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現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
医療破壊に抗議する
医療破壊」って言葉を、私以外の人も
使っているのを発見しましたよ!

医療崩壊という言葉が最近マスコミなんかでも、
よく出ていますけど。
日本の医療崩壊しかけている最も大きな原因は、
医師不足医療費不足のせい。
そしてそれは、医師数抑制政策医療費削減政策
という政策のせいなので。
医療崩壊」というよりは、「医療破壊」だ。
っていう話は、このブログでも以前からしていますけど。

医療破壊」という言葉が、ネット上だけでなく、
立派な誌面にも載りましたよ!

医療生協だより」っていう、
約6000人に配布されるものです。

書かれたのは、みなみうら生協診療所
元岡和彦先生です。



(題名)医療破壊に抗議する!

最近でこそ、「医療崩壊」という言葉が
少しは一般的になってきたかと思いますが、
日本の医療崩壊しつつあるのではなく
破壊されつつあるのです。

2年前、福島県の、とても優秀で
献身的で患者さんにやさしい先生が
不当逮捕されました。
平成の治安維持法が、昭和の時代よりも
ひどく国会を通さずに始まりました。


ある妊婦さんの御主人の発言です。

「逮捕当日入院していた妻も驚いています。
逮捕される前日にも回診に来てくださり
優しい言葉を掛けてくださいました。

先生は、患者にも優しく昼夜、
休日も出勤され患者のために
一生懸命に仕事をされていました。
切迫流産だった妻も先生のおかげで
安心して入院しておりました。

しかし今回の逮捕で病院から
転院してくれと言われました。
残念でなりません。
先生の1日も早い復帰を願っています。」


大阪保険医協会理事会の抗議声明の抜粋です。

「福島県立大野病院の産婦人科医師の逮捕に抗議する

まず、はじめに今回の産科手術で
亡くなられた患者さま並びに
ご遺族の方々には心からお悔やみ申し上げます。

平成18年2月18日に福島県立大野病院の
産婦人科医師が業務上過失致死と
医師法違反容疑で逮捕されました。

我々大阪府保険医協会は、検察および
福島県警の不当逮捕に強く抗議するとともに、
直ちに産婦人科医師を釈放することを求めます。

大阪府保険医協会では30年前より
産婦人科医療の問題点を列挙し、
社会保障を充実させるべき責任を負っている
政府が早急に改善すべきであると指摘してきました。

地域医療を担ってきた医師個人の
崇高な精神に甘え、産科医療を軽視した福島県、
また行政改革の名で推し進められている
政府の財政優先の国民医療軽視政策が
招いた不幸な結果であると考えています。

 
今回の逮捕は、既に我々大阪府保険医協会や
医師会、日本産婦人科学会、産婦人科医会、
周産期医療崩壊をくい止める会など
全国の多くの医師団体からの抗議声明で
指摘されたごとく、現代医科学の
学問的水準においても日本の産科医療水準においても
不当なものであり、多くの関係有識者が
疑問を表明しているとおり極めて不透明なものです。」

キーワードは「医科学の学問的水準」です。
「科学的根拠」と言ってもいいでしょう。


それから2年。
4月からは「平成の姥捨て山」と言われる
後期高齢者制度が始まろうとしています。
インターネットを見ればわかると思いますが、
ほとんどの医師が反対しています。
思想・信条・支持政党に関係無くです。

皆さん。皆さんは本当に
医療が必要だと思っていますか?
日本の医療を破壊しようとする攻撃に
本当に反対しますか?

そのためには政府に抗議することも
もちろん大事ですが、それだけではだめなんです。
この国のあり方を考え直す、
建て直すことが必要なんです。

皆さんひとりひとりの考え方と行動も含めて。
この国が医療にどれだけお金をかけるか、
そのためにこの国のかたちをどうするか、
医療を国民が理解するために
どういう教育が必要か...。

医療生活協同組合には
「この国の医療のかたちを変える」
可能性があると信じています。

医療生協は患者の「自己決定権」を尊重します。
 
この国の医療をどうするか、
皆さんがよく考えて決定してください。

私は私で、この国のかたちがどうなろうと、
自分が最もよかれと思う医療を実践していきます。


北多摩中央医療生活協同組合 
医療生協だより No.128 2008年3月
(組合員数約6000人)




私が言いたい事はだいたい書いていますから。
あんまり、コメントする事はないのですが。

医療破壊」という言葉が、世間でももっと
広く使われると良いですね。



そいで、「医療崩壊」っていう言葉が、
実際に新聞でどのくらい使われているのか。
って事を、m3.com橋本佳子さんが調べてくれましたので。
そこから抜粋しますね。

日経テレコン21という会員制の情報サービスで、
2006年と、2007年に医療系のキーワード
どのくらい使われたのか、って事を検索しています。

    
            2007年  2006年 

医療崩壊↑      120件    20件 
医師不足↑     2899件  1382件 
たらい回し+救急↑  88件   23件 
医療事故↓      1182件  1303件 
医療過誤↓       357件  460件  



日経テレコン21で、日経、朝日、読売、毎日の4紙
これらのキーワードで検索したところ、
ヒットした件数は上記の通りになりました。
(2007年は12月28日までのデータです)。

医療崩壊」っていう言葉は、2006年と比べて、
2007年では20件から120件になっていますから。
約6倍ですか。

2007年の秋以降から2008年には、
もっとたくさん出ている印象がありますね。

それ以外でも「医師不足」って言葉も増えています。

逆に、「医療事故」、「医療過誤」という言葉が
使われる頻度は減っていますね。

これも、私の印象と同様です。

たらい回し」っていう言葉は増えているようですが。
多分、2007年の秋以降は、大手の新聞では、
少なくとも見出しに載ることはほぼなくなったようなので。

橋本さんに、2007年の秋までと、それ以降で
具体的に「たらい回し」という言葉がどうなっているか
調べていただくよう、お願いのメールを送ったところ。
快く了解していただきました。


マスコミ、特に新聞は、
日本の医療崩壊しかけているのは、
病院や医師だけの問題ではない。
むしろ、政策のせいだ。

っていう事を、少しずつですけど理解している人も
いるようなので。

もっと、どんどんこういう記事を書いて貰いたいですねー。

それと、やっぱり「政策」のせいで、
日本の医療崩壊に向かっているので。
医療崩壊」ではなく、「医療破壊
っていう言葉も、是非使って貰いたいものです。


最近はこのブログでも、患者側の問題とか。
患者に対する医師の数が日本は少ないから。
軽症の患者は、アクセスを制限した方が良い。
っていう話も多いのですが。

OECD平均とかと比べても、人口当たりの医師
少ないですからね、日本は。

患者当たりの医師も少ないけど、
医師の絶対数も少ないわけで。

やっぱり、一番の問題は、医師不足医療費不足
だからやっぱり医師数削減政策
医療費削減政策を変更してもらいたいです。

選挙対策とかじゃなくてね。


医療崩壊」の本も、まだ読んでない人はどうぞ!
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)


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