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現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
「受け入れ不能」の実態
多分テレビ至上初めて、「たらい回し」ではなく、
受け入れ不能」だ、って事が放送されましたよ。


日本テレビ系列で夜中にやっているテレビ番組
NEWS ZERO」で、医療に関して
非常に良い番組が連夜続いていました。
ネット上でも、医師からも非常に評価が高いようです。

この番組を作った人は、ちょっとした知り合いなんですが。
我々とやりとりした事が、かなり反映されているようで、
非常に嬉しい限りです。

マスコミの医療報道も変わってきている。
って事は、数ヶ月位前から、私も言っていますけど。
その中でも、ピカイチの内容だったので。
ちょっと、番組の内容を紹介しますね!



NEWS ZERO「救急崩壊」1日目
患者を断らざるを得ない「受け入れ不能」の実態。


たらい回し」と呼ばれる事態が相次ぎ、国民の多くは
受け入れる病院がないのかと不安を抱いている。

しかし、現場の医師からは受け入れたくても、
受け入れる事ができない、という悲鳴が上がっている。

受け入れ不能とは、どういう状態なのか。
受け入れる事ができないのは、どういう時か。

救急医療の現場で医者が急患を
断らざるを得ない場面に目撃しました。

という感じで、番組は始まります。

赤字は字幕です。

たらい回し」 
急を要する患者の受け入れ病院がない

受け入れ不能」 
受け入れたくても、受け入れることができない




大阪、東大阪市の中河内救命救急センター
という病院の、実際の救急現場の一場面が放送されます。


救急医療の「最後の砦」と言われる、
救命救急センターに、今危機が迫っている!



最初の例。

2008年1月2日、交通事故で49歳の男性が負傷し、
救命救急センターに受け入れを要請するが、
5つの病院で、受け入れを断られた。
6つめの病院でようやく受け入れる事ができたが、
結局1時間後になくなった。


現場で搬送に携わった、消防隊の証言。

「病院を選定するのに、現場到着から27分所要した。」


救急は事故現場に留まったまま、
電話で受け入れを探し続けた。
受け入れを断った5つの病院のうち4つは、
緊急度を高い患者を受け入れるはずの
救命救急センターであった。

しかし、どの病院も処置中、手術などの最中で、
断らざるを得なかった。


そのうちの一つ、「中河内救命救急センター」の
センター所長の医師の証言

「その日はその患者の依頼の直前に、
2人の重症患者の搬入があって、
とても受け入れられる状況ではなかった。」



なぜ命を担うための、救命救急センターが、
患者を受け入れる事ができなかったのか。
ZEROはその理由を探るため、
中河内救命救急センターの、ある一夜に密着した。



午後9時45分
大量に出血した60代男性が搬送

「初療室」
救急患者を受け入れ、外科手術にも対応する部屋


診療に当たるのは、二名の救急で、
更に二名の研修医がサポートする。


「救急医」
内科・外科・麻酔科の技術を持ち、
あらゆる事態に対応できる医師


救急と、別の業務を行っていた
医師二名も呼んで、検査にとりかかる。


その直後の午後9時55分また救急隊から電話が鳴る。
別の救急からの患者受け入れ要請。

患者は、けいれんを起こした五歳の男の子。
即座に受け入れを決め、準備をする。

んで、看護師も医師も、急いでベッドを準備して。
ものすごーく、誰がみても忙しそうな時。

その5分後午後10時00分
また、別の救急から電話が鳴ります。


しかし、「二件同時収容だから、受け入れは無理
って事で、患者の受け入れ要請を断ります。

心肺停止の九〇歳の女性でしたけどね。
残念ですけど、誰がどう見ても受け入れる事が
できる状況ではありませんので。

患者の受け入れ要請を断っています。

たらい回し」ではなく、「受け入れ不能」が実態だ。

という字幕が、大きく載ります。

そして、準備がまだ出来ていないうちに、午後10時5分
けいれんの子供が、搬送されて来ます。

9時45分~10時5分
わずか20分の間に、3件の要請と2件の受け入れ。


その後、別の仕事についていた医師を呼び出し、
60代の男性の患部を内視鏡で止血。
患者は2人とも、一命を取り留めた。

こうした状況は、決して珍しくない。



救命救急センターには、更にもう一つの悩みがある。

初療室で処置を終えた患者はICU(集中治療室)や
病棟に入院する。

しかし、救急患者が激増しているため、
入院のためのベッドがすぐに埋まってしまう。
この日も、朝までベッドは満床。

午前6時25分
初寮室に新たな患者が運ばれて来る。

激しい胸の痛みを訴える40代男性が搬送。
心臓疾患のおそれあり。
              

幸い命に別状はなかったが、ベッドが満床のため、
初寮室で一時待機する事になった。

救命救急センター救急患者
受け入れられない危機的な状況。
救急医療の崩壊が近づいている。



って事で、VTRは終わります。

相次ぐ「たらい回し」実は「受け入れられない」

この字幕が、ずーっと続いて、
コメンテーターが話します。


その後のコメンテーターの話も良かったですよ。
現場の医師の意見で「たらい回し」ではなく、
受け入れ不能なんだ」っていう事を、
わかってくれたみたいだし。


こういう受け入れたくても、受け入れられない状況に
何故なってしまったのか。

明日以降の番組で、その背景に迫ります。

って事で、終了します。

参照:『NEWS ZERO「救急崩壊」1日目:you tube』




私も含め、医師ブログ
たらい回し」ではなく「受け入れ不能」だ。
って事は、以前から言ってきましたけど。

テレビの番組
たらい回し」ではなく「受け入れ不能」だ。
ってきちんと言ってくれたのは、初めてだと思います。


はっきり言って、ブログでいくら「」で書いても。
なんか、よくわかんないけど、そーかなー。
とか、いい訳ばっかしてんじゃねーよ。

とかって、思う人もいるかもしれませんが。

誰がどう考えても、このテレビで放送された状況で、
重症患者を受け入れる事はできませんからね。

逆に、他の病院に行ったら助かったかもしれないのに、
そんな状況で患者を受け入れる事は「無責任
だと思いますよ、私は。

そういう、誰がどう考えても、
この状況では「患者を受け入れられない」っていう
」がテレビで放送された事は、
非常に良かったと思います。

百聞は一見に如かず」って言いますけど。
はっきり言って、医師ブログで書いたりとか、
医者が雑誌や新聞に100回投稿しても、
この一回の映像には敵わないと思います。

そういう意味では、やっぱりテレビの力ってすごいな
って思いますね。


次の日以降の番組でも、かなり良い内容が続きますが。
初日の、「患者を受け入れられない」という「
これが、ダントツで良かったですね。


マスコミの中でも、新聞の方が先に
たらい回し」という言葉をやめて。
テレビでは、まだ使っている人達も多かったのですが。

テレビでも、「たらい回し」ではなく
受け入れ不能」「受け入れできない
っていう言葉を使うようになれば良いですねー。

you tubeのURLを貼っておきますので。
まだ見ていない人は、是非みて下さいね!

→ 『NEWS ZERO「救急崩壊」1日目:you tube』



まあ、まだ森本某とか、訳のわからない事を
言ってる人もいるようなので。
相変わらずって気もしますが(汗)

見たらがっかりするかもしれませんが。
一応参考までに。
→ 『研修医の研修医による研修医のための:森本毅郎という人間』


医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』

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