でも、もうげんかいです。
こころがおれてしまいました。
これいじょうショーをつづけるきりょく
もたいりょくもありません。
にげるしかないのです。
ゆるしてください」

皆でおいおいと泣きながら手紙を書き上げ。
最後の力を振り絞って鎖をほどき、
動物園から脱出しました。

パンダの脱出は大きなニュースになりました。
でも、この美しくない国の人たちは
逃げたパンダを責めるばかり。
自分たちがいじめ抜いてパンダ
居なくなったことに気がつかないのか、
気がついているのに無視しているのか、
パンダをこれ以上いじめないようにしよう、
大事にして増えてくれるように努めようとは
決して思わないのでした。

m3.comの掲示板より



現在、奈良県の客(人口)は、143万人
パンダ産科医の数は72人ですが。

奈良からパンダが一匹もいなくなる日も、
そう遠くないのかもしれませんね。
パンダに鞭を打つばかりでは。

それでも、人のせいにするんでしょうね。
パンダを責める人達は。


パンダのホンネを聞きたい人は、これを読んでね!
→ 『医者のホンネが丸わかり!』

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産科医の労働環境(奈良版)
「奈良、たらい回し!の問題点」
の記事の続きです。

2007年8月29日、午前2時40分ごろに
妊娠7ヶ月の、かかりつけ医のいない妊婦
腹痛と出血を訴えて、119番通報したんですけど。
受け入れ可能な病院がなかなか見つからなくって。
10病院、延べ12番目に電話をかけた病院に搬送されて。
そいで、その途中に救急車と軽ワゴン車が衝突して、
結局、流産したって話なのですけどね。

受け入れなかった病院や、産科医が悪い。
って某マスコミの論調は、間違っていると思います。

彼らは、これを見ても、自分たちの主張が正しい、
と、胸を張って言えるのでしょうか。


奈良医大の発表

今般の妊婦救急搬送事案について

去る8月29日、救急搬送中の妊婦さんが不幸にも
死産にいたりましたことについて、
誠に遺憾に感じております。

今回の事案につきましては、マスコミを通じて、
さまざまな報道がなされておりますが、
病院の産婦人科における8月28日から29日にかけての
当直医師の勤務状況や当病院と救急隊との
やり取りについて調査しましたので、
その結果を公表いたします。


平成19年8月28日の当直日誌記録より

(産婦人科当直者 2名)

時間 対応内容


8月28日(火)     夕方から抜粋

19:06   妊娠36週 前回帝王切開の患者が出血のため来院、
      診察後に帰宅
19:45   妊娠32週 妊娠高血圧のため救急患者が
      搬送され入院、重症管理中
09:00~23:00   婦人科の癌の手術が終了したのが23:00、
          医師が術後の経過観察
23:30   妊娠高血圧患者が胎盤早期剥離となり
      緊急帝王切開にて手術室に入室
23:36~00:08   緊急帝王切開手術
00:32   手術から帰室、医師一人が術後の処置・経過観察。
      重症のためその対応に朝まで追われる。
      妊婦の対応にもその都度応援する。
      当直外の1名の医師も重症患者の処置にあたり
      2:30ごろ帰宅

8月29日(水)

02:54   妊娠39週 陣痛のため妊婦A入院、処置
02:55   救急隊から1回目の電話が入る
      (医大事務当直より連絡あり当直医が事務に返事) 
      「お産の診察中で後にしてほしい」、
      そのあと4時頃まで連絡なし
03:32   妊娠40週 破水のため妊婦B入院、処置 
      (これで産科病棟満床となる)
04:00   開業医から分娩後の大量出血の連絡があり、
      搬送依頼あるが部屋がないため他の病棟に交渉
04:00頃   この直後に救急隊から2回目の電話が入る 
      「今、当直医が急患を送る先生と話をしているので
      後で電話してほしい」旨、医大事務が説明したら
      電話が切れた
05:30   (病棟へ)分娩後の大量出血患者を病棟に収容 
      (産科満床のため他の病棟で入院・処置)
05:55   妊婦Aの出産に立ち会う。
      その後も分娩後出血した患者の対応に追われる
08:30   当直者1名は外来など通常業務につく、
      もう1名は代務先の病院で24時間勤務につく

「奈良医大HP」より



奈良医大は、3回も受け入れを断って、けしからん。
みたいな論調もあるようですけど。
当日、奈良医大産科医は2人いて。
2人とも、ほとんど夜を徹して仕事をしていて。
そいで、次の日も24時間連続勤務

ついているんですよ。

産科が満床のため、分娩後の大量出血患者を
別の病棟に収容してまで、そこまでやっていて。
更に、奈良医大で患者を受け入れられなかったら、
それは病院医者のせいですか?

これだけ、ほとんど夜通し、ぶっ続けで
働いているにも関わらず、
合間に患者を受け入れようと努力しているんですよ。
この産科医の先生。

事務員と救急隊員の、意志の疎通がうまくできていなかった
とか、そういう問題はあると思いますけど。

これを見ても、この産科医の先生を責められる人、
いるんですか?


話の本題とはずれますけど、ちょっと補足しときますか。

奈良医大の給料は、私、知りませんけど。
数年前までいた、私の某大学での、研究生時代の給料。
年収200万円ですよ、額面で。

民間病院とか、公立病院なんかと違って。
大学の場合は、家賃の補助も出ないし。
引っ越し手当も出ないし。
もちろん、ボーナスもなし。
それでいて、医局費とか出費も多いので。
そこから、税金、保険、年金を引かれたら、
はっきり言って、この給料だけでは生活できません

だから、実際に私が大学で勤めていたのは、
一年間丸々ってわけではないのですけどね。
年収に換算したら、そんなもんです。
これでも、多い方ですよ、全国的にみたら。

そいで、今年から国公立大学も
独立行政法人になったので。
医者給料は更に下がったと聞きました。
当直料も下がったそうです。

それで、これだけ夜を徹して働いて。
次の日も、普通に仕事して。
当直料は、おそらく一万数千円

本来は、当直っていうのは、寝てるいだけの値段なので。
それ以外に働いたら、労働基準法上は、
残業代も貰えるはずなのですが。
大学病院で、当直中に働いた仕事で、
残業代を支給している病院は、私の知る限りありません


そんな状況で働いている、この産科医の先生に。
それでも、この産科医の先生の責任だ。
って言える人、いますか?


医者が夜を徹して働いているってのは、
大学病院に限った事ではありません。

昨日の新聞記事、本物には載っていたのですが。
ネット上ではアップされていなかったので。
自分で手打ちで入れようと思っていたら、
Yosyan先生が既に記事にされていたので、
それを引用させてもらいます。

「「どこも満席」奈良の悲劇」
いつも世話になっております。

神戸新聞より抜粋


 連絡を受けた病院      受け入れ不能の主な理由

1)奈良県立医大病院   急患の妊婦の処置中で対応できない

2)植田産婦人科      要請の事実を否定

3)大阪府立母子保健総合医療センター 一般救急対応してない

4)千船病院      分娩があり対応できない

5)愛染橋病院      分娩があり対応できない

6)大阪厚生年金病院    要請の事実を否定

7)奈良県立医大病院(2回目)  急患妊婦処置中で対応できず

8)奈良県立医大病院(3回目)  急患妊婦処置中で対応できず

9)藤本病院   別の妊婦が分娩中で対応できない

10)北摂総合病院    産婦人科は救急対応していない

11)大阪市立総合医療センター  初診患者は受け入れてない

12)高槻赤十字病院  入院・手術が必要な患者は受け入れず

13)大阪医大病院    集中治療室(ICU)との調整が必要
             と伝えると電話が切れた

当日、8月29日、午前2時頃奈良県付近
産科のある病院の様子です。

前の記事に書いた事の再確認なんですけど。
これ、午後2時じゃなくって、
午前2時、3時の話なんですよ。

これを見ると、だぶっているのもありますけど。
午前2時、3時なのに、13件中
最低でも7件
は、分娩とか急患の妊婦の処置
しているんですよ。
奈良産科医の先生は。

夜中も働く職業は、警察官とか、看護師とか。
他にもあるんでしょうけど。
医者の場合は、奈良医大産科医の先生もそうですけど。
次の日も普通に働かなきゃなんないんですよ。

そういう状況を、わかって報道しているんですかね。
マスコミは。

>初めての患者は受け入れていない
って病院もありますけどね。

これは、ある程度やむを得ない事なんですよ。

産科医の先生が1人しかいない病院で。
24時間365日
無制限に全員の患者を受け入れていたら。
産科医人間なんですから。
おそらく、過労死しますよ。

でも、患者や病気は待ってくれないから。
夜中でも悪くなる事があるから。
そういう時の為に、当番病院ってのがあるんですよ。

でも、かかりつけ医で、前からその患者を診ているよ。
って場合であれば、時間外でも診ますよ。
ってスタンスの病院は多いんです。

それ自体は、やむを得ない事だと思います。

もし、24時間365日、全ての病院で、
どんな患者も受け入れろ

って事であれば。
医者3交代制にするしかないですから。
今の医者の数の3倍の人数が必要ですから。

日本で、医者をあと50万人増やすのであれば、
それでも良いかもしれませんけど。

今の人数で、それをやれ。
っていうのは、医者は全員過労死しろ。
って言っているのと同じです。

10年後に数百人医者の数を増やすだけで、
そんな事ができるはずはありません。

これは、産科医だけの問題ではありませんし。
奈良だけの問題でもありません。

厚労省や自民党、公明党も、
なんかいろいろ言っているみたいですけど。
奈良だけの問題や、産科医だけの問題に、
問題をすり替える事があってはなりません。


しっかし。
産経新聞は、一体なんなんでしょうか。

【主張】妊婦たらい回し 
また義務忘れた医師たち

それにしても、痛みをこらえる患者を
たらい回しにする行為は許されない。
理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろ
あるだろうが、患者を救うのが
医師病院の義務である。
それを忘れてはならない。


「2007/08/31、産経新聞:論説」

呆れて、物も言えませんねー。
感情に流されずに真実を報道するのが、
マスコミの義務なのではないでしょうか。

自分たちに義務を果たさないで、
現場の事を全くわかってないのに
いい加減な事を書く人間に、
そんな事を言われたくないです。


ついに復活。
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