県立柏原病院の小児科を守る会
の発足に関わった重要な人物。
丹波新聞の足立智和記者から、
とても良い話を聞きました。
個人的に、私はすごく感動したので、
本人の許可を得て、
ここで転載しますね。
先日、長崎県平戸市で講演した時に
持参した「ありがとうポスト」に、
平戸や佐世保の先生に宛てた
メッセージの中に、
富山県立中央病院の循環器内科の
先生宛てのものが一通ありました。
「なんでまた、平戸の人が富山に?」
と思いつつ、「郵送しといてね」と、
守る会にポストとカードを返しました。
郵送してもよかったのですが、
次の週末に金沢で「北陸小児救急・
集中治療研究会」があり、
そこに富山県立中央病院の
小児科の先生が来られるだろうから、
カードを内科の先生に渡してくれるよう
頼もうということになり、講師に招かれた
事務局の岩崎さんが持参しました。
で、首尾良く言づてに成功。
すぐにご本人からメールが届きました。
はじめてメールをさせていただきます。
私は、富山県で循環器内科医として
勤務している者です。
今日、当院の小児科医
○○医師よりメッセージを手渡されました。
数年前、富山県を旅行中に
心臓病となり当院の救命センターを
受診された患者さんです。
しばらくの入院治療の後、大変、
感謝して帰られたことを、
よく憶えております。
その患者さんから、
思わぬメッセージを
いただき大変感激いたしました。
小児科を守る会に、中年から
高齢者の治療を中心に行っている
循環器内科医の名前がでたことには、
甚だ恐縮です。
ですが、御陰で、昔、治療した
遠方の患者さんが、現在も健康で
今でも感謝してくれている
ことがわかりました。
このような患者さんからの
感謝の言葉は、日々、
心臓病患者さんの
治療に神経をすり減らしている
私の心に活力を与えてくれます。
ありがとうございました。
(ここまで)
で、ご本人からメールが届いたことを、
丹生さんが、平戸の先生に
連絡したそうです。
そして、きょう、僕を呼んでくださった
平戸市民病院の押淵院長先生から
メールが届きました。
○○医師へのご連絡を
私も読ませていて頂きました。
人の縁の不思議さに改めて
感心した次第です。
「富山県立中央病院循環器内科医の
先生にめぐり合って、平戸市民が
尊い命を拾いとめていただいた。」
県立中央病院の先生は、
医師としてはごく当たり前のことをした、
との思いでしょうが、
それをこのような形で
メッセージを発信しそれが
彼の地の先生に届き、先生の心の
大きなエネルギーになったとの事。
ともすればギクシャクしがちな
医療の現場では
なんともすがすがしい話で、
私も元気つけられました。
これも、皆様の
「有難うメッセージを送ろう」
との取り組みがあってこその
エピソードですね。
本当に有難うございました。
余談ですが、この患者さんの
エピソードはある団体旅行の
途中の出来事でした。
其の団体の中に、私の勤めます
病院の元総婦長さんが居たことが、
まづ命を拾う起点であったのです。
この患者さんは常々地元の方のために
いろんな社会活動をされていたので
(私がこんなことを言うのは
おかしな話と思いつつ申しますが)
きっと神様が、まだまだ
人間の世界に居て
人の為に仕事をせよとの配慮から
このような幸運に巡り合ったのだと
感心しております。
(ここまで)
何の因果か、「ありがとう」が、
ぐるり一回りして戻って来たようです。
救急の第一線で倒れそうに
なりながら働いておられる医師から
「励まされた」「元気をもらった」
という主旨のメールを時々頂きます。
患者、医師関係の再構築が
自分たちの役割かな、
と勝手に考えているので、
もうしばらく、ポストを持って
うろうろしてみます。
県立柏原病院の小児科を守る会
というのは、このブログでも
何度も書いているから、
ご存知の方も多いですよね。
ホームページはこちら。
『県立柏原病院の小児科を守る会』
医療崩壊が叫ばれる中、
地域住民の力で地域を小児科の
医療崩壊から救った、
非常に稀なケースなので。
このブログでも、もちろん。
他の医療系ブログだけでなく、
新聞、雑誌、テレビ等でも
何回も紹介されたし。
枡添厚生労働大臣も
視察に訪れています。
どういう団体かというと、
ウィキペディア(Wikipedia)
の文章を引用すると。
「県立柏原病院の小児科を守る会」
県立柏原病院の小児科を守る会とは、
日本の市民団体の一つ。
兵庫県立柏原病院の小児科が
閉鎖される可能性があるという
報道をきっかけに結成された。
近年、社会問題となっている
医療崩壊の現状を周知徹底し、
特に状況が酷い小児科の
適切な利用方法を啓蒙する団体である。
「ウィキペディア:小児科を守る会」
だ、そうですですよ。
「県立柏原病院の小児科を守る会」の
3つのスローガンっていうのは。
1 コンビニ受診を控えよう
2 かかりつけ医を持とう
3 お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう
これなんですが。
シンプルですけど、
非常に重要な事だと思います。
医療崩壊の原因として、
医療費抑制とか医師不足だとか。
数字ではっきり表せる原因を、
あえてこのブログでも書いてるけど。
実は、それと同じくらい、
患者側の感謝の気持ちがなくなって、
医師の心が折れてしまった。
という事も、大きいんですよね。
医者って馬鹿だから、
自分や家族を犠牲にしても、
患者の為だったらかけつける。
っていう人が多いんですよ。
時間外手当が貰えなくても、
労働基準法に違反するような
時間外労働や深夜の呼び出しでも。
医療訴訟のリスクがどんどん
高くなってきても。
「患者の為だから」って事で、
今までは我慢してきた。
でも、患者側の中で一部だけど、
「医者に診て貰うのは当たり前」
という態度を示す人が出てきた。
これ、マスコミや厚労省が、
「患者様」って呼びなさい、とか。
「患者の権利」とか、
そういうのを叫び続けたから、
っていう側面が大きいんですけどね。
患者の権利はもちろん大事だけど。
義務を果たさないのに、
患者の権利だけを主張する、
単なるわがままな人が増えた。
命に関わるのに、
金を取るなんて何事だ。
命がかかっているんだから、
医者は患者の為に働いて当たり前だ。
という考え方を持つ人は、
前からいたんだとは思いますが。
いつのまにか、そう思う人が
どんどん増えて。
医師側のモチベーションが下がった。
そういう理由で、
医療崩壊が進んでいる、
という事もあると思います。
もちろん今でも、
多くの患者さんは医者に対して
感謝していると思いますけどね。
「きれいごと」って、
言われるかもしれませんが。
一番うれしいのは、
お金なんかよりも、患者さんから
「ありがとう」
って言われることですよ。
多くの医者は。
でも、これって医者に限らないですよ。
料理人だって、お金の為に
料理作っているっていう人は
少ないでしょ。
お客さんに「おいしい」
って言われるのが一番うれしいでしょ。
それと同じですよ。
物を作っている人だって、
サービスを提供している人だって。
お金は貰えた方が、もちろん良いけど。
「ありがとう」って言ってもらいたいでしょ。
最近、診療報酬を更に下げるとか。
新型インフルエンザの時も、
金は出さないけど、医者は働け。
でも、自己責任ね。
とか。
医者のモチベーションが下がる
話ばっかりだったけど。
久しぶりに良い話を聞けました。
こういう活動が日本全国に伝わって、
ありがとうの輪が広がると良いのですが。
足立さん、良い話を
ありがとうございました。
県立柏原病院の小児科を守る会
の話も出ている本はこちら!
→ 医療再生はこの病院・地域に学べ! (新書y)
の発足に関わった重要な人物。
丹波新聞の足立智和記者から、
とても良い話を聞きました。
個人的に、私はすごく感動したので、
本人の許可を得て、
ここで転載しますね。
先日、長崎県平戸市で講演した時に
持参した「ありがとうポスト」に、
平戸や佐世保の先生に宛てた
メッセージの中に、
富山県立中央病院の循環器内科の
先生宛てのものが一通ありました。
「なんでまた、平戸の人が富山に?」
と思いつつ、「郵送しといてね」と、
守る会にポストとカードを返しました。
郵送してもよかったのですが、
次の週末に金沢で「北陸小児救急・
集中治療研究会」があり、
そこに富山県立中央病院の
小児科の先生が来られるだろうから、
カードを内科の先生に渡してくれるよう
頼もうということになり、講師に招かれた
事務局の岩崎さんが持参しました。
で、首尾良く言づてに成功。
すぐにご本人からメールが届きました。
はじめてメールをさせていただきます。
私は、富山県で循環器内科医として
勤務している者です。
今日、当院の小児科医
○○医師よりメッセージを手渡されました。
数年前、富山県を旅行中に
心臓病となり当院の救命センターを
受診された患者さんです。
しばらくの入院治療の後、大変、
感謝して帰られたことを、
よく憶えております。
その患者さんから、
思わぬメッセージを
いただき大変感激いたしました。
小児科を守る会に、中年から
高齢者の治療を中心に行っている
循環器内科医の名前がでたことには、
甚だ恐縮です。
ですが、御陰で、昔、治療した
遠方の患者さんが、現在も健康で
今でも感謝してくれている
ことがわかりました。
このような患者さんからの
感謝の言葉は、日々、
心臓病患者さんの
治療に神経をすり減らしている
私の心に活力を与えてくれます。
ありがとうございました。
(ここまで)
で、ご本人からメールが届いたことを、
丹生さんが、平戸の先生に
連絡したそうです。
そして、きょう、僕を呼んでくださった
平戸市民病院の押淵院長先生から
メールが届きました。
○○医師へのご連絡を
私も読ませていて頂きました。
人の縁の不思議さに改めて
感心した次第です。
「富山県立中央病院循環器内科医の
先生にめぐり合って、平戸市民が
尊い命を拾いとめていただいた。」
県立中央病院の先生は、
医師としてはごく当たり前のことをした、
との思いでしょうが、
それをこのような形で
メッセージを発信しそれが
彼の地の先生に届き、先生の心の
大きなエネルギーになったとの事。
ともすればギクシャクしがちな
医療の現場では
なんともすがすがしい話で、
私も元気つけられました。
これも、皆様の
「有難うメッセージを送ろう」
との取り組みがあってこその
エピソードですね。
本当に有難うございました。
余談ですが、この患者さんの
エピソードはある団体旅行の
途中の出来事でした。
其の団体の中に、私の勤めます
病院の元総婦長さんが居たことが、
まづ命を拾う起点であったのです。
この患者さんは常々地元の方のために
いろんな社会活動をされていたので
(私がこんなことを言うのは
おかしな話と思いつつ申しますが)
きっと神様が、まだまだ
人間の世界に居て
人の為に仕事をせよとの配慮から
このような幸運に巡り合ったのだと
感心しております。
(ここまで)
何の因果か、「ありがとう」が、
ぐるり一回りして戻って来たようです。
救急の第一線で倒れそうに
なりながら働いておられる医師から
「励まされた」「元気をもらった」
という主旨のメールを時々頂きます。
患者、医師関係の再構築が
自分たちの役割かな、
と勝手に考えているので、
もうしばらく、ポストを持って
うろうろしてみます。
県立柏原病院の小児科を守る会
というのは、このブログでも
何度も書いているから、
ご存知の方も多いですよね。
ホームページはこちら。
『県立柏原病院の小児科を守る会』
医療崩壊が叫ばれる中、
地域住民の力で地域を小児科の
医療崩壊から救った、
非常に稀なケースなので。
このブログでも、もちろん。
他の医療系ブログだけでなく、
新聞、雑誌、テレビ等でも
何回も紹介されたし。
枡添厚生労働大臣も
視察に訪れています。
どういう団体かというと、
ウィキペディア(Wikipedia)
の文章を引用すると。
「県立柏原病院の小児科を守る会」
県立柏原病院の小児科を守る会とは、
日本の市民団体の一つ。
兵庫県立柏原病院の小児科が
閉鎖される可能性があるという
報道をきっかけに結成された。
近年、社会問題となっている
医療崩壊の現状を周知徹底し、
特に状況が酷い小児科の
適切な利用方法を啓蒙する団体である。
「ウィキペディア:小児科を守る会」
だ、そうですですよ。
「県立柏原病院の小児科を守る会」の
3つのスローガンっていうのは。
1 コンビニ受診を控えよう
2 かかりつけ医を持とう
3 お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう
これなんですが。
シンプルですけど、
非常に重要な事だと思います。
医療崩壊の原因として、
医療費抑制とか医師不足だとか。
数字ではっきり表せる原因を、
あえてこのブログでも書いてるけど。
実は、それと同じくらい、
患者側の感謝の気持ちがなくなって、
医師の心が折れてしまった。
という事も、大きいんですよね。
医者って馬鹿だから、
自分や家族を犠牲にしても、
患者の為だったらかけつける。
っていう人が多いんですよ。
時間外手当が貰えなくても、
労働基準法に違反するような
時間外労働や深夜の呼び出しでも。
医療訴訟のリスクがどんどん
高くなってきても。
「患者の為だから」って事で、
今までは我慢してきた。
でも、患者側の中で一部だけど、
「医者に診て貰うのは当たり前」
という態度を示す人が出てきた。
これ、マスコミや厚労省が、
「患者様」って呼びなさい、とか。
「患者の権利」とか、
そういうのを叫び続けたから、
っていう側面が大きいんですけどね。
患者の権利はもちろん大事だけど。
義務を果たさないのに、
患者の権利だけを主張する、
単なるわがままな人が増えた。
命に関わるのに、
金を取るなんて何事だ。
命がかかっているんだから、
医者は患者の為に働いて当たり前だ。
という考え方を持つ人は、
前からいたんだとは思いますが。
いつのまにか、そう思う人が
どんどん増えて。
医師側のモチベーションが下がった。
そういう理由で、
医療崩壊が進んでいる、
という事もあると思います。
もちろん今でも、
多くの患者さんは医者に対して
感謝していると思いますけどね。
「きれいごと」って、
言われるかもしれませんが。
一番うれしいのは、
お金なんかよりも、患者さんから
「ありがとう」
って言われることですよ。
多くの医者は。
でも、これって医者に限らないですよ。
料理人だって、お金の為に
料理作っているっていう人は
少ないでしょ。
お客さんに「おいしい」
って言われるのが一番うれしいでしょ。
それと同じですよ。
物を作っている人だって、
サービスを提供している人だって。
お金は貰えた方が、もちろん良いけど。
「ありがとう」って言ってもらいたいでしょ。
最近、診療報酬を更に下げるとか。
新型インフルエンザの時も、
金は出さないけど、医者は働け。
でも、自己責任ね。
とか。
医者のモチベーションが下がる
話ばっかりだったけど。
久しぶりに良い話を聞けました。
こういう活動が日本全国に伝わって、
ありがとうの輪が広がると良いのですが。
足立さん、良い話を
ありがとうございました。
県立柏原病院の小児科を守る会
の話も出ている本はこちら!
→ 医療再生はこの病院・地域に学べ! (新書y)
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