いつもお世話になっている、川口恭さんの
『ロハス・メディカルブログ』に、
舛添要一厚生労働大臣のインタビューが
書いてありましたよ!
舛添厚労大臣に関しては、医師の中からは
賛否両論あると思いますけど。
私は、良くやっている方だと思います。
100%全部認める、って事はもちろんないけど。
日本の医療崩壊の原因で、最も大きいのは
医師不足と医療費不足だから。
医療費も医師の数も増やしなさい。
っていう主張は、私と同じだし。
患者当たりの医師数が少ないんだから、患者の側も、
無駄に病院にかかるのを我慢しなさい、とか。
官僚は現場を知らないから駄目なんだ、とか。
なんとなく、私が言ってきた事と似ていると思います。
舛添厚労大臣は、パフォーマンスが先行する。
っていう事は事実なので。
それがあんまり気にくわない、とう人も
結構いるのかもしれませんが。
前と言っている事が全然違うとか、
言い訳ばっかして、人のせいにしたりとか。
そういうのは比較的少ないし。
個人的には買っています。
年金の問題の時は、ちょっとなー。
って思った時もありましたけどね。
ちょっと長いので、一部省略しますから。
全部読みたい人は、『ロハス・メディカル』を読んでね!
〜 ウソをつく官僚は、クビを切るしかない 〜
川口恭 2008年06月28日
昨日、舛添要一厚生労働大臣のインタビューを行いました。
――『安心と希望の医療確保ビジョン』の
セールスポイントを教えてください。
一番、国民が心配しているお医者さんの不足、
奈良で妊婦さんがたらい回しされて
大阪へ連れて行かれて死産したとか、
そういう話がいっぱいありますでしょ。
小児科が足りないとかね。
そういう問題に対して、基本的に
厚生労働省担当相としてどう対応するか
考えましたということです。
国民みんなが足りない足りないと思っているのに、
平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は
役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると
答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。
そんなの普通の人から見たら違うんじゃないの
ということで、国会答弁から変えた。
まず一つはお医者さん増やすよ、
医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、
それが第一。
それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。
霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。
現場中心で現場の地域のネットワークを
いかに構築するかっていうことで。
周産期医療センターなんてのやっているけれど、
それがない宮崎の方がむしろうまくいっている
というのは、ハコモノなんか作ったって
人がいなければダメなのね。
ハコモノなんかなくったって
ちゃんとやっている所はある。
たとえば江戸川区の医師会とか、
見に行ったけれどそうだった。
で、26日に行った日野市立病院のように
立派なNICUのハコモノなんか作ったって、
お医者さんがいなかったら
閉鎖されて生きてない、と。
だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを
大事にしてやりますよ、ということ。
それから3番目の柱は、
やっぱり国民も協力してくださいということ。
兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、
あそこのお母さんたちの
『小児科を守る会』があるでしょ、
ああいう実質的な活動で1円もかからないで
小児科の負担を減らすことができている。
だから日野市に行った時に、
市長と地元の国会議員に
日野市で同じことしなさいよと言いました。
何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、
霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も
厚生労働官僚もダメだってことなんですね。
それからもう一つは、ただ予算を増やして
人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。
改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、
ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。
じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、
自分たちの権限は縮小しない形で、
天下り先は確保したまま、
規制権限を強化したまま、
そうじゃないだろう、と。
私が言っているムダを省けというのは、
官僚たちがやっている規制のせいで
金がかかってるんじゃないのということ。
だったら規制外せばいいじゃない。
たとえば医療機器だって規制で
がんじがらめにしているから
アメリカの何倍の価格にもなる。
それから、何枚も何枚もお医者さんが
紙を出さなきゃいけないから、
それだけでお医者さんの時間がなくなっちゃう。
その書類作成の時間がなくなるだけでも、
コスト的に相当のはず。
要するに規制緩和をちゃんとやる。
国民の安全にかかわるところを何だ、
みたいな議論にすぐするけれど、
そういうすり替えはダメですよ、
とそういうことですね。
だから改革はちゃんとやるんですよ。
――医師数をどこまで増やすか、
具体的な数を挙げることは可能ですか。
『骨太の方針08』では過去最大限のところまで行く
というのが注釈で書いてあります。
それを上限とするニュアンスが
ないようにしましたから、
とりあえずそこまで増やすと8360ですね。
今から500ぐらい増えるのかな。
色々なシミュレーションをやって、
やっぱり年間400ぐらいずつ増やしていく
ってのは解消策として妥当なところだと思うけれど、
それはまた多すぎるのか
少なすぎるのか色々議論して。
その議論の前提は、週に80時間、
90時間働いているという人は
本来1人じゃなくて2人いれば
40時間から50時間で済むはずなんで。
人として当たり前の働きをする前提です。
生身の体で自分が病気になっちゃったら
仕方ないんで。
今、医者が足りているからいいじゃないか
と言うんじゃなくて、違うんですよ、
この人は80時間働いているんですよ、
もし40時間にするんだったら倍いるでしょう。
そういう論理できちんと計算していく
ということです。
もう一つは、介護士、看護師、助産師といった
コメディカル、メディカルクラークも含めてですけれど、
それをもっと活用する、スキルミックスをやっていくと、
これをもっとやっていく。
その時にも、お金がなくてスキルミックスが
できるわけがなくて、だから看護師の数をガっと増やす、
質を上げる、こういうことを
やらないといけないと思います。
それも一つの大きな改革の目玉だと思います。
――患者・国民がビジョンに対して
協力できることは何でしょう。
たとえば柏原病院の例のように、
コンビニ診療をやめてください、ということですね。
『柏原病院の小児科を守る会』のパンフレットを見て、
ウチにも小さな子がいるから、
いいなと思って家に置いているんです。
この子の顔色がこうだったらすぐ救急車呼びなさい、
こうだったら熱冷ましてから呼びなさい、
こうだったらこの薬を飲ませなさいと
フローチャートで書いてある。
あれは、小児科を守る会が自らトリアージの仕方を
住民に教えたんですね。
それからもう一つは赤ちゃんが調子悪かったら
昼間診せなさいと。
昼間子供を放ったらかしておいて、
夜中にパニくって救急車呼んで、
そうするとそんなのが1人で当直している
お医者さんのところへどんどん来る。
診ても大したことないのに、その間に
本当に緊急の子供が来た時にもう診られない。
だからトリアージを国民にもやってもらう。
乱診乱療じゃないけど、コンビニ診療をやめる、
こういうこと。
つまり、あなた命守りたいんでしょ、
お医者さんいなかったら困るでしょ、
看護師さんいなかったら困るでしょ、
なのに逃げて行ってますよ。
くだらない負担をかけるからですよ。
無駄な負担をかけないようにしましょう、
ということですね。
厚生労働大臣が頑張るとか、お医者が頑張るとか、
看護師が頑張るだけで救われる問題ではなくて、
あなたが頑張ってくれないとダメ、
オールジャパンでやる話なんですよと。
やはり患者側の協力がなければ。
病気を治すんでもそうですよね。
お医者さんの言うこと聴かないで
勝手やってたらダメで、
やっぱり養生しなさいと言った時に
ちゃんとやってくれるかどうか、
非常に大きいと思いますね。
――総理の「5つの安心プラン」の中で
「厚生労働行政改革」だけ妙に異質と思うのですが。
それはまさに医療確保ビジョンも同じ発想で、
今から介護ビジョンもやろうと思っているのだけれど、
こういうことすらできなかったのが、
医者が足りないのに足りてますと
言い続けたってのが、厚生労働省の体質。
自分で言うのもおかしいけれど
普通の大臣なら、医者が足りませんって
言うところまで持ってこれないですよ。
私だからできている面があって、
みんな批判するんだけれど、
言ってしまうんですね国会で。
はい足りませんよ、と。
世論に対してもテレビなんかでも足りませんと言う。
ウソをつくな、と。
その闘い、それは肝炎なんかでもみな同じですよ。
ウソをついて大臣が言おうが
何をしようが勝手気まま。
それはもう許さないよ、と。
だからこれはもう改革ですよ。
言うことをきかないヤツは首を切ると。
だから例えば、医学部を出て
免許を持っているか知らないけど、
インターンぐらいやったかもしらんけど、
臨床も何もやらないでずっとやってて、
それで、あんた日本のお医者のトップに
立つのかね、と。
おかしいだろう、と。
だから臨床やるかどうかは別にして、
とにかく現場2年ぐらい、腕に自信がないなら
病院の事務長としても入ってもいいから、
とにかく病院の実態を見てくださいよ、と。
そして帰ってくれば、いい政策ができる。
だから、まあ徹底的にやろうとしているのは技官ね。
医系、薬系含め技官人事、
誰も手をつけないで聖域になっている。
私は東大法学部だから、事
務官の局長かなんかは全部分かる。
ところが局長でも医政とか健康局長なんかは
GHQの指令で医師免許がないと
いけないことになっている、と。
そんなバカなことはないんで。
医師免許なんかなくたって、
事務能力のある局長がいて、
下の課長の何人かに優秀な医者がいればいい。
その医者も臨床やったことない外に出たことない
なんてのじゃなくて、ちゃんとやって
患者の面倒を見たことある人。
看護師でもいい。
外の血も入れて交流していかないとダメなんで、
まさに厚生労働省改革というのは、
これまでの失敗とウソで塗り固めた
状況を変えるということ。
組織を変えてこういう組織にしますよ
というやり方もあるけれど、『医療ビジョン』も
まさに改革そのもので、
出ないですよ普通はこんなもの。
まさに闘いなんで、医者の数が不足してますと
書かないでくださいから始まるだろ、
不足してますと書くまでに
どれだけの闘いをやっているかね。
国会も与野党を動員して、国権の最高機関である
国会で大臣が足りないと言っているのに、
役人が足りていると言うのなら、
それはもう役人の首を切るしかないですよ。
そういう現実に動かしていきながら改革します。
組織変えして何局を何局に移す、何局を廃止する、
そしたら改革かってそうじゃないんですよ。
結局、改廃したところで人が
変わらなければ変わらないんで。
ボンと医療確保ビジョン。
で、何とか審議会とか色んなものが
いっぱいあったって、結局御用学者連れて来て
役人の隠れ蓑。
そんなもの役に立つわけないだろう。
だからそれはもうやめるということであってね、
審議会も中医協も含めてあらゆる関連のところを
見直すと、そういうことなんです。
国民のための仕事がどうしたらできるのかと、
その観点だけに尽きると思いますよ。
そりゃ面白いよ。
今回の医療ビジョンを俺がやるって言ったことが
まずショックなんだけど、それがこうした形で実を結び、
今日骨太の方針で確定するけれど
医師不足がうたわれ、閣議決定が引っくり返され、
社会保障や医師不足には財源を確保するということが
書かれたこと自体が奇跡的なんですよね。
顛末を小説にでも書いたら面白いものができるんで。
だから、その方針をやるしかない、と。
幸いそういうことができるのは国民が
基本的に支持してくれているからですよ。
役人が何と言おうと。
国民の支持がなくなったらダメだから。
だから国民がちゃんと支持してくれて、
問責決議だって85%が俺に対してやるのは
反対だから出せないんですね。
85%の国民が支持しているヤツに問責出したら、
出した方が怒られちゃう。
それはちゃんと国民が仕事をしていることを
評価してくれていると思うので、
この姿勢を失わずにやるということですね。
(このインタビューを抄録したものが、
『ロハス・メディカル』08年8月号に掲載されます)
参照:『ウソをつく官僚は、クビを切るしかない』
舛添厚労大臣は日本の医療事情の事も
結構わかっているし。
言っている事はまっとうだし。
筋が通っていて、良い話だと思いますよ、私は。
弱冠、舛添厚労大臣の自慢が入っているので(笑)
ちょっと、かちんと来る人もいるのかもしれませんがね。
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』
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舛添要一厚生労働大臣のインタビューが
書いてありましたよ!
舛添厚労大臣に関しては、医師の中からは
賛否両論あると思いますけど。
私は、良くやっている方だと思います。
100%全部認める、って事はもちろんないけど。
日本の医療崩壊の原因で、最も大きいのは
医師不足と医療費不足だから。
医療費も医師の数も増やしなさい。
っていう主張は、私と同じだし。
患者当たりの医師数が少ないんだから、患者の側も、
無駄に病院にかかるのを我慢しなさい、とか。
官僚は現場を知らないから駄目なんだ、とか。
なんとなく、私が言ってきた事と似ていると思います。
舛添厚労大臣は、パフォーマンスが先行する。
っていう事は事実なので。
それがあんまり気にくわない、とう人も
結構いるのかもしれませんが。
前と言っている事が全然違うとか、
言い訳ばっかして、人のせいにしたりとか。
そういうのは比較的少ないし。
個人的には買っています。
年金の問題の時は、ちょっとなー。
って思った時もありましたけどね。
ちょっと長いので、一部省略しますから。
全部読みたい人は、『ロハス・メディカル』を読んでね!
〜 ウソをつく官僚は、クビを切るしかない 〜
川口恭 2008年06月28日
昨日、舛添要一厚生労働大臣のインタビューを行いました。
――『安心と希望の医療確保ビジョン』の
セールスポイントを教えてください。
一番、国民が心配しているお医者さんの不足、
奈良で妊婦さんがたらい回しされて
大阪へ連れて行かれて死産したとか、
そういう話がいっぱいありますでしょ。
小児科が足りないとかね。
そういう問題に対して、基本的に
厚生労働省担当相としてどう対応するか
考えましたということです。
国民みんなが足りない足りないと思っているのに、
平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は
役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると
答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。
そんなの普通の人から見たら違うんじゃないの
ということで、国会答弁から変えた。
まず一つはお医者さん増やすよ、
医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、
それが第一。
それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。
霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。
現場中心で現場の地域のネットワークを
いかに構築するかっていうことで。
周産期医療センターなんてのやっているけれど、
それがない宮崎の方がむしろうまくいっている
というのは、ハコモノなんか作ったって
人がいなければダメなのね。
ハコモノなんかなくったって
ちゃんとやっている所はある。
たとえば江戸川区の医師会とか、
見に行ったけれどそうだった。
で、26日に行った日野市立病院のように
立派なNICUのハコモノなんか作ったって、
お医者さんがいなかったら
閉鎖されて生きてない、と。
だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを
大事にしてやりますよ、ということ。
それから3番目の柱は、
やっぱり国民も協力してくださいということ。
兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、
あそこのお母さんたちの
『小児科を守る会』があるでしょ、
ああいう実質的な活動で1円もかからないで
小児科の負担を減らすことができている。
だから日野市に行った時に、
市長と地元の国会議員に
日野市で同じことしなさいよと言いました。
何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、
霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も
厚生労働官僚もダメだってことなんですね。
それからもう一つは、ただ予算を増やして
人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。
改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、
ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。
じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、
自分たちの権限は縮小しない形で、
天下り先は確保したまま、
規制権限を強化したまま、
そうじゃないだろう、と。
私が言っているムダを省けというのは、
官僚たちがやっている規制のせいで
金がかかってるんじゃないのということ。
だったら規制外せばいいじゃない。
たとえば医療機器だって規制で
がんじがらめにしているから
アメリカの何倍の価格にもなる。
それから、何枚も何枚もお医者さんが
紙を出さなきゃいけないから、
それだけでお医者さんの時間がなくなっちゃう。
その書類作成の時間がなくなるだけでも、
コスト的に相当のはず。
要するに規制緩和をちゃんとやる。
国民の安全にかかわるところを何だ、
みたいな議論にすぐするけれど、
そういうすり替えはダメですよ、
とそういうことですね。
だから改革はちゃんとやるんですよ。
――医師数をどこまで増やすか、
具体的な数を挙げることは可能ですか。
『骨太の方針08』では過去最大限のところまで行く
というのが注釈で書いてあります。
それを上限とするニュアンスが
ないようにしましたから、
とりあえずそこまで増やすと8360ですね。
今から500ぐらい増えるのかな。
色々なシミュレーションをやって、
やっぱり年間400ぐらいずつ増やしていく
ってのは解消策として妥当なところだと思うけれど、
それはまた多すぎるのか
少なすぎるのか色々議論して。
その議論の前提は、週に80時間、
90時間働いているという人は
本来1人じゃなくて2人いれば
40時間から50時間で済むはずなんで。
人として当たり前の働きをする前提です。
生身の体で自分が病気になっちゃったら
仕方ないんで。
今、医者が足りているからいいじゃないか
と言うんじゃなくて、違うんですよ、
この人は80時間働いているんですよ、
もし40時間にするんだったら倍いるでしょう。
そういう論理できちんと計算していく
ということです。
もう一つは、介護士、看護師、助産師といった
コメディカル、メディカルクラークも含めてですけれど、
それをもっと活用する、スキルミックスをやっていくと、
これをもっとやっていく。
その時にも、お金がなくてスキルミックスが
できるわけがなくて、だから看護師の数をガっと増やす、
質を上げる、こういうことを
やらないといけないと思います。
それも一つの大きな改革の目玉だと思います。
――患者・国民がビジョンに対して
協力できることは何でしょう。
たとえば柏原病院の例のように、
コンビニ診療をやめてください、ということですね。
『柏原病院の小児科を守る会』のパンフレットを見て、
ウチにも小さな子がいるから、
いいなと思って家に置いているんです。
この子の顔色がこうだったらすぐ救急車呼びなさい、
こうだったら熱冷ましてから呼びなさい、
こうだったらこの薬を飲ませなさいと
フローチャートで書いてある。
あれは、小児科を守る会が自らトリアージの仕方を
住民に教えたんですね。
それからもう一つは赤ちゃんが調子悪かったら
昼間診せなさいと。
昼間子供を放ったらかしておいて、
夜中にパニくって救急車呼んで、
そうするとそんなのが1人で当直している
お医者さんのところへどんどん来る。
診ても大したことないのに、その間に
本当に緊急の子供が来た時にもう診られない。
だからトリアージを国民にもやってもらう。
乱診乱療じゃないけど、コンビニ診療をやめる、
こういうこと。
つまり、あなた命守りたいんでしょ、
お医者さんいなかったら困るでしょ、
看護師さんいなかったら困るでしょ、
なのに逃げて行ってますよ。
くだらない負担をかけるからですよ。
無駄な負担をかけないようにしましょう、
ということですね。
厚生労働大臣が頑張るとか、お医者が頑張るとか、
看護師が頑張るだけで救われる問題ではなくて、
あなたが頑張ってくれないとダメ、
オールジャパンでやる話なんですよと。
やはり患者側の協力がなければ。
病気を治すんでもそうですよね。
お医者さんの言うこと聴かないで
勝手やってたらダメで、
やっぱり養生しなさいと言った時に
ちゃんとやってくれるかどうか、
非常に大きいと思いますね。
――総理の「5つの安心プラン」の中で
「厚生労働行政改革」だけ妙に異質と思うのですが。
それはまさに医療確保ビジョンも同じ発想で、
今から介護ビジョンもやろうと思っているのだけれど、
こういうことすらできなかったのが、
医者が足りないのに足りてますと
言い続けたってのが、厚生労働省の体質。
自分で言うのもおかしいけれど
普通の大臣なら、医者が足りませんって
言うところまで持ってこれないですよ。
私だからできている面があって、
みんな批判するんだけれど、
言ってしまうんですね国会で。
はい足りませんよ、と。
世論に対してもテレビなんかでも足りませんと言う。
ウソをつくな、と。
その闘い、それは肝炎なんかでもみな同じですよ。
ウソをついて大臣が言おうが
何をしようが勝手気まま。
それはもう許さないよ、と。
だからこれはもう改革ですよ。
言うことをきかないヤツは首を切ると。
だから例えば、医学部を出て
免許を持っているか知らないけど、
インターンぐらいやったかもしらんけど、
臨床も何もやらないでずっとやってて、
それで、あんた日本のお医者のトップに
立つのかね、と。
おかしいだろう、と。
だから臨床やるかどうかは別にして、
とにかく現場2年ぐらい、腕に自信がないなら
病院の事務長としても入ってもいいから、
とにかく病院の実態を見てくださいよ、と。
そして帰ってくれば、いい政策ができる。
だから、まあ徹底的にやろうとしているのは技官ね。
医系、薬系含め技官人事、
誰も手をつけないで聖域になっている。
私は東大法学部だから、事
務官の局長かなんかは全部分かる。
ところが局長でも医政とか健康局長なんかは
GHQの指令で医師免許がないと
いけないことになっている、と。
そんなバカなことはないんで。
医師免許なんかなくたって、
事務能力のある局長がいて、
下の課長の何人かに優秀な医者がいればいい。
その医者も臨床やったことない外に出たことない
なんてのじゃなくて、ちゃんとやって
患者の面倒を見たことある人。
看護師でもいい。
外の血も入れて交流していかないとダメなんで、
まさに厚生労働省改革というのは、
これまでの失敗とウソで塗り固めた
状況を変えるということ。
組織を変えてこういう組織にしますよ
というやり方もあるけれど、『医療ビジョン』も
まさに改革そのもので、
出ないですよ普通はこんなもの。
まさに闘いなんで、医者の数が不足してますと
書かないでくださいから始まるだろ、
不足してますと書くまでに
どれだけの闘いをやっているかね。
国会も与野党を動員して、国権の最高機関である
国会で大臣が足りないと言っているのに、
役人が足りていると言うのなら、
それはもう役人の首を切るしかないですよ。
そういう現実に動かしていきながら改革します。
組織変えして何局を何局に移す、何局を廃止する、
そしたら改革かってそうじゃないんですよ。
結局、改廃したところで人が
変わらなければ変わらないんで。
ボンと医療確保ビジョン。
で、何とか審議会とか色んなものが
いっぱいあったって、結局御用学者連れて来て
役人の隠れ蓑。
そんなもの役に立つわけないだろう。
だからそれはもうやめるということであってね、
審議会も中医協も含めてあらゆる関連のところを
見直すと、そういうことなんです。
国民のための仕事がどうしたらできるのかと、
その観点だけに尽きると思いますよ。
そりゃ面白いよ。
今回の医療ビジョンを俺がやるって言ったことが
まずショックなんだけど、それがこうした形で実を結び、
今日骨太の方針で確定するけれど
医師不足がうたわれ、閣議決定が引っくり返され、
社会保障や医師不足には財源を確保するということが
書かれたこと自体が奇跡的なんですよね。
顛末を小説にでも書いたら面白いものができるんで。
だから、その方針をやるしかない、と。
幸いそういうことができるのは国民が
基本的に支持してくれているからですよ。
役人が何と言おうと。
国民の支持がなくなったらダメだから。
だから国民がちゃんと支持してくれて、
問責決議だって85%が俺に対してやるのは
反対だから出せないんですね。
85%の国民が支持しているヤツに問責出したら、
出した方が怒られちゃう。
それはちゃんと国民が仕事をしていることを
評価してくれていると思うので、
この姿勢を失わずにやるということですね。
(このインタビューを抄録したものが、
『ロハス・メディカル』08年8月号に掲載されます)
参照:『ウソをつく官僚は、クビを切るしかない』
舛添厚労大臣は日本の医療事情の事も
結構わかっているし。
言っている事はまっとうだし。
筋が通っていて、良い話だと思いますよ、私は。
弱冠、舛添厚労大臣の自慢が入っているので(笑)
ちょっと、かちんと来る人もいるのかもしれませんがね。
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
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このブログでも何回か取り上げている、
過労死した小児科医師、中原利郎先生。
その小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会が
主催して、6/28に東京でシンポジウムが行われますよ。
その名も。
「あなたを診る医師がいなくなる!」
興味のある人は、見に行ってね!
6月28日(土)
東京医科歯科大学にてシンポジウム開催
あなたを診る医師がいなくなる!
〜過重労働の医師を病院は守れるのか〜
http://sky.geocities.jp/shyuju2008/sym062808.html
勤務医の労働環境を考える
シンポジウム実行委員会
(実行委員長:
松崎道男/松崎内科クリニック院長、
元虎の門病院輸血部長、医療安全対策室長)
日時: 2008年6月28日(土)
13時半〜16時20分(開場12時40分)
会場: 東京医科歯科大学講堂(5号館4階)
交通: JR中央線 総武線「御茶ノ水」駅(御茶ノ水橋口)、
東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水」駅(医科歯科口)すぐ
司会:田辺 功 氏/医療記者歴40年、
近著に『ドキュメント 医療危機』
進行役:塚田 真紀子 氏/著書に『研修医はなぜ死んだ?』、
共著に『壊れゆく医師たち』
シンポジスト(五十音順)
●伊関 友伸 氏「地域の財産としての病院のあり方」
/城西大経営学部准教授 医療経営アドバイザー、
近著『まちの病院がなくなる』
●岩田 喜美枝 氏
「過重労働の是正―女性医師が働き続けるために―」
/資生堂副社長 元厚労省雇用均等・児童家庭局長
●前村 大成 氏「過重労働、管理者としてその後すべき対応」
/元都立府中病院院長
医師の労働環境問題に取り組んだ経緯あり
●松村 理司 氏「“救急”を断らない病院を支えるもの」
/洛和会音羽病院院長
勤務医の過重労働軽減と病院の質向上に奮闘中
2人の医療ジャーナリストが司会・進行役を務めながら、
患者・患者家族、医療関係者、医療系学生、
子育て中の母親たち、一般希望者と熱い議論を交わして
いく予定です。是非ともいらしてください。
そして、多くの方々に伝えてください。
このままでは、あなたを診る医師がいなくなってしまうことを。
そうならないように、どうしたらいいのかを。
対象: 患者・患者家族 医療関係者
医療系学生 一般希望者(定員300名)
会費: 100円(資料代として)
主催: 小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会
共催: NPO法人医療制度研究会
全国医師連盟
『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会、
県立柏原病院の小児科を守る会
I-Cube
後援: 構想日本
問い合わせ先:
「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会」
事務局〒104-0033
東京都中央区新川1-11-6中原ビル
TEL:090-6133-0090 FAX:03-3552-2888
過労死事件の概要
平成11年8月16日
中原利郎、勤務先佼成病院の屋上から投身自殺(44歳)
平成13年9月17日 新宿労基署に遺族補償給付を申請
平成16年12月7日 東京地裁(行政部)労災不認定取消訴訟を提起
平成19年3月14日 原告勝訴判決!
平成19年3月28日 被告控訴せず→労災認定
1999年8月16日の朝、小児科医だった夫の中原利郎は
真新しい白衣に着替えて、
勤めていた病院の屋上から身を投げました。
享年44歳でした。
亡くなる6ヶ月前には、6人いた医師が3人に減ったこともあって、
月に8回当直し完全な休日は2日といったような
働き方をしていました。
管理職になって採算のことも考えねばならず、
精神的にも肉体的にも疲れきった様子でした。
夫は、「命を削りながら当直をしている」とか
「部長会議は、地獄のように辛い」とこぼしていました。
亡くなる2〜3ヶ月前には「病院に殺される」
と言うようにもなっていました。
そんな夫の働き方を、東京地裁は昨年3月、
過重労働であると認め、国に不支給決定を
取り消すよう命じる判決を言い渡しました。
国は控訴せず、勝訴が確定しました。
8年かけて国は、夫が小児科医師として激務であった
と認定したにもかかわらず、勤務先だった病院は、
夫の働きは過重労働ではなかったと未だに主張し続けています。
「月の当直が6回から8回になっても、
さほど生活全般に影響が出るほどの変化とはいえない勤務先」
などという論点で、「過労死」であったことさえ否定するのです。
この病院の認識は、現実からかけ離れているように思います。
“病院は、過重労働の勤務医を守ってくれないのか”
夫が亡くなってからの9年間ずっと考えていたキーワードです。
小児科に限らず勤務医の働き方は、医師の犠牲的精神で
乗り越えられる限界を超えています。
深刻化する医師不足に、厚生労働省は、ようやく医師増員などの
「医療確保ビジョン」を打ち出しましたが、
それだけで医療現場の危機を救うことはできるのでしょうか。
労災認定された労働実態を、病院が認識し改善する。
医師が人間らしく働ける労働環境をつくってほしい。
そんなメッセージを伝えるのが、
遺された私の役目だと思っています。
今回のシンポジウムで、疲れ切った医師に
いのちを委ねたくない市民と、疲れ切ったまま
医療に従事したくない医師と、
疲れ切った医師を働かせ続けたくない
病院長と一緒に、あなたも考えてみませんか。
勤務医の職場環境改善のために病院にできること。
医療者の健康を守ることが医療安全につながること。
参加者全員で、「あなたを診る医師がいなくなる!」、
こんなタイトルのシンポジウムが
必要でなくなる社会を目指したいと思います。
『シンポジウム6.28』
実は、ここ1年で、私の同級生の医師が2人突然死しています。
2人とも、30代でした。
どっちも自殺ではないのですが。
1人は、当直中に冷たくなっていたようです。
詳細はわからないので、彼らが過労死かどうかは
私にはわかんないんですけど。
過労であれば、こういう突然死のリスクは
当然上がると思います。
人間の死亡率は100%ですから。
死や突然死それ自体を防ぐ事はできないんですが。
過労であれば、突然死のリスクは高くなるでしょうから。
そうであれば、それを改善すべきだと思いますよ。
医師の数が減ったら、最終的には
医者に診てもらう患者さんも困りますからね。
医師が過労でくたくたになった状態であれば、
患者さんに行う医療の質も落ちますから。
医者だって人間ですから、当たり前ですね。
そうならないように、みなさんは
コンビニ受診は控えてね!
救急車を呼ぶ時は、これを読んでから呼んでね!
→ 『3分でわかる救急車の上手な使い方』
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過労死した小児科医師、中原利郎先生。
その小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会が
主催して、6/28に東京でシンポジウムが行われますよ。
その名も。
「あなたを診る医師がいなくなる!」
興味のある人は、見に行ってね!
6月28日(土)
東京医科歯科大学にてシンポジウム開催
あなたを診る医師がいなくなる!
〜過重労働の医師を病院は守れるのか〜
http://sky.geocities.jp/shyuju2008/sym062808.html
勤務医の労働環境を考える
シンポジウム実行委員会
(実行委員長:
松崎道男/松崎内科クリニック院長、
元虎の門病院輸血部長、医療安全対策室長)
日時: 2008年6月28日(土)
13時半〜16時20分(開場12時40分)
会場: 東京医科歯科大学講堂(5号館4階)
交通: JR中央線 総武線「御茶ノ水」駅(御茶ノ水橋口)、
東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水」駅(医科歯科口)すぐ
司会:田辺 功 氏/医療記者歴40年、
近著に『ドキュメント 医療危機』
進行役:塚田 真紀子 氏/著書に『研修医はなぜ死んだ?』、
共著に『壊れゆく医師たち』
シンポジスト(五十音順)
●伊関 友伸 氏「地域の財産としての病院のあり方」
/城西大経営学部准教授 医療経営アドバイザー、
近著『まちの病院がなくなる』
●岩田 喜美枝 氏
「過重労働の是正―女性医師が働き続けるために―」
/資生堂副社長 元厚労省雇用均等・児童家庭局長
●前村 大成 氏「過重労働、管理者としてその後すべき対応」
/元都立府中病院院長
医師の労働環境問題に取り組んだ経緯あり
●松村 理司 氏「“救急”を断らない病院を支えるもの」
/洛和会音羽病院院長
勤務医の過重労働軽減と病院の質向上に奮闘中
2人の医療ジャーナリストが司会・進行役を務めながら、
患者・患者家族、医療関係者、医療系学生、
子育て中の母親たち、一般希望者と熱い議論を交わして
いく予定です。是非ともいらしてください。
そして、多くの方々に伝えてください。
このままでは、あなたを診る医師がいなくなってしまうことを。
そうならないように、どうしたらいいのかを。
対象: 患者・患者家族 医療関係者
医療系学生 一般希望者(定員300名)
会費: 100円(資料代として)
主催: 小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会
共催: NPO法人医療制度研究会
全国医師連盟
『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会、
県立柏原病院の小児科を守る会
I-Cube
後援: 構想日本
問い合わせ先:
「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会」
事務局〒104-0033
東京都中央区新川1-11-6中原ビル
TEL:090-6133-0090 FAX:03-3552-2888
過労死事件の概要
平成11年8月16日
中原利郎、勤務先佼成病院の屋上から投身自殺(44歳)
平成13年9月17日 新宿労基署に遺族補償給付を申請
平成16年12月7日 東京地裁(行政部)労災不認定取消訴訟を提起
平成19年3月14日 原告勝訴判決!
平成19年3月28日 被告控訴せず→労災認定
1999年8月16日の朝、小児科医だった夫の中原利郎は
真新しい白衣に着替えて、
勤めていた病院の屋上から身を投げました。
享年44歳でした。
亡くなる6ヶ月前には、6人いた医師が3人に減ったこともあって、
月に8回当直し完全な休日は2日といったような
働き方をしていました。
管理職になって採算のことも考えねばならず、
精神的にも肉体的にも疲れきった様子でした。
夫は、「命を削りながら当直をしている」とか
「部長会議は、地獄のように辛い」とこぼしていました。
亡くなる2〜3ヶ月前には「病院に殺される」
と言うようにもなっていました。
そんな夫の働き方を、東京地裁は昨年3月、
過重労働であると認め、国に不支給決定を
取り消すよう命じる判決を言い渡しました。
国は控訴せず、勝訴が確定しました。
8年かけて国は、夫が小児科医師として激務であった
と認定したにもかかわらず、勤務先だった病院は、
夫の働きは過重労働ではなかったと未だに主張し続けています。
「月の当直が6回から8回になっても、
さほど生活全般に影響が出るほどの変化とはいえない勤務先」
などという論点で、「過労死」であったことさえ否定するのです。
この病院の認識は、現実からかけ離れているように思います。
“病院は、過重労働の勤務医を守ってくれないのか”
夫が亡くなってからの9年間ずっと考えていたキーワードです。
小児科に限らず勤務医の働き方は、医師の犠牲的精神で
乗り越えられる限界を超えています。
深刻化する医師不足に、厚生労働省は、ようやく医師増員などの
「医療確保ビジョン」を打ち出しましたが、
それだけで医療現場の危機を救うことはできるのでしょうか。
労災認定された労働実態を、病院が認識し改善する。
医師が人間らしく働ける労働環境をつくってほしい。
そんなメッセージを伝えるのが、
遺された私の役目だと思っています。
今回のシンポジウムで、疲れ切った医師に
いのちを委ねたくない市民と、疲れ切ったまま
医療に従事したくない医師と、
疲れ切った医師を働かせ続けたくない
病院長と一緒に、あなたも考えてみませんか。
勤務医の職場環境改善のために病院にできること。
医療者の健康を守ることが医療安全につながること。
参加者全員で、「あなたを診る医師がいなくなる!」、
こんなタイトルのシンポジウムが
必要でなくなる社会を目指したいと思います。
『シンポジウム6.28』
実は、ここ1年で、私の同級生の医師が2人突然死しています。
2人とも、30代でした。
どっちも自殺ではないのですが。
1人は、当直中に冷たくなっていたようです。
詳細はわからないので、彼らが過労死かどうかは
私にはわかんないんですけど。
過労であれば、こういう突然死のリスクは
当然上がると思います。
人間の死亡率は100%ですから。
死や突然死それ自体を防ぐ事はできないんですが。
過労であれば、突然死のリスクは高くなるでしょうから。
そうであれば、それを改善すべきだと思いますよ。
医師の数が減ったら、最終的には
医者に診てもらう患者さんも困りますからね。
医師が過労でくたくたになった状態であれば、
患者さんに行う医療の質も落ちますから。
医者だって人間ですから、当たり前ですね。
そうならないように、みなさんは
コンビニ受診は控えてね!
救急車を呼ぶ時は、これを読んでから呼んでね!
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日本の医療崩壊の原因に、コンビニ救急や、
モンスターペイシェントなどの、患者側の問題もある。
っていう事は、医師ブログだけでなく、
最近は既存のマスコミでも書かれるようになりましたが。
救急車の要請でも、やっぱり問題のある患者が
多かったようですねー。
この話は、yahooのトップページも出ていましたね。
足代わり119番、救急車「予約」
…非常識な要請広がる
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080622-00000027-yom-soci
救急車を病院までのタクシー代わりに利用しようとする
119番が、全国各地で相次いでいることが、
主要51都市の消防本部を対象にした
読売新聞の調査で明らかになった。
急病でないにもかかわらず、
「病院での診察の順番を早めたい」という理由で、
救急車を呼ぶケースも目立つ。
昨年1年間の救急出動件数の5割は軽症者の搬送で、
110番に続き119番でも、非常識な要請が広がっている
傾向が裏付けられた形だ。
都道府県庁所在地と政令市にある計51の消防本部
(東京は東京消防庁)を対象に、最近の119番の
内容を尋ねたところ、37消防本部が
タクシー代わりの利用など、
明らかに緊急性のない要請があると回答。
大都市、地方都市とも同じ傾向がみられた。
例えば、「119番でかけつけると、
入院用の荷物を持った女性が自ら乗り込んできた」
(甲信越地方)ケースや、
「119番で『○月○日の○時に来てほしい』
と救急車を予約しようとする」(関西地方)事例が多い。
症状を偽る人もおり、甲信越地方の60歳代の男性は
「具合が悪くて動けない」と救急車を呼びながら、
実際は緊急の症状はなく、
あらかじめ病院に診察の予約を入れていた。
風邪程度なのに、「救急車で行けば、早く診てもらえる」
と思って119番する事例も、28消防本部で確認された。
病院では救急外来の患者の重症度を
まず看護師が判断する場合が多い。
しかし、山陽地方では、切り傷で搬送された
患者と家族が、診察の順番を待つよう告げられ、
「救急車で来たのだから、優先的に診察するのが当然だろう」
と詰め寄った。
診察待ちをしている人が、病院を抜け出して
119番するケースも7消防本部であった。
関東地方では、50歳の男性を病院に搬送すると、
先ほどまで待合室にいたことが判明。
男性は「順番が来ずにイライラし、
救急車で運ばれれば早まると思った」と語った。
51消防本部で昨年1年間に救急車が出動した
約232万件のうち、安易な要請も含めた
軽症者の搬送は約117万件。
厳しい財政事情から救急隊の増員が進まず、
重症者への対応が遅れるなど支障も出ている。
『2008年6月23日:読売新聞』
実は、6/23の読売新聞の33面にも関連記事があって。
そっちの方にも非常に大事な事が書いてあったんで。
本当は、それを紹介しようと思っていたのですが。
どうやら、ネット上にはアップされていなかったようなので。
他のブログなんかでも引用されている、
同じ文章を引用しちゃいましたわ。
救急車の利用で問題になっているのは、
軽症患者が救急車を使ってしまうと、重症患者が使えなくなる。
っていう事なんですよ。
当たり前すぎて、この記事では最後にわずかに
触れている程度なんですけど。
33面には、具体例が出ていました。
町に2台しか救急車がない町で。
どっちの救急車も軽症患者の為に出払っていて。
その為、心肺停止だったかな、
重症患者の命を助けられなかった。
という例です。
金も無限にあって、人も無限で、救急車の数も無限。
時間に制限もない。
こういう状況であれば、軽症患者が
救急車を使ったって良いんですよ。
はっきり言って。
でも、実際には違うでしょ。
救急車の数には限りがある。
救急隊の数も限られている。
だから、軽症患者のところにばかり
救急車が行く事になると、
重症患者のところに救急車が行くのが遅れる。
そしたら、重症患者の命が救えないかもしれない。
そこが、一番の問題なんですよ。
もちろん、医療費の問題もありますけどね。
今のやり方では、
一部のわがままな人間が貴重な救急車、
救急隊という資源を無料で独占して。
その結果、本当に助けなければいけない、
重症患者の所に救急車が行くのが遅れて、
助けられない命がある。
というのが事実です。
だったら、今のやり方、システムを変えるしか、
方法はないんじゃないかなー。
簡単に言うと、今のシステムっていうのは、
「いつでもどこでも誰でも、救急車は無料」。
こういうシステムです。
いつでもどこでも誰でも無料、だから。
重症患者でも、軽症患者でも無料だし。
どんなに遠くまで乗っても、何回乗っても無料。
っていう事ですよ。
『「こどもの医療費無料」の問題点』
の記事には、子供の医療費の事を書いたんだけど。
「無料なら、病院に来よう」
っていう人が多くなるからです。
薬屋で、薬とポカリスエットを買ったら2000円。
でも、病院に行って専門家である医者に診てもらって。
それで薬までもらっても、0円。
だったら、時間外でも、病院に来よう。
って思う親が多いのは、当たり前です。
時間外に軽症なのに病院の救急外来に来るのって、
「コンビニ救急」とかって呼ばれているのですけど。
これって、患者(こども)とか、その親が
いわゆる「モンスターペイシェント」だから起こる、
っていうよりは、「こどもの医療費無料」
っていう制度がおかしいから起こっているのですよ。
これは、救急車が無料っていう場合にも、
全く同じ事が当てはまります。
「タクシーを使うより、救急車の方が安い。
だったら、救急車で病院に来よう。」
という人がいるのは、
「救急車が無料」という制度のせいです。
だったら、これを手っ取り早く解決するには、
救急車を有料にすれば良いんですよ。
日本では、全国どこでも、いつでも誰でも、
軽症でも重症でも救急車は無料ですけど。
世界の中では、救急車が無料という国は、
むしろ少ないんですよ。
諸外国の救急運営状況
国別 都市名 金 額(円)
アメリカ
ニューヨーク 有料 \47,000〜\72,000
ロサンゼルス 有料 \47,000〜\72,000
サンフランシスコ 有料 \47,000〜\72,000
ホノルル 有料 \47,000〜\72,000
サイパン 有料 \17,000
カナダ バンクーバー 無料
ブラジル サンパウロ 無料
グアム グアム 無料
オーストラリア シドニー 有料 \13,000〜\25,000
ニュージーランド クライストチャーチ
有料 \3,000〜\5,000
イギリス ロンドン 有料 \25,000
フランス パリ 有料 \34,000〜
ドイツ フランクフルト 有料 \54,000
イタリア ローマ 無料
スイス ジュネーブ 有料 \61,000
スペイン マドリッド 有料 \4,000
オーストリア ウィーン 有料 \20,000
オランダ アムステルダム 有料 \9,400、
ベルギー ブリュッセル 有料 \6,700
中国
北京 有料 1km毎 \48〜\68
上海 有料 \1,000〜\3,000
香港 無料
台湾 台北 無料
韓国 ソウル 無料、官営は無料だが、最短の病院への緊急搬送のみ
シンガポール シンガポール 有料 \4,000〜\7,000
マレーシア クアラルンプール 無料
ベトナム ホーチミン 有料
走行距離1kmにつき \70、民営は \5,300〜\15,800
タイ バンコク 有料 \1,600〜\3,400
インドネシア バリ島 有料 \17,000
フィリピン マニラ 有料 \4,900
24ヶ国30都市 有料22都市、無料8都市
平成18年1月発行 「海外医療事情ハンドブック 2006」
(AIU保険会社)より抜粋
という訳で、24ヶ国30都市のうちで、
有料22都市、無料8都市ですから。
世界的には、救急車は有料の方が多いんですよ。
無料っていう国でも、ここには書いていませんけど。
緊急時にしか使えませんからね、救急車は。
軽症患者でも誰でも使えて、しかも無料。
という国は、日本しかないんですよ。
軽症の患者でも、どんなにわがまま言っても無料。
というシステムのせいで、実際に重症患者の所に
救急車が行くのが遅れて、命を落とす人がいる。
というのが、今の現実ですから。
これを無くす為には、軽症患者のアクセスを制限する。
という方法しかないと思いますよ。
救急車の出動回数を単純に減らすには、
最も効果があるのは、有料化です。
でも、これをやると、
本当に重症の患者まで
お金を取るっていう事になるので。
お金を取るなら、救急車呼ぶのをやめよう。
っていう人ができて、その結果、
助けられない人が出る、
っていうのが問題ですから。
救急車を呼んでも、重症の患者からは
料金を取らない、もしくは割り引く。
っていう方法が良いかな。
という風に、個人的には思います。
単純にいくなら、
入院した患者さんからは、救急車の料金を取らない。
という方法があるし。
その他には、私が以前に提唱した、
『時間外重症患者割引制度』
の記事にも書いたような制度。
重症の患者(医療費がたくさんかかった患者)
からは、いくらか料金を割り引きしますよ。
という制度です。
具体的には、こんな感じ。
モトケンブログで、欄外さんがまとめてくれたので、
そのまま引用しますと。
『救急車の非常識な搬送要請』
「時間外診療および救急車利用について(割引制度あり)」
(手数料・利用料は仮です)
時間外診療手数料(A):5,000円
救急車利用料(B):5,000円
を、頂戴いたします。
ただし、
医療費自己負担額(C)が10,000円を超えた場合、
その超えた金額の半額(D)を、上記(A)(B)を限度に割引します。
ex.1
自己負担額2,000円の場合
時間内外来:\2,000(C)のみ = \2,000
時間外外来:\2,000(C)+ \5,000(A)= \7,000
時間外救急:\2,000(C)+ \5,000(A)+ \5,000(B)= \12,000
ex.2
自己負担額15,000円の場合
時間内外来:\15,000(C)のみ = \15,000
時間外外来:\15,000(C)+ \5,000(A)- \2,500(D)= \17,500
時間外救急:\15,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \2,500(D)= \22,500
ex.3
自己負担額25,000円の場合
時間内外来:\25,000(C)のみ = \25,000
時間外外来:\25,000(C)+ \5,000(A)
- \5,000(D)= \25,000((A)の限度額)
時間外救急:\25,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \7,500(D)= \27,500
ex.4
自己負担額30,000円の場合
時間内外来:\30,000(C)のみ = \25,000
時間外外来:\30,000(C)+ \5,000(A)
- \5,000(D)= \30,000((A)の限度額)
時間外救急:\30,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \10,000(D)= \30,000
※時間内救急は、時間外外来と同じ
これ、以前に私がまとめた例よりもわかりやすいですね(笑)
時間外の患者だけでなく、救急車の患者にも
この制度を応用すれば、
軽症の患者が安易に救急車を呼ぶ、
っていう事が少なくなるんじゃないかなー、
と思います。
ちなみに
>110番に続き119番でも、
非常識な要請が広がっている傾向が裏付けられた形だ。
っていうのは、
『110番も、モラル低下』
の記事に書いた、読売新聞の調査の事っすよ。
医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』
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モンスターペイシェントなどの、患者側の問題もある。
っていう事は、医師ブログだけでなく、
最近は既存のマスコミでも書かれるようになりましたが。
救急車の要請でも、やっぱり問題のある患者が
多かったようですねー。
この話は、yahooのトップページも出ていましたね。
足代わり119番、救急車「予約」
…非常識な要請広がる
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080622-00000027-yom-soci
救急車を病院までのタクシー代わりに利用しようとする
119番が、全国各地で相次いでいることが、
主要51都市の消防本部を対象にした
読売新聞の調査で明らかになった。
急病でないにもかかわらず、
「病院での診察の順番を早めたい」という理由で、
救急車を呼ぶケースも目立つ。
昨年1年間の救急出動件数の5割は軽症者の搬送で、
110番に続き119番でも、非常識な要請が広がっている
傾向が裏付けられた形だ。
都道府県庁所在地と政令市にある計51の消防本部
(東京は東京消防庁)を対象に、最近の119番の
内容を尋ねたところ、37消防本部が
タクシー代わりの利用など、
明らかに緊急性のない要請があると回答。
大都市、地方都市とも同じ傾向がみられた。
例えば、「119番でかけつけると、
入院用の荷物を持った女性が自ら乗り込んできた」
(甲信越地方)ケースや、
「119番で『○月○日の○時に来てほしい』
と救急車を予約しようとする」(関西地方)事例が多い。
症状を偽る人もおり、甲信越地方の60歳代の男性は
「具合が悪くて動けない」と救急車を呼びながら、
実際は緊急の症状はなく、
あらかじめ病院に診察の予約を入れていた。
風邪程度なのに、「救急車で行けば、早く診てもらえる」
と思って119番する事例も、28消防本部で確認された。
病院では救急外来の患者の重症度を
まず看護師が判断する場合が多い。
しかし、山陽地方では、切り傷で搬送された
患者と家族が、診察の順番を待つよう告げられ、
「救急車で来たのだから、優先的に診察するのが当然だろう」
と詰め寄った。
診察待ちをしている人が、病院を抜け出して
119番するケースも7消防本部であった。
関東地方では、50歳の男性を病院に搬送すると、
先ほどまで待合室にいたことが判明。
男性は「順番が来ずにイライラし、
救急車で運ばれれば早まると思った」と語った。
51消防本部で昨年1年間に救急車が出動した
約232万件のうち、安易な要請も含めた
軽症者の搬送は約117万件。
厳しい財政事情から救急隊の増員が進まず、
重症者への対応が遅れるなど支障も出ている。
『2008年6月23日:読売新聞』
実は、6/23の読売新聞の33面にも関連記事があって。
そっちの方にも非常に大事な事が書いてあったんで。
本当は、それを紹介しようと思っていたのですが。
どうやら、ネット上にはアップされていなかったようなので。
他のブログなんかでも引用されている、
同じ文章を引用しちゃいましたわ。
救急車の利用で問題になっているのは、
軽症患者が救急車を使ってしまうと、重症患者が使えなくなる。
っていう事なんですよ。
当たり前すぎて、この記事では最後にわずかに
触れている程度なんですけど。
33面には、具体例が出ていました。
町に2台しか救急車がない町で。
どっちの救急車も軽症患者の為に出払っていて。
その為、心肺停止だったかな、
重症患者の命を助けられなかった。
という例です。
金も無限にあって、人も無限で、救急車の数も無限。
時間に制限もない。
こういう状況であれば、軽症患者が
救急車を使ったって良いんですよ。
はっきり言って。
でも、実際には違うでしょ。
救急車の数には限りがある。
救急隊の数も限られている。
だから、軽症患者のところにばかり
救急車が行く事になると、
重症患者のところに救急車が行くのが遅れる。
そしたら、重症患者の命が救えないかもしれない。
そこが、一番の問題なんですよ。
もちろん、医療費の問題もありますけどね。
今のやり方では、
一部のわがままな人間が貴重な救急車、
救急隊という資源を無料で独占して。
その結果、本当に助けなければいけない、
重症患者の所に救急車が行くのが遅れて、
助けられない命がある。
というのが事実です。
だったら、今のやり方、システムを変えるしか、
方法はないんじゃないかなー。
簡単に言うと、今のシステムっていうのは、
「いつでもどこでも誰でも、救急車は無料」。
こういうシステムです。
いつでもどこでも誰でも無料、だから。
重症患者でも、軽症患者でも無料だし。
どんなに遠くまで乗っても、何回乗っても無料。
っていう事ですよ。
『「こどもの医療費無料」の問題点』
の記事には、子供の医療費の事を書いたんだけど。
「無料なら、病院に来よう」
っていう人が多くなるからです。
薬屋で、薬とポカリスエットを買ったら2000円。
でも、病院に行って専門家である医者に診てもらって。
それで薬までもらっても、0円。
だったら、時間外でも、病院に来よう。
って思う親が多いのは、当たり前です。
時間外に軽症なのに病院の救急外来に来るのって、
「コンビニ救急」とかって呼ばれているのですけど。
これって、患者(こども)とか、その親が
いわゆる「モンスターペイシェント」だから起こる、
っていうよりは、「こどもの医療費無料」
っていう制度がおかしいから起こっているのですよ。
これは、救急車が無料っていう場合にも、
全く同じ事が当てはまります。
「タクシーを使うより、救急車の方が安い。
だったら、救急車で病院に来よう。」
という人がいるのは、
「救急車が無料」という制度のせいです。
だったら、これを手っ取り早く解決するには、
救急車を有料にすれば良いんですよ。
日本では、全国どこでも、いつでも誰でも、
軽症でも重症でも救急車は無料ですけど。
世界の中では、救急車が無料という国は、
むしろ少ないんですよ。
諸外国の救急運営状況
国別 都市名 金 額(円)
アメリカ
ニューヨーク 有料 \47,000〜\72,000
ロサンゼルス 有料 \47,000〜\72,000
サンフランシスコ 有料 \47,000〜\72,000
ホノルル 有料 \47,000〜\72,000
サイパン 有料 \17,000
カナダ バンクーバー 無料
ブラジル サンパウロ 無料
グアム グアム 無料
オーストラリア シドニー 有料 \13,000〜\25,000
ニュージーランド クライストチャーチ
有料 \3,000〜\5,000
イギリス ロンドン 有料 \25,000
フランス パリ 有料 \34,000〜
ドイツ フランクフルト 有料 \54,000
イタリア ローマ 無料
スイス ジュネーブ 有料 \61,000
スペイン マドリッド 有料 \4,000
オーストリア ウィーン 有料 \20,000
オランダ アムステルダム 有料 \9,400、
ベルギー ブリュッセル 有料 \6,700
中国
北京 有料 1km毎 \48〜\68
上海 有料 \1,000〜\3,000
香港 無料
台湾 台北 無料
韓国 ソウル 無料、官営は無料だが、最短の病院への緊急搬送のみ
シンガポール シンガポール 有料 \4,000〜\7,000
マレーシア クアラルンプール 無料
ベトナム ホーチミン 有料
走行距離1kmにつき \70、民営は \5,300〜\15,800
タイ バンコク 有料 \1,600〜\3,400
インドネシア バリ島 有料 \17,000
フィリピン マニラ 有料 \4,900
24ヶ国30都市 有料22都市、無料8都市
平成18年1月発行 「海外医療事情ハンドブック 2006」
(AIU保険会社)より抜粋
という訳で、24ヶ国30都市のうちで、
有料22都市、無料8都市ですから。
世界的には、救急車は有料の方が多いんですよ。
無料っていう国でも、ここには書いていませんけど。
緊急時にしか使えませんからね、救急車は。
軽症患者でも誰でも使えて、しかも無料。
という国は、日本しかないんですよ。
軽症の患者でも、どんなにわがまま言っても無料。
というシステムのせいで、実際に重症患者の所に
救急車が行くのが遅れて、命を落とす人がいる。
というのが、今の現実ですから。
これを無くす為には、軽症患者のアクセスを制限する。
という方法しかないと思いますよ。
救急車の出動回数を単純に減らすには、
最も効果があるのは、有料化です。
でも、これをやると、
本当に重症の患者まで
お金を取るっていう事になるので。
お金を取るなら、救急車呼ぶのをやめよう。
っていう人ができて、その結果、
助けられない人が出る、
っていうのが問題ですから。
救急車を呼んでも、重症の患者からは
料金を取らない、もしくは割り引く。
っていう方法が良いかな。
という風に、個人的には思います。
単純にいくなら、
入院した患者さんからは、救急車の料金を取らない。
という方法があるし。
その他には、私が以前に提唱した、
『時間外重症患者割引制度』
の記事にも書いたような制度。
重症の患者(医療費がたくさんかかった患者)
からは、いくらか料金を割り引きしますよ。
という制度です。
具体的には、こんな感じ。
モトケンブログで、欄外さんがまとめてくれたので、
そのまま引用しますと。
『救急車の非常識な搬送要請』
「時間外診療および救急車利用について(割引制度あり)」
(手数料・利用料は仮です)
時間外診療手数料(A):5,000円
救急車利用料(B):5,000円
を、頂戴いたします。
ただし、
医療費自己負担額(C)が10,000円を超えた場合、
その超えた金額の半額(D)を、上記(A)(B)を限度に割引します。
ex.1
自己負担額2,000円の場合
時間内外来:\2,000(C)のみ = \2,000
時間外外来:\2,000(C)+ \5,000(A)= \7,000
時間外救急:\2,000(C)+ \5,000(A)+ \5,000(B)= \12,000
ex.2
自己負担額15,000円の場合
時間内外来:\15,000(C)のみ = \15,000
時間外外来:\15,000(C)+ \5,000(A)- \2,500(D)= \17,500
時間外救急:\15,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \2,500(D)= \22,500
ex.3
自己負担額25,000円の場合
時間内外来:\25,000(C)のみ = \25,000
時間外外来:\25,000(C)+ \5,000(A)
- \5,000(D)= \25,000((A)の限度額)
時間外救急:\25,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \7,500(D)= \27,500
ex.4
自己負担額30,000円の場合
時間内外来:\30,000(C)のみ = \25,000
時間外外来:\30,000(C)+ \5,000(A)
- \5,000(D)= \30,000((A)の限度額)
時間外救急:\30,000(C)+ \5,000(A)
+ \5,000(B)- \10,000(D)= \30,000
※時間内救急は、時間外外来と同じ
これ、以前に私がまとめた例よりもわかりやすいですね(笑)
時間外の患者だけでなく、救急車の患者にも
この制度を応用すれば、
軽症の患者が安易に救急車を呼ぶ、
っていう事が少なくなるんじゃないかなー、
と思います。
ちなみに
>110番に続き119番でも、
非常識な要請が広がっている傾向が裏付けられた形だ。
っていうのは、
『110番も、モラル低下』
の記事に書いた、読売新聞の調査の事っすよ。
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「谷本整形」の点滴作り置きの問題に関しては。
最初に書いた記事、
『点滴作り置きの問題、1』
の時から、単純に「点滴の作り置き」はいけない。
という視点だけでは駄目だ。
それだけでなく、診療報酬の問題や、
衛生、安全管理にお金をかけても、目先のメリットがない。
とか、そういう「システム」の事についても考えなければいけない。
という事は、何度もこのブログに書いている通りです。
ただ、
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
の記事にも書いたとおり。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
という事に関しては、今まであった情報からも、
谷本整形には非があるようなので。
これに関しては、医師の側からも、
いけないものはいけない。
という事を言っていくべきだ、とは思います。
「点滴の作り置き」そのものは、さほど悪くない。
というのは、最初からこのブログでも書いていますけど。
それに関して、専門家でもなんでもない、
私一人が言っていても、何の説得力もないので。
新聞等に出ている、「専門家」の意見なども紹介して
「点滴の作り置き」全てがいけないという訳ではない。
という事について、書いていきましょうか。
まずは、安全や衛生を管理する親玉。
「厚生労働省」。
その中でも、最もそういう事に詳しいと思われる、
厚生労働省医療安全推進室の意見が、
6月11日の産経新聞に載っていたので、紹介しましょう。
伊賀・患者死亡 点滴液を作り置き
県警、医師や看護師ら聴取
厚生労働省医療安全推進室は
「点滴の作り置きを禁じる規則はないが、
衛生的な環境で、少なくとも
1日以内に使用するのが医学的な常識。
県から詳しい状況の報告を待ちたい」
と話している。
『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
厚生労働省医療安全推進室の意見としては、
「点滴の作り置き」自体が悪いんじゃなくて、
不衛生な状態で、1日以上経った点滴を
使ってはいけませんよ。
っていう事ですね。
次に、名古屋市立大学薬学部(臨床薬学)の
木村和哲教授の意見。
変調5人から細菌 伊賀の医院
ずさん管理 常態化 点滴1日100人超
医療現場での薬剤の取り扱いに詳しい
名古屋市立大学薬学部の木村和哲教授(臨床薬学)は、
「点滴は調剤後にすぐに使用するのが原則で、
品質が保持できる清潔な環境でも24時間以内が限度。
調剤の時点で雑菌混入の可能性があるうえ、
時間がたつにつれて菌は増殖する」と指摘。
一方、厚生労働省によると、
薬剤の安全管理は医師法に定められているものの、
点滴の作り置きを禁じる法律はない。
『2008年6月12日 読売新聞』
この先生の意見も、
不衛生な状態で24時間以上経ったら駄目だよ。
っていう意見ですね。
厚生労働省と、薬学部の大学教授という、
2人の専門家の意見をまとめると。
不衛生な状態で24時間以上経った
点滴を使ってはいけない。
っていう事ですかね。
「谷本整形」の場合は、丸1日以上、
常温で事務の机の上とか、不衛生な状態で放置していた。
っていう事ですから。
これは、問題がある、って言ってもよいでしょう。
でも、逆に言うと、専門家2人とも、
「清潔な状態で24時間以内ならOK。」
っ言っているともとれませんかねー。
私は循環器内科医ですけど。
循環器っていうのは、心臓を主に扱っている科なので。
入院患者には、心不全の患者さんとかが多いんですよ。
心不全っていうのは、心臓の機能が悪くて、
十分に血液を送り出せない状態が続いて。
肺や体に水が貯まって、苦しくなる等の症状が出る
病気というか、病態です。
そういう患者さんの場合は、点滴をするんですけど。
たくさんの点滴ができないんですよー。
だから「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」
っていう機械を使って。
一時間に20ccとか、一時間に2ccとか。
そういう、少ない量を機械で測定しながら、
点滴していくんですよ。
そういう場合っていうのは、一回に500ccとか、
50ccとかっていう点滴を作って。
「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」っていう
機械を使って、持続点滴をするんだけど。
一回の点滴が終わるまでに、丸1日くらいかかるんです。
こういうの、24時間持続点滴って言います。
点滴を作ってから24時間以内に使う。
っていうのと、
点滴を作ってすぐに使って、
持続で24時間使い続ける。
っていうのは、時間的には同じですよね。
でも、この24時間の持続点滴でも、
普通なら問題は起こらないんですよ。
清潔な操作で点滴を作ったり使ったりしていればね。
前のブログでも書いたし、他の医者からの
コメントとかを見てもそうなんだけど。
「谷本整形」の場合は、「点滴の作り置き」が悪い、
っていうよりは、
清潔操作ができていなかったのが
悪かったんじゃないか。
って、私は思います。
そいで、今日入った情報ですけど。
やっぱり、「清潔操作が不十分」だったようですね。
それに、谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液。
それと、体調不良になった患者が入院した
伊賀市内の別の2病院から出して貰った菌。
その全部から、同じ菌。
セラチア菌の一種「セラチア・リクファシエンス」
っていうのが見つかったようですね。
<点滴死亡>三重県、
「谷本整形」の院内感染と断定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000032-mai-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴治療を
受けた患者が体調不良を訴え1人が死亡した問題で、
三重県は19日、菌検査の結果、
入院患者の血液から検出された菌と、
9日に使用した点滴薬剤の残液から検出された菌が、
いずれも同じ種類のセラチア菌だったと発表した。
点滴液で使用していた綿からも同じ菌を検出。
また、綿の消毒に消毒用アルコールを
使用していなかったことが分かり、県は不十分な
衛生管理の中での点滴治療による院内感染と断定した。
県は谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液の菌検査とともに、
体調不良になった患者が入院した伊賀市内の
別の2病院から提供を受けた菌株の同定検査を進めていた。
その結果、いずれの菌もセラチア菌の一種
「セラチア・リクファシエンス」
であることが分かったという。
また看護師らからの聴き取りで、
点滴の注入個所を消毒する綿に消毒用アルコールより
消毒する力が弱い薬剤を使っていたことが判明。
使用の際の希釈基準は10〜50倍なのに対し、
谷本整形では1000倍の希釈液を使用しており、
県は「ほとんど消毒能力はなかったとみられる」という。
これらのことから点滴治療の過程でセラチア菌が混入し、
長時間作り置きする間に菌が増殖したとみている。
計29人の被害者のうち、9日は死亡した1人を含め、
入院12人、通院2人と被害が集中。
入院患者のうち6人の血液からセラチア菌が検出された。
『2008年:6月19日:毎日新聞』
これだけの証拠が揃えば、
「谷本整形」の院内感染と断定して良いと思われます。
それと、血液の中からセラチア菌が見つかったのは、
5人じゃなくて、6人だったんですね。
すいません。
昨日までの情報では、清潔操作に難がありそうだ。
というのは、
>作り置きした薬剤を事務机に置いたり、
看護師がタオルを使い回しするなど
っていう情報くらいしかなかったんですけど。
どうやら、綿の消毒に消毒用アルコールを使わずに、
消毒用アルコールより消毒する力が弱い
消毒液を使っていたようですね。
これに関しては、時事通信の記事の方が詳しいです。
薄い消毒液使う=脱脂綿取り扱いは素手
−点滴患者死亡・三重
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000098-jij-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者らが腹痛などを訴え、
女性1人が死亡した事件で、同診療所が
点滴室の脱脂綿を消毒する際、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液を
使っていたことが19日、県の調べで分かった。
看護師らが脱脂綿を素手で取り扱っていたことも判明。
県はずさんな衛生管理が感染の原因になったとみて、
さらに詳しく調べている。
県健康福祉部によると、谷本整形では点滴室と
中待合室の2カ所で点滴液を調合。
注射針の消毒に使う脱脂綿を消毒する際、
中待合室では消毒用アルコールを、
点滴室では殺菌薬を使っていた。
セラチア菌が検出されたのは点滴室の綿だけだった。
点滴室の殺菌薬は「グルコン酸クロルヘキシジン」5%液。
メーカーの使用基準は「10〜50倍希釈」
とされていたが、看護師らは1000倍に薄めて使っていた。
同部は「この濃度ではほとんど消毒効果がない」
としている。
県の調査に対し、看護師は
「中待合室では、患者の出入りが多く、アルコールを使っていた」
「アルコールだと皮膚が荒れることもあるため、
点滴室では(殺菌薬に)変えた」と証言。
県は、看護師らがアルコールの方が
消毒効果が高いことを認識しながら、
殺菌薬を使ったとみている。
脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
この際、看護師らは手袋やピンセットを使わずに
素手で扱っていたという。
これまでの調査で、県は脱脂綿のセラチア菌が
注射針を通して点滴液に混入し、
作り置きにより増殖したとみている。
『2008年6月19日:時事通信』
はっきり言って、これはお粗末ですねー。
今の時代、感染とかそういうのには、
いくら気を遣っても遣いすぎることはない。
という位、きちんとやらなければならないと思いますが。
使い回しのタオルも酷いけど。
>脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
これ自体も、ちょっと時代遅れかと思うけどねー。
脱脂綿とか「酒精綿」っていうのは、
アルコールがしみた布なのですけどね。
これって、今の時代。
全部、完全に別々の物が多いんですよ。
具体的には、こんな感じ。
→ 『オキサメディカル:酒精綿』
このサイトの一番左の酒精綿を拡大したのがこれっす。

一個一個、それぞれの酒精綿が
バラバラのパックに入っていますよね。
酒精綿が1枚ずつ包装されていますから。
感染のリスクもほとんどないし。
アルコールの濃度低下っていうのも、
心配する必要がありません。
一番右のやつは、1つの箱に、
酒精綿が10枚入っているんだけど。
外来で、患者が何十人もいる、とか。
そういう時だったら、10枚でも、
あっという間に使っちゃうかねら。
これでも、ほとんど感染のリスクとかはなさそうです。
一枚一枚包装されていると、開封するのに
結構時間がかかちゃいますよね。
たくさんの患者さんがいるとこだったら、
こういうのでも、悪くないかな。
とは思います。
でもね。
消毒液の中でも繁殖する菌っていうのもあるから。
消毒液の容器の中に消毒液を入れて、
足りなくなったら補充する。
っていうやり方は、仮に消毒液が正しい濃度だとしても、
今の時代としては不十分だと思いますよ、私は。
病院の場合であれば、よっぽど古い病院以外は、
こういう事はやっていないと思います。
しかも、その継ぎ足した消毒液っていうのが、
何日前のか管理もされていない。
っていう状態だったら、
そりゃあ、細菌が繁殖してもしょうがないでしょ。
もちろん、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液
っていうのは、お話しにもならないですけどね。
100歩譲って、正しい濃度で
毎日交換しなきゃだめでしょー。
そんな訳で、まとめると。
脱脂綿を消毒液容器に入れて、
綿が少なくなるたびに、綿と消毒薬を継ぎ足していた。
この消毒液の濃度が、ほとんど消毒効果が
ないくらい薄い濃度で。
しかも、継ぎ足し、継ぎ足しだから、
何日前の消毒液かわかんないような状態。
だから、消毒液の容器の中で、セラチア菌が繁殖して。
その容器の中にある、脱脂綿にセラチア菌が付着。
そのセラチア菌がくっついた脱脂綿で、
点滴の容器を拭いたので、
点滴の容器の表面にセラチア菌が付着。
その上から注射針を刺したから、
点滴液の中にセラチア菌が入った。
そして、それを使うまでに、
常温で丸1日以上の時間が経っていたから、
セラチア菌が大量に増殖して、
それが血液の中に入った。
結果として、「敗血症、菌血症」という状態になって、
29人の患者が具合悪くなって、1人が亡くなった。
こういう流れになると思います。
この中で最も問題になる点は、
消毒をする為の消毒液の容器の中で
セラチア菌を繁殖させてしまった。
という事だと思いますけどね、私は。
最も悪いのは、きちんと消毒しなかった。
という、清潔操作が不十分だった点。
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
で書いた表現を使うと、
「安全、衛生管理を怠った」
という事だと思います。
そして、24時間以上、不衛生な状態で放置、
いわゆる「点滴の作り置き」が加わって、
こういう結果になってしまった。
という事が言えるかと思います。
「点滴の作り置き」=悪という構図ではなくって。
清潔操作というのが最も重要。
それに、
点滴も、24時間以内ならさほど問題ない。
という点に、もっと注目すべきだと思いますよ。
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最初に書いた記事、
『点滴作り置きの問題、1』
の時から、単純に「点滴の作り置き」はいけない。
という視点だけでは駄目だ。
それだけでなく、診療報酬の問題や、
衛生、安全管理にお金をかけても、目先のメリットがない。
とか、そういう「システム」の事についても考えなければいけない。
という事は、何度もこのブログに書いている通りです。
ただ、
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
の記事にも書いたとおり。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
という事に関しては、今まであった情報からも、
谷本整形には非があるようなので。
これに関しては、医師の側からも、
いけないものはいけない。
という事を言っていくべきだ、とは思います。
「点滴の作り置き」そのものは、さほど悪くない。
というのは、最初からこのブログでも書いていますけど。
それに関して、専門家でもなんでもない、
私一人が言っていても、何の説得力もないので。
新聞等に出ている、「専門家」の意見なども紹介して
「点滴の作り置き」全てがいけないという訳ではない。
という事について、書いていきましょうか。
まずは、安全や衛生を管理する親玉。
「厚生労働省」。
その中でも、最もそういう事に詳しいと思われる、
厚生労働省医療安全推進室の意見が、
6月11日の産経新聞に載っていたので、紹介しましょう。
伊賀・患者死亡 点滴液を作り置き
県警、医師や看護師ら聴取
厚生労働省医療安全推進室は
「点滴の作り置きを禁じる規則はないが、
衛生的な環境で、少なくとも
1日以内に使用するのが医学的な常識。
県から詳しい状況の報告を待ちたい」
と話している。
『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
厚生労働省医療安全推進室の意見としては、
「点滴の作り置き」自体が悪いんじゃなくて、
不衛生な状態で、1日以上経った点滴を
使ってはいけませんよ。
っていう事ですね。
次に、名古屋市立大学薬学部(臨床薬学)の
木村和哲教授の意見。
変調5人から細菌 伊賀の医院
ずさん管理 常態化 点滴1日100人超
医療現場での薬剤の取り扱いに詳しい
名古屋市立大学薬学部の木村和哲教授(臨床薬学)は、
「点滴は調剤後にすぐに使用するのが原則で、
品質が保持できる清潔な環境でも24時間以内が限度。
調剤の時点で雑菌混入の可能性があるうえ、
時間がたつにつれて菌は増殖する」と指摘。
一方、厚生労働省によると、
薬剤の安全管理は医師法に定められているものの、
点滴の作り置きを禁じる法律はない。
『2008年6月12日 読売新聞』
この先生の意見も、
不衛生な状態で24時間以上経ったら駄目だよ。
っていう意見ですね。
厚生労働省と、薬学部の大学教授という、
2人の専門家の意見をまとめると。
不衛生な状態で24時間以上経った
点滴を使ってはいけない。
っていう事ですかね。
「谷本整形」の場合は、丸1日以上、
常温で事務の机の上とか、不衛生な状態で放置していた。
っていう事ですから。
これは、問題がある、って言ってもよいでしょう。
でも、逆に言うと、専門家2人とも、
「清潔な状態で24時間以内ならOK。」
っ言っているともとれませんかねー。
私は循環器内科医ですけど。
循環器っていうのは、心臓を主に扱っている科なので。
入院患者には、心不全の患者さんとかが多いんですよ。
心不全っていうのは、心臓の機能が悪くて、
十分に血液を送り出せない状態が続いて。
肺や体に水が貯まって、苦しくなる等の症状が出る
病気というか、病態です。
そういう患者さんの場合は、点滴をするんですけど。
たくさんの点滴ができないんですよー。
だから「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」
っていう機械を使って。
一時間に20ccとか、一時間に2ccとか。
そういう、少ない量を機械で測定しながら、
点滴していくんですよ。
そういう場合っていうのは、一回に500ccとか、
50ccとかっていう点滴を作って。
「輸液ポンプ」とか「シリンジポンプ」っていう
機械を使って、持続点滴をするんだけど。
一回の点滴が終わるまでに、丸1日くらいかかるんです。
こういうの、24時間持続点滴って言います。
点滴を作ってから24時間以内に使う。
っていうのと、
点滴を作ってすぐに使って、
持続で24時間使い続ける。
っていうのは、時間的には同じですよね。
でも、この24時間の持続点滴でも、
普通なら問題は起こらないんですよ。
清潔な操作で点滴を作ったり使ったりしていればね。
前のブログでも書いたし、他の医者からの
コメントとかを見てもそうなんだけど。
「谷本整形」の場合は、「点滴の作り置き」が悪い、
っていうよりは、
清潔操作ができていなかったのが
悪かったんじゃないか。
って、私は思います。
そいで、今日入った情報ですけど。
やっぱり、「清潔操作が不十分」だったようですね。
それに、谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液。
それと、体調不良になった患者が入院した
伊賀市内の別の2病院から出して貰った菌。
その全部から、同じ菌。
セラチア菌の一種「セラチア・リクファシエンス」
っていうのが見つかったようですね。
<点滴死亡>三重県、
「谷本整形」の院内感染と断定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000032-mai-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴治療を
受けた患者が体調不良を訴え1人が死亡した問題で、
三重県は19日、菌検査の結果、
入院患者の血液から検出された菌と、
9日に使用した点滴薬剤の残液から検出された菌が、
いずれも同じ種類のセラチア菌だったと発表した。
点滴液で使用していた綿からも同じ菌を検出。
また、綿の消毒に消毒用アルコールを
使用していなかったことが分かり、県は不十分な
衛生管理の中での点滴治療による院内感染と断定した。
県は谷本整形から回収した未使用の点滴薬剤と、
使用済みの点滴パックの残液の菌検査とともに、
体調不良になった患者が入院した伊賀市内の
別の2病院から提供を受けた菌株の同定検査を進めていた。
その結果、いずれの菌もセラチア菌の一種
「セラチア・リクファシエンス」
であることが分かったという。
また看護師らからの聴き取りで、
点滴の注入個所を消毒する綿に消毒用アルコールより
消毒する力が弱い薬剤を使っていたことが判明。
使用の際の希釈基準は10〜50倍なのに対し、
谷本整形では1000倍の希釈液を使用しており、
県は「ほとんど消毒能力はなかったとみられる」という。
これらのことから点滴治療の過程でセラチア菌が混入し、
長時間作り置きする間に菌が増殖したとみている。
計29人の被害者のうち、9日は死亡した1人を含め、
入院12人、通院2人と被害が集中。
入院患者のうち6人の血液からセラチア菌が検出された。
『2008年:6月19日:毎日新聞』
これだけの証拠が揃えば、
「谷本整形」の院内感染と断定して良いと思われます。
それと、血液の中からセラチア菌が見つかったのは、
5人じゃなくて、6人だったんですね。
すいません。
昨日までの情報では、清潔操作に難がありそうだ。
というのは、
>作り置きした薬剤を事務机に置いたり、
看護師がタオルを使い回しするなど
っていう情報くらいしかなかったんですけど。
どうやら、綿の消毒に消毒用アルコールを使わずに、
消毒用アルコールより消毒する力が弱い
消毒液を使っていたようですね。
これに関しては、時事通信の記事の方が詳しいです。
薄い消毒液使う=脱脂綿取り扱いは素手
−点滴患者死亡・三重
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000098-jij-soci
三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者らが腹痛などを訴え、
女性1人が死亡した事件で、同診療所が
点滴室の脱脂綿を消毒する際、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液を
使っていたことが19日、県の調べで分かった。
看護師らが脱脂綿を素手で取り扱っていたことも判明。
県はずさんな衛生管理が感染の原因になったとみて、
さらに詳しく調べている。
県健康福祉部によると、谷本整形では点滴室と
中待合室の2カ所で点滴液を調合。
注射針の消毒に使う脱脂綿を消毒する際、
中待合室では消毒用アルコールを、
点滴室では殺菌薬を使っていた。
セラチア菌が検出されたのは点滴室の綿だけだった。
点滴室の殺菌薬は「グルコン酸クロルヘキシジン」5%液。
メーカーの使用基準は「10〜50倍希釈」
とされていたが、看護師らは1000倍に薄めて使っていた。
同部は「この濃度ではほとんど消毒効果がない」
としている。
県の調査に対し、看護師は
「中待合室では、患者の出入りが多く、アルコールを使っていた」
「アルコールだと皮膚が荒れることもあるため、
点滴室では(殺菌薬に)変えた」と証言。
県は、看護師らがアルコールの方が
消毒効果が高いことを認識しながら、
殺菌薬を使ったとみている。
脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
この際、看護師らは手袋やピンセットを使わずに
素手で扱っていたという。
これまでの調査で、県は脱脂綿のセラチア菌が
注射針を通して点滴液に混入し、
作り置きにより増殖したとみている。
『2008年6月19日:時事通信』
はっきり言って、これはお粗末ですねー。
今の時代、感染とかそういうのには、
いくら気を遣っても遣いすぎることはない。
という位、きちんとやらなければならないと思いますが。
使い回しのタオルも酷いけど。
>脱脂綿は消毒液容器に入れ、
滅菌した水5リットルと殺菌薬5ccを混ぜて作り置きし、
綿が少なくなるたびに綿と殺菌薬を補充していた。
これ自体も、ちょっと時代遅れかと思うけどねー。
脱脂綿とか「酒精綿」っていうのは、
アルコールがしみた布なのですけどね。
これって、今の時代。
全部、完全に別々の物が多いんですよ。
具体的には、こんな感じ。
→ 『オキサメディカル:酒精綿』
このサイトの一番左の酒精綿を拡大したのがこれっす。

一個一個、それぞれの酒精綿が
バラバラのパックに入っていますよね。
酒精綿が1枚ずつ包装されていますから。
感染のリスクもほとんどないし。
アルコールの濃度低下っていうのも、
心配する必要がありません。
一番右のやつは、1つの箱に、
酒精綿が10枚入っているんだけど。
外来で、患者が何十人もいる、とか。
そういう時だったら、10枚でも、
あっという間に使っちゃうかねら。
これでも、ほとんど感染のリスクとかはなさそうです。
一枚一枚包装されていると、開封するのに
結構時間がかかちゃいますよね。
たくさんの患者さんがいるとこだったら、
こういうのでも、悪くないかな。
とは思います。
でもね。
消毒液の中でも繁殖する菌っていうのもあるから。
消毒液の容器の中に消毒液を入れて、
足りなくなったら補充する。
っていうやり方は、仮に消毒液が正しい濃度だとしても、
今の時代としては不十分だと思いますよ、私は。
病院の場合であれば、よっぽど古い病院以外は、
こういう事はやっていないと思います。
しかも、その継ぎ足した消毒液っていうのが、
何日前のか管理もされていない。
っていう状態だったら、
そりゃあ、細菌が繁殖してもしょうがないでしょ。
もちろん、
メーカーの基準より20倍以上も薄い消毒液
っていうのは、お話しにもならないですけどね。
100歩譲って、正しい濃度で
毎日交換しなきゃだめでしょー。
そんな訳で、まとめると。
脱脂綿を消毒液容器に入れて、
綿が少なくなるたびに、綿と消毒薬を継ぎ足していた。
この消毒液の濃度が、ほとんど消毒効果が
ないくらい薄い濃度で。
しかも、継ぎ足し、継ぎ足しだから、
何日前の消毒液かわかんないような状態。
だから、消毒液の容器の中で、セラチア菌が繁殖して。
その容器の中にある、脱脂綿にセラチア菌が付着。
そのセラチア菌がくっついた脱脂綿で、
点滴の容器を拭いたので、
点滴の容器の表面にセラチア菌が付着。
その上から注射針を刺したから、
点滴液の中にセラチア菌が入った。
そして、それを使うまでに、
常温で丸1日以上の時間が経っていたから、
セラチア菌が大量に増殖して、
それが血液の中に入った。
結果として、「敗血症、菌血症」という状態になって、
29人の患者が具合悪くなって、1人が亡くなった。
こういう流れになると思います。
この中で最も問題になる点は、
消毒をする為の消毒液の容器の中で
セラチア菌を繁殖させてしまった。
という事だと思いますけどね、私は。
最も悪いのは、きちんと消毒しなかった。
という、清潔操作が不十分だった点。
『「点滴作り置き」、6/17までのまとめ』
で書いた表現を使うと、
「安全、衛生管理を怠った」
という事だと思います。
そして、24時間以上、不衛生な状態で放置、
いわゆる「点滴の作り置き」が加わって、
こういう結果になってしまった。
という事が言えるかと思います。
「点滴の作り置き」=悪という構図ではなくって。
清潔操作というのが最も重要。
それに、
点滴も、24時間以内ならさほど問題ない。
という点に、もっと注目すべきだと思いますよ。
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『点滴作り置きの問題、1』
『点滴作り置きの問題、2』
の続きです。
ちょっと本文が長くなりすぎて。
論点がわかりずらくなってしまったので。
「谷本整形」の「点滴作り置き事件」に関して、
ちょっと整理してみましょうか。
ブログでの反響は、思ったほどでもなかったのですが。
某閉鎖空間でのコメントは、合計で100位まで
議論が進んでいるんですが。
なんか、別の方向に進みつつあるし(汗)
推測の部分が多かった、というのも反省点ですので。
どの部分がわかっている情報で、
どの部分が推測なのか、っていうこともはっきりさせて。
できるだけ、わかっている範囲で
物事を整理していきましょう。
まずは、これまでの経過を時系列でまとめると。
◆谷本整形での点滴患者発症状況◆
5月23日 岡波総合病院(伊賀市)に3人入院
6月 2日 上野総合市民病院(同)に2人入院
6日 岡波総合病院に1人入院
9日 上野総合市民病院に6人、岡波総合病院に1人入院
▽Iさん(73)が谷本整形で点滴治療受ける
▽上野総合市民病院内科医師が「医療事故の可能性」
と伊賀保健所に通報。
10日 伊賀保健所から県健康福祉部に連絡。
▽Iさんが自宅で死亡しているのを家族発見。
▽県が谷本整形に診療自粛を要請。
▽県警が谷本整形で事情聴取などを開始
▽県が事態を公表。
11日 谷本広道院長が会見。
点滴薬剤の作り置きがあったことなどを公表。
県が谷本整形に立ち入り調査。
12日 県警が谷本整形を家宅捜索。
▽谷本院長、2度目の会見。
薬剤作り置きについて
「以前はたくさんやっていた」と認める。
上野総合市民病院の入院患者4人の血液から
検出された菌はセラチア菌と判明。
13日 患者が入院している伊賀市の岡波総合病院で、
入院患者1人の血液からセラチア菌が検出。
参照: 『2008年6月14日:毎日新聞〔伊賀版〕』
『2008年6月12日:時事通信』
『2008年6月14日:産経新聞』
まあ、こんな感じですかね。
ちなみに、6月17日までに、患者の数は、
>17日までに、伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者29人が体調を崩し、
死亡1人、入院18人(うち4人は既に退院)、通院10人。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
という事です。
実は、最初は点滴の「直後」に、腹痛、嘔吐、発熱なんかの
症状がある、って事だったので。
細菌によるものではなくて、もしかしたら毒物かもしれないなー。
なんて思っていたんですよね、私。
マスコミ報道では「点滴の作り置き」の話ばっかりで、
他の視点が抜けていたんだけど。
「違ったらどうするんだろー。」
って思って、眺めていました。
状況が変わったのは、6月12日ですね。
患者4人の血液からセラチア菌が検出されましたから。
三重県と県警などによると、
これまでの診療所への聞き取りなどで
▽点滴に使った鎮痛薬「ノイロトロピン」などのアンプル
は調合済みのものが使われ、濃度や量を間違えた可能性は低い
▽人為的に毒物などを入れた形跡は
現時点では見つかっていない
▽50人以上の患者が点滴を受けているのに、
発症者は60〜80歳代の体力の落ちた
高齢者に集中−−などが判明。
点滴で細菌感染が起きたとの見方を強めた。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
複数の看護師が点滴を作り置きしたことを認めている。
さらに、市立上野総合市民病院や
岡波総合病院などに入院した患者の血液中から、
院内感染の原因菌として知られるセラチア菌が検出された。
発症した患者は、休診日翌日の月曜日や
前日午後が休診となる金曜日に集中しており、
調合した点滴液の中で、休日期間中に
菌が増殖したという見方が有力となっている。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
というのが、今日までの報道ですね。
人間の血液の中には、本来は細菌なんていないんです。
それが、同じ病院で同じ点滴をして、
同じ細菌(セラチア菌)が複数の患者から検出される。
(最終的には5人の患者の血液からセラチア菌が検出。)
発症した患者は、休診日翌日の月曜日や
前日午後が休診となる金曜日に集中していているので、
調合した点滴液の中で、休日期間中に菌が増殖した。
と考えると、全てつじつまが合いますから。
状況証拠からいったら、
谷本整形で行った点滴が原因の確率は非常に高い。
と、私は思います。
そういう方向で、警察も動いているみたいですね。
もう一週間経っていますから。
血液培養をして、一週間以上経っても、
それ以上の結果が出る事は、基本的にはありませんから。
これ以上、セラチア菌が検出される患者が増える、
っていう可能性は少ないと思います。
体調を崩した、っていう人の数は
もうちょっと増える可能性はありますが。
一週間経ってなんともなかったら、体調不良の原因が
谷本整形の点滴のせいか、っていう事は言えないかと思います。
そいで、話は戻って。
確実にわかっている事実として。
問題となった点滴の内容は、
『点滴作り置きの問題、2』
にも書いたけど。
>患者が共通して受けた治療は
「生理食塩水」100ミリリットルに
鎮痛薬「ノイロトロピン」3ミリリットルと
ビタミン剤「メチコバール」1ミリリットルを
混合した薬剤の点滴とみられる。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
生理食塩水と、ノイロトロピンとメチコバールです。
「生理食塩水」というのは、0.9%食塩水。
「ノイロトロピン」は、NSAIDsではない鎮痛薬の一種。
「メチコバール」っていうのは、ビタミン剤で「しびれの薬」。
「ノイロトロピン」も「メチコバール」も、
点滴の薬も飲み薬(内服薬)もあります。
そして、谷本整形で点滴をした患者の数は。
>同医院で点滴治療を受ける患者は、1日100人以上。
点滴室では患者同士が向かい合って
数十センチ間隔で座り、多い時は
10人が同時に点滴を打っていた。
参照:『2008年6月12日:読売新聞』
というような記載があったので。
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」
の点滴を打っている人が1日に100人いるのか、
別の点滴も含めて100人なのか。
あまりよくわからないまま、
前回は記事を書いていたんですけど。
他の報道を良く見てみると。
>作り置きをしていたのは、今回症状が出ている鎮痛薬
「ノイロトロピン」と、ビタミン剤の「メチコバール」
を生理食塩水に混合して使うセットの
点滴だけだったことがわかった。
谷本整形では1日約100人分の点滴を使用しており、
今回症状が出た組み合わせの割合は、
全体の半分以下とみられる。
参照:『2008年6月12日:朝日新聞』
>谷本整形が点滴薬剤の調合内容を変更した
5月9日から6月9日までに同じ点滴を受けたのは
延べ667人と判明。
実数は300〜400人とみられ、県は同様の症状が
出ていないか確認を急いでいる。
参照:『2008年6月12日:毎日新聞』
と、きちんと書いてありましたね。
すいません。
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」
の点滴をした患者の数は。
一ヶ月で667人ですから。
平日22日として667人を22日で割ると、
1日平均で30人くらいでしょうか。
まあ、休日明けの月曜日とか、そういう日は
もっと人数も増えるのでしょうけどね。
点滴する患者が100人位いて。
そのうちの30人かそこらは、問題の点滴だった。
という事でした。
そこらへんは、もうちょっときちんと調べて、
ちゃんと把握してから記事を書くべきだったかな、
とは思います。
外来患者の数に関しては、谷本院長の会見と、
元看護師からの証言しかないのですが。
>捜索後に谷本広道院長が報道陣の質問に応じ、
「1日約350人の患者が訪れ、
(診療所の様子は)野戦病院状態。
院内感染が発症する率は高かった」
参照:『2008年6月13日:日経新聞』
>当時(8年前)も1日平均約300人の患者が来院しており、
参照:『2008年6月13日:読売新聞』
>当時(1994年)も1日約300人の患者が来ており、
参照:『2008年6月17日:毎日新聞』
という事ですから。
外来の患者数は1日に300〜350人程度。
という事は言えるかと思います。
谷本整形で働いている医師と看護師の数は。
>同診療所では、谷本広道院長(57)と
8人の看護師などが勤務。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
という事なので。
医師1人、看護師8人ですね。
「点滴の作り置き」と、清潔操作に問題があった。
っていう事に関しては、三重県が立ち入り調査をして、
その結果を発表しています。
>三重県は6月12日、診療所で点滴治療を受けた
患者たちが腹痛などの症状を訴え、
1人が死亡した問題で「谷本整形」(谷本広道院長)への
立ち入り調査の結果を発表した。
▽看護師が点滴薬剤の調合を複数の場所で行っていた
▽調合後の薬剤を事務机の上で保管していた
▽手指の消毒も不十分だった、
などと指摘。
清潔保持に問題があり、院内感染の疑いが
濃厚になったと説明した。
参照:『2008年6月12日:毎日新聞』
>県によると、複数の看護師が調合を担当していたが、
手の清潔が保てない設備上の問題があった。
手洗いに、使い捨ての紙タオルでなく
布タオルを使っていた。
日々の調合数やその日に使わずに残した数など、
点滴の使用状況については作業記録が作られていなかった。
6月11日に谷本整形に帳簿の提出を求めたが、
備えるべき帳簿が作られていなかったり、
手順書に基づかない業務実態があったりしたという。
参照:『2008年6月12日:朝日新聞』
>医療法で義務付けられた
「院内感染対策の指針」が作成されない。
>県によると、複数の看護師が、患者らの出入りする
「中待合室」や点滴室の事務机で点滴液を調合。
その後、点滴液のボトル容器をふたのない紙箱に入れ、
そのまま事務机の上に放置していた。
手洗い用の布製のタオルも看護師らが使い回すなど
雑菌が繁殖しやすい状態だったという。
参照:『2008年6月13日:日経新聞』
という事ですね。
三重県の立ち入り調査の報告を元に報道されていますから。
これも、事実と言って良いと思われます。
前の記事に、
>以前に同様の事があったにもかかわらず、
反省もせずに繰り返したんですから。
と、私は書いてしまったのですが。
>同医院の谷本広道院長が12日、記者会見し、
約2年前まで、看護師による点滴液の作り置きを
院長自身が知りながら、
常態的に行われていたことを認めた。
「以前はそういうこと(作り置き)をたくさんやっていたが、
今回のような大きな事件にはならなかった」と述べた。
2年前、点滴治療を受けた2人の患者が
気分が悪くなったのを機に、
「『そういうことをするな』と(看護師に)
言ったつもりだったが、徹底されていなかった」
と語った。
また、昨年10月、同医院での点滴後に死亡した男性(85)
について、谷本院長は「事実関係がはっきりしておらず
答えようがないが、点滴によって死亡したということはない」
と点滴との因果関係を否定した。
参照:『2008年6月13日:読売新聞』
>さらに2年前にも、点滴で不調を訴えたケースが2例あったが、
保健所には届け出なかったことも明らかにした。
参照:『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
昨年10月の死亡例に関しては、
点滴との因果関係は不明。
2年前にも、点滴で不調を訴えたケースが2例あったけど、
これに関しても、セラチア菌が検出された、
って訳ではないですから。
厳密に言うと、「点滴の作り置き」が原因。
とまでは言えないかな、とは思います。
それと、補足情報ですが。
谷本整形周辺の情報です。
『点滴作り置きの問題、2』
のコメント欄に、りん先生から情報をいただきました。
>谷本整形の周辺は、医療機関が少なく、
院長がTVで言っていたように
野戦病院のようだったんだろうと思います。
擁護する気はありませんが、1日300人の患者のうち、
半数150人がリハ、さらに半数の75人が
点滴・注射、残りが再診と考えると、
一人医師ではかなり大変な状況だっただろうと推測できます。
という事だそうです。
ここまでをまとめると。
手洗いに、使い捨ての紙タオルでなく布タオルを使っていた。
▽手指の消毒も不十分だった、
▽看護師が点滴薬剤の調合を複数の場所で行っていた
▽調合後の薬剤を事務机の上(常温)で保管していた
日々の調合数やその日に使わずに残した数など、
点滴の使用状況については作業記録が作られていなかった。
医療法で義務付けられた、
「院内感染対策の指針」が作成されていない。
と、清潔操作と点滴の管理に関して、かなりずさんな状況です。
これに関しては、経営者、管理者である谷本院長が
使い捨てのペーパータオルを購入するとか。
「院内感染対策の指針」を作るとか。
管理者の責任があると思います。
そして、点滴をする患者の数と、医療従事者の数。
点滴する患者が1日に100人位いて。
そのうちの30人かそこらは、
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」の点滴。
そして、医師は1人で、看護師は8人です。
周辺に医療機関が少ないそうですから。
患者の数が多くなるのはしょうがないのかもしれません。
それに、1日100人位、点滴をする患者がいても、
全員点滴が必要な患者なのかもしれません。
それに関しては、個別の患者の検証ができないので。
今は触れないでおいておくとして。
点滴の患者が1日に100人。
外来の患者数が1日に300〜350人。
これを、医師1人、看護師8人ですから。
明らかに、医療従事者の数が足りないんじゃないですかね。
地域の事情があるから、外来に来る患者の数とか、
点滴をする患者の数が多くなる事は仕方ないかもしれないけど。
「医師+看護師」の診療所の能力を超えて、
患者を受け入れてしまった。
という事は問題があると思います。
患者の数が多くて、点滴する看護師の数が少なくて
手が回らない、という事であれば、
看護師の数を増やす。
これは、経営者の責任になると思います。
もしくは、週に3回点滴をしに来ている人に、
週1回にしてもらうとか。
点滴ではなくて、飲み薬にするとか。
点滴をする患者の数を自分たちの能力の範囲内まで減らす。
っていう事は必要だったと思います。
これをやらなかった責任は、やはり谷本院長にある。
と言っても良いかと思います。
点滴をする看護師の数が少なかったから、
手が回らなくて、「点滴の作り置き」をした。
その背景として、看護師の数が足りなかった。
という事があるので。
それに対応しなかった、管理者、谷本院長には
責任があると思います。
点滴をする患者の数が100人でも、
点滴ばっかりする看護師を、あと5人雇って。
清潔操作できちんとやっていたのであれば、
全く問題はなかったと思います。
今の時代、医師だけでなくて、看護師も不足していますから。
看護師をあと5人雇う、っていうのは
現実問題としては、厳しい面もあるのでしょうけどね。
地域の事情もあるようですし。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
この2点のせいで、不潔な状態で点滴が作られ、
「点滴の作り置き」をせざるを得なかったので、
このような結果になってしまったんです。
少なくともこの2点に関しては、
今ある情報から間違いない事ですから。
「医師の立場からこそ」、この点に関しては、
谷本院長は駄目だ。
という声はあげていくべきだと思います。
ただ、単にこの医師個人を非難するだけでは、
何の解決にもなりませんから。
この点滴の内容が本当に必要だったのか。
とか、そういう医学的な話は、
もちろん医師の中ではどんどん議論すべき事だし。
それに加えて、患者を多く受け入れた原因となった
診療報酬の話とか、安全にお金をかけても、
目先のメリットはない、とか。
そういう、もっと根本的話も、
どんどん議論していくべきだと思います。
でも、いっぺんに書いてしまうと、
また訳がわからなくなるので。
今回は、触れないでおいておきましょうかね。
それと、谷本整形が特殊なだけで、
他の開業医や医者が全部そうだ。
って事にはなりませんからね。
そこら辺は、勘違いしないでくださいね!
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『点滴作り置きの問題、2』
の続きです。
ちょっと本文が長くなりすぎて。
論点がわかりずらくなってしまったので。
「谷本整形」の「点滴作り置き事件」に関して、
ちょっと整理してみましょうか。
ブログでの反響は、思ったほどでもなかったのですが。
某閉鎖空間でのコメントは、合計で100位まで
議論が進んでいるんですが。
なんか、別の方向に進みつつあるし(汗)
推測の部分が多かった、というのも反省点ですので。
どの部分がわかっている情報で、
どの部分が推測なのか、っていうこともはっきりさせて。
できるだけ、わかっている範囲で
物事を整理していきましょう。
まずは、これまでの経過を時系列でまとめると。
◆谷本整形での点滴患者発症状況◆
5月23日 岡波総合病院(伊賀市)に3人入院
6月 2日 上野総合市民病院(同)に2人入院
6日 岡波総合病院に1人入院
9日 上野総合市民病院に6人、岡波総合病院に1人入院
▽Iさん(73)が谷本整形で点滴治療受ける
▽上野総合市民病院内科医師が「医療事故の可能性」
と伊賀保健所に通報。
10日 伊賀保健所から県健康福祉部に連絡。
▽Iさんが自宅で死亡しているのを家族発見。
▽県が谷本整形に診療自粛を要請。
▽県警が谷本整形で事情聴取などを開始
▽県が事態を公表。
11日 谷本広道院長が会見。
点滴薬剤の作り置きがあったことなどを公表。
県が谷本整形に立ち入り調査。
12日 県警が谷本整形を家宅捜索。
▽谷本院長、2度目の会見。
薬剤作り置きについて
「以前はたくさんやっていた」と認める。
上野総合市民病院の入院患者4人の血液から
検出された菌はセラチア菌と判明。
13日 患者が入院している伊賀市の岡波総合病院で、
入院患者1人の血液からセラチア菌が検出。
参照: 『2008年6月14日:毎日新聞〔伊賀版〕』
『2008年6月12日:時事通信』
『2008年6月14日:産経新聞』
まあ、こんな感じですかね。
ちなみに、6月17日までに、患者の数は、
>17日までに、伊賀市の診療所「谷本整形」で
点滴を受けた患者29人が体調を崩し、
死亡1人、入院18人(うち4人は既に退院)、通院10人。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
という事です。
実は、最初は点滴の「直後」に、腹痛、嘔吐、発熱なんかの
症状がある、って事だったので。
細菌によるものではなくて、もしかしたら毒物かもしれないなー。
なんて思っていたんですよね、私。
マスコミ報道では「点滴の作り置き」の話ばっかりで、
他の視点が抜けていたんだけど。
「違ったらどうするんだろー。」
って思って、眺めていました。
状況が変わったのは、6月12日ですね。
患者4人の血液からセラチア菌が検出されましたから。
三重県と県警などによると、
これまでの診療所への聞き取りなどで
▽点滴に使った鎮痛薬「ノイロトロピン」などのアンプル
は調合済みのものが使われ、濃度や量を間違えた可能性は低い
▽人為的に毒物などを入れた形跡は
現時点では見つかっていない
▽50人以上の患者が点滴を受けているのに、
発症者は60〜80歳代の体力の落ちた
高齢者に集中−−などが判明。
点滴で細菌感染が起きたとの見方を強めた。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
複数の看護師が点滴を作り置きしたことを認めている。
さらに、市立上野総合市民病院や
岡波総合病院などに入院した患者の血液中から、
院内感染の原因菌として知られるセラチア菌が検出された。
発症した患者は、休診日翌日の月曜日や
前日午後が休診となる金曜日に集中しており、
調合した点滴液の中で、休日期間中に
菌が増殖したという見方が有力となっている。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
というのが、今日までの報道ですね。
人間の血液の中には、本来は細菌なんていないんです。
それが、同じ病院で同じ点滴をして、
同じ細菌(セラチア菌)が複数の患者から検出される。
(最終的には5人の患者の血液からセラチア菌が検出。)
発症した患者は、休診日翌日の月曜日や
前日午後が休診となる金曜日に集中していているので、
調合した点滴液の中で、休日期間中に菌が増殖した。
と考えると、全てつじつまが合いますから。
状況証拠からいったら、
谷本整形で行った点滴が原因の確率は非常に高い。
と、私は思います。
そういう方向で、警察も動いているみたいですね。
もう一週間経っていますから。
血液培養をして、一週間以上経っても、
それ以上の結果が出る事は、基本的にはありませんから。
これ以上、セラチア菌が検出される患者が増える、
っていう可能性は少ないと思います。
体調を崩した、っていう人の数は
もうちょっと増える可能性はありますが。
一週間経ってなんともなかったら、体調不良の原因が
谷本整形の点滴のせいか、っていう事は言えないかと思います。
そいで、話は戻って。
確実にわかっている事実として。
問題となった点滴の内容は、
『点滴作り置きの問題、2』
にも書いたけど。
>患者が共通して受けた治療は
「生理食塩水」100ミリリットルに
鎮痛薬「ノイロトロピン」3ミリリットルと
ビタミン剤「メチコバール」1ミリリットルを
混合した薬剤の点滴とみられる。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
生理食塩水と、ノイロトロピンとメチコバールです。
「生理食塩水」というのは、0.9%食塩水。
「ノイロトロピン」は、NSAIDsではない鎮痛薬の一種。
「メチコバール」っていうのは、ビタミン剤で「しびれの薬」。
「ノイロトロピン」も「メチコバール」も、
点滴の薬も飲み薬(内服薬)もあります。
そして、谷本整形で点滴をした患者の数は。
>同医院で点滴治療を受ける患者は、1日100人以上。
点滴室では患者同士が向かい合って
数十センチ間隔で座り、多い時は
10人が同時に点滴を打っていた。
参照:『2008年6月12日:読売新聞』
というような記載があったので。
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」
の点滴を打っている人が1日に100人いるのか、
別の点滴も含めて100人なのか。
あまりよくわからないまま、
前回は記事を書いていたんですけど。
他の報道を良く見てみると。
>作り置きをしていたのは、今回症状が出ている鎮痛薬
「ノイロトロピン」と、ビタミン剤の「メチコバール」
を生理食塩水に混合して使うセットの
点滴だけだったことがわかった。
谷本整形では1日約100人分の点滴を使用しており、
今回症状が出た組み合わせの割合は、
全体の半分以下とみられる。
参照:『2008年6月12日:朝日新聞』
>谷本整形が点滴薬剤の調合内容を変更した
5月9日から6月9日までに同じ点滴を受けたのは
延べ667人と判明。
実数は300〜400人とみられ、県は同様の症状が
出ていないか確認を急いでいる。
参照:『2008年6月12日:毎日新聞』
と、きちんと書いてありましたね。
すいません。
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」
の点滴をした患者の数は。
一ヶ月で667人ですから。
平日22日として667人を22日で割ると、
1日平均で30人くらいでしょうか。
まあ、休日明けの月曜日とか、そういう日は
もっと人数も増えるのでしょうけどね。
点滴する患者が100人位いて。
そのうちの30人かそこらは、問題の点滴だった。
という事でした。
そこらへんは、もうちょっときちんと調べて、
ちゃんと把握してから記事を書くべきだったかな、
とは思います。
外来患者の数に関しては、谷本院長の会見と、
元看護師からの証言しかないのですが。
>捜索後に谷本広道院長が報道陣の質問に応じ、
「1日約350人の患者が訪れ、
(診療所の様子は)野戦病院状態。
院内感染が発症する率は高かった」
参照:『2008年6月13日:日経新聞』
>当時(8年前)も1日平均約300人の患者が来院しており、
参照:『2008年6月13日:読売新聞』
>当時(1994年)も1日約300人の患者が来ており、
参照:『2008年6月17日:毎日新聞』
という事ですから。
外来の患者数は1日に300〜350人程度。
という事は言えるかと思います。
谷本整形で働いている医師と看護師の数は。
>同診療所では、谷本広道院長(57)と
8人の看護師などが勤務。
参照:『2008年6月17日:産経新聞』
という事なので。
医師1人、看護師8人ですね。
「点滴の作り置き」と、清潔操作に問題があった。
っていう事に関しては、三重県が立ち入り調査をして、
その結果を発表しています。
>三重県は6月12日、診療所で点滴治療を受けた
患者たちが腹痛などの症状を訴え、
1人が死亡した問題で「谷本整形」(谷本広道院長)への
立ち入り調査の結果を発表した。
▽看護師が点滴薬剤の調合を複数の場所で行っていた
▽調合後の薬剤を事務机の上で保管していた
▽手指の消毒も不十分だった、
などと指摘。
清潔保持に問題があり、院内感染の疑いが
濃厚になったと説明した。
参照:『2008年6月12日:毎日新聞』
>県によると、複数の看護師が調合を担当していたが、
手の清潔が保てない設備上の問題があった。
手洗いに、使い捨ての紙タオルでなく
布タオルを使っていた。
日々の調合数やその日に使わずに残した数など、
点滴の使用状況については作業記録が作られていなかった。
6月11日に谷本整形に帳簿の提出を求めたが、
備えるべき帳簿が作られていなかったり、
手順書に基づかない業務実態があったりしたという。
参照:『2008年6月12日:朝日新聞』
>医療法で義務付けられた
「院内感染対策の指針」が作成されない。
>県によると、複数の看護師が、患者らの出入りする
「中待合室」や点滴室の事務机で点滴液を調合。
その後、点滴液のボトル容器をふたのない紙箱に入れ、
そのまま事務机の上に放置していた。
手洗い用の布製のタオルも看護師らが使い回すなど
雑菌が繁殖しやすい状態だったという。
参照:『2008年6月13日:日経新聞』
という事ですね。
三重県の立ち入り調査の報告を元に報道されていますから。
これも、事実と言って良いと思われます。
前の記事に、
>以前に同様の事があったにもかかわらず、
反省もせずに繰り返したんですから。
と、私は書いてしまったのですが。
>同医院の谷本広道院長が12日、記者会見し、
約2年前まで、看護師による点滴液の作り置きを
院長自身が知りながら、
常態的に行われていたことを認めた。
「以前はそういうこと(作り置き)をたくさんやっていたが、
今回のような大きな事件にはならなかった」と述べた。
2年前、点滴治療を受けた2人の患者が
気分が悪くなったのを機に、
「『そういうことをするな』と(看護師に)
言ったつもりだったが、徹底されていなかった」
と語った。
また、昨年10月、同医院での点滴後に死亡した男性(85)
について、谷本院長は「事実関係がはっきりしておらず
答えようがないが、点滴によって死亡したということはない」
と点滴との因果関係を否定した。
参照:『2008年6月13日:読売新聞』
>さらに2年前にも、点滴で不調を訴えたケースが2例あったが、
保健所には届け出なかったことも明らかにした。
参照:『2008年6月11日:産経新聞』
という事ですから。
昨年10月の死亡例に関しては、
点滴との因果関係は不明。
2年前にも、点滴で不調を訴えたケースが2例あったけど、
これに関しても、セラチア菌が検出された、
って訳ではないですから。
厳密に言うと、「点滴の作り置き」が原因。
とまでは言えないかな、とは思います。
それと、補足情報ですが。
谷本整形周辺の情報です。
『点滴作り置きの問題、2』
のコメント欄に、りん先生から情報をいただきました。
>谷本整形の周辺は、医療機関が少なく、
院長がTVで言っていたように
野戦病院のようだったんだろうと思います。
擁護する気はありませんが、1日300人の患者のうち、
半数150人がリハ、さらに半数の75人が
点滴・注射、残りが再診と考えると、
一人医師ではかなり大変な状況だっただろうと推測できます。
という事だそうです。
ここまでをまとめると。
手洗いに、使い捨ての紙タオルでなく布タオルを使っていた。
▽手指の消毒も不十分だった、
▽看護師が点滴薬剤の調合を複数の場所で行っていた
▽調合後の薬剤を事務机の上(常温)で保管していた
日々の調合数やその日に使わずに残した数など、
点滴の使用状況については作業記録が作られていなかった。
医療法で義務付けられた、
「院内感染対策の指針」が作成されていない。
と、清潔操作と点滴の管理に関して、かなりずさんな状況です。
これに関しては、経営者、管理者である谷本院長が
使い捨てのペーパータオルを購入するとか。
「院内感染対策の指針」を作るとか。
管理者の責任があると思います。
そして、点滴をする患者の数と、医療従事者の数。
点滴する患者が1日に100人位いて。
そのうちの30人かそこらは、
「メチコバール+ノイロトロピン+生理食塩水」の点滴。
そして、医師は1人で、看護師は8人です。
周辺に医療機関が少ないそうですから。
患者の数が多くなるのはしょうがないのかもしれません。
それに、1日100人位、点滴をする患者がいても、
全員点滴が必要な患者なのかもしれません。
それに関しては、個別の患者の検証ができないので。
今は触れないでおいておくとして。
点滴の患者が1日に100人。
外来の患者数が1日に300〜350人。
これを、医師1人、看護師8人ですから。
明らかに、医療従事者の数が足りないんじゃないですかね。
地域の事情があるから、外来に来る患者の数とか、
点滴をする患者の数が多くなる事は仕方ないかもしれないけど。
「医師+看護師」の診療所の能力を超えて、
患者を受け入れてしまった。
という事は問題があると思います。
患者の数が多くて、点滴する看護師の数が少なくて
手が回らない、という事であれば、
看護師の数を増やす。
これは、経営者の責任になると思います。
もしくは、週に3回点滴をしに来ている人に、
週1回にしてもらうとか。
点滴ではなくて、飲み薬にするとか。
点滴をする患者の数を自分たちの能力の範囲内まで減らす。
っていう事は必要だったと思います。
これをやらなかった責任は、やはり谷本院長にある。
と言っても良いかと思います。
点滴をする看護師の数が少なかったから、
手が回らなくて、「点滴の作り置き」をした。
その背景として、看護師の数が足りなかった。
という事があるので。
それに対応しなかった、管理者、谷本院長には
責任があると思います。
点滴をする患者の数が100人でも、
点滴ばっかりする看護師を、あと5人雇って。
清潔操作できちんとやっていたのであれば、
全く問題はなかったと思います。
今の時代、医師だけでなくて、看護師も不足していますから。
看護師をあと5人雇う、っていうのは
現実問題としては、厳しい面もあるのでしょうけどね。
地域の事情もあるようですし。
1,安全、衛生管理を怠った。
2,医師、看護師の能力以上の患者を受け入れてしまった。
この2点のせいで、不潔な状態で点滴が作られ、
「点滴の作り置き」をせざるを得なかったので、
このような結果になってしまったんです。
少なくともこの2点に関しては、
今ある情報から間違いない事ですから。
「医師の立場からこそ」、この点に関しては、
谷本院長は駄目だ。
という声はあげていくべきだと思います。
ただ、単にこの医師個人を非難するだけでは、
何の解決にもなりませんから。
この点滴の内容が本当に必要だったのか。
とか、そういう医学的な話は、
もちろん医師の中ではどんどん議論すべき事だし。
それに加えて、患者を多く受け入れた原因となった
診療報酬の話とか、安全にお金をかけても、
目先のメリットはない、とか。
そういう、もっと根本的話も、
どんどん議論していくべきだと思います。
でも、いっぺんに書いてしまうと、
また訳がわからなくなるので。
今回は、触れないでおいておきましょうかね。
それと、谷本整形が特殊なだけで、
他の開業医や医者が全部そうだ。
って事にはなりませんからね。
そこら辺は、勘違いしないでくださいね!
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『点滴作り置きの問題、1』
の記事の続きです。
マスコミの報道では、「点滴の作り置き」が、
諸悪の根元で、こいつが問題なんだー。
という書き方をしていましたが。
実際にどこが、どう悪いんだ。
っていう事は、具体的には説明していなかったので。
「点滴の作り置き」の前に、
不潔な状態で点滴を作ると、
たくさんの細菌が入ってしまう。
そして、常温で丸一日も放っておくと、
細菌がものすごい勢いで増殖してしまう。
という話でした。
ただ、清潔な状態で点滴を作って、
数時間とか、冷蔵庫で保存すれば、
さほど細菌の数は増えない、
っていう事もあるんでしたね。
それじゃあ今回は、「何故」点滴の作り置きを
するような状況になったのか。
っていう、もっと根本的な原因について、
書いていきましょうか。
既存のマスコミでは、一切触れていないし。
何故か、医師ブログでも
書いていないようなんですよねー。
残念ながら。
なんでなんでしょうか。
まずは谷本整形が、「儲け主義だ」とかって、
マスコミやネットでも言われているようですが。
本当にそうなのか、具体的に検証していきましょうか。
これやると、日本中の開業している整形外科医、
ほとんど全員を敵にまわす様な気もしますけど(汗)。
まあ、元になっているのは、一般の人でも
手に入れる事ができる本を見て書いていますから。
大丈夫かな。
そいじゃあ、問題になった点滴の内容に関しての検証。
>患者が共通して受けた治療は
「生理食塩水」100ミリリットルに
鎮痛薬「ノイロトロピン」3ミリリットルと
ビタミン剤「メチコバール」1ミリリットルを
混合した薬剤の点滴とみられる。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
という事ですから。
それぞれについて、書いていきましょうか。
○生理食塩水
「生理食塩水」というのは、
単なる「塩水(しおみず)」なんですが。
体液と浸透圧がほぼ同じ食塩水のことを
「生理食塩水」って言います。
日本薬局方・処方せん医薬品では
塩化ナトリウムを0.9%含有する食塩水を
「生理食塩液」と定義しています。
出典:『ウィキペディア(Wikipedia):生理食塩水』
主に、「注射の薬を溶かす」為に使いますね。
生理食塩水、っていうのは。
値段は、「今日の治療薬2008」には、
書いていなかったのですが。
私が働いている病院の会計で調べたところ、
生理食塩水 100mlで、97円でした。
○ノイロトロピン
「ノイロトロピン」は、鎮痛薬の一種です。
一番良く使われている鎮痛薬っていうのは、
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
って言われている薬なんですよ。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、
非常に良く効く鎮痛薬なんですけどね。
腎臓とか胃に悪いんで。
腎臓の機能が悪い人とかには使いにくいし。
胃潰瘍とかがある人にも使いにくいんですよ。
そういう人の為に、NSAIDsの替わりに
ノイロトロピンを使う。
っていう処方自体は、悪くないのかもしれません。
まあ、私は点滴も飲み薬も、
一回も使った事がありませんがね。
ノイロトロピンの適応
(内服、飲み薬)
腰痛症、頸肩腕症候群、変形性関節症、
肩関節周囲炎、帯状疱疹後神経痛
(注射)
1,腰痛症、頸肩腕症候群、症候性神経痛、
皮膚疾患に伴う掻痒、アレルギー性鼻炎
2,スモン後遺症状の冷感、痛み、知覚異常
単なる整形外科の診療所で、
2,スモン後遺症
っていうのは、まずいないと思うので。
普通は、腰痛とか膝、肩が痛い
っていう患者さんに使うんでしょう。
薬の値段をそ
の記事の続きです。
マスコミの報道では、「点滴の作り置き」が、
諸悪の根元で、こいつが問題なんだー。
という書き方をしていましたが。
実際にどこが、どう悪いんだ。
っていう事は、具体的には説明していなかったので。
「点滴の作り置き」の前に、
不潔な状態で点滴を作ると、
たくさんの細菌が入ってしまう。
そして、常温で丸一日も放っておくと、
細菌がものすごい勢いで増殖してしまう。
という話でした。
ただ、清潔な状態で点滴を作って、
数時間とか、冷蔵庫で保存すれば、
さほど細菌の数は増えない、
っていう事もあるんでしたね。
それじゃあ今回は、「何故」点滴の作り置きを
するような状況になったのか。
っていう、もっと根本的な原因について、
書いていきましょうか。
既存のマスコミでは、一切触れていないし。
何故か、医師ブログでも
書いていないようなんですよねー。
残念ながら。
なんでなんでしょうか。
まずは谷本整形が、「儲け主義だ」とかって、
マスコミやネットでも言われているようですが。
本当にそうなのか、具体的に検証していきましょうか。
これやると、日本中の開業している整形外科医、
ほとんど全員を敵にまわす様な気もしますけど(汗)。
まあ、元になっているのは、一般の人でも
手に入れる事ができる本を見て書いていますから。
大丈夫かな。
そいじゃあ、問題になった点滴の内容に関しての検証。
>患者が共通して受けた治療は
「生理食塩水」100ミリリットルに
鎮痛薬「ノイロトロピン」3ミリリットルと
ビタミン剤「メチコバール」1ミリリットルを
混合した薬剤の点滴とみられる。
参照:『2008年6月11日:毎日新聞』
という事ですから。
それぞれについて、書いていきましょうか。
○生理食塩水
「生理食塩水」というのは、
単なる「塩水(しおみず)」なんですが。
体液と浸透圧がほぼ同じ食塩水のことを
「生理食塩水」って言います。
日本薬局方・処方せん医薬品では
塩化ナトリウムを0.9%含有する食塩水を
「生理食塩液」と定義しています。
出典:『ウィキペディア(Wikipedia):生理食塩水』
主に、「注射の薬を溶かす」為に使いますね。
生理食塩水、っていうのは。
値段は、「今日の治療薬2008」には、
書いていなかったのですが。
私が働いている病院の会計で調べたところ、
生理食塩水 100mlで、97円でした。
○ノイロトロピン
「ノイロトロピン」は、鎮痛薬の一種です。
一番良く使われている鎮痛薬っていうのは、
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
って言われている薬なんですよ。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、
非常に良く効く鎮痛薬なんですけどね。
腎臓とか胃に悪いんで。
腎臓の機能が悪い人とかには使いにくいし。
胃潰瘍とかがある人にも使いにくいんですよ。
そういう人の為に、NSAIDsの替わりに
ノイロトロピンを使う。
っていう処方自体は、悪くないのかもしれません。
まあ、私は点滴も飲み薬も、
一回も使った事がありませんがね。
ノイロトロピンの適応
(内服、飲み薬)
腰痛症、頸肩腕症候群、変形性関節症、
肩関節周囲炎、帯状疱疹後神経痛
(注射)
1,腰痛症、頸肩腕症候群、症候性神経痛、
皮膚疾患に伴う掻痒、アレルギー性鼻炎
2,スモン後遺症状の冷感、痛み、知覚異常
単なる整形外科の診療所で、
2,スモン後遺症
っていうのは、まずいないと思うので。
普通は、腰痛とか膝、肩が痛い
っていう患者さんに使うんでしょう。
薬の値段をそ







