コンビニ医療とか、コンビニ受診とか。
そういう言葉が、最近使われていますよね。
ウィキペディアでは、「コンビニ医療」は載ってなくて、
「コンビニ受診」の方で書いていましたので。
ちょっと、引用してみましょうか。
○「コンビニ受診」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コンビニ受診とは、一般的に外来診療をやっていない
休日や夜間の時間帯に、救急外来を受診される
緊急性のない軽傷患者の行動のことを言う。
このような受診形態の患者が増え、
重傷な患者の対応が困難になったり、
入院中の患者の急変に対応が困難になったり、
医師が休養がとれず翌日以降の診療に
支障を来したり、疲れ果て医療現場を去り
医療崩壊の原因にもなっている。
まあ、こんな感じで理解していただけると良いでしょうかね。
でも、コンビニ医療の現場は、本物のコンビニ以上に
大変な目にあっているんですよ。
まず、コンビニっていうのは、サービス業です。
サービス業として、24時間営業をして、
夜中に客が来ると儲かる。
って判断して、夜中にも経営している訳です。
だから、深夜に客がやって来るって事は、
ありがたい事なんですよ。
一方。
医療、病院っていうのは、サービス業ではありません。
これは、このブログでも何回も言っている事です。
そいで、元々病院っていうのは、24時間やっている、
というわけではありませんから。
基本的には病院は朝9時から、午後の5時までですよ。
8時半から午後4時半とか。
外来の受付は3時半までとか。
いろいろ病院によっても違うと思いますけど。
デパートが朝10時から夜の8時まで。
とかっていうのと同じように、時間が決まっているんですよ。
でも、病気とか患者っていうのは、夜でもいますから。
そういう時には、「特別に」、命に関わる事もあるから、
診察しますよ。
っていうのが、病院のスタンスです。
これは、どこの病院でも一緒です。
そして、もう一つ大きな違い。
コンビニで500円の弁当買って、そんなにおいしくなくっても、
文句は言いませんよね。
安くて便利なんだから。
それはしょうがない、ってみんな思っていますから。
夜中にコンビニに行って、
「なんでサーロインステーキが置いてないんだ。」
「フカヒレスープがないなんて、けしからん。」
「なんでフランス料理のコックがいないんだ。」
って言う人はいませんよね。
でも、夜中に病院に来て、
「なんで頭のCTを今すぐ撮らないんだ。」
「早く専門医を呼んで、診察しろ。」
って言う人は、たくさんいるんですよ。
コンビニ医療、コンビニ受診っていうのは、
コンビニ感覚で病院に来るのに、
最高のフランス料理や中華料理がないと文句を言う。
っていう事もあるんですね。
だから、もっと最悪です。
しかも、
「俺は客なんだから、診てもらって当たり前。」
って顔してる人もいるんですよ、残念ながら。
もちろん、全員ではないですけどね。
前にこのブログでも取り上げた
「モンスターペイシェント」もいます。
まあ、ほとんどの患者は単なるちょっとわがまま、
ってだけで、モンスターペイシェントは少ないですけど。
そんな訳で、ウィキペディアにも書いてあるように、
コンビニ医療、コンビニ受診が、医療崩壊を加速している、
って事は事実なんです。
そいで、そのコンビニ医療について、朝日新聞でも
取り上げていたようなので。
ちょっとおもしろかったので、
引用してみますね。
医局の窓の向こう側
医療のコンビニ化
夏休みに旅行に出かけた飛行機の中での
出来事を話している。
おおざっぱにあらすじを書くと。
ある内科医が飛行機に乗っていたら、
急病の患者がいるかなんかで。
キャビンアテンダントが、医者を捜していたんですよ。
で、誰も手を挙げないから、しょうがないから、
その内科医の先生が手を挙げた。
同時に看護師と歯科医も手を挙げて、
誰が行く?とかって話になって。
そいで、呼ばれた先に行ってみたら、
客が頭から血を流しているんです。
軽症なので、その内科医の先生が
手で血を止めていたら。
実は、その客の斜め後ろにいた人が、
その先生の病院の外科部長。
外科部長の先生は、ずるいから、
自分は医者だ、って名乗らないで指示だけ出していた。
しかも、こっちは好意で医療行為をしているにも関わらず、
その方の奥さんはすごく不満で、お礼の一言もない、
って話でした。
詳しくは、こちらをみて下さいね!
「急病人です!! 1」
「急病人です!! 2」
「急病人です!! 3」
「急病人です!! 4」
「外科部長さぁ、手、挙げないんだよ。
横目で見て、処置のための指示はしたみたいだけど、
医者だって名乗らないんだ」
「頭いいじゃん。さすが外科部長」外科のT先生が言う。
「だからスッチーが医者いないかって探し回ったんだよ。
そこまで困ってるならって手を挙げてのこのこ出てっちゃった」。
机の上に山積みになっているお菓子をばりばりと食べる。
この時期はお歳暮がたくさん来るので、お茶菓子がリッチだ。
「同じ飛行機の中に医者が同乗してた、
それで招集に応じてくれたってだけでも、
普通、こう、なんていうのかな、患者の気分としては
『ありがたい』って感じにならない?
でもさ、なんか違うんだよね。
当たり前っていうか、それ以上に不満があるっていうか」
「じゃ、真田先生は患者の家族が泣いて
ありがたがってくれたら満足だったわけ?」
H先生が言う。
「またまたそういうことを。
もちろん、そんなことを期待していたんじゃないよ。
でもさ、こちらだって小さな親切の範疇で
やろうとしているんだから、それに対して普通の感謝っていうか、
人として心の温かい交流っていうか、そういうの、ない?」
「まぁね」
「分かった。じゃあ、こう言うよ。
安っぽい正義感って言われてもいいよ。
我々医者が自分の利益度外視でがんばれるのは、
それが医者としての責務だし、
自分へのプライドだと思っているからだよ。
もちろん、患者さんの喜ぶ顔が見たいから。
でも、そんなの家族の喜ぶ顔が見たくて
仕事をがんばるお父さんみたいな気持ちじゃないか。
それを悪いって言われたら立つ瀬ないよ。
それなのに、当たり前って思われてる。
いや、要求すらされる。何かが違う」
「今の医療崩壊の一端でもあるね。
今まで医師の献身で支えられていた部分
がもう支えきれなくなってる」。
T先生が昨夕の当直帯での出来事を話しはじめた。
「お腹痛い、ガンかもしれないから検査しろって
救急車に乗って来た」
「救急車で来るくらい、お腹が痛かったんじゃないの?」
「3日前からだって。昼間はお仕事で忙しいから
来られないからって。
ここの病院は救急車で来た患者を待たせるのか
ってどなってた」。
一同はふ~っとため息をついた。
「さっき院長に呼ばれて事情聴取だよ。
あの患者が投書したうえに、電話かけてきたみたい。
救急病院として対応がなってない、マスコミに言うってさ。
院長びびっちゃって、一体、救急患者を待たせた
というのはどういうことだって」
うんざりして外の喫煙所へ行った。
今夜は当直だ。
この病院も今年2人の医師が辞めた。
大学医局からの補充はない。
それどころか、引き揚げの打診が来ている科もあると聞く。
年末年始の日当直担当が決まったけれども、
あれじゃあお世辞にも
「暮れの休み」とは言えなかった。
通常の時よりもスタッフが少ない分だけきつくなる。
そういうことでも当たり前だと感じて、
むしろやりがいさえ感じていたのはいつまでだったんだろう。
「呼び出しに応じちゃうなんて真田先生はまだ熱いんだよ。
下手なことしたら訴えられちゃうからね。
もう、医療サービスなんだよ。
求められたサービスを、求められただけ提供。
カスタマーの満足が評価基準。
24時間365日、コンビニなみにサービスを提供する」
T先生が言った。
「外科部長はぎりぎりの選択をうまくこなしたんだよ。
部長は、本当は熱い人なんだから。
下手にかかわると訴えられる。
でも医者として見逃すことができない。
だから、医者と名乗らずに指示だけ出してたんだよ。
俺なんか絶対知らんぷりするよ」。
たばこをもみ消すとT先生は行ってしまった。
当直者用のピッチが鳴った。
さぁて! 行きますかぁ!!
『2007年12月25日:医療のコンビニ化 』
これ書いている人、真田 歩(さなだ・あゆむ)先生、
っていう内科の医師のようですから。
やっぱり、だいたい同じ様な事を感じてるんだな。
って思いますよね、正直。
>安っぽい正義感って言われてもいいよ。
我々医者が自分の利益度外視でがんばれるのは、
それが医者としての責務だし、
自分へのプライドだと思っているからだよ。
もちろん、患者さんの喜ぶ顔が見たいから。
でも、そんなの家族の喜ぶ顔が見たくて
仕事をがんばるお父さんみたいな気持ちじゃないか。
それを悪いって言われたら立つ瀬ないよ。
それなのに、当たり前って思われてる。
いや、要求すらされる。何かが違う」
これ、全くその通りですよ。
安っぽい正義感かもしれませんけどね。
医者って言うのは、みんな
「患者が良くなったら嬉しい。」
そう思って医療をやっているんですよ。
そいで、患者の病気が良くなって、
患者にも患者の家族にも感謝される。
っていうのは、ホントにすごく嬉しい事なんですよ。
でも、これって、別に正義感とか、良い人ぶるわけではなく。
他の職業でも、だいたい一緒でしょ。
料理人だったら、お客さんにおいしい
って言って貰えるのが、一番嬉しいでしょ。
職人さんだって、自分で作った物を、
客に使って満足して貰えるのが、一番嬉しいでしょ。
別に医者に限った事じゃないと思いますよ。
他の職業だって、金さえ貰えればどうでも良い。
って思っている人は、当然いるでしょうけど。
プロだから、正当なお金を貰うのは当然ですけど、
仕事をやってる目的はお金だけじゃないでしょ。
ちょっと、コンビニ医療とはかけ離れてしまったかもしれませんが。
医者にはやりがいも必要なんですよ。
でも、多忙になって、しかも患者にも感謝されなくなって。
そしたら、医者辞める人が増えても当然だと思いますよ。
コンビニ医療を止めて貰うために。
いろいろな方策があるとは思います。
今までも、いくつかネット上でも書いてありましたが。
一つ、自分で考えた案がありますので、
今度それについても書いていきますね。
どんな方法でも良いから、コンビニ医療が減れば、
医療が崩壊するスピードも、少しは遅くなると思います。
病院の中でも、特に大学病院についてが知りたい人は、
こちらから!
→ 『「大学病院のうそ」 ~現役医師(Dr. I)が暴露する、
大学病院の秘密』
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そういう言葉が、最近使われていますよね。
ウィキペディアでは、「コンビニ医療」は載ってなくて、
「コンビニ受診」の方で書いていましたので。
ちょっと、引用してみましょうか。
○「コンビニ受診」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コンビニ受診とは、一般的に外来診療をやっていない
休日や夜間の時間帯に、救急外来を受診される
緊急性のない軽傷患者の行動のことを言う。
このような受診形態の患者が増え、
重傷な患者の対応が困難になったり、
入院中の患者の急変に対応が困難になったり、
医師が休養がとれず翌日以降の診療に
支障を来したり、疲れ果て医療現場を去り
医療崩壊の原因にもなっている。
まあ、こんな感じで理解していただけると良いでしょうかね。
でも、コンビニ医療の現場は、本物のコンビニ以上に
大変な目にあっているんですよ。
まず、コンビニっていうのは、サービス業です。
サービス業として、24時間営業をして、
夜中に客が来ると儲かる。
って判断して、夜中にも経営している訳です。
だから、深夜に客がやって来るって事は、
ありがたい事なんですよ。
一方。
医療、病院っていうのは、サービス業ではありません。
これは、このブログでも何回も言っている事です。
そいで、元々病院っていうのは、24時間やっている、
というわけではありませんから。
基本的には病院は朝9時から、午後の5時までですよ。
8時半から午後4時半とか。
外来の受付は3時半までとか。
いろいろ病院によっても違うと思いますけど。
デパートが朝10時から夜の8時まで。
とかっていうのと同じように、時間が決まっているんですよ。
でも、病気とか患者っていうのは、夜でもいますから。
そういう時には、「特別に」、命に関わる事もあるから、
診察しますよ。
っていうのが、病院のスタンスです。
これは、どこの病院でも一緒です。
そして、もう一つ大きな違い。
コンビニで500円の弁当買って、そんなにおいしくなくっても、
文句は言いませんよね。
安くて便利なんだから。
それはしょうがない、ってみんな思っていますから。
夜中にコンビニに行って、
「なんでサーロインステーキが置いてないんだ。」
「フカヒレスープがないなんて、けしからん。」
「なんでフランス料理のコックがいないんだ。」
って言う人はいませんよね。
でも、夜中に病院に来て、
「なんで頭のCTを今すぐ撮らないんだ。」
「早く専門医を呼んで、診察しろ。」
って言う人は、たくさんいるんですよ。
コンビニ医療、コンビニ受診っていうのは、
コンビニ感覚で病院に来るのに、
最高のフランス料理や中華料理がないと文句を言う。
っていう事もあるんですね。
だから、もっと最悪です。
しかも、
「俺は客なんだから、診てもらって当たり前。」
って顔してる人もいるんですよ、残念ながら。
もちろん、全員ではないですけどね。
前にこのブログでも取り上げた
「モンスターペイシェント」もいます。
まあ、ほとんどの患者は単なるちょっとわがまま、
ってだけで、モンスターペイシェントは少ないですけど。
そんな訳で、ウィキペディアにも書いてあるように、
コンビニ医療、コンビニ受診が、医療崩壊を加速している、
って事は事実なんです。
そいで、そのコンビニ医療について、朝日新聞でも
取り上げていたようなので。
ちょっとおもしろかったので、
引用してみますね。
医局の窓の向こう側
医療のコンビニ化
夏休みに旅行に出かけた飛行機の中での
出来事を話している。
おおざっぱにあらすじを書くと。
ある内科医が飛行機に乗っていたら、
急病の患者がいるかなんかで。
キャビンアテンダントが、医者を捜していたんですよ。
で、誰も手を挙げないから、しょうがないから、
その内科医の先生が手を挙げた。
同時に看護師と歯科医も手を挙げて、
誰が行く?とかって話になって。
そいで、呼ばれた先に行ってみたら、
客が頭から血を流しているんです。
軽症なので、その内科医の先生が
手で血を止めていたら。
実は、その客の斜め後ろにいた人が、
その先生の病院の外科部長。
外科部長の先生は、ずるいから、
自分は医者だ、って名乗らないで指示だけ出していた。
しかも、こっちは好意で医療行為をしているにも関わらず、
その方の奥さんはすごく不満で、お礼の一言もない、
って話でした。
詳しくは、こちらをみて下さいね!
「急病人です!! 1」
「急病人です!! 2」
「急病人です!! 3」
「急病人です!! 4」
「外科部長さぁ、手、挙げないんだよ。
横目で見て、処置のための指示はしたみたいだけど、
医者だって名乗らないんだ」
「頭いいじゃん。さすが外科部長」外科のT先生が言う。
「だからスッチーが医者いないかって探し回ったんだよ。
そこまで困ってるならって手を挙げてのこのこ出てっちゃった」。
机の上に山積みになっているお菓子をばりばりと食べる。
この時期はお歳暮がたくさん来るので、お茶菓子がリッチだ。
「同じ飛行機の中に医者が同乗してた、
それで招集に応じてくれたってだけでも、
普通、こう、なんていうのかな、患者の気分としては
『ありがたい』って感じにならない?
でもさ、なんか違うんだよね。
当たり前っていうか、それ以上に不満があるっていうか」
「じゃ、真田先生は患者の家族が泣いて
ありがたがってくれたら満足だったわけ?」
H先生が言う。
「またまたそういうことを。
もちろん、そんなことを期待していたんじゃないよ。
でもさ、こちらだって小さな親切の範疇で
やろうとしているんだから、それに対して普通の感謝っていうか、
人として心の温かい交流っていうか、そういうの、ない?」
「まぁね」
「分かった。じゃあ、こう言うよ。
安っぽい正義感って言われてもいいよ。
我々医者が自分の利益度外視でがんばれるのは、
それが医者としての責務だし、
自分へのプライドだと思っているからだよ。
もちろん、患者さんの喜ぶ顔が見たいから。
でも、そんなの家族の喜ぶ顔が見たくて
仕事をがんばるお父さんみたいな気持ちじゃないか。
それを悪いって言われたら立つ瀬ないよ。
それなのに、当たり前って思われてる。
いや、要求すらされる。何かが違う」
「今の医療崩壊の一端でもあるね。
今まで医師の献身で支えられていた部分
がもう支えきれなくなってる」。
T先生が昨夕の当直帯での出来事を話しはじめた。
「お腹痛い、ガンかもしれないから検査しろって
救急車に乗って来た」
「救急車で来るくらい、お腹が痛かったんじゃないの?」
「3日前からだって。昼間はお仕事で忙しいから
来られないからって。
ここの病院は救急車で来た患者を待たせるのか
ってどなってた」。
一同はふ~っとため息をついた。
「さっき院長に呼ばれて事情聴取だよ。
あの患者が投書したうえに、電話かけてきたみたい。
救急病院として対応がなってない、マスコミに言うってさ。
院長びびっちゃって、一体、救急患者を待たせた
というのはどういうことだって」
うんざりして外の喫煙所へ行った。
今夜は当直だ。
この病院も今年2人の医師が辞めた。
大学医局からの補充はない。
それどころか、引き揚げの打診が来ている科もあると聞く。
年末年始の日当直担当が決まったけれども、
あれじゃあお世辞にも
「暮れの休み」とは言えなかった。
通常の時よりもスタッフが少ない分だけきつくなる。
そういうことでも当たり前だと感じて、
むしろやりがいさえ感じていたのはいつまでだったんだろう。
「呼び出しに応じちゃうなんて真田先生はまだ熱いんだよ。
下手なことしたら訴えられちゃうからね。
もう、医療サービスなんだよ。
求められたサービスを、求められただけ提供。
カスタマーの満足が評価基準。
24時間365日、コンビニなみにサービスを提供する」
T先生が言った。
「外科部長はぎりぎりの選択をうまくこなしたんだよ。
部長は、本当は熱い人なんだから。
下手にかかわると訴えられる。
でも医者として見逃すことができない。
だから、医者と名乗らずに指示だけ出してたんだよ。
俺なんか絶対知らんぷりするよ」。
たばこをもみ消すとT先生は行ってしまった。
当直者用のピッチが鳴った。
さぁて! 行きますかぁ!!
『2007年12月25日:医療のコンビニ化 』
これ書いている人、真田 歩(さなだ・あゆむ)先生、
っていう内科の医師のようですから。
やっぱり、だいたい同じ様な事を感じてるんだな。
って思いますよね、正直。
>安っぽい正義感って言われてもいいよ。
我々医者が自分の利益度外視でがんばれるのは、
それが医者としての責務だし、
自分へのプライドだと思っているからだよ。
もちろん、患者さんの喜ぶ顔が見たいから。
でも、そんなの家族の喜ぶ顔が見たくて
仕事をがんばるお父さんみたいな気持ちじゃないか。
それを悪いって言われたら立つ瀬ないよ。
それなのに、当たり前って思われてる。
いや、要求すらされる。何かが違う」
これ、全くその通りですよ。
安っぽい正義感かもしれませんけどね。
医者って言うのは、みんな
「患者が良くなったら嬉しい。」
そう思って医療をやっているんですよ。
そいで、患者の病気が良くなって、
患者にも患者の家族にも感謝される。
っていうのは、ホントにすごく嬉しい事なんですよ。
でも、これって、別に正義感とか、良い人ぶるわけではなく。
他の職業でも、だいたい一緒でしょ。
料理人だったら、お客さんにおいしい
って言って貰えるのが、一番嬉しいでしょ。
職人さんだって、自分で作った物を、
客に使って満足して貰えるのが、一番嬉しいでしょ。
別に医者に限った事じゃないと思いますよ。
他の職業だって、金さえ貰えればどうでも良い。
って思っている人は、当然いるでしょうけど。
プロだから、正当なお金を貰うのは当然ですけど、
仕事をやってる目的はお金だけじゃないでしょ。
ちょっと、コンビニ医療とはかけ離れてしまったかもしれませんが。
医者にはやりがいも必要なんですよ。
でも、多忙になって、しかも患者にも感謝されなくなって。
そしたら、医者辞める人が増えても当然だと思いますよ。
コンビニ医療を止めて貰うために。
いろいろな方策があるとは思います。
今までも、いくつかネット上でも書いてありましたが。
一つ、自分で考えた案がありますので、
今度それについても書いていきますね。
どんな方法でも良いから、コンビニ医療が減れば、
医療が崩壊するスピードも、少しは遅くなると思います。
病院の中でも、特に大学病院についてが知りたい人は、
こちらから!
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残念ながら、来年度の診療報酬は結局、
診療報酬全体では0.82%下がりました。
それは、『診療報酬引き下げへ』の記事に
書いた通りなんですが。
以前から言っているように、日本の医療費は激安です。
先進国中最下位です。
医療費(診療報酬)の中でも、医師の技術料は、
お話しにならないくらい安いです。
具体的にどのくらい、安いのか、ってことを、
アメリカの診療報酬と比べてみてみましょうか。
アメリカの診療報酬の値段は、
アメリカで開業医を営む、DAICHAN先生のブログ
「アメリカ開業医の独り言」の中の
『激安な日本医療報酬と自殺問題』から。
日本の診療報酬は、
診療点数早見表、2006年4月版からです。
日米診療報酬比較
○初診料
<アメリカの診療報酬>
家庭医の場合: 1万2千円
専門医の場合: 3万円から5万円以上
(日本の診療報酬)
研修医でも専門医でも 2700円
○再診料
<アメリカの診療報酬>
8千500円
(日本の診療報酬)
200床未満の病院 570円
200床以上の病院 700円
診療所 710円
○抗生物質筋肉注射
<アメリカの診療報酬>
5千500円(薬剤費込み)
(日本の診療報酬)
筋肉注射の処置代 180円
薬剤費(ペニシリンカルシウム 20万単位) 1660円
○気管支拡張吸入
<アメリカの診療報酬>
4千800円
(日本の診療報酬)
120円
入院患者は0円
薬剤費(メプチン 0.3cc) 10円
○血液採取と準備費
<アメリカの診療報酬>
3000円
(日本の診療報酬)
110円
○心電図
<アメリカの診療報酬>
1万3000円
(日本の診療報酬)
1500円
○短いギブス
<アメリカの診療報酬>
4万円
(日本の診療報酬)
手、指、足(片側) 4900円
○長いギブス
<アメリカの診療報酬>
7万円
(日本の診療報酬)
上肢(手)、下肢(足)(片側) 12000円
○小さいオデキの切開
<アメリカの診療報酬>
3万円
(日本の診療報酬)
10センチ未満 4700円
○大きいオデキの切開
<アメリカの診療報酬>
6万円
(日本の診療報酬)
10-20センチ 8200円
○小さい傷の縫合
<アメリカの診療報酬>
2万円
(日本の診療報酬)
4700円
○大きい傷の縫合
<アメリカの診療報酬>
3万円から6万円
(日本の診療報酬)
8500円
○火傷の治療
<アメリカの診療報酬>
1万円
(日本の診療報酬)
100Cm2未満 1350円
100~500cm2未満 1470円
DDAICHAN先生のブログを元に、同じ様な内容を
「診療点数早見表、2006年4月版」を読んで書いたので。
弱冠違うところがあるかもしれませんけど。
全く同じとは限りませんけど、ほとんど同じ内容で、
これだけ値段に差があるんですよ。
技術料は、医師の技術料だけでなく、
看護師とか技師への技術料も不当に安いですよね。
これ見る限り、平均で10倍くらいでしょうか。
5~50倍くらいの差があるように思えます。
これはあくまで、「診療報酬」の値段ですからね。
例えば、200床未満の病院の再診料は570円ですけど。
患者が病院で払うお金は、これの3割とか1割とかだから。
実際に病院の窓口で払うお金は、3割負担なら、171円。
1割負担なら、57円って事です。
心電図も、3割負担なら、450円です。
めちゃくちゃ安くないですか、これ。
アメリカの医者と比べて、1/10しか仕事してない
わけじゃないんですよ、日本の医者って。
仕事量だけでいったら、絶対に日本の医者の方が多いし。
技術に関しても、日本の医者がアメリカに劣る、
って事はないですよ。
100歩譲っても、最先端の医師同士だったら、
アメリカの方が進んでいる場合もあるけど。
1/10って事はないですよ、絶対に。
診療報酬の本体部分が0.38%上がった。
って喜んでいる場合じゃないんですよ。
10倍にしろ、とまでは言いませんけど。
適正な価格にする必要はあるはずですよ。
日本の医療機器は、アメリカの3倍位なんですから。
どう考えても、バランスがおかしいのですけどねー。
どうにかして欲しいです。
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』
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診療報酬全体では0.82%下がりました。
それは、『診療報酬引き下げへ』の記事に
書いた通りなんですが。
以前から言っているように、日本の医療費は激安です。
先進国中最下位です。
医療費(診療報酬)の中でも、医師の技術料は、
お話しにならないくらい安いです。
具体的にどのくらい、安いのか、ってことを、
アメリカの診療報酬と比べてみてみましょうか。
アメリカの診療報酬の値段は、
アメリカで開業医を営む、DAICHAN先生のブログ
「アメリカ開業医の独り言」の中の
『激安な日本医療報酬と自殺問題』から。
日本の診療報酬は、
診療点数早見表、2006年4月版からです。
日米診療報酬比較
○初診料
<アメリカの診療報酬>
家庭医の場合: 1万2千円
専門医の場合: 3万円から5万円以上
(日本の診療報酬)
研修医でも専門医でも 2700円
○再診料
<アメリカの診療報酬>
8千500円
(日本の診療報酬)
200床未満の病院 570円
200床以上の病院 700円
診療所 710円
○抗生物質筋肉注射
<アメリカの診療報酬>
5千500円(薬剤費込み)
(日本の診療報酬)
筋肉注射の処置代 180円
薬剤費(ペニシリンカルシウム 20万単位) 1660円
○気管支拡張吸入
<アメリカの診療報酬>
4千800円
(日本の診療報酬)
120円
入院患者は0円
薬剤費(メプチン 0.3cc) 10円
○血液採取と準備費
<アメリカの診療報酬>
3000円
(日本の診療報酬)
110円
○心電図
<アメリカの診療報酬>
1万3000円
(日本の診療報酬)
1500円
○短いギブス
<アメリカの診療報酬>
4万円
(日本の診療報酬)
手、指、足(片側) 4900円
○長いギブス
<アメリカの診療報酬>
7万円
(日本の診療報酬)
上肢(手)、下肢(足)(片側) 12000円
○小さいオデキの切開
<アメリカの診療報酬>
3万円
(日本の診療報酬)
10センチ未満 4700円
○大きいオデキの切開
<アメリカの診療報酬>
6万円
(日本の診療報酬)
10-20センチ 8200円
○小さい傷の縫合
<アメリカの診療報酬>
2万円
(日本の診療報酬)
4700円
○大きい傷の縫合
<アメリカの診療報酬>
3万円から6万円
(日本の診療報酬)
8500円
○火傷の治療
<アメリカの診療報酬>
1万円
(日本の診療報酬)
100Cm2未満 1350円
100~500cm2未満 1470円
DDAICHAN先生のブログを元に、同じ様な内容を
「診療点数早見表、2006年4月版」を読んで書いたので。
弱冠違うところがあるかもしれませんけど。
全く同じとは限りませんけど、ほとんど同じ内容で、
これだけ値段に差があるんですよ。
技術料は、医師の技術料だけでなく、
看護師とか技師への技術料も不当に安いですよね。
これ見る限り、平均で10倍くらいでしょうか。
5~50倍くらいの差があるように思えます。
これはあくまで、「診療報酬」の値段ですからね。
例えば、200床未満の病院の再診料は570円ですけど。
患者が病院で払うお金は、これの3割とか1割とかだから。
実際に病院の窓口で払うお金は、3割負担なら、171円。
1割負担なら、57円って事です。
心電図も、3割負担なら、450円です。
めちゃくちゃ安くないですか、これ。
アメリカの医者と比べて、1/10しか仕事してない
わけじゃないんですよ、日本の医者って。
仕事量だけでいったら、絶対に日本の医者の方が多いし。
技術に関しても、日本の医者がアメリカに劣る、
って事はないですよ。
100歩譲っても、最先端の医師同士だったら、
アメリカの方が進んでいる場合もあるけど。
1/10って事はないですよ、絶対に。
診療報酬の本体部分が0.38%上がった。
って喜んでいる場合じゃないんですよ。
10倍にしろ、とまでは言いませんけど。
適正な価格にする必要はあるはずですよ。
日本の医療機器は、アメリカの3倍位なんですから。
どう考えても、バランスがおかしいのですけどねー。
どうにかして欲しいです。
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ありがとうございまーす!
皆さんに応援していただいたおかげで、
私のメルマガ「やぶ医師のひとりごと」が、
「まぐまぐ大賞2007」の生活情報部門で、
第3位に入賞しましたよー!!!
→ 「まぐまぐ大賞2007」
昨年は新人賞第3位に入賞したので、
部門は違うけど2年連続でーす。
予想通り、今回も予備投票の段階で1番になったメルマガが、
本投票でも部門賞になったのが多かったようですね。
18部門中、10部門でノミネートされた時に、
一番上にいたメルマガが部門賞を取っています。
やはり、最初に推薦の告知が遅れたのが、
結果的には痛かったです。
部門賞を狙っていたのが3位だったので、
ちょっと残念なんですけど。
それでも、本当に良かったです。
来年こそは、リベンジで、部門賞を狙っていきますよ!
昨年の新人賞3位に続き、今年も部門賞3位だったので。
ブロンズコレクターとか言われないように、
来年こそは部門賞目指して頑張りまーす!
投票してくれた皆さん。
本当に、ありがとうございました。
まぐまぐ大賞2007,生活習慣部門第3位入賞、
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18部門中、10部門でノミネートされた時に、
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結果的には痛かったです。
部門賞を狙っていたのが3位だったので、
ちょっと残念なんですけど。
それでも、本当に良かったです。
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予想通りですけど。
残念ながら、やっぱり来年度も診療報酬は
引き下げられるようですね。
診療報酬全体の引き下げ額は0.82%だそうです。
ガソリンが値上がりだ。
野菜も魚も値上げだ。
牛乳も30年ぶりに値上げだ。
タクシー代も値上げだ。
って言っているのに。
時代に逆行していますよね、明らかに。
しかも、診療報酬全体では値下げなのに。
私が知る限り、全ての新聞等のメディアで見出しは
「診療報酬引き上げ」
になっているんですけど。
それも、気にくわないですわ。
診療報酬引き上げ、0.38%増へ 政府・与党
政府・与党は12月17日、医療機関などに支払う
診療報酬の08年度改定で、薬価を除いた
医師の収入に直結する「本体部分」について、
0.38%引き上げる方針を決めた。
薬価部分は市場価格を反映して
1%程度引き下げるため、全体では02年度から
4回連続のマイナス改定となる。
この日、与党と日本医師会幹部らが
都内で断続的に協議。
政府は0.1%の引き上げを検討していたが、
医師会が大幅な上積みを要求。
与党側も次期総選挙での医師会の支持を取り付けるため、
引き上げ幅の上乗せを求めていた。
厚労省は医師不足対策として、産科や小児科、
症状が重い急性期医療などへの報酬を手厚くする方針だ。
診療報酬は2年に1回改定。
医療費抑制のため小泉政権下の02年度、
本体部分が初めて1.3%引き下げられた。
04年度は据え置かれたが、
06年度も1.36%引き下げられた。
引き上げは00年度以来、8年ぶり。
引き上げ率は過去最小となる。
0.38%の引き上げに必要な財源は300億円程度。
厚生労働省は社会保障給付の無駄を
細かく見直し、捻出(ねんしゅつ)する考え。
本体部分の引き上げにより、病院や診療所への
医療費支払いが増え、国民が支払う保険料や
窓口負担も増えることになる。
『2007年12月17日:朝日新聞』
診療報酬本体0.3%超上げ=
8年ぶりに増額、医師不足などに対応-政府・与党
政府・与党は12月17日、2008年度診療報酬改定で、
医師の技術料などの「本体部分」を
0.3%超引き上げる方針を固めた。
複数の与党幹部が同日、明らかにした。
産科などで深刻化する医師不足に対応するためで、
本体部分の増額は、2000年度改定以来8年ぶり。
薬価部分は実勢価格を反映して1.2%引き下げる方針で、
診療報酬全体では0.9%程度のマイナスとなる見込み。
診療報酬全体の引き下げは、02年度以来4回連続。
18日に予定される財務、
厚生労働両相の閣僚折衝で正式決定する。
『2007/12/17-20:13:時事ドットコム』
例に挙げたのは、2つだけですけど。
他のメディアも一緒ですよね。
「診療報酬引き上げ」で。
診療報酬っていうのは、患者が病院にかかって、
治療とか検査をした時に、病院がもらうお金の事です。
もちろん、診療所でもですけど。
日本では、国民全員が保険に入っていますから。
保険会社から7割、患者は3割とか。
患者が払うお金と、全く同じ金額ではないのですけどね。
簡単に言うと、それぞれの検査とか手技とかに対して、
病院が「保険会社+患者」から貰うお金の額です。
点滴したとか。
胸のレントゲン写真を撮ったとか。
心臓のエコーをしたとか。
白内障の手術をしたとか。
酸素を投与したとか。
そういうの、一つずつ、細かーく、値段が決まっています。
その中でも、手術とか、医者がやる検査とか。
医者の技術料等の料金。
これの事を、「診療報酬の本体部分」っていいます。
それに加えて、注射とか飲み薬とか、医療機器とか。
そういうの、全部合わせて「診療報酬」って言います。
今回、各メディアが「診療報酬引き上げ」
って言っているのは、診療報酬のうちの
「本体部分」だけです。
民間企業とか公務員の給与で考えれば
わかりやすいですかね。
診療報酬の本体部分=月給
それ以外の診療報酬=ボーナス
診療報酬全体=年収
こんな感じでしょうか。
例えば、計算しやすいように、
年収1000万円としましょうか。
で、月給が70万円で、70万x12=840万円。
だから、ボーナスが年間160万円。
で、合計で、年収1000万円。
月給が0.3%アップして、2000円増えた。
でも、ボーナスが大幅に減って、年収は0.9%下がったから、
年収は1000万円から991万円になって、9万円下がった。
こういう場合。
「月収0.3%引き上げ」
っていう見出しがつく、って事です。
>医師の技術料などの「本体部分」を
0.3%超引き上げる方針を固めた。
>診療報酬全体では0.9%程度のマイナスとなる見込み。
>月収は0.3%、2000円上がった。
>でも年収は0.9%、9万円下がった
これ、全く同じ事ですよ。
明らかにおかしいでしょ、この見出し。
月給が上がったって、年収が下がったら嬉しいですか。
月収が上がった事が、一番大事な事ですか。
違うでしょ、それ。
年収は下がっているんですから。
月給が上がったって、それは大変でしょ。
>0.38%の引き上げに必要な財源は300億円程度。
本体部分以外の診療報酬は引き下げていますから。
それには言及しないで、なぜ「本体部分だけ」に対して、
財源とか言っているんでしょうか。
>本体部分の引き上げにより、病院や診療所への
医療費支払いが増え、国民が支払う保険料や
窓口負担も増えることになる。
診療報酬全体が下がっているのですから。
薬代とか、全部トータルしたら、
患者の自己負担額は減るんですよ。
ただ、そのうちの医師の技術料などだけは、
日本では、今まで不当に低く抑えられていたので。
ほんのわずかに、上がりますよ。
ってだけの話なんですが。
できれば、正確に報道してもらいたいものですね。
政府の言論統制に引っかからないで。
『2007年12月18日:読売新聞 』によると、
診療報酬全体の引き下げ額は、0.82%。
660億円みたいっすね。
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残念ながら、やっぱり来年度も診療報酬は
引き下げられるようですね。
診療報酬全体の引き下げ額は0.82%だそうです。
ガソリンが値上がりだ。
野菜も魚も値上げだ。
牛乳も30年ぶりに値上げだ。
タクシー代も値上げだ。
って言っているのに。
時代に逆行していますよね、明らかに。
しかも、診療報酬全体では値下げなのに。
私が知る限り、全ての新聞等のメディアで見出しは
「診療報酬引き上げ」
になっているんですけど。
それも、気にくわないですわ。
診療報酬引き上げ、0.38%増へ 政府・与党
政府・与党は12月17日、医療機関などに支払う
診療報酬の08年度改定で、薬価を除いた
医師の収入に直結する「本体部分」について、
0.38%引き上げる方針を決めた。
薬価部分は市場価格を反映して
1%程度引き下げるため、全体では02年度から
4回連続のマイナス改定となる。
この日、与党と日本医師会幹部らが
都内で断続的に協議。
政府は0.1%の引き上げを検討していたが、
医師会が大幅な上積みを要求。
与党側も次期総選挙での医師会の支持を取り付けるため、
引き上げ幅の上乗せを求めていた。
厚労省は医師不足対策として、産科や小児科、
症状が重い急性期医療などへの報酬を手厚くする方針だ。
診療報酬は2年に1回改定。
医療費抑制のため小泉政権下の02年度、
本体部分が初めて1.3%引き下げられた。
04年度は据え置かれたが、
06年度も1.36%引き下げられた。
引き上げは00年度以来、8年ぶり。
引き上げ率は過去最小となる。
0.38%の引き上げに必要な財源は300億円程度。
厚生労働省は社会保障給付の無駄を
細かく見直し、捻出(ねんしゅつ)する考え。
本体部分の引き上げにより、病院や診療所への
医療費支払いが増え、国民が支払う保険料や
窓口負担も増えることになる。
『2007年12月17日:朝日新聞』
診療報酬本体0.3%超上げ=
8年ぶりに増額、医師不足などに対応-政府・与党
政府・与党は12月17日、2008年度診療報酬改定で、
医師の技術料などの「本体部分」を
0.3%超引き上げる方針を固めた。
複数の与党幹部が同日、明らかにした。
産科などで深刻化する医師不足に対応するためで、
本体部分の増額は、2000年度改定以来8年ぶり。
薬価部分は実勢価格を反映して1.2%引き下げる方針で、
診療報酬全体では0.9%程度のマイナスとなる見込み。
診療報酬全体の引き下げは、02年度以来4回連続。
18日に予定される財務、
厚生労働両相の閣僚折衝で正式決定する。
『2007/12/17-20:13:時事ドットコム』
例に挙げたのは、2つだけですけど。
他のメディアも一緒ですよね。
「診療報酬引き上げ」で。
診療報酬っていうのは、患者が病院にかかって、
治療とか検査をした時に、病院がもらうお金の事です。
もちろん、診療所でもですけど。
日本では、国民全員が保険に入っていますから。
保険会社から7割、患者は3割とか。
患者が払うお金と、全く同じ金額ではないのですけどね。
簡単に言うと、それぞれの検査とか手技とかに対して、
病院が「保険会社+患者」から貰うお金の額です。
点滴したとか。
胸のレントゲン写真を撮ったとか。
心臓のエコーをしたとか。
白内障の手術をしたとか。
酸素を投与したとか。
そういうの、一つずつ、細かーく、値段が決まっています。
その中でも、手術とか、医者がやる検査とか。
医者の技術料等の料金。
これの事を、「診療報酬の本体部分」っていいます。
それに加えて、注射とか飲み薬とか、医療機器とか。
そういうの、全部合わせて「診療報酬」って言います。
今回、各メディアが「診療報酬引き上げ」
って言っているのは、診療報酬のうちの
「本体部分」だけです。
民間企業とか公務員の給与で考えれば
わかりやすいですかね。
診療報酬の本体部分=月給
それ以外の診療報酬=ボーナス
診療報酬全体=年収
こんな感じでしょうか。
例えば、計算しやすいように、
年収1000万円としましょうか。
で、月給が70万円で、70万x12=840万円。
だから、ボーナスが年間160万円。
で、合計で、年収1000万円。
月給が0.3%アップして、2000円増えた。
でも、ボーナスが大幅に減って、年収は0.9%下がったから、
年収は1000万円から991万円になって、9万円下がった。
こういう場合。
「月収0.3%引き上げ」
っていう見出しがつく、って事です。
>医師の技術料などの「本体部分」を
0.3%超引き上げる方針を固めた。
>診療報酬全体では0.9%程度のマイナスとなる見込み。
>月収は0.3%、2000円上がった。
>でも年収は0.9%、9万円下がった
これ、全く同じ事ですよ。
明らかにおかしいでしょ、この見出し。
月給が上がったって、年収が下がったら嬉しいですか。
月収が上がった事が、一番大事な事ですか。
違うでしょ、それ。
年収は下がっているんですから。
月給が上がったって、それは大変でしょ。
>0.38%の引き上げに必要な財源は300億円程度。
本体部分以外の診療報酬は引き下げていますから。
それには言及しないで、なぜ「本体部分だけ」に対して、
財源とか言っているんでしょうか。
>本体部分の引き上げにより、病院や診療所への
医療費支払いが増え、国民が支払う保険料や
窓口負担も増えることになる。
診療報酬全体が下がっているのですから。
薬代とか、全部トータルしたら、
患者の自己負担額は減るんですよ。
ただ、そのうちの医師の技術料などだけは、
日本では、今まで不当に低く抑えられていたので。
ほんのわずかに、上がりますよ。
ってだけの話なんですが。
できれば、正確に報道してもらいたいものですね。
政府の言論統制に引っかからないで。
『2007年12月18日:読売新聞 』によると、
診療報酬全体の引き下げ額は、0.82%。
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医師の当直のほとんどは、労働基準法違反だ。
という事は、このブログでも、他の医師ブログでも
何回も紹介していますけど。
なんと、大手マスコミの読売新聞が、正面から
この事についての記事を書きましたよ。
私、ほとんどテレビを見ないので、
テレビの事はあんまりわからないですけど。
多分、大手マスコミでは初めての事ではないでしょうか。
画期的な事だと思いますよ、これは。
2007年12月13日の読売新聞の3面と38面。
そして、社会面には医師の過労死の記事が載っています。
医師 増える過労死 「当直」違法状態
病院で勤務する医師の過労死や過労自殺が目立っている。
過労死弁護団全国連絡会議によると、今年に入って、
労災や損害賠償が認められたケースはすでに6人。
背景には、長時間の時間外勤務に加え、
当直勤務で仮眠もままならないという労働実態がある。
「違法状態の勤務が黙認されている」として、
見直しを求める動きも出始めた。
(社会部 小林篤子、本文記事38面)
■当直の実態
「宿直が月10回。過労が原因でうつ病になり、通院中」
(40代の産婦人科医)、「月9回の宿直で、
翌日もしばしば通常勤務。宿直手当も少ない」(
20代の麻酔科医)――。
過労死弁護団が先月実施した電話相談に、全国から66件
(うち医師・看護師12件)の深刻な相談が寄せられた。
勤務医の多くが最も負担に感じているのは、当直勤務だ。
当直とは、夜間の宿直や休日の日直を指す。
労働基準法などでは、「原則として診療を行わず、
病室の定時巡回など軽度短時間の業務をする」
ことを前提に、宿直は週1回、日直は月1回を限度に
労働基準監督署が許可する仕組みになっており、
許可を受けた病院は、時間外手当などの
割増賃金の支払いが免除される。
突発的に緊急の診療行為を行った時は、
割増賃金を払わなければならない。
救急医療が頻繁に行われるような場合は本来、
「当直」として扱うべきではなく、
交代制の導入などが求められることになる。
実態はどうか。
厚生労働省が2004年にまとめた、
全国約600医療機関を対象に実施した
当直勤務に関する指導監督結果によると、
「緊急の診療に対して時間外手当が支払われていない」など、
何らかの法違反があった医療機関は72%に上った。
「夜間休日の業務負担が昼間と変わらないことが常態化している」
「当直回数が基準を超えている」などの理由で、
指導文書を受けた病院も41%。
多くの病院で、入院患者の診察や処置、
救急外来患者の対応により、医師が夜間や休日も
頻繁に呼び出され、事実上の「サービス残業」になっている
実態が浮き彫りになった形だ。
だが、医師不足から根本的な改善策が
見つけられないのが実情だ。
■時間外手当訴訟
こうした中、当直勤務の労働性を、
正面から問う初の訴訟に、医療関係者の注目が集まっている。
「当直の実態は終夜勤務だ。
時間外労働として正当に評価してほしい」。
県立奈良病院の産婦人科医2人は2006年12月、
04、05年の2年分の未払い時間外手当などが
2人で合計約9200万円に上るとして、
病院側に支払いを求める訴訟を奈良地裁に起こした。
原告代理人の藤本卓司弁護士によると、
同病院では、医師の当直手当は1回2万円。
救急患者が搬送された場合などに病院に呼び出される
自宅待機(宅直)には手当が支払われない。
医師2人は、当直が2年間で155日と158日、
宅直が120日と126日に上っており、
未払いになっている時間外手当などを
計9233万円と算出した。
「原告の希望は、手当支給より、労働環境が改善されること」
と藤本弁護士は言う。
判決は来夏にも出される見通しだが、訴えが認められれば、
勤務医の労働条件に大きな一石を投じることになる。
■見直しの動き
病院側にも過重労働を見直す動きが出始めている。
神戸市は今年4月、宿直勤務の翌日を
原則休日とする制度の試行を始めた。
翌日も勤務した場合は、
時間外勤務として手当を支給する。
宿直当日も、実働時間
に応じて時間外勤務手当を支払うことにし、
今年度予算に1億7400万円を計上した。
ただ、医師を増員した訳ではないため、
実際には翌日出勤率は90・8%(5月)と高いままだ。
担当者は「待遇を改善して、何とか今いる医師に
残ってもらいたいが、根本的には医師を増員しないと無理」
と悩みを打ち明ける。
神奈川県の藤沢市民病院は、2002年5月から小児科、
昨年12月から救急部門で、「夜勤シフト制」を導入した。
小児科では、医師13人のうち2人が夜間救急を担当。
1日おきに夜の救急外来を診るため、
17時間勤務した後は31時間休める。
シフト制の導入に伴い、7人だった小児科医を倍増させた。
このほか、近隣の開業医と協力し、
当直勤務のローテーションに加わってもらうなどの
工夫をする病院も出始めている。
◆質の高い医療には勤務改善が不可欠/国検討会
国の「医師の需給に関する検討会」の報告書
(2006年7月)は、地域別、診療科別の医師の偏在があり、
病院や診療所間での医師数も不均衡が予想されると指摘。
「仮にマクロの医師数が充足しても、
病院勤務医の勤務環境の改善なくしては、
国民の求める質の高い医療を安定供給することは困難」
とする委員の多数意見を紹介している。
国の緊急医師確保対策では、
勤務医の過重労働を解消するための施策として、
〈1〉医療補助者の配置を推進するためのモデル事業
〈2〉交代勤務制の導入を支援するための補助事業の拡充
――などを盛り込んでいる。
◆医療・福祉職、労災申請増える
昨年度、「過労死等」として労災申請した938人のうち、
医療・福祉職は47人で、03年度の22人から倍増。
仕事上のストレスから、うつ病などにかかって
労災申請した医療・福祉職も過去最多の92人で、
27人が労災認定された。
■識者コメント
◆役割分担の合理化を
長谷川敏彦・日本医大主任教授の話
医療の高度化や在院日数短縮化、
新臨床研修制度などの影響で、特に地方の中規模病院で
医師が減り、勤務医の負担が近年、増えているのは事実だ。
救急部門で交代制勤務を実現出来るような
報酬体系にすべきだが、医師の必要数は、需要と供給と
生産性を総合的に判断する必要があり、
安易な医師不足の議論には疑問がある。
医療秘書の導入など、病院内の役割分担を
合理化すれば勤務医の労働負担は軽減出来る。
地域の病院の集約化、機能分化を進めるなど、
生産性を上げるための根本的な経営改革が求められる。
◆地方応援の仕組みを
柿原浩明・立命館大経済学部教授の話
患者の消費者意識が強まる中で、
医師と患者の関係は変化し、医師の労働者意識も高まった。
従来、当然のように提供されてきた自己犠牲に基づく
過重労働はもう期待出来ない。
医師不足は深刻で、数を増やすことは必要だが、
育成には最低10年かかる。
緊急対策として、比較的余裕がある都市部の医師が週末、
地方病院に応援に行けるような誘導策が必要だ。
また、勤務医の最大の不満は、対価の不十分な当直勤務。
夜間救急に対応させるなら、16時間分の給与を支払うべきで、
そうすれば開業に流れる勤務医も減るだろう。
◆労働環境見直せ
ある大学の産婦人科医局では昨年、
過労で30歳代の医師3人がうつ病を発症し、
現場を去った。
残された人の負担はさらに増え、中堅医師は、
「『過労死だけは避けようね』と励まし合っているが、
先が見えない」と嘆く。
過労自殺した小児科医の妻で、東京地裁で今年3月に
労災認定を勝ち取った中原のり子さんは、
「医師が自分の健康も守れずに、
どうして患者の健康を考えられるのか」と訴える。
医療の質と安全のためにも、
医師の労働環境を考え直さなければならない。
『2007年12月13日 読売新聞、3面、38面』
ちなみに、同日の社会面は、これ。
「医師の過労死6人 労災認定4人、賠償2人 今年急増」
勤務医の過重労働が社会問題となる中、
過労死や過労自殺による労災や損害賠償を認められた医師は、
今年に入って計6人に上っていることが、
過労死弁護団全国連絡会議(幹事長・川人博弁護士)
のまとめで分かった。
1970年以降で同会議が把握したのはこれで21人。
労災の認定基準が緩和されたことを差し引いても、
今年は突出している。
川人弁護士は「医師不足などを背景に、
現場の負担はピークに達している」と指摘。
医療現場には過労死など
遺族が言い出せない雰囲気があるとして、
「認定されたケースは氷山の一角で、
労働環境の改善が急務だ」と訴えている。
6人は1996~2006年に亡くなった
20~40歳代の医師で、うち4人は03年以降の死亡だった。
死因は、3人が急性心不全や心疾患などの病気、3人は自殺。
補償の内訳は、労災認定が4人、
訴訟での損害賠償の認定が2人だった。
診療科別では麻酔科、小児科、研修医が各2人。
死亡事例以外でも、昨年1月に脳出血で倒れ、
半身まひになった広島県の40歳代の
産婦人科医が今年8月に労災認定を受けている。
『2007年12月13日、読売新聞。社会面』
一部、紙の読売新聞には書いてあるけど、
ネット上では書いていない事があったので。
私が手打ちで、追加しています。
なんか、前回の記事
『医療崩壊、全国で続々と』
でも、「医療崩壊、全国でドミノ現象」
ってタイトルが、yahooニュースのトップに出るし。
今回の、医師の過労死や、医師の当直が
労働基準法違反だ、って話も読売新聞に堂々と載るし。
何か、世間やマスコミの流れが変わっている様な気がします。
これは、非常に良い傾向だと思いますよ。
ちなみに、この記事。
読売新聞の署名記事ですから。
記事を書いた人の名前が書いてありますね。
>(社会部 小林篤子、本文記事38面)
この小林記者。
実は、私のブログのこの記事
『奈良のかわいそうなパンダ』
を読んで、私にメールをしてくれた方なんですよ。
メールの内容は、当然公開できませんけど。
産科医療崩壊について興味がある、との事だったので。
ブログ『産科医療のこれから』の、
僻地の産科医先生を紹介しました。
『アルファブロガー・アワード、ノミネート』
の記事のコメント欄で、僻地の産科医先生が、この記事を書いた
小林記者の事を書かれておりますので。
そのまま引用しますね。
僻地の産科医です。
実は、読売の記者さんはDr.Iの紹介でうちにいらっしゃいました。
産科崩壊に関してであれば、現場の方が
適任であろうと推薦してくださったんです(^^;)。
パンダと白熊に関しては、Dr.I先生のものは
もっていらっしゃったので、
勤務医 開業つれづれ日記さまのところの10話分、
それから駄犬日誌さまのものと
ポンコツ研究日記さまのところをお渡ししました。
→ 『大人気! 童話集。』
大変に熱心な記者さんでして、
いまのところ、まだまだ取材を続けていらっしゃいます。
2ヶ月前には
「医療部から突然、産科についてだけ社会部で
扱うようにとお達しがありましたが、
社会部ではいままで扱ったこともなく、
とっかかりがなく、本当に困っています。
一から教えてください」
と仰っていた記者さんが、(ひょっとしたら、
ブログ常連者には物足りない内容かもしれませんが)
ここまでの内容をお書きになっただけでも素晴らしいのですが、
現在取材中の話題に関しては、いままで詳細を
お書きになった記事は見当たらず、
(まだ記事になるのはずいぶん先でしょうけれど)
医師のみなさまにもかなり話題を提供できる
取材になっていると自負しております。
楽しみにお待ちください。
との事でした。
これが、取材中の話題だったんでしょうかねー。
まだまだ、これだけでは終わらない気がします。
あ、僻地の産科医先生が言っている、
素晴らしい記事っていうのは、これです。
→ 『読売新聞 産科医療特集がはじまりました~っ (>▽<)!!』
一応、僻地の産科医先生の所に取材に行く前に、
予習をしてもらった方が良いと思って。
自ブログばっかで、申し訳ないな、って思いつつ。
これらの記事を紹介しておきました。
今の日本の医療がどういう流れで、医師数削減、
医療費削減政策をとったのか。
という事に関して、流れを知るために。
「医療に安心できますか1」
「医療に安心できますか2」
日本の医療費、医師数と世界の比較。
医療費のなかでも、日本の技術料は安くて、
医療器具や薬代は高い、って事を理解するために。
「日本の医療が崩壊する」
勤務医の現状。
医師の当直というのは、労働基準法上は、
本当はどういうものなのか、っていう事に関しては。
「医者の当直2」
「過労運転と過労で医療」
「96%の医師は当直明けも勤務」
僻地の産科医先生は、何時間も講義をされたようなので。
これの何倍もの資料を渡して、その後にも、
もっともっと勉強して、更に取材を重ねて、
この記事を書いたのだと思います。
現場の医師の意見が、間接的にとはいえ、
全国に広まったというのは、非常に喜ばしい事ですね。
そもそも、私がブログを書いている目的は。
正しい医療の知識を、一般の人達に伝える。
医療現場の実態を、一般の人達に伝える。
って事ですから。
しかも、できるだけたくさんの人に。
マスコミの医療記事は、結構いい加減なものも多くて。
それに関して、個別に訂正を入れたら、
「結果的にマスコミ批判」というか、
その記事の批判のようになる事もあるんですけど。
マスコミと敵対しているわけではないですからね、私は。
なるべく多くの人に伝える、っていう事であれば。
既存のマスコミの方が、圧倒的に力は大きいので、
むしろマスコミとは敵対せずに、お互い利用する。
っていう方が、良いと思っています。
個人的には。
今回も、私個人の意見が新聞に載った訳ではないけど。
僻地の産科医先生とかにも協力していただいて、
医療現場の事が、非常に詳しく一般の人に伝わりましたから。
大正解だった、と言うしかないでしょう。
「たらい回し」とか「患者受け入れ拒否」っていうのは、
「患者受け入れ不可能」
「奈良、たらい回し!の問題点」
の記事なんかでも書いている事なんですが。
言葉の使い方が、間違っているんですけど。
最初は、どのマスコミでも、「たらい回し」、
「患者受け入れ拒否」って言葉を使っていたんです。
でも、伊関先生のブログ
「奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える」
で書かれたとか、そういう事もあったとは思うんですが。
私のブログで書いた例え、
ホテルに電話したら、
「満室だから、宿泊できません。」
って言われたら、
「宿泊拒否だ。」
って騒ぎますか?
そんな事、言う人いませんよね。
病院で、
「医者がいない、ベッドが空いていない。
だから、患者を受け入れられない。」
なぜ、こういう状況の時だけ
「患者、受け入れ拒否。」
って言って、病院を悪者にするんですか?
夜中の3時に、予約もせずに
妊婦が奈良で、ホテルに13件電話して。
それで、いろいろ断られて一時間経ったら。
「奈良のホテル、妊婦の宿泊拒否」
「ホテル13軒、たらい回し」
って言いますか?
こういう例えが、医師ブログではもちろん。
医師ブログ以外の一般の人達のブログでも、
たくさん引用されたりとか。
そういう影響もあって、「たらい回し」、「患者受け入れ拒否」
って言葉を使うマスコミは確実に、減ってきていると思います。
残念ながら、まだ使っている所もありますけどね。
医師ブログで正しい知識を発信して。
結果的に、どんな形であれマスコミに伝わって。
それで、国民にもわかってもらう。
こういう形は、理想的だと思いますよ。
今回というか、前回もそうだけど。
医師ブログがきっかけとなって、医療現場の事が、
既存のマスコミ(新聞)に書かれて。
その結果、たくさんの一般の人達にわかっていただく。
こういう事が、今後も続いていけば良いな、って思います。
マスコミは医師から医療に関する正しい知識を仕入れて、
一般の読者、視聴者から信頼を得る。
医師は、マスコミで発信して貰って、
医療現場の事を一般の人達に知って貰う。
という、お互いにとって良い関係を続けていきたいものですね。
元々は医療に関しては素人の記者が、
ここまでの記事を書けるのですから。
他のマスコミの記者も、やればできるはずです。
マスコミの方達も、変な医師叩きの記事ばかり書いて、
読者の信頼をなくす事は、そろそろ止めて貰いたいです。
医師の方も、マスコミに対する偏見を持っている方も多いので。
それを捨てる必要があるのではないかと思います。
医師の過労死に興味のある方は、是非ともこの記事と、
記事の下にある他のブログも読んで下さいね!
→ 当直中に医師が死亡
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
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という事は、このブログでも、他の医師ブログでも
何回も紹介していますけど。
なんと、大手マスコミの読売新聞が、正面から
この事についての記事を書きましたよ。
私、ほとんどテレビを見ないので、
テレビの事はあんまりわからないですけど。
多分、大手マスコミでは初めての事ではないでしょうか。
画期的な事だと思いますよ、これは。
2007年12月13日の読売新聞の3面と38面。
そして、社会面には医師の過労死の記事が載っています。
医師 増える過労死 「当直」違法状態
病院で勤務する医師の過労死や過労自殺が目立っている。
過労死弁護団全国連絡会議によると、今年に入って、
労災や損害賠償が認められたケースはすでに6人。
背景には、長時間の時間外勤務に加え、
当直勤務で仮眠もままならないという労働実態がある。
「違法状態の勤務が黙認されている」として、
見直しを求める動きも出始めた。
(社会部 小林篤子、本文記事38面)
■当直の実態
「宿直が月10回。過労が原因でうつ病になり、通院中」
(40代の産婦人科医)、「月9回の宿直で、
翌日もしばしば通常勤務。宿直手当も少ない」(
20代の麻酔科医)――。
過労死弁護団が先月実施した電話相談に、全国から66件
(うち医師・看護師12件)の深刻な相談が寄せられた。
勤務医の多くが最も負担に感じているのは、当直勤務だ。
当直とは、夜間の宿直や休日の日直を指す。
労働基準法などでは、「原則として診療を行わず、
病室の定時巡回など軽度短時間の業務をする」
ことを前提に、宿直は週1回、日直は月1回を限度に
労働基準監督署が許可する仕組みになっており、
許可を受けた病院は、時間外手当などの
割増賃金の支払いが免除される。
突発的に緊急の診療行為を行った時は、
割増賃金を払わなければならない。
救急医療が頻繁に行われるような場合は本来、
「当直」として扱うべきではなく、
交代制の導入などが求められることになる。
実態はどうか。
厚生労働省が2004年にまとめた、
全国約600医療機関を対象に実施した
当直勤務に関する指導監督結果によると、
「緊急の診療に対して時間外手当が支払われていない」など、
何らかの法違反があった医療機関は72%に上った。
「夜間休日の業務負担が昼間と変わらないことが常態化している」
「当直回数が基準を超えている」などの理由で、
指導文書を受けた病院も41%。
多くの病院で、入院患者の診察や処置、
救急外来患者の対応により、医師が夜間や休日も
頻繁に呼び出され、事実上の「サービス残業」になっている
実態が浮き彫りになった形だ。
だが、医師不足から根本的な改善策が
見つけられないのが実情だ。
■時間外手当訴訟
こうした中、当直勤務の労働性を、
正面から問う初の訴訟に、医療関係者の注目が集まっている。
「当直の実態は終夜勤務だ。
時間外労働として正当に評価してほしい」。
県立奈良病院の産婦人科医2人は2006年12月、
04、05年の2年分の未払い時間外手当などが
2人で合計約9200万円に上るとして、
病院側に支払いを求める訴訟を奈良地裁に起こした。
原告代理人の藤本卓司弁護士によると、
同病院では、医師の当直手当は1回2万円。
救急患者が搬送された場合などに病院に呼び出される
自宅待機(宅直)には手当が支払われない。
医師2人は、当直が2年間で155日と158日、
宅直が120日と126日に上っており、
未払いになっている時間外手当などを
計9233万円と算出した。
「原告の希望は、手当支給より、労働環境が改善されること」
と藤本弁護士は言う。
判決は来夏にも出される見通しだが、訴えが認められれば、
勤務医の労働条件に大きな一石を投じることになる。
■見直しの動き
病院側にも過重労働を見直す動きが出始めている。
神戸市は今年4月、宿直勤務の翌日を
原則休日とする制度の試行を始めた。
翌日も勤務した場合は、
時間外勤務として手当を支給する。
宿直当日も、実働時間
に応じて時間外勤務手当を支払うことにし、
今年度予算に1億7400万円を計上した。
ただ、医師を増員した訳ではないため、
実際には翌日出勤率は90・8%(5月)と高いままだ。
担当者は「待遇を改善して、何とか今いる医師に
残ってもらいたいが、根本的には医師を増員しないと無理」
と悩みを打ち明ける。
神奈川県の藤沢市民病院は、2002年5月から小児科、
昨年12月から救急部門で、「夜勤シフト制」を導入した。
小児科では、医師13人のうち2人が夜間救急を担当。
1日おきに夜の救急外来を診るため、
17時間勤務した後は31時間休める。
シフト制の導入に伴い、7人だった小児科医を倍増させた。
このほか、近隣の開業医と協力し、
当直勤務のローテーションに加わってもらうなどの
工夫をする病院も出始めている。
◆質の高い医療には勤務改善が不可欠/国検討会
国の「医師の需給に関する検討会」の報告書
(2006年7月)は、地域別、診療科別の医師の偏在があり、
病院や診療所間での医師数も不均衡が予想されると指摘。
「仮にマクロの医師数が充足しても、
病院勤務医の勤務環境の改善なくしては、
国民の求める質の高い医療を安定供給することは困難」
とする委員の多数意見を紹介している。
国の緊急医師確保対策では、
勤務医の過重労働を解消するための施策として、
〈1〉医療補助者の配置を推進するためのモデル事業
〈2〉交代勤務制の導入を支援するための補助事業の拡充
――などを盛り込んでいる。
◆医療・福祉職、労災申請増える
昨年度、「過労死等」として労災申請した938人のうち、
医療・福祉職は47人で、03年度の22人から倍増。
仕事上のストレスから、うつ病などにかかって
労災申請した医療・福祉職も過去最多の92人で、
27人が労災認定された。
■識者コメント
◆役割分担の合理化を
長谷川敏彦・日本医大主任教授の話
医療の高度化や在院日数短縮化、
新臨床研修制度などの影響で、特に地方の中規模病院で
医師が減り、勤務医の負担が近年、増えているのは事実だ。
救急部門で交代制勤務を実現出来るような
報酬体系にすべきだが、医師の必要数は、需要と供給と
生産性を総合的に判断する必要があり、
安易な医師不足の議論には疑問がある。
医療秘書の導入など、病院内の役割分担を
合理化すれば勤務医の労働負担は軽減出来る。
地域の病院の集約化、機能分化を進めるなど、
生産性を上げるための根本的な経営改革が求められる。
◆地方応援の仕組みを
柿原浩明・立命館大経済学部教授の話
患者の消費者意識が強まる中で、
医師と患者の関係は変化し、医師の労働者意識も高まった。
従来、当然のように提供されてきた自己犠牲に基づく
過重労働はもう期待出来ない。
医師不足は深刻で、数を増やすことは必要だが、
育成には最低10年かかる。
緊急対策として、比較的余裕がある都市部の医師が週末、
地方病院に応援に行けるような誘導策が必要だ。
また、勤務医の最大の不満は、対価の不十分な当直勤務。
夜間救急に対応させるなら、16時間分の給与を支払うべきで、
そうすれば開業に流れる勤務医も減るだろう。
◆労働環境見直せ
ある大学の産婦人科医局では昨年、
過労で30歳代の医師3人がうつ病を発症し、
現場を去った。
残された人の負担はさらに増え、中堅医師は、
「『過労死だけは避けようね』と励まし合っているが、
先が見えない」と嘆く。
過労自殺した小児科医の妻で、東京地裁で今年3月に
労災認定を勝ち取った中原のり子さんは、
「医師が自分の健康も守れずに、
どうして患者の健康を考えられるのか」と訴える。
医療の質と安全のためにも、
医師の労働環境を考え直さなければならない。
『2007年12月13日 読売新聞、3面、38面』
ちなみに、同日の社会面は、これ。
「医師の過労死6人 労災認定4人、賠償2人 今年急増」
勤務医の過重労働が社会問題となる中、
過労死や過労自殺による労災や損害賠償を認められた医師は、
今年に入って計6人に上っていることが、
過労死弁護団全国連絡会議(幹事長・川人博弁護士)
のまとめで分かった。
1970年以降で同会議が把握したのはこれで21人。
労災の認定基準が緩和されたことを差し引いても、
今年は突出している。
川人弁護士は「医師不足などを背景に、
現場の負担はピークに達している」と指摘。
医療現場には過労死など
遺族が言い出せない雰囲気があるとして、
「認定されたケースは氷山の一角で、
労働環境の改善が急務だ」と訴えている。
6人は1996~2006年に亡くなった
20~40歳代の医師で、うち4人は03年以降の死亡だった。
死因は、3人が急性心不全や心疾患などの病気、3人は自殺。
補償の内訳は、労災認定が4人、
訴訟での損害賠償の認定が2人だった。
診療科別では麻酔科、小児科、研修医が各2人。
死亡事例以外でも、昨年1月に脳出血で倒れ、
半身まひになった広島県の40歳代の
産婦人科医が今年8月に労災認定を受けている。
『2007年12月13日、読売新聞。社会面』
一部、紙の読売新聞には書いてあるけど、
ネット上では書いていない事があったので。
私が手打ちで、追加しています。
なんか、前回の記事
『医療崩壊、全国で続々と』
でも、「医療崩壊、全国でドミノ現象」
ってタイトルが、yahooニュースのトップに出るし。
今回の、医師の過労死や、医師の当直が
労働基準法違反だ、って話も読売新聞に堂々と載るし。
何か、世間やマスコミの流れが変わっている様な気がします。
これは、非常に良い傾向だと思いますよ。
ちなみに、この記事。
読売新聞の署名記事ですから。
記事を書いた人の名前が書いてありますね。
>(社会部 小林篤子、本文記事38面)
この小林記者。
実は、私のブログのこの記事
『奈良のかわいそうなパンダ』
を読んで、私にメールをしてくれた方なんですよ。
メールの内容は、当然公開できませんけど。
産科医療崩壊について興味がある、との事だったので。
ブログ『産科医療のこれから』の、
僻地の産科医先生を紹介しました。
『アルファブロガー・アワード、ノミネート』
の記事のコメント欄で、僻地の産科医先生が、この記事を書いた
小林記者の事を書かれておりますので。
そのまま引用しますね。
僻地の産科医です。
実は、読売の記者さんはDr.Iの紹介でうちにいらっしゃいました。
産科崩壊に関してであれば、現場の方が
適任であろうと推薦してくださったんです(^^;)。
パンダと白熊に関しては、Dr.I先生のものは
もっていらっしゃったので、
勤務医 開業つれづれ日記さまのところの10話分、
それから駄犬日誌さまのものと
ポンコツ研究日記さまのところをお渡ししました。
→ 『大人気! 童話集。』
大変に熱心な記者さんでして、
いまのところ、まだまだ取材を続けていらっしゃいます。
2ヶ月前には
「医療部から突然、産科についてだけ社会部で
扱うようにとお達しがありましたが、
社会部ではいままで扱ったこともなく、
とっかかりがなく、本当に困っています。
一から教えてください」
と仰っていた記者さんが、(ひょっとしたら、
ブログ常連者には物足りない内容かもしれませんが)
ここまでの内容をお書きになっただけでも素晴らしいのですが、
現在取材中の話題に関しては、いままで詳細を
お書きになった記事は見当たらず、
(まだ記事になるのはずいぶん先でしょうけれど)
医師のみなさまにもかなり話題を提供できる
取材になっていると自負しております。
楽しみにお待ちください。
との事でした。
これが、取材中の話題だったんでしょうかねー。
まだまだ、これだけでは終わらない気がします。
あ、僻地の産科医先生が言っている、
素晴らしい記事っていうのは、これです。
→ 『読売新聞 産科医療特集がはじまりました~っ (>▽<)!!』
一応、僻地の産科医先生の所に取材に行く前に、
予習をしてもらった方が良いと思って。
自ブログばっかで、申し訳ないな、って思いつつ。
これらの記事を紹介しておきました。
今の日本の医療がどういう流れで、医師数削減、
医療費削減政策をとったのか。
という事に関して、流れを知るために。
「医療に安心できますか1」
「医療に安心できますか2」
日本の医療費、医師数と世界の比較。
医療費のなかでも、日本の技術料は安くて、
医療器具や薬代は高い、って事を理解するために。
「日本の医療が崩壊する」
勤務医の現状。
医師の当直というのは、労働基準法上は、
本当はどういうものなのか、っていう事に関しては。
「医者の当直2」
「過労運転と過労で医療」
「96%の医師は当直明けも勤務」
僻地の産科医先生は、何時間も講義をされたようなので。
これの何倍もの資料を渡して、その後にも、
もっともっと勉強して、更に取材を重ねて、
この記事を書いたのだと思います。
現場の医師の意見が、間接的にとはいえ、
全国に広まったというのは、非常に喜ばしい事ですね。
そもそも、私がブログを書いている目的は。
正しい医療の知識を、一般の人達に伝える。
医療現場の実態を、一般の人達に伝える。
って事ですから。
しかも、できるだけたくさんの人に。
マスコミの医療記事は、結構いい加減なものも多くて。
それに関して、個別に訂正を入れたら、
「結果的にマスコミ批判」というか、
その記事の批判のようになる事もあるんですけど。
マスコミと敵対しているわけではないですからね、私は。
なるべく多くの人に伝える、っていう事であれば。
既存のマスコミの方が、圧倒的に力は大きいので、
むしろマスコミとは敵対せずに、お互い利用する。
っていう方が、良いと思っています。
個人的には。
今回も、私個人の意見が新聞に載った訳ではないけど。
僻地の産科医先生とかにも協力していただいて、
医療現場の事が、非常に詳しく一般の人に伝わりましたから。
大正解だった、と言うしかないでしょう。
「たらい回し」とか「患者受け入れ拒否」っていうのは、
「患者受け入れ不可能」
「奈良、たらい回し!の問題点」
の記事なんかでも書いている事なんですが。
言葉の使い方が、間違っているんですけど。
最初は、どのマスコミでも、「たらい回し」、
「患者受け入れ拒否」って言葉を使っていたんです。
でも、伊関先生のブログ
「奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える」
で書かれたとか、そういう事もあったとは思うんですが。
私のブログで書いた例え、
ホテルに電話したら、
「満室だから、宿泊できません。」
って言われたら、
「宿泊拒否だ。」
って騒ぎますか?
そんな事、言う人いませんよね。
病院で、
「医者がいない、ベッドが空いていない。
だから、患者を受け入れられない。」
なぜ、こういう状況の時だけ
「患者、受け入れ拒否。」
って言って、病院を悪者にするんですか?
夜中の3時に、予約もせずに
妊婦が奈良で、ホテルに13件電話して。
それで、いろいろ断られて一時間経ったら。
「奈良のホテル、妊婦の宿泊拒否」
「ホテル13軒、たらい回し」
って言いますか?
こういう例えが、医師ブログではもちろん。
医師ブログ以外の一般の人達のブログでも、
たくさん引用されたりとか。
そういう影響もあって、「たらい回し」、「患者受け入れ拒否」
って言葉を使うマスコミは確実に、減ってきていると思います。
残念ながら、まだ使っている所もありますけどね。
医師ブログで正しい知識を発信して。
結果的に、どんな形であれマスコミに伝わって。
それで、国民にもわかってもらう。
こういう形は、理想的だと思いますよ。
今回というか、前回もそうだけど。
医師ブログがきっかけとなって、医療現場の事が、
既存のマスコミ(新聞)に書かれて。
その結果、たくさんの一般の人達にわかっていただく。
こういう事が、今後も続いていけば良いな、って思います。
マスコミは医師から医療に関する正しい知識を仕入れて、
一般の読者、視聴者から信頼を得る。
医師は、マスコミで発信して貰って、
医療現場の事を一般の人達に知って貰う。
という、お互いにとって良い関係を続けていきたいものですね。
元々は医療に関しては素人の記者が、
ここまでの記事を書けるのですから。
他のマスコミの記者も、やればできるはずです。
マスコミの方達も、変な医師叩きの記事ばかり書いて、
読者の信頼をなくす事は、そろそろ止めて貰いたいです。
医師の方も、マスコミに対する偏見を持っている方も多いので。
それを捨てる必要があるのではないかと思います。
医師の過労死に興味のある方は、是非ともこの記事と、
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日本の医療崩壊は、もうかなり末期的だ。
医師偏在ではなくて、医師不足だ。
という事は、何回もこのブログで書いていますけど。
やっと、yahooニュースでも、とりあげられましたかね(笑)
まあ、これが初めてって訳ではないのですけど。
圧倒的に、医師叩きのくだらない記事が多かったので。
ちょっとは、進歩したのかな。
私がブログ始めて約二年。
始めた当時は、医師が書いているブログは、
あるにはあったけど。
医療に関して詳しく解説する、ってスタイルのブログは
ほとんどなかったんですよ。
今は、多分当時の10倍以上はあるんじゃないですかね、
医師ブログ。
初期の頃は、まだ医師不足とか、医療崩壊とか、
いわゆるマスコミとかで言われることは、
ほとんどなかったのですが。
2年経って、やっと時代が追いついてきましたかね(笑)
yahooニュースのタイトルでは、
「医療崩壊、全国でドミノ現象」って書かれています。
翻弄される医療(消える病院・全5回の1)
「医療崩壊とは、健康な時、普段は気づかなくても、
いざ自分や家族、大切な人が病気や怪我で本当に困った時に
適切な医療にアクセスできない状態を意味する。
例えば、産科では、どこにも産めるところがない。
救急では、どこも受け入れてくれないことだ。
このようなことが全国でドミノ現象のように起きている」
こう語る埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏さん(外科医)は、
「病院から医師が逃げ出し、地域から病院が姿を消している」
深刻な実態を告発するために、「誰が日本の医療を殺すのか」
という著書を今年9月に出版している。
本田さんは「今後、団塊の世代が高齢化し、
入院患者増が必至となる爆発的な医療需要期を迎える。
このままでは、医師不足で医療は崩壊し、
大量の医療難民が発生するだろう」と危機感を強める。
では、医療崩壊をくい止めるには、どうすればいいのか?
その道筋をたどった。
(山田 利和)
勤務医は過労死寸前
○京都府・舞鶴市民病院(236床)
「副院長の退職を機に内科医が大幅退職、
続いて全員退職~公募による公設民営の予定」
○北海道・江別市立病院(408床)
「平成17年8月に12人いた内科系医師が、
平成18年9月までに全員退職」
○新潟県・阿賀野市立水原郷病院(408床)
「常勤医師の半数11人が退職~1次救急の停止、
内科の診療制限」
○愛知県・高浜市立病院(130床)
「18年度末までに医師18人全員退職
~公設民営で受け入れ先を公募中」
スライドに映し出される「地域医療崩壊事例」―。
今年11月23~25日に東京都内で開かれた
医療の質・安全学会主催「第2回学術集会&国際シンポジウム」
のプログラムの1つ
「岐路に立つ医療-『崩壊』から再建へ」で示された。
発表したのは、全国自治体病院協議会会長の小山田惠さん。
「地域医療が崩壊している」というテーマで、
全国各地で進む医療機関の閉鎖や
診療科縮小の問題点などを訴えた。
1つの医療機関から医師が全員退職した例もあるほどの
異常事態が、地域医療を担ってきた自治体病院で起きている…。
背景について、小山田さんは
「医師の絶対数不足が根源にある」と説明した。
OECD(経済協力開発機構)30カ国で
人口に占める医師数を比較すると、日本は27位にもかかわらず、
なお止まらない病院からの医師の脱出。
最大の要因が「病院勤務医は過労死寸前の
過重労働に置かれていることにある」と指摘した。
2004年の統計で、日本の医師数は25万7、000人。
うち病院勤務医は16万4、000人を占める。
勤務医の週平均労働時間は63.3時間、
時間外労働は過労死ライン80時間を超える月93.2時間に及ぶ。
小山田さんは「医師の過重労働からの解放。
医師に人並みの生活、患者の権利と同時に
医師の生きる権利を守ることが喫緊の課題」と訴え、
勤務医の最低限度の労働条件として、
▽24時間連続勤務後の休暇
▽当直回数の限度
▽医療以外の医師業務軽減
などを挙げ、強調する。
「このような施策を実施するには、
健全な病院経営が成り立つ財政的支援の確保が前提となる」
地域間の医療格差も
自治体病院は、民間の医療機関では取り組みにくい
高度・先進・特殊医療や僻地(へきち)医療、
救急、精神、リハビリテーション医療など
不採算部門といわれる分野を担ってきた歴史を持つ。
現在、全国に約1、000病院あるが、
その3分の2以上が赤字経営になっているという
(日本自治体労働組合総連合調べ)。
自治労連によると、自治体病院が財政難や
医師確保の困難などで苦しい経営を余儀なくされている
要因として、相次ぐ診療報酬の引き下げや
政府の低医療費政策に加え、不採算医療を担っていることに
対する国の財政措置の削減が影響している。
一方、政府・総務省は、自治体病院など
公立病院の経営構造を改革するために、
「経営効率化」・「(病院の)再編・ネットワーク化」・
「経営形態の見直し」を柱とするガイドラインを07年内に策定し、
08年度から自治体などに実行を求める計画を進めている。
自治体病院の再編・ネットワーク化は、
一つの医療圏で中心となる病院(中核病院)に
医師を集約化して医療機能を充実させる反面、
周辺の病院では医療機能を縮小して後方支援病院・
診療所にするという狙いがある。
また、経営形態の見直しでは、自治体が財政難等のため
赤字病院を支えきれないことから、
現在の病院を地方独立法人化することをはじめ、
運営主体を民間の法人に移す民営化などを差す。
こうした動きについて、自治労連は
「住民に必要な医療の提供を使命とする
自治体病院の効率最優先への傾斜は、
医療への国と自治体の責任・役割の後退、
住民への負担増や医療水準の低下をもたらす懸念がある」
と指摘。
再編・ネットワーク化で、身近な病院がなくなる
可能性にも触れ、「中核病院のある地域の住民には
恩恵を与えるが、病院が縮小される地域の住民にとっては
医療水準の後退となり、
地域間の医療格差を助長することになる。
地域医療のビジョンを住民とともに考えることが不可欠」
と訴えている。
借金の犠牲になる医療
財源問題を理由に、国は財政措置を削減し、
自治体も赤字病院を支えきれない
悪循環に陥っている日本医療。
では、国や地方の財政問題は、
医療(社会保障)に原因があるのか?
言い換えると、医療が国や地方の財政難を招いたのだろうか?
医療崩壊は、地方だけではなく首都圏でも進んでいる
として今年9月に開かれた
「病院医療が危ない! 都市部に求められる
地域医療を考えるシンポジウム」で、
コーディネーターを務めた東北大学経済学部長の
日野秀逸さんが、「国の借金」論の中身を解説した。
日野さんは、小泉内閣発足前の01年に368兆円だった
国債発行残高が、06年の3月末には537兆円となり、
国の借金は差し引き169兆円も増えたと説明。
現在の借金残高は約540兆円で、
その3分の1が小泉内閣の下で増大したことになり、
「過去のどの5年をとっても170兆円も増えた時はない」と、
「構造改革」を強力に進めた小泉内閣時代に
最も財政赤字が増加している皮肉な事実を示した。
その上で「日本の財政が悪化した主な原因は、
公共事業などの浪費による歳出の増加にある。
加えて90年代以降は、大企業・金持ち減税で
税収が落ち込んだ。
さらに、小泉改革によるリストラ促進や
社会保障改悪など誤った経済政策によって
国民所得が伸びないことも税収が増えない原因になっている。
こうした原因をつくり出した政府・
与党の悪政に財政悪化の責任がある」と批判した。
国や地方の財政悪化に関しては、
80年代に行われた「日米構造協議」で、
アメリカから内需拡大を強く求められた日本が
91年度から00年度までに430兆円の公共投資を行う
約束をしたことが要因の一つになっている。
当時、国は中曽根内閣以降の「臨調行革路線」で
民営化や歳出抑制による「増税なき財政再建」を進めており、
アメリカとの約束は主に地方に押し付けられた。
その結果、国に加え、地方も膨大な地方債(借金)を
抱えることになった経緯が複数の文献等で
既に報告されている(この430兆円の公共投資は、
その後の村山内閣で630兆円にまで膨れ上がった)。
現在の財政難は、医療とは無関係な事態から
生じたにもかかわらず、そのツケを医療が肩代わりする
矛盾した構造になっていることが分かる。
ルールがないといっても過言ではない国の施策のままでは、
医療はどうなって行くのだろうか…。
その象徴的な実例に迫るため、
本州最北端の青森県・下北半島に向かった―。
『医療介護情報CBニュース:2007年12月6日』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071205-00000002-cbn-soci
はっきり言って、本田宏先生の主張そのままですね。
このブログでも、2年前はともかく、
一年半位前から、繰り返し言っている事と全く同じです。
医療崩壊の原因は、たくさんあるんですよ。
○医師不足
○医療費が足りない
○医療訴訟の問題
○医師の過労の問題
○患者のモラルの問題
○医療以外の雑用が多すぎる
等
いろいろあるんですけどね。
でも、医療崩壊の原因として最も大きいのは、
医師不足と医療費が少ないせいですよ。
簡単にいうと「人と金」。
これが増えれば、完全に良くなるわけではないけど、
7~8割か、悪くても半分以上は解決する問題です。
医師数削減政策と医療費削減政策。
どっちも、政府の政策ですから。
政治家が決断すれば、かなりの部分は
解決する問題なんですよ。
日本の医療崩壊問題は。
医者がそれなりに働けるようになるには、
医学部6年と、医師として働いて
5年くらいはいりますから。
最低でも、後10年後の話で、時間はかかりますけどね。
でも、後10年って、長いようですけど。
今すぐに決断すれば、いわゆる団塊の世代が
最も病気になりやすい70代になる時には、
ぎりぎり間に合う計算になるんですよ。
医療崩壊の先進国イギリスでは、
ガン患者の1/3が手術を待ってる間に死んだりとか。
手術、入院待ちの患者が100万人とか。
専門医の診察を受けるまでに、1年とか。
国民の健康が完全に脅かされたので。
結局、医療費1.5倍、医師数も1.5倍。
っていう事に、政策を変更したんですよ。
日本でも、弁護士の数を2倍にする。
って言ってるでしょ。
弁護士の数を増やせて、医師の数を増やせない。
なんて事は、ないんじゃないですかね。
弁護士が足りなくて、今すぐ生活が脅かされて
問題になっていますか?
医療崩壊とか、医師不足とか。
そんな記事ばっかでしょ、最近。
「たらい回し」とか「受け入れ拒否」とか。
本当は、言葉の使い方が違うけど。
これだって、医療崩壊のせいなんですけど。
法曹崩壊とか、そんな話がマスコミをにぎわしてますか?
弁護士が足りなくて、今すぐ死ぬ人いますか?
そしたら、弁護士の数を増やすより、
医師の数を増やすべきなんじゃないですかね。
まあ、両方増やしても良いけど。
優先順位からいったら、医師の方が上だと思います。
記事の内容に関しては、本当に私が以前から言ってきた
事ばかりですので。
ほとんど補充する点はないのですけど。
>自治体病院の2/3が赤字。
これ、かなり資料が古くないですかね。
更に診療報酬が削減されて、今では90%以上が赤字で。
しかも、国の政策として、
赤字の病院は潰す。
って事になっているんですけど。
公共事業や公務員とか天下り先の特殊法人に、
年間何十兆円っていう税金を使って。
日本を借金大国にして。
診療報酬は削減。
そして、自治体病院を赤字にして、
赤字の病院は潰す。
老人は病院にかかるな。
っていうのが、今の日本の政策です。
おかしくないですかね?
まあ、そんな政治家を選んだのは国民なんですけど。
その政治家を選挙で落とす事ができるのも、
国民しかいません。
そして、政治家を動かすのは世論しかないんです。
今、日本の医療崩壊はかなり進んで、
もうぎりぎりのラインにいますけど。
今なら、ぎりぎり間に合うかもしれないんですよ。
その事を、皆さんにはわかってもらいたいです。
もちろん、マスコミの方達にも。
本文にも出てきた、本田宏先生の本が読みたい人は、
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→ 誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の知られざる真実
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医師偏在ではなくて、医師不足だ。
という事は、何回もこのブログで書いていますけど。
やっと、yahooニュースでも、とりあげられましたかね(笑)
まあ、これが初めてって訳ではないのですけど。
圧倒的に、医師叩きのくだらない記事が多かったので。
ちょっとは、進歩したのかな。
私がブログ始めて約二年。
始めた当時は、医師が書いているブログは、
あるにはあったけど。
医療に関して詳しく解説する、ってスタイルのブログは
ほとんどなかったんですよ。
今は、多分当時の10倍以上はあるんじゃないですかね、
医師ブログ。
初期の頃は、まだ医師不足とか、医療崩壊とか、
いわゆるマスコミとかで言われることは、
ほとんどなかったのですが。
2年経って、やっと時代が追いついてきましたかね(笑)
yahooニュースのタイトルでは、
「医療崩壊、全国でドミノ現象」って書かれています。
翻弄される医療(消える病院・全5回の1)
「医療崩壊とは、健康な時、普段は気づかなくても、
いざ自分や家族、大切な人が病気や怪我で本当に困った時に
適切な医療にアクセスできない状態を意味する。
例えば、産科では、どこにも産めるところがない。
救急では、どこも受け入れてくれないことだ。
このようなことが全国でドミノ現象のように起きている」
こう語る埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏さん(外科医)は、
「病院から医師が逃げ出し、地域から病院が姿を消している」
深刻な実態を告発するために、「誰が日本の医療を殺すのか」
という著書を今年9月に出版している。
本田さんは「今後、団塊の世代が高齢化し、
入院患者増が必至となる爆発的な医療需要期を迎える。
このままでは、医師不足で医療は崩壊し、
大量の医療難民が発生するだろう」と危機感を強める。
では、医療崩壊をくい止めるには、どうすればいいのか?
その道筋をたどった。
(山田 利和)
勤務医は過労死寸前
○京都府・舞鶴市民病院(236床)
「副院長の退職を機に内科医が大幅退職、
続いて全員退職~公募による公設民営の予定」
○北海道・江別市立病院(408床)
「平成17年8月に12人いた内科系医師が、
平成18年9月までに全員退職」
○新潟県・阿賀野市立水原郷病院(408床)
「常勤医師の半数11人が退職~1次救急の停止、
内科の診療制限」
○愛知県・高浜市立病院(130床)
「18年度末までに医師18人全員退職
~公設民営で受け入れ先を公募中」
スライドに映し出される「地域医療崩壊事例」―。
今年11月23~25日に東京都内で開かれた
医療の質・安全学会主催「第2回学術集会&国際シンポジウム」
のプログラムの1つ
「岐路に立つ医療-『崩壊』から再建へ」で示された。
発表したのは、全国自治体病院協議会会長の小山田惠さん。
「地域医療が崩壊している」というテーマで、
全国各地で進む医療機関の閉鎖や
診療科縮小の問題点などを訴えた。
1つの医療機関から医師が全員退職した例もあるほどの
異常事態が、地域医療を担ってきた自治体病院で起きている…。
背景について、小山田さんは
「医師の絶対数不足が根源にある」と説明した。
OECD(経済協力開発機構)30カ国で
人口に占める医師数を比較すると、日本は27位にもかかわらず、
なお止まらない病院からの医師の脱出。
最大の要因が「病院勤務医は過労死寸前の
過重労働に置かれていることにある」と指摘した。
2004年の統計で、日本の医師数は25万7、000人。
うち病院勤務医は16万4、000人を占める。
勤務医の週平均労働時間は63.3時間、
時間外労働は過労死ライン80時間を超える月93.2時間に及ぶ。
小山田さんは「医師の過重労働からの解放。
医師に人並みの生活、患者の権利と同時に
医師の生きる権利を守ることが喫緊の課題」と訴え、
勤務医の最低限度の労働条件として、
▽24時間連続勤務後の休暇
▽当直回数の限度
▽医療以外の医師業務軽減
などを挙げ、強調する。
「このような施策を実施するには、
健全な病院経営が成り立つ財政的支援の確保が前提となる」
地域間の医療格差も
自治体病院は、民間の医療機関では取り組みにくい
高度・先進・特殊医療や僻地(へきち)医療、
救急、精神、リハビリテーション医療など
不採算部門といわれる分野を担ってきた歴史を持つ。
現在、全国に約1、000病院あるが、
その3分の2以上が赤字経営になっているという
(日本自治体労働組合総連合調べ)。
自治労連によると、自治体病院が財政難や
医師確保の困難などで苦しい経営を余儀なくされている
要因として、相次ぐ診療報酬の引き下げや
政府の低医療費政策に加え、不採算医療を担っていることに
対する国の財政措置の削減が影響している。
一方、政府・総務省は、自治体病院など
公立病院の経営構造を改革するために、
「経営効率化」・「(病院の)再編・ネットワーク化」・
「経営形態の見直し」を柱とするガイドラインを07年内に策定し、
08年度から自治体などに実行を求める計画を進めている。
自治体病院の再編・ネットワーク化は、
一つの医療圏で中心となる病院(中核病院)に
医師を集約化して医療機能を充実させる反面、
周辺の病院では医療機能を縮小して後方支援病院・
診療所にするという狙いがある。
また、経営形態の見直しでは、自治体が財政難等のため
赤字病院を支えきれないことから、
現在の病院を地方独立法人化することをはじめ、
運営主体を民間の法人に移す民営化などを差す。
こうした動きについて、自治労連は
「住民に必要な医療の提供を使命とする
自治体病院の効率最優先への傾斜は、
医療への国と自治体の責任・役割の後退、
住民への負担増や医療水準の低下をもたらす懸念がある」
と指摘。
再編・ネットワーク化で、身近な病院がなくなる
可能性にも触れ、「中核病院のある地域の住民には
恩恵を与えるが、病院が縮小される地域の住民にとっては
医療水準の後退となり、
地域間の医療格差を助長することになる。
地域医療のビジョンを住民とともに考えることが不可欠」
と訴えている。
借金の犠牲になる医療
財源問題を理由に、国は財政措置を削減し、
自治体も赤字病院を支えきれない
悪循環に陥っている日本医療。
では、国や地方の財政問題は、
医療(社会保障)に原因があるのか?
言い換えると、医療が国や地方の財政難を招いたのだろうか?
医療崩壊は、地方だけではなく首都圏でも進んでいる
として今年9月に開かれた
「病院医療が危ない! 都市部に求められる
地域医療を考えるシンポジウム」で、
コーディネーターを務めた東北大学経済学部長の
日野秀逸さんが、「国の借金」論の中身を解説した。
日野さんは、小泉内閣発足前の01年に368兆円だった
国債発行残高が、06年の3月末には537兆円となり、
国の借金は差し引き169兆円も増えたと説明。
現在の借金残高は約540兆円で、
その3分の1が小泉内閣の下で増大したことになり、
「過去のどの5年をとっても170兆円も増えた時はない」と、
「構造改革」を強力に進めた小泉内閣時代に
最も財政赤字が増加している皮肉な事実を示した。
その上で「日本の財政が悪化した主な原因は、
公共事業などの浪費による歳出の増加にある。
加えて90年代以降は、大企業・金持ち減税で
税収が落ち込んだ。
さらに、小泉改革によるリストラ促進や
社会保障改悪など誤った経済政策によって
国民所得が伸びないことも税収が増えない原因になっている。
こうした原因をつくり出した政府・
与党の悪政に財政悪化の責任がある」と批判した。
国や地方の財政悪化に関しては、
80年代に行われた「日米構造協議」で、
アメリカから内需拡大を強く求められた日本が
91年度から00年度までに430兆円の公共投資を行う
約束をしたことが要因の一つになっている。
当時、国は中曽根内閣以降の「臨調行革路線」で
民営化や歳出抑制による「増税なき財政再建」を進めており、
アメリカとの約束は主に地方に押し付けられた。
その結果、国に加え、地方も膨大な地方債(借金)を
抱えることになった経緯が複数の文献等で
既に報告されている(この430兆円の公共投資は、
その後の村山内閣で630兆円にまで膨れ上がった)。
現在の財政難は、医療とは無関係な事態から
生じたにもかかわらず、そのツケを医療が肩代わりする
矛盾した構造になっていることが分かる。
ルールがないといっても過言ではない国の施策のままでは、
医療はどうなって行くのだろうか…。
その象徴的な実例に迫るため、
本州最北端の青森県・下北半島に向かった―。
『医療介護情報CBニュース:2007年12月6日』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071205-00000002-cbn-soci
はっきり言って、本田宏先生の主張そのままですね。
このブログでも、2年前はともかく、
一年半位前から、繰り返し言っている事と全く同じです。
医療崩壊の原因は、たくさんあるんですよ。
○医師不足
○医療費が足りない
○医療訴訟の問題
○医師の過労の問題
○患者のモラルの問題
○医療以外の雑用が多すぎる
等
いろいろあるんですけどね。
でも、医療崩壊の原因として最も大きいのは、
医師不足と医療費が少ないせいですよ。
簡単にいうと「人と金」。
これが増えれば、完全に良くなるわけではないけど、
7~8割か、悪くても半分以上は解決する問題です。
医師数削減政策と医療費削減政策。
どっちも、政府の政策ですから。
政治家が決断すれば、かなりの部分は
解決する問題なんですよ。
日本の医療崩壊問題は。
医者がそれなりに働けるようになるには、
医学部6年と、医師として働いて
5年くらいはいりますから。
最低でも、後10年後の話で、時間はかかりますけどね。
でも、後10年って、長いようですけど。
今すぐに決断すれば、いわゆる団塊の世代が
最も病気になりやすい70代になる時には、
ぎりぎり間に合う計算になるんですよ。
医療崩壊の先進国イギリスでは、
ガン患者の1/3が手術を待ってる間に死んだりとか。
手術、入院待ちの患者が100万人とか。
専門医の診察を受けるまでに、1年とか。
国民の健康が完全に脅かされたので。
結局、医療費1.5倍、医師数も1.5倍。
っていう事に、政策を変更したんですよ。
日本でも、弁護士の数を2倍にする。
って言ってるでしょ。
弁護士の数を増やせて、医師の数を増やせない。
なんて事は、ないんじゃないですかね。
弁護士が足りなくて、今すぐ生活が脅かされて
問題になっていますか?
医療崩壊とか、医師不足とか。
そんな記事ばっかでしょ、最近。
「たらい回し」とか「受け入れ拒否」とか。
本当は、言葉の使い方が違うけど。
これだって、医療崩壊のせいなんですけど。
法曹崩壊とか、そんな話がマスコミをにぎわしてますか?
弁護士が足りなくて、今すぐ死ぬ人いますか?
そしたら、弁護士の数を増やすより、
医師の数を増やすべきなんじゃないですかね。
まあ、両方増やしても良いけど。
優先順位からいったら、医師の方が上だと思います。
記事の内容に関しては、本当に私が以前から言ってきた
事ばかりですので。
ほとんど補充する点はないのですけど。
>自治体病院の2/3が赤字。
これ、かなり資料が古くないですかね。
更に診療報酬が削減されて、今では90%以上が赤字で。
しかも、国の政策として、
赤字の病院は潰す。
って事になっているんですけど。
公共事業や公務員とか天下り先の特殊法人に、
年間何十兆円っていう税金を使って。
日本を借金大国にして。
診療報酬は削減。
そして、自治体病院を赤字にして、
赤字の病院は潰す。
老人は病院にかかるな。
っていうのが、今の日本の政策です。
おかしくないですかね?
まあ、そんな政治家を選んだのは国民なんですけど。
その政治家を選挙で落とす事ができるのも、
国民しかいません。
そして、政治家を動かすのは世論しかないんです。
今、日本の医療崩壊はかなり進んで、
もうぎりぎりのラインにいますけど。
今なら、ぎりぎり間に合うかもしれないんですよ。
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このブログでも何回か紹介してる伊関友伸先生が、
本を出版されましたよ!
本のタイトルは、ズバリ。
「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
(クリックすると、アマゾンに飛びます)
「たらい回し」だ、「受け入れ拒否」だ。
って、いまだにマスコミは騒いでますけど。
もっと前に、医師でもないのにそれはおかしい。
って言っていたんですよ、伊関先生は。
私も尊敬する、その伊関友伸先生の本が、ついに発売です。
ずーっと待っていたのですが(笑)
やっと12月5日に販売されました。
ぜひ、一度、読んでみて下さいね!
「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
伊関友伸 著
定価:1,995円
四六判/302ページ
ISBN978-4-7887-0769-6
一部、本の中から引用しますね。
はじめに
第1章 自治体病院・地域医療に何が起きてるのか
第2章 医師はなぜ病院から立ち去るのか
第3章 自治体病院の経営はなぜ限界を迎えているのか
第4章 自治体病院の経営をどのようにして変革するのか
第5章 地域医療再生への処方箋
第6章 病院PFIを考える
おわりに
「残念ながら、わが国の地域医療の崩壊は、
一過性のものではなく、今後、
さらに深刻なものになると思われる。
日本の地域医療の崩壊を食い止めるためには、
国民すべてが、医療現場で起きていることを、
人ごとではなく、自らのものとしてとらえること、
何が問題なのかを「言葉」にして他人に伝えていくこと、
自ら積極的に行動していくことが必要と考える。
(「おわりに」から抜粋)
肩書は行政学者さんですが、日本では珍しい
病院経営や地域医療の専門家で、
現場経験もある方です。県庁職員の経験もある事から、
行政と現場職員のそれぞれの立場からの視点で
解決方法を提案していますよ。
それと、こちらの文章は、より真実に近づけるため、
我々医師も協力して書いたものですよ。
伊関さんのブログでも書かれたものです。
奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える
2007年8月29日の深夜、奈良県橿原市の
38歳の妊婦が、自宅近くの深夜営業を行っている
スーパーで下腹部の痛みを訴え、119番通報を行った。
通報により、救急隊が駆けつけた。
妊婦は、産科の受診を行っていなかったが、
生理が止まっており、出血もみられた。
このため、救急隊員は妊娠を疑い、
産科の搬送先を探した。
救急隊が12の病院に延べ16回の要請を行ったが、
各病院は、分娩中やベッドが埋まっているなどの理由により、
受け入れを行うことができなかった。
結局、大阪府高槻市内の病院に搬送が決まったが、
搬送中に死産となった。
病院への到着は通報から約3時間後で、
妊婦は妊娠6~7カ月だったという。
事件は、テレビや新聞などマスコミに大きく報道された。
さらに、札幌や仙台、千葉、川崎、大阪など、
妊婦(その多くがかかりつけ医がいない妊婦)の出産が
受け入れられない事例が相次いでいるという報道がなされ、
社会の不安を招いている。
今回の事件では、奈良県の周産期医療情報システムが、
かかりつけ医のいない妊婦については対象外だった
などの問題が指摘されている。
問題点については、新たに設置された
調査委員会によって明らかになるものと考える。
筆者が、今回の事件で気になったのは、
テレビや新聞の報道で「たらい回し」と
「受け入れ拒否」という言葉が多用されていることである。
これらの言葉の語感には、
「医療現場(産婦人科医師)が怠けている」
「もっとすばやく対応ができたはずだ」
というニュアンスが存在するように思われる。
実際、救急の受入要請に、他の妊婦の入院・出産で
手一杯で受入ができなかった奈良県立医大病院は、
マスコミの報道により、約50件の苦情が寄せられたという
(産経新聞07年9月1日付より)。
実際には、奈良県立医大の当直医師2人は、
当直外の1名の医師の応援を得て、
28日の深夜から29日にかけて妊娠高血圧患者が
胎盤早期剥離となり緊急帝王切開手術を行った後、
妊娠39週と40週の妊婦が立て続けに入院、
うち1人は朝の5時には出産している。
さらに、開業医から分娩後の大量出血した患者の
受入依頼を受け、満床の病床のやりくりを
しながら入院を受け入れている。
その上、当直明け後に医師1名は外来など
通常業務につき、もう1名は代務先の病院で
24時間勤務についていた(奈良県立医大HPより)。
その他の産科のある病院も同様で、
産婦人科医不足でどの病院も病床は一杯である。
受け入れたくても受けられない病院も多い。
その中で、今回の妊婦は妊娠6~7カ月にもかかわらず、
かかりつけ医のいない(出産予定の病院のない、
医師の診察を受けていない)妊婦であった。
かかりつけ医のいない妊婦の場合、医療現場は、
妊婦、胎児の経過、感染症の有無など
基本的な情報を把握することができない。
このため、このような妊婦の出産の場合、
最悪の事態を想定すれば、産科医2人以上+
麻酔科医(リスクの高い手術をしなければならない場合がある)
+小児科医+NICU(新生児特定集中治療室、
胎児が未熟児の場合に必要)が必要という。
夜中の2時、3時にこれらのスタッフや病床を
確保できる病院は少ない。
そしてそういう病院は、既に数多くの妊婦や
新生児を受け入れており手一杯ということも多いのが、
現在の産科医療の実情なのである。
さらに、今回の場合、妊婦が救急隊に的確に
体の状況を話していなかったという報道もある。
母子保健法第4条は、「母性は、みずからすすんで、
妊娠、出産又は育児についての正しい理解を深め、
その健康の保持及び増進に努めなければならない。」
と定め、同第15条は、「妊娠した者は、
厚生労働省令で定める事項につき、速やかに、
保健所を設置する市又は特別区においては
保健所長を経て市長又は区長に、その他の市町村においては
市町村長に妊娠の届出をするようにしなければならない。」
としている。
法律の規定はともかく、おなかの中の
胎児のいのちのために、医師の診察を受け
自分の体を大切にすることは、
成人としてあるべき姿であると考える。
そして、このような、医師の診察を受けない妊婦が
非常に増えているのが、現在の産科の医療の現場でもある。
わが国の周産期医療を崩壊させないためには、
妊婦の側としても、産婦人科医という少ない医療資源を
十分生かせるように、医療機関にお任せにするのではなく、
自らも妊娠や出産について学び、医療機関と共同して
節度ある行動を取る必要がある。
このような周産期医療の状況をきちんと理解することなく、
「たらい回し」「受け入れ拒否」という言葉で、
国民の医療機関への批判を掻き立てるような
報道のあり方は疑問を生じる。
一生懸命現場で働いている産婦人科医のやる気を削ぎ、
結局、お産の現場から医師を立ち去らせることに
つながる可能性が強いように思われる。
このような場合、出産を受け入れる産科医や
それをサポートする小児科医などがいない、
他の妊婦のお産などに立ち会っていて手が空いていない、
産科やNICUなどの病床が一杯などの視点に立って
「受け入れ不能」という表現をすべきと思われる。
そして、このような状況を解決していくためには、
何よりも産科医や小児科医を増やすこと
(処遇を改善し、働きがいのある職場にしていくこと)
が重要であり、その上で、周産期医療システムの
機能向上などを図り、可能な限り
「現場が人手不足で手一杯のため、受け入れが不能」
の状態をなくしていくべきである。
このことは、医療現場のスタッフの努力だけで
解決するものではない。
行政や医療機関だけでなく、妊婦を含めた関係者の
協力があって実現可能というべきものである。
報道機関は、「たらい回し」「受け入れ拒否」という言葉で、
短絡的に医療現場を批判するのではなく、
現場で実際起きていること、検診や出産に
お金がかかるためかかりつけ医をつくることができない
妊婦の存在や、そもそも行政の支援制度があるものの、
それを知らない、興味のない妊婦がいることを、
単なる妊婦批判ではない形できちんと報道すべきである。
その上で、社会として、かかりつけ医のいない妊婦を
いかに少なくしていくのか。妊婦やその関係者に、
かかりつけ医を持つことの重要性を
理解してもらうためにはどうすべきかについて、
もっと深く分析をして報道をしてほしい。
表面的に現場の医師を批判しても、
産科医療の危機は解決しないと考える。
(今回の議論を行う上で、まず死産となった赤ちゃんが
安らかに眠られることを願う。
また、不幸にして死産となった妊婦の方については、
1日も早い心と体の回復をお祈りしたい。
事件については、テレビ・新聞等の報道情報だけで
情報が限られており、妊婦の方が何らかの事情で、
かかりつけ医を作ることができなかった
事情があるのかもしれない。
そのような理由のある場合、
ご本人の心を傷つける議論を行った可能性がある。
その場合は、心よりお詫びをする。
日本の産科医療を崩壊させないために、
あえて、一歩踏み込んだ議論を行った。)
「奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える」
この時点から、「たらい回し」「受け入れ拒否」ではない。
という事を、はっきりと指摘されております。
伊関友伸先生は、医師ではありませんけど、
医師以外で最も医療現場の事をわかっている人間ではないかと、
個人的には思っています。
他のマスコミも、見習って欲しいですね。
これを読んで伊関友伸先生の本が欲しくなったら、
アマゾンで買ってね!
→ 「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
それと、もう一つお知らせ。
このブログで以前紹介した医師、医療関係のブログ3つ。
『新小児科医のつぶやき』のYosyan先生と、
『天漢日乗』の天漢日乗さん。
『レジデント初期研修用資料』のmedtools先生。
この3人のブログを、
『アルファブロガー・アワード、ノミネート』
の記事で紹介したんですけど。
3人とも、アルファブロガー・アワードに選ばれましたよ!
おめでとうございまーす。
→ 『アルファブロガー・アワード 2007』
一番とか二番、っていう順位はつけてないけど。
「新小児科医のつぶやき」のYosyan先生は、
一番上に来ていますから。
多分、一番だったんじゃないですかね。
推薦コメントも、半端じゃなく多いですし。
医師、医療ブログがこれでちょっとでもメジャーになれば、
同じ医師ブロガーとして、私も嬉しいです。
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→「まぐまぐ大賞2007」
ここの、「生活情報部門」っていうところから、
「やぶ医師のひとりごと」 (ID:0000180417)
これを、選んで。
そして、その後の「総合大賞(必須)」っていうところでも、
1、メールマガジンのタイトルってところで
やぶ医師のひとりごと
2,マガジンIDでは、
0000180417
これを、コピーペーストして、
その後にそのメルマガを選んだ理由を書いて、
最後に、ご自身のメールアドレスを入れて、完成ですよ。
1人1回って書いていますけど。
厳密に言うと、
一つのパソコンにつき、一つのメールアドレスからしか
投票できないようになっています。
12/10が締め切りですから、最後の追い込みでーす。
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本を出版されましたよ!
本のタイトルは、ズバリ。
「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
(クリックすると、アマゾンに飛びます)
「たらい回し」だ、「受け入れ拒否」だ。
って、いまだにマスコミは騒いでますけど。
もっと前に、医師でもないのにそれはおかしい。
って言っていたんですよ、伊関先生は。
私も尊敬する、その伊関友伸先生の本が、ついに発売です。
ずーっと待っていたのですが(笑)
やっと12月5日に販売されました。
ぜひ、一度、読んでみて下さいね!
「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
伊関友伸 著
定価:1,995円
四六判/302ページ
ISBN978-4-7887-0769-6
一部、本の中から引用しますね。
はじめに
第1章 自治体病院・地域医療に何が起きてるのか
第2章 医師はなぜ病院から立ち去るのか
第3章 自治体病院の経営はなぜ限界を迎えているのか
第4章 自治体病院の経営をどのようにして変革するのか
第5章 地域医療再生への処方箋
第6章 病院PFIを考える
おわりに
「残念ながら、わが国の地域医療の崩壊は、
一過性のものではなく、今後、
さらに深刻なものになると思われる。
日本の地域医療の崩壊を食い止めるためには、
国民すべてが、医療現場で起きていることを、
人ごとではなく、自らのものとしてとらえること、
何が問題なのかを「言葉」にして他人に伝えていくこと、
自ら積極的に行動していくことが必要と考える。
(「おわりに」から抜粋)
肩書は行政学者さんですが、日本では珍しい
病院経営や地域医療の専門家で、
現場経験もある方です。県庁職員の経験もある事から、
行政と現場職員のそれぞれの立場からの視点で
解決方法を提案していますよ。
それと、こちらの文章は、より真実に近づけるため、
我々医師も協力して書いたものですよ。
伊関さんのブログでも書かれたものです。
奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える
2007年8月29日の深夜、奈良県橿原市の
38歳の妊婦が、自宅近くの深夜営業を行っている
スーパーで下腹部の痛みを訴え、119番通報を行った。
通報により、救急隊が駆けつけた。
妊婦は、産科の受診を行っていなかったが、
生理が止まっており、出血もみられた。
このため、救急隊員は妊娠を疑い、
産科の搬送先を探した。
救急隊が12の病院に延べ16回の要請を行ったが、
各病院は、分娩中やベッドが埋まっているなどの理由により、
受け入れを行うことができなかった。
結局、大阪府高槻市内の病院に搬送が決まったが、
搬送中に死産となった。
病院への到着は通報から約3時間後で、
妊婦は妊娠6~7カ月だったという。
事件は、テレビや新聞などマスコミに大きく報道された。
さらに、札幌や仙台、千葉、川崎、大阪など、
妊婦(その多くがかかりつけ医がいない妊婦)の出産が
受け入れられない事例が相次いでいるという報道がなされ、
社会の不安を招いている。
今回の事件では、奈良県の周産期医療情報システムが、
かかりつけ医のいない妊婦については対象外だった
などの問題が指摘されている。
問題点については、新たに設置された
調査委員会によって明らかになるものと考える。
筆者が、今回の事件で気になったのは、
テレビや新聞の報道で「たらい回し」と
「受け入れ拒否」という言葉が多用されていることである。
これらの言葉の語感には、
「医療現場(産婦人科医師)が怠けている」
「もっとすばやく対応ができたはずだ」
というニュアンスが存在するように思われる。
実際、救急の受入要請に、他の妊婦の入院・出産で
手一杯で受入ができなかった奈良県立医大病院は、
マスコミの報道により、約50件の苦情が寄せられたという
(産経新聞07年9月1日付より)。
実際には、奈良県立医大の当直医師2人は、
当直外の1名の医師の応援を得て、
28日の深夜から29日にかけて妊娠高血圧患者が
胎盤早期剥離となり緊急帝王切開手術を行った後、
妊娠39週と40週の妊婦が立て続けに入院、
うち1人は朝の5時には出産している。
さらに、開業医から分娩後の大量出血した患者の
受入依頼を受け、満床の病床のやりくりを
しながら入院を受け入れている。
その上、当直明け後に医師1名は外来など
通常業務につき、もう1名は代務先の病院で
24時間勤務についていた(奈良県立医大HPより)。
その他の産科のある病院も同様で、
産婦人科医不足でどの病院も病床は一杯である。
受け入れたくても受けられない病院も多い。
その中で、今回の妊婦は妊娠6~7カ月にもかかわらず、
かかりつけ医のいない(出産予定の病院のない、
医師の診察を受けていない)妊婦であった。
かかりつけ医のいない妊婦の場合、医療現場は、
妊婦、胎児の経過、感染症の有無など
基本的な情報を把握することができない。
このため、このような妊婦の出産の場合、
最悪の事態を想定すれば、産科医2人以上+
麻酔科医(リスクの高い手術をしなければならない場合がある)
+小児科医+NICU(新生児特定集中治療室、
胎児が未熟児の場合に必要)が必要という。
夜中の2時、3時にこれらのスタッフや病床を
確保できる病院は少ない。
そしてそういう病院は、既に数多くの妊婦や
新生児を受け入れており手一杯ということも多いのが、
現在の産科医療の実情なのである。
さらに、今回の場合、妊婦が救急隊に的確に
体の状況を話していなかったという報道もある。
母子保健法第4条は、「母性は、みずからすすんで、
妊娠、出産又は育児についての正しい理解を深め、
その健康の保持及び増進に努めなければならない。」
と定め、同第15条は、「妊娠した者は、
厚生労働省令で定める事項につき、速やかに、
保健所を設置する市又は特別区においては
保健所長を経て市長又は区長に、その他の市町村においては
市町村長に妊娠の届出をするようにしなければならない。」
としている。
法律の規定はともかく、おなかの中の
胎児のいのちのために、医師の診察を受け
自分の体を大切にすることは、
成人としてあるべき姿であると考える。
そして、このような、医師の診察を受けない妊婦が
非常に増えているのが、現在の産科の医療の現場でもある。
わが国の周産期医療を崩壊させないためには、
妊婦の側としても、産婦人科医という少ない医療資源を
十分生かせるように、医療機関にお任せにするのではなく、
自らも妊娠や出産について学び、医療機関と共同して
節度ある行動を取る必要がある。
このような周産期医療の状況をきちんと理解することなく、
「たらい回し」「受け入れ拒否」という言葉で、
国民の医療機関への批判を掻き立てるような
報道のあり方は疑問を生じる。
一生懸命現場で働いている産婦人科医のやる気を削ぎ、
結局、お産の現場から医師を立ち去らせることに
つながる可能性が強いように思われる。
このような場合、出産を受け入れる産科医や
それをサポートする小児科医などがいない、
他の妊婦のお産などに立ち会っていて手が空いていない、
産科やNICUなどの病床が一杯などの視点に立って
「受け入れ不能」という表現をすべきと思われる。
そして、このような状況を解決していくためには、
何よりも産科医や小児科医を増やすこと
(処遇を改善し、働きがいのある職場にしていくこと)
が重要であり、その上で、周産期医療システムの
機能向上などを図り、可能な限り
「現場が人手不足で手一杯のため、受け入れが不能」
の状態をなくしていくべきである。
このことは、医療現場のスタッフの努力だけで
解決するものではない。
行政や医療機関だけでなく、妊婦を含めた関係者の
協力があって実現可能というべきものである。
報道機関は、「たらい回し」「受け入れ拒否」という言葉で、
短絡的に医療現場を批判するのではなく、
現場で実際起きていること、検診や出産に
お金がかかるためかかりつけ医をつくることができない
妊婦の存在や、そもそも行政の支援制度があるものの、
それを知らない、興味のない妊婦がいることを、
単なる妊婦批判ではない形できちんと報道すべきである。
その上で、社会として、かかりつけ医のいない妊婦を
いかに少なくしていくのか。妊婦やその関係者に、
かかりつけ医を持つことの重要性を
理解してもらうためにはどうすべきかについて、
もっと深く分析をして報道をしてほしい。
表面的に現場の医師を批判しても、
産科医療の危機は解決しないと考える。
(今回の議論を行う上で、まず死産となった赤ちゃんが
安らかに眠られることを願う。
また、不幸にして死産となった妊婦の方については、
1日も早い心と体の回復をお祈りしたい。
事件については、テレビ・新聞等の報道情報だけで
情報が限られており、妊婦の方が何らかの事情で、
かかりつけ医を作ることができなかった
事情があるのかもしれない。
そのような理由のある場合、
ご本人の心を傷つける議論を行った可能性がある。
その場合は、心よりお詫びをする。
日本の産科医療を崩壊させないために、
あえて、一歩踏み込んだ議論を行った。)
「奈良県橿原市の妊婦の搬送中の死産問題について考える」
この時点から、「たらい回し」「受け入れ拒否」ではない。
という事を、はっきりと指摘されております。
伊関友伸先生は、医師ではありませんけど、
医師以外で最も医療現場の事をわかっている人間ではないかと、
個人的には思っています。
他のマスコミも、見習って欲しいですね。
これを読んで伊関友伸先生の本が欲しくなったら、
アマゾンで買ってね!
→ 「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」
それと、もう一つお知らせ。
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の記事で紹介したんですけど。
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「たらい回し」「受け入れ拒否」という言葉の使い方は、
間違っているという事は何回も書いてるけど。
相変わらず、マスコミはこの言葉を
好んで使っているようですね。
まあ、こんなちんけなブログで何回書いても、
全く効果なんてないのでしょうけど。
今度は、18病院「たらい回し」だそうですよ。
18病院たらい回し…男性死亡 姫路
兵庫県姫路市の男性(66)が6日未明、
吐血するなどして救急搬送された際、
近隣の18病院が医師の不在などを理由に
受け入れを拒んでいたことが分かった。
男性は最終的に約30キロ離れた市外の病院に
2時間近くかけて搬送されたが、途中で病状が悪化。
搬送先の病院で死亡が確認された。
市消防局は「最善を尽くしたが、いろいろな条件が重なり
受け入れ先を見つけるのに時間がかかってしまった」
としている。
市消防局などによると、6日午前0時7分、
男性の家族から「(男性の)意識がぼんやりしている。
目がうつろで吐血した」と119番通報があり、
救急隊が出動。受け入れ先の病院を探したが、
姫路赤十字病院や国立病院機構姫路医療センターなど
18の病院に「専門の医師がいない」「ベッドがない」
などの理由で断られたという。
男性は当初意識があったが、受け入れ先の
赤穂市民病院に搬送される途中で心肺が停止。
午前1時56分に同病院へ到着したが、
同2時17分、死亡が確認された。
救急搬送をめぐっては、昨年8月、
奈良県大淀町の町立大淀病院で
Tさん=当時(32)=が分娩(ぶんべん)中に
意識不明となり、19病院に受け入れを断られた末、
大阪府吹田市の搬送先の病院で後日、死亡。
今年8月にも、同県橿原市内で体調不良となった妊婦(38)が
11病院から受け入れを断られ、大阪府高槻市内の
病院で死産が確認された。
Tさんの義父、憲治さん(53)は
「救急医療をめぐる問題があると(関係者は)
『二度とこういうことが繰り返されないように』
と謝るが、何度も繰り返し起こってしまうことが
残念でならない」と話している。
「2007年12月6日:産経新聞」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071206-00000939-san-soci
もちろん詳細な事実がわからないので、
なんとも言えない事は多いのですが。
いつものようにわかる範囲で、記事を分析してみると。
>午前0時7分
意識がぼんやりしている。目がうつろで吐血した
って事だそうですけど。
時間からいって、もしかしたら、
お酒を飲んでいたのかもしれませんね。
そしたら、ぱっと思いつくのは、
アルコール性肝硬変+食道静脈瘤
=吐血+意識混濁
という所でしょうか。
「食道」っていうのは、「のど」と「胃」の間にある
管状の器官なんですけど。
食道静脈瘤っていうのは、この食道の静脈が、
太くなって「こぶ」のように膨れる病気です。
写真で見ると、こんな感じ ↓
参照:「胃腸病、大辞典:食道静脈瘤」
肝臓の病気、特に肝硬変の人がなりやすい病気です。
症状は、吐血・下血で、そして死亡の危険性も高い
おそろしい病気なんですよ。
静脈って血管が太くなって、それが破裂して
血が出るわけですから。
大出血するんですよ。
場合によっては、死ぬ事もあるおそろしい病気です。
まあ、この例が食道静脈瘤かどうかはわかりませんけどね。
吐血(血を吐く事)の人がいたら、まず「胃カメラ」をやって。
どこから血が出ているかって事を調べるんですよ。
食道静脈瘤だったら、静脈瘤の破れている部位が見つかったら、
そこを輪ゴムのような物で縛ったり、硬化剤と呼ばれる
血管を固める物質を投与して止血をします。
「胃カメラ」っていうのは、消化器内科医とか、
専門の医者しかできない技術なんです。
百歩譲って、胃カメラを入れて見るだけであれば、
地方で幅広く活躍している医者だったら、
専門外でもできる人はいますけどね。
胃とか食道とかから出血していた場合、
出血を止める治療。
輪ゴムで縛ったり、硬化剤と呼ばれる
血管を固める物質を投与したりするような事は、
消化器専門の医者以外はできませんよ。
そんな事、医者だったら百も承知ですから。
吐血ってわかっていたら、消化器専門の医者のいない
病院だったら、その患者を受け入れるはずありません。
だって、消化器内科専門の医者のいる病院に
搬送されたら助かったけど、いない病院にわざわざ
連れてきたら、助からない可能性が高いんですよ。
だったら、消化器内科専門の医者がいる病院に
行って貰うに決まってるでしょ。
患者の命を救う為には、そっちの方が
良いに決まってますから。
専門医がいないのであれば、他の病院に行って貰う。
というのが、ベストの選択だと思いますよ。
「患者の受け入れを拒んだ」のではなく、
消化器専門の医者がいる病院に直接搬送した方が、
患者が助かる可能性が高いので。
消化器専門の医者がいる病院に直接行って貰う事にした。
という適切な判断をしただけです。
「ベッドがない」ってのもそうです。
吐血して大出血しているんですから。
入院するに決まっているんですよ。
だったら、入院ベッドの空いていない病院じゃなくて、
入院ベッドが空いている病院に行って貰った方が良いでしょ。
患者にとって。
だから、入院する事が確実な患者の場合。
ベッドが空いていない病院であれば、
他の病院に行って貰った方が良いんですよ。
新聞記事には、
>「専門の医師がいない」「ベッドがない」
などの理由で断られたという。
って、なんか病院が悪者のように書かれていますけど。
「専門の医師がいない」「ベッドがない」というのであれば、
この患者を受け入れる事は「不可能」なんですよ。
逆に無理して受け入れて、別の病院に行けば
助かった可能性がある患者を助けられない、
って事も十分にあり得ますからね。
こういう事が繰り返し起こって残念なのは、
私も同じですけどね。
そもそも、受け入れる専門医がいない。
というのは、医師の数が少ないからですよ。
マンパワー不足なんですよ。
ちょっと前まで、妊婦の話ばっかり記事になってましたけど。
こういうのは、もう妊婦だけの問題じゃないんですよ。
妊婦の問題だけだったら、産科医を増やせばよい。
っていう意見もありますけど。
今回問題になっている消化器内科だけに限らず、
他の科も、どこでも専門医が足りないんですから。
医者の数を増やすしか、解決策はないんですよ。
それに関して、何故マスコミは記事内で指摘しないんですか。
これでは、まるで受け入れなかった病院が悪い。
って言う病院叩きがメインの記事でしょ、これ。
「ベッドがない」って。
政府は診療報酬削減を繰り返して、
97%の公立病院を赤字にしているんですよ。
そして、赤字の病院は潰す、って言っているんですよ。
「ベッド数削減政策」を行っているんですよ。
だから「ベッドが足りない」んですよ。
それって、政府の責任でしょ。
診療報酬を下げ続けて、ベッド利用率を、
ほぼ100%にしないと、赤字になるような
政策をとり続けているから、ベッドが足りない、
満床だ、って事になるんですよ。
それって、政府の政策のせいでしょ。
何故、その事を、この記事の中に書かないんですか?
>何度も繰り返し起こってしまうことが残念でならない
と記事には書かれていますけど。
こういう記事が何度も繰り返し書かれてしまうことが
残念でならないですよ、私は。
本当に、こういう悲劇を繰り返したくないと思うのであれば、
問題なのは今の日本の医療政策だ。
という事を、きちんと記事に書くべきだと思いますよ。
医師数削減、医療費削減政策が続く限り、
こういう悲劇はまた繰り返されると思います。
マスコミの言葉の使い方が違うって事に関しては、
「奈良、たらい回し!の問題点」
「患者受け入れ不可能」
の記事なんかも確認して下さいね!
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相変わらず、マスコミはこの言葉を
好んで使っているようですね。
まあ、こんなちんけなブログで何回書いても、
全く効果なんてないのでしょうけど。
今度は、18病院「たらい回し」だそうですよ。
18病院たらい回し…男性死亡 姫路
兵庫県姫路市の男性(66)が6日未明、
吐血するなどして救急搬送された際、
近隣の18病院が医師の不在などを理由に
受け入れを拒んでいたことが分かった。
男性は最終的に約30キロ離れた市外の病院に
2時間近くかけて搬送されたが、途中で病状が悪化。
搬送先の病院で死亡が確認された。
市消防局は「最善を尽くしたが、いろいろな条件が重なり
受け入れ先を見つけるのに時間がかかってしまった」
としている。
市消防局などによると、6日午前0時7分、
男性の家族から「(男性の)意識がぼんやりしている。
目がうつろで吐血した」と119番通報があり、
救急隊が出動。受け入れ先の病院を探したが、
姫路赤十字病院や国立病院機構姫路医療センターなど
18の病院に「専門の医師がいない」「ベッドがない」
などの理由で断られたという。
男性は当初意識があったが、受け入れ先の
赤穂市民病院に搬送される途中で心肺が停止。
午前1時56分に同病院へ到着したが、
同2時17分、死亡が確認された。
救急搬送をめぐっては、昨年8月、
奈良県大淀町の町立大淀病院で
Tさん=当時(32)=が分娩(ぶんべん)中に
意識不明となり、19病院に受け入れを断られた末、
大阪府吹田市の搬送先の病院で後日、死亡。
今年8月にも、同県橿原市内で体調不良となった妊婦(38)が
11病院から受け入れを断られ、大阪府高槻市内の
病院で死産が確認された。
Tさんの義父、憲治さん(53)は
「救急医療をめぐる問題があると(関係者は)
『二度とこういうことが繰り返されないように』
と謝るが、何度も繰り返し起こってしまうことが
残念でならない」と話している。
「2007年12月6日:産経新聞」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071206-00000939-san-soci
もちろん詳細な事実がわからないので、
なんとも言えない事は多いのですが。
いつものようにわかる範囲で、記事を分析してみると。
>午前0時7分
意識がぼんやりしている。目がうつろで吐血した
って事だそうですけど。
時間からいって、もしかしたら、
お酒を飲んでいたのかもしれませんね。
そしたら、ぱっと思いつくのは、
アルコール性肝硬変+食道静脈瘤
=吐血+意識混濁
という所でしょうか。
「食道」っていうのは、「のど」と「胃」の間にある
管状の器官なんですけど。
食道静脈瘤っていうのは、この食道の静脈が、
太くなって「こぶ」のように膨れる病気です。
写真で見ると、こんな感じ ↓
参照:「胃腸病、大辞典:食道静脈瘤」
肝臓の病気、特に肝硬変の人がなりやすい病気です。
症状は、吐血・下血で、そして死亡の危険性も高い
おそろしい病気なんですよ。
静脈って血管が太くなって、それが破裂して
血が出るわけですから。
大出血するんですよ。
場合によっては、死ぬ事もあるおそろしい病気です。
まあ、この例が食道静脈瘤かどうかはわかりませんけどね。
吐血(血を吐く事)の人がいたら、まず「胃カメラ」をやって。
どこから血が出ているかって事を調べるんですよ。
食道静脈瘤だったら、静脈瘤の破れている部位が見つかったら、
そこを輪ゴムのような物で縛ったり、硬化剤と呼ばれる
血管を固める物質を投与して止血をします。
「胃カメラ」っていうのは、消化器内科医とか、
専門の医者しかできない技術なんです。
百歩譲って、胃カメラを入れて見るだけであれば、
地方で幅広く活躍している医者だったら、
専門外でもできる人はいますけどね。
胃とか食道とかから出血していた場合、
出血を止める治療。
輪ゴムで縛ったり、硬化剤と呼ばれる
血管を固める物質を投与したりするような事は、
消化器専門の医者以外はできませんよ。
そんな事、医者だったら百も承知ですから。
吐血ってわかっていたら、消化器専門の医者のいない
病院だったら、その患者を受け入れるはずありません。
だって、消化器内科専門の医者のいる病院に
搬送されたら助かったけど、いない病院にわざわざ
連れてきたら、助からない可能性が高いんですよ。
だったら、消化器内科専門の医者がいる病院に
行って貰うに決まってるでしょ。
患者の命を救う為には、そっちの方が
良いに決まってますから。
専門医がいないのであれば、他の病院に行って貰う。
というのが、ベストの選択だと思いますよ。
「患者の受け入れを拒んだ」のではなく、
消化器専門の医者がいる病院に直接搬送した方が、
患者が助かる可能性が高いので。
消化器専門の医者がいる病院に直接行って貰う事にした。
という適切な判断をしただけです。
「ベッドがない」ってのもそうです。
吐血して大出血しているんですから。
入院するに決まっているんですよ。
だったら、入院ベッドの空いていない病院じゃなくて、
入院ベッドが空いている病院に行って貰った方が良いでしょ。
患者にとって。
だから、入院する事が確実な患者の場合。
ベッドが空いていない病院であれば、
他の病院に行って貰った方が良いんですよ。
新聞記事には、
>「専門の医師がいない」「ベッドがない」
などの理由で断られたという。
って、なんか病院が悪者のように書かれていますけど。
「専門の医師がいない」「ベッドがない」というのであれば、
この患者を受け入れる事は「不可能」なんですよ。
逆に無理して受け入れて、別の病院に行けば
助かった可能性がある患者を助けられない、
って事も十分にあり得ますからね。
こういう事が繰り返し起こって残念なのは、
私も同じですけどね。
そもそも、受け入れる専門医がいない。
というのは、医師の数が少ないからですよ。
マンパワー不足なんですよ。
ちょっと前まで、妊婦の話ばっかり記事になってましたけど。
こういうのは、もう妊婦だけの問題じゃないんですよ。
妊婦の問題だけだったら、産科医を増やせばよい。
っていう意見もありますけど。
今回問題になっている消化器内科だけに限らず、
他の科も、どこでも専門医が足りないんですから。
医者の数を増やすしか、解決策はないんですよ。
それに関して、何故マスコミは記事内で指摘しないんですか。
これでは、まるで受け入れなかった病院が悪い。
って言う病院叩きがメインの記事でしょ、これ。
「ベッドがない」って。
政府は診療報酬削減を繰り返して、
97%の公立病院を赤字にしているんですよ。
そして、赤字の病院は潰す、って言っているんですよ。
「ベッド数削減政策」を行っているんですよ。
だから「ベッドが足りない」んですよ。
それって、政府の責任でしょ。
診療報酬を下げ続けて、ベッド利用率を、
ほぼ100%にしないと、赤字になるような
政策をとり続けているから、ベッドが足りない、
満床だ、って事になるんですよ。
それって、政府の政策のせいでしょ。
何故、その事を、この記事の中に書かないんですか?
>何度も繰り返し起こってしまうことが残念でならない
と記事には書かれていますけど。
こういう記事が何度も繰り返し書かれてしまうことが
残念でならないですよ、私は。
本当に、こういう悲劇を繰り返したくないと思うのであれば、
問題なのは今の日本の医療政策だ。
という事を、きちんと記事に書くべきだと思いますよ。
医師数削減、医療費削減政策が続く限り、
こういう悲劇はまた繰り返されると思います。
マスコミの言葉の使い方が違うって事に関しては、
「奈良、たらい回し!の問題点」
「患者受け入れ不可能」
の記事なんかも確認して下さいね!
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ここの、「生活情報部門」っていうところから、
「やぶ医師のひとりごと」 (ID:0000180417)
これを、選んで。
そして、その後の「総合大賞(必須)」っていうところでも、
1、メールマガジンのタイトルってところで
やぶ医師のひとりごと
2,マガジンIDでは、
0000180417
これを、コピーペーストして、
その後にそのメルマガを選んだ理由を書いて、
最後に、ご自身のメールアドレスを入れて、完成ですよ。
1人1回って書いていますけど。
厳密に言うと、
一つのパソコンにつき、一つのメールアドレスからしか
投票できないようになっています。
皆さん、応援、よろしくお願いしまーす!
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「全国医師連盟」っていう新しい医師の団体が、
設立する事になりましたよ!
「日本医師会の大罪」
「勤務医よ、立ち上がれ!」
の記事でも書いたように。
日本医師会というのは、おおざっぱに言うと、
開業医の利益を考えて動く団体です。
日本医師会のメンバーには、開業医だけでなく、
勤務医もいるのですけど。
いわゆる幹部と言われる人達は、
ほとんど全員、開業医ですから。
当然、日本医師会は勤務医の事よりも、
開業医の利益の事を優先的に考える事になります。
以前の記事でも書きましたけど。
日本医師会に力があって、開業医にも、
勤務医にもメリットがある団体であるうちは
良かったのですけど。
だんだん、日本医師会自体の力が弱くなって。
結局、勤務医の事まで考える事ができなくなって、
あげくの果てには、勤務医を売る。
という始末になってしまいました。
まあ、今回の件だけでなく。
前回の参議院選でも、日本医師会が推薦した
武見氏が選挙で落ちましたけど。
これって、勤務医等の医師が日本医師会を見限って、
投票しなかったからですから。
これ以前から、日本医師会に対する医者、
特に勤務医の不満というのは貯まっていました。
はっきり言ってしまえば、日本医師会というのが、
開業医の利益のみを求める単なる圧力団体に
成り下がってしまったので。
まともな医者の多くが、日本医師会を見限った。
という言い方もできるかもしれません。
日本の医療政策が駄目な原因として、
現場の事をわかっていない人間が政策を作っているから。
というのがあると思います。
日本医師会でも、いろいろ要求しているお偉いさんは、
所詮現場の事なんか、何もわかっていませんから。
その人達の言う事を聞いても、しょうがないんですよね。
残念ながら。
まあ、それすら聞いていませんけどね、厚労省は。
だったら、現場の医師が中心になって、
現場の声を届ける団体を作ろう。
という事で、新しくできた団体が、
「全国医師連盟」と言っても良いでしょう。
その全国医師連盟の設立準備委員会 総決起集会
というのが、2008.1.13に行われるそうです。
「勤務医よ、立ち上がれ!」
で、小松先生が言っていた。
>多くの若い医師がネットを利用して、
横断的な組織を作りつつある。
というのが、これでしょうかね。
集会の名称: 1.13全国医師連盟
設立準備委員会 総決起集会
日時 :開始 2008 年 01 月 13 日 13 時 00 分
:終了 2008 年 01 月 13 日 17 時 30 分
場所 東京ビックサイト、会議棟7階
東京ビックサイト(東京国際展示場)
会議棟703号室
参加資格
準備委員会会員および新組織設立に賛同される方
(参加事前登録が必要です。)先着150名
集会内容 :
1、小松秀樹先生による医師への激励挨拶(約20分)
2、本田宏先生による激励講演(約100分)
3、主催者による報告と行動提起
会費 医師 2000円、その他 1000円
主催 全国医師連盟 設立準備委員会
*参加事前登録 非会員の場合は、
氏名、住所、職業、所属、年齢、
連絡先(アドレス)を記入の上、
【1.13集会参加希望】 と明記して
zai@doctor2007.com まで御連絡ください。
このブログでも何回も本を紹介している、
小松秀樹先生と本田宏先生、
両方の先生が参加されるようですので。
非常におもしろい集会になりそうですね。
私も、興味ありますわ。
私が中枢でかかわっている訳ではないのですが、
団体の主旨には、非常に共感できますので。
なんとか、応援していきたいと思います。
全国医師連盟、準備委員会の発起人である、
座位先生の意気込みを、
ブログから引用させて頂きますね。
医師新組織設立の決意
○どういう想いで、新組織を作ろうとしているのか?
今の日本の社会にとって、何が重要かと問われたら
まずは、国民の健康な生活という事になると思います。
幸いなことに、僕らの見える範囲では、
日本には戦争は起こってないし、
飢餓が蔓延しているわけでもない。
そうなると、健康な生活、
これが一番重要なのではないか?
僕ら医師の初心は、なんといっても、やはり、
【病気で困っているひとを助けたい】
というのがあるわけだけど、
その助ける技術というのは
10年以上かかって習得しているし、
文字通り、血と汗と涙とで大変な苦労や
修行をして得ている。
その後も生涯研修をしているという
自負と誇りがある。
ところが、この僕らの誇りは、
傷つけられようとしている。
医療費亡国論をすり込まれた人たちには、
命の安全保障である医療費を抑制する勢力、
国民の健康を軽視する支配勢力に
踊らされていると思う。
国にとって一番重要な再生産能力ともいえる、
出産や小児医療救急医療をはじめとする
医療全般、医療体制が崩壊しつつあることを
気づいていない方が多い。
これは、国の医療体制偽装ともいえるもので、
医療費を家事労働によって浮かせようとする
高齢者の在宅医療や労働基準法無視の
医師酷使政策で、危険な診療環境を放置したり
医師配置基準の無視や、救急医療現場で
医師だけは交替制勤務をとらないなど、
多くの医療制度偽装がまかり通っている。
僕たち、医師は、それでも懸命に
医療体制を守ってきたように思う。
それが、限界にきて、医療崩壊が起きている。
医師バッシングで、国は医療崩壊の本質を
隠そうとしているのではないか?
現場の医師達は、その医療体制偽装を、
自らの体力と善意でもって補っていたのに、
偏向した医療事故報道や、不当な医療裁判、
不当な行政指導が目立ってきている。
そのような報道や判決を前にして、僕たちは、
明日は我が身と考えている。
現場を死守する医師が選択的に
不当な圧力がかかるこのような現実を前にして、
ハイリスク医療から逃散する以外の選択枝が
いったいあるのだろうか?
医療界の中の封建制や、一部の医師の医療犯罪も、
多くの医師達が心を痛めている問題である。
医療界を代表する日本医師会、
医学部長病院長会議や医学会の重鎮は
このような医療崩壊を前にして、
何ら有効な手を打っていないように見える。
自らの封建制を自省することなく、
医療崩壊に対峙できるはずもないと思う。
既成のアカデミアやギルドに依存することなく、
僕たちは、勤務医、研究医、開業医の区別なく、
医師と医療の真の社会貢献に向けて、
逃散以外のもう一つの選択をしたいと思う。
僕らの初心と誇りを社会は迎い入れてくれるはずだ。
座位の夢想
「医師新組織設立の決意」より
私が何故ブログを書き続けているかっていうと、
日本の医療崩壊を食い止めたいからです。
そのためには、医療の現場を一般の人に知って貰う。
という事が非常に重要な事だと思います。
世界と比べて、日本の医療がどうだ、って事もですけどね。
なんでかっていうと、医療現場っていうのは、
一般の人達が思っている以上に過酷なんですよ。
そして、医療そのものには、常に危険が伴います。
ほとんど寝ていない医者に、手術とか検査とか、
されたくないでしょ。
睡眠不足で手術する時の集中力って、
酔っぱらった時と同じくらいしかないんですよ。
そんな医者に、診てもらいたくないでしょ。
睡眠不足で集中力がなくなれば当然、
危険度も高くなるんですよ。
医者が過労になれば、結局損するのは患者なんですよ。
過労が嫌で医者が辞めたら、診察してもらう
医者がいなくなる、って事ですしね。
世界と比べて、日本の医師数が少ない。
医療費も先進国で一番少ない。
でも、WHOでは、世界一の医療と認定されている。
その日本の医療が、崩壊しかけているんですよ。
日本の医療が崩壊して、一番困るのは、
医師ではありません。
極端な話、医者は時給にしたら、安いですけど。
総額では、そこそこ給料もらっていますから。
一流企業とかマスコミ関係者と比べたら少ないけど。
それでも、平均的なサラリーマンよりは、
少し給料は高いです。
そして何より、医学的知識がありますから。
医者が病気で困っても、ある程度なんとかなります。
日本の医療が崩壊して一番困るのは、
普通の患者さんなんですよ。
特に、一部の大金持ち以外の、
普通の患者さんです。
でも、はっきり言って、そういう人達は、
政治家にとっては金にならないし。
役人の天下り先が増える訳でもないから。
どんどん切り捨てられているんですよ、今。
医者は、患者の事を、よくわかっているので。
本来は、医師の団体である「日本医師会」が、
一般の患者を守る役目をするべきなのですが。
残念ながら、現状は単なる自分たちの利益しか考えない、
圧力団体に成り下がってしまっているようです。
だから、新しい医師の団体が必要だと思います。
患者の声、医療現場の声を届ける、医師の団体が。
それができる団体が「全国医師連盟」だと思います。
この「全国医師連盟」というのは、
勤務医だけの団体ではありません。
日本の医療崩壊を憂う医師であれば、
誰でも入れる団体です。
近い将来、全国医師連盟の力が強くなって、
患者や医療現場の声が、
政府に届くようになれば良いのですが。
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日本医師会のメンバーには、開業医だけでなく、
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当然、日本医師会は勤務医の事よりも、
開業医の利益の事を優先的に考える事になります。
以前の記事でも書きましたけど。
日本医師会に力があって、開業医にも、
勤務医にもメリットがある団体であるうちは
良かったのですけど。
だんだん、日本医師会自体の力が弱くなって。
結局、勤務医の事まで考える事ができなくなって、
あげくの果てには、勤務医を売る。
という始末になってしまいました。
まあ、今回の件だけでなく。
前回の参議院選でも、日本医師会が推薦した
武見氏が選挙で落ちましたけど。
これって、勤務医等の医師が日本医師会を見限って、
投票しなかったからですから。
これ以前から、日本医師会に対する医者、
特に勤務医の不満というのは貯まっていました。
はっきり言ってしまえば、日本医師会というのが、
開業医の利益のみを求める単なる圧力団体に
成り下がってしまったので。
まともな医者の多くが、日本医師会を見限った。
という言い方もできるかもしれません。
日本の医療政策が駄目な原因として、
現場の事をわかっていない人間が政策を作っているから。
というのがあると思います。
日本医師会でも、いろいろ要求しているお偉いさんは、
所詮現場の事なんか、何もわかっていませんから。
その人達の言う事を聞いても、しょうがないんですよね。
残念ながら。
まあ、それすら聞いていませんけどね、厚労省は。
だったら、現場の医師が中心になって、
現場の声を届ける団体を作ろう。
という事で、新しくできた団体が、
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というのが、2008.1.13に行われるそうです。
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で、小松先生が言っていた。
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横断的な組織を作りつつある。
というのが、これでしょうかね。
集会の名称: 1.13全国医師連盟
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日時 :開始 2008 年 01 月 13 日 13 時 00 分
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集会内容 :
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2、本田宏先生による激励講演(約100分)
3、主催者による報告と行動提起
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なんとか、応援していきたいと思います。
全国医師連盟、準備委員会の発起人である、
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医師新組織設立の決意
○どういう想いで、新組織を作ろうとしているのか?
今の日本の社会にとって、何が重要かと問われたら
まずは、国民の健康な生活という事になると思います。
幸いなことに、僕らの見える範囲では、
日本には戦争は起こってないし、
飢餓が蔓延しているわけでもない。
そうなると、健康な生活、
これが一番重要なのではないか?
僕ら医師の初心は、なんといっても、やはり、
【病気で困っているひとを助けたい】
というのがあるわけだけど、
その助ける技術というのは
10年以上かかって習得しているし、
文字通り、血と汗と涙とで大変な苦労や
修行をして得ている。
その後も生涯研修をしているという
自負と誇りがある。
ところが、この僕らの誇りは、
傷つけられようとしている。
医療費亡国論をすり込まれた人たちには、
命の安全保障である医療費を抑制する勢力、
国民の健康を軽視する支配勢力に
踊らされていると思う。
国にとって一番重要な再生産能力ともいえる、
出産や小児医療救急医療をはじめとする
医療全般、医療体制が崩壊しつつあることを
気づいていない方が多い。
これは、国の医療体制偽装ともいえるもので、
医療費を家事労働によって浮かせようとする
高齢者の在宅医療や労働基準法無視の
医師酷使政策で、危険な診療環境を放置したり
医師配置基準の無視や、救急医療現場で
医師だけは交替制勤務をとらないなど、
多くの医療制度偽装がまかり通っている。
僕たち、医師は、それでも懸命に
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それが、限界にきて、医療崩壊が起きている。
医師バッシングで、国は医療崩壊の本質を
隠そうとしているのではないか?
現場の医師達は、その医療体制偽装を、
自らの体力と善意でもって補っていたのに、
偏向した医療事故報道や、不当な医療裁判、
不当な行政指導が目立ってきている。
そのような報道や判決を前にして、僕たちは、
明日は我が身と考えている。
現場を死守する医師が選択的に
不当な圧力がかかるこのような現実を前にして、
ハイリスク医療から逃散する以外の選択枝が
いったいあるのだろうか?
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多くの医師達が心を痛めている問題である。
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今年もノミネートされましたよ!!!
でも、ここからが本番。
約3万あるメルマガの中から、
170しかノミネートされないので。
ノミネートされるだけでも、栄誉な事なんですけど。
やっぱり、せっかくだから、部門賞も取りたいです。
そこでもう一度、皆さんにお願い。
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実は昨年こっそり統計を取ったんですけど。
部門別にノミネートされたメルマガで、
各部門、一番上のメルマガが部門賞を取る確率が
約80%なんですよ。
「やぶ医師のひとりごと」は、上から3番目だから。
思いっきり出遅れてるんですよー。
だから、頑張らないと部門賞を取れないので。
皆さん、ホントに応援お願いしますね!
抽選で、いろんな商品も当たるみたいですよ。
締め切りは12/10ですからね!
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