現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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診療報酬ほんのわずかにアップ
10年ぶりに、ほんのわずかとはいえ、
診療報酬が増額になりましたね。
まあ、たったの0.19%
額にすると、国費ベースで160億円なので、
全然足りないですけどね。

だって、小泉政権以降、診療報酬
マイナス改定が繰り返されて、
合計マイナス7.73%ですから。


ここ数年、医療崩壊の話が
毎日のようにメディアでも報道され。
多くの人たちが、今までは他人事だったのに、
やっと自分達の周りでも医療崩壊
起こっている、って事に気づいて。
その大きな要因が医療費抑制政策のせいだ、
って事も理解されてきましたから。
さすがに、財務省も医療費を減らす、
って事は出来なかったんでしょうね。


医師不足じゃなくて、医師の偏在だ。
とか、医療費不足ではなく、配分の問題だ。
っていうレベルでは、医療崩壊の問題は
絶対に解決できない。
という事は、もうほとんどの人が
気づいているのに
最後の最後まで、くだらん言い訳ばかりして、
医療費を抑制しようとしていた財務省。


この状況で更に診療報酬を減らして、
医療崩壊がこれ以上進んだら、
さすがの財務省でも言い訳できませんから。
アリバイ的に、診療報酬を増やしましたよ、
って事なんですよね、これ。


はっきり言って、予想通りですけど。
まあ、マイナスじゃなかっただけ
良しとしますか。



0.19%、10年ぶりプラス改定で合意  
来年度診療報酬改定
日刊薬業 2009/12/24

政府は23日、2010年度
診療報酬改定について、
医師の技術料に当たる本体部分と
薬剤費を合わせたネットで0.19%の
プラス改定とすることで合意した。

ネットでのプラス改定は2000年度以来
10年ぶりとなるが、上げ幅はわずかで、
政権公約で医療崩壊からの脱却を打ち出した
民主党が辛うじて体面を守った格好となる。

プラス改定に必要な財源は約700億円
(国費ベース160億円)に相当し、
この分は診療報酬全体の中でやりくり
するのではなく、財務省が純増の
財源として手当てする。

本体部分の改定率はプラス1.55%で、
薬価はマイナス1.23%
(薬価ベースでマイナス5.75%)、
医療材料はマイナス0.13%となった。

ネットでのプラス分、薬価や医療材料の
引き下げ分(約5000億円)を合わせた
約5700億円が本体部分のプラス改定に
そっくり充てられることになる。

救急など急性期の入院医療
4000億円程度を振り分ける方針だ。

診療科ごとの改定率は医科1.74%、
歯科2.09%、調剤0.52%で、比率に直すと
1対1.2対0.3となる。

これまでの改定は医科と歯科は同じ配分に
なるケースが目立っていたが、
歯科を手厚くした。
厚生労働省は過去の配分で
評価しきれていなかった分を
戻すためと説明している。

診療報酬改定をめぐっては、財政状況の
厳しさから財務省がネットでのマイナス改定を
要求していたが、長妻昭厚生労働相は
同日の会見で、
医療崩壊の声、地域医療立て直しの
声が届いており、その意味で
理解いただけたのではないかと考えている」
と述べ、厚労省の主張が認められたことに
安堵感をにじませた。

一方、プラス改定はあくまで勤務医と開業医、
診療科の間の格差是正が前提であると強調し、
具体的な点数配分を決める中医協でも
この方針に沿って議論が進むよう念を押した。
救急や産科、小児科、外科などを中心に
財源を配分することを想定している。

野田佳彦財務副大臣は会見で、事業仕分けで
決まった長期収載品の薬価の引き下げや
診療報酬の配分見直しに触れ、
「この線に沿って厚労省には
私どもの主張をしてきたつもり。
十分かどうかということは何とも言えないが、
一応合意はしたので配分の見直しは
しっかりやっていただく」
と述べた。




民主党のマニュフェストに
「日本の医療費をGDP費で、
OECD平均まで増やす。」

っていうのがありますから。
ここで診療報酬を減らしたら、
完全に公約違反になっちゃいますからね。

公約違反で、かつ医療崩壊を更に進めた。
という事になれば、次の選挙も厳しいし。
実際問題として、国の支出で増えるのは、
160億円だけですから。
建前だけでも増やしますよね、当然。
金額的には屁でもないでしょ、この程度。

まあ、それ以外にもマニュフェスト違反を
たくさんやっていますから。
今さら、後一つ増えてもたいした事ない、
っていう考えもできますけどね。

医療だけでなく、民主党政権というか、
鳩山首相というか。
一言で言うと、
「プランがない」
ですよね。

戦略がない、という言い方も、
出来るかもしれませんけど。
国だけでなく、企業でも集団でも、
トップのやる事で一番大事な事は。
「方向性を出す」
って事だと思うんですよね、私。

「コンクリートから人へ」
とか
「友愛」
とか。
言葉はいろいろ出ているみたいですけど。
はっきり「予算」という具体的な形で
出してもらわないと。
ただ、行き当たりばったりにしか見えませんよ。

国民も、そろそろ気づいてきたようですけどね。
来年の参議院選、民主党の圧勝で、
3党連立なんか必要なくなる、
って見方をしていた人の方が
少し前ならほとんどだったと思いますが。

ちょっと、来年の参議院選も楽しみですね。
こんなに失点ばかりなのに、
それを攻めきれない自民党も、
だらしないですけどね、あまりにも。


私だけじゃなくって、私があまり好きでない
日本医師も同じような事を
言っているようです。
まあ医師とか関係なく、
ほとんどの医師はそう思っているでしょう。



「160億円が地域医療の崩壊に対する
新政権の手当か」
日本医師会が診療報酬改定について会見

12月24日,日本医師会は前日政府が
診療報酬を10年ぶりに引き上げる
と発表したのを受け,会見を行った。

プラス改定そのものは評価したものの,
全体の改定幅が0.19%増と
なった点について,日医常任理事の
中川俊男氏は,これは国庫財源で
換算すると,160億円に過ぎないとし
「これが日本の地域医療の崩壊を防ぐ
新政権の手当かと思うと,全国の
医療関係者は本当に失望していると思う」
と非難した。


「小幅過ぎる改定」に対し,
中医協がどう動くかにも注目
 
会見を行った中川氏はまず
唐沢祥人会長名の見解を読み上げた。

それによると,10年ぶりに診療報酬
プラス改定となったことについては
「厚生労働省政務三役が医療再生のために
ご尽力された成果である」
と評価の姿勢を示した。

しかし,これまで民主党が
マニフェストで国内総生産(GDP)に占める
医療費の割合を経済協力開発機構
(OECD)加盟国平均まで引き上げる
としていたことを挙げ,診療報酬全体で
0.19%,本体で1.55%という改定幅に
関して苦言を呈さずにはいられないと批判。

今回の改定が医療現場に希望を与える
水準にはなく,「新政権に期待を寄せてきた
全国の医師医療現場はいま
大きく失望し,憤りすら覚えている」
と遺憾の意を示した。

見解発表後,日医が診療報酬改定を
評価したのか,あるいは評価しなかったのか,
具体的な点に質問が集まった。


中川氏は
「合格ラインが60点とすれば
50点くらいですかね。
簡単に言えば不合格」とばっさり。

さらに,
「そもそも医療費を上げて医療崩壊
阻止するということは,民主党の
マニフェストなどにおいて,子ども手当と
同じに一丁目一番地だった。

その政策をこのように例えば
改定率全体で0.19%,この国庫の財源は
160億円に過ぎない。

これが日本の地域医療の崩壊を防ぐ
新政権の手当かと思うと,全国の
医療関係者は本当に失望していると思う」
と強調した。

 
ではどのくらいの改定幅が必要か,
との質問に対しては,小泉政権以降の
診療報酬のマイナス改定の繰り返しが
-7.73%の累計に及ぶとの日医の
これまでの主張を示した。

そのうえで,少なくとも
「3,4,5%とか,そういうレベルの
引き上げが必要だったと私は思っている」
とした。

また,現在,中央社会保険医療協議会
(中医協)が進めている勤務医,産科,
小児科,救急医療に関する立て直しの議論も,
診療報酬の大幅引き上げを前提と
したものであり
「今回の小幅過ぎる改定において,
いったい中医協はこれからどういう
議論をするのか」
とし,優先順位をつけた冷静な
議論を求めるとともに,日医としても
必要に応じてアドバイスをしていきたい
と述べた。

さらに,昨日の会見で長妻昭厚生労働大臣が
「小幅であるが,平均的に上げる
のではなくメリハリをつける改定を行う」
として再診料や診療科間の配分の見直しを
示唆したことについて,中川氏は
「恣意的かつ誤ったデータによって出された
事業仕分けの際の結論を踏まえた
ものになっている」
と大臣発言が財務省の影響を
色濃く反映していることにも警戒感を示した。
(坂口恵)


『2009年12月24日:MTpro』

(会員のみの記事です)



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延命治療の中止
川崎協同病院で1998年にあった、
延命治療中止」の有罪が確定しましたね。

個人的に、家族も本人も希望しないのに、
ずーっと人工呼吸器をつけていたり、
延命治療をするってのには反対です。

でも、今の法律では、一度人工呼吸器
つないでしまったら、どんなに家族が希望しても
下手したら医師が「殺人罪」で捕まる。
という可能性がありますから。
残念ですけど、医師人工呼吸器を止める、
っていうのは出来ないと思います。

最初から本人が延命治療を望まないし、
家族も望んでいない
、という事であれば、
人工呼吸器に繋がない」という事は
もちろん私もやっていないんですけど。

家族の意思も本人の意思もわからない。
という状態で、心不全が悪化しているとか、
肺炎でも喘息でもなんでも良いけど、
呼吸が悪くて人工呼吸器を繋ぐしか
救命できる方法はない。
というような患者は、
救急をやっていれば結構来ます。

ずーと前から、その病院にかかっていて、
何回も入院を繰り返していたりして、
事前に意思確認が出来ている人。
っていうのは、そんなに多くないんですよ。

という事は、それ以外の人はみんな
緊急の時には人工呼吸器を繋いだり、
といった延命治療をせざるをえない。
という事なんですよ。

大半の人が、延命治療をしてもらいたいか、
っていうと、多分そうではないんですけどね。

よくわからない場合は、救命治療のために
人工呼吸器を使うような延命治療をします。
後から、本人は延命治療を望んでいなかったみたいだ、
という事がわかったとしても、
下手したら医者が逮捕されますから。
もう、管を抜いたり、人工呼吸器を止めたり、
という事はできないんですよ。

残念ですけど、それが今の日本の医療の現実です。
これは、不幸な事だと思います。

戻る見込みもないのに、家族も本人も
延命治療を望んでいないのに、
一度人工呼吸器をつけたらはずせない。
というのは、誰にとっても不幸だと思います。
医療費も、相当かかりますから、
医療経済の面からも不経済です。

個人的には、もう戻る見込みがない、
という事が医学的にはっきりしていて。
本人、家族の意思も明確であれば、
仮に人工呼吸器がつながってしまっても、
それを外すのは構わない。
と思います。

でも、実際はそういう場面に遭遇しても、
機械を止める事はしていませんけどね、
もちろん私も。

いわゆる尊厳死に関しては、
私は賛成ですけど。
筋弛緩剤」を使う場合は、
薬で完全に呼吸を止めてしまいますから。
個人的には、ちょっと賛成できません。


医師の中では、川崎協同病院の
延命治療中止」で殺人罪で有罪
っていうのはちょっとおかしい。
という方も、かなり多いとは思うんですが。
私は、医師に関しても結構厳しい方だからなのか、
このやり方には違和感を感じます。

Bamboo先生が私と似たような考え方だったので、
このブログでも紹介させていただきますね。

「医療報道を斬る」、からです。
いつもお世話になっております。



明確な基準を

川崎協同病院の「延命治療中止」の
有罪が確定しました。
何で括弧付きかというと、私は延命中止ではなく、
やはり殺人だと思っていたから。

その根拠は筋弛緩剤の使用。
元気な人を殺す毒薬を使うのは
治療の中止などではなく、積極的な
殺人だという判断です。
でも、これは表面的な見方でした。

延命治療中止、有罪確定へ 
医師の免責、要件示さず 
最高裁が上告棄却 川崎協同病院事件 【1】
09/12/09 記事:共同通信社

川崎市の川崎協同病院で1998年、
昏睡(こんすい)状態の男性患者
=当時(58)=が気管内チューブを抜かれ、
筋弛緩(しかん)剤を投与され死亡した事件で、
殺人罪に問われた医師(55)の上告に対し、
最高裁第3小法廷は9日までに
「法的に許されない」として
棄却する決定をした。
懲役1年6月、執行猶予3年とした
二審東京高裁判決が確定する。

医師による終末期の延命治療中止の
違法性が刑事裁判で争われたのは異例で、
最高裁が判断を示したのは初めて。
医師の免責要件などへの言及はなかった。

決定は7日付。
5人の裁判官全員一致の意見だった。

田原睦夫(たはら・むつお)裁判長は
「必要な検査をせず、回復可能性や
余命を的確に判断できる状況でなかった。
回復をあきらめ、チューブの抜管を
要請した家族も病状の適切な情報が
伝えられておらず、抜管は
男性本人の推定される意思ともいえない。
法律上許される治療中止に当たらない」
と判断。
筋弛緩剤投与と併せて殺人罪の
成立を認めた高裁判決を支持した。

被告側は
「男性の意思を推定できる家族の
強い要請に基づき、チューブを抜いた。
法律上許される」と、無罪を主張していた。

決定などによると、男性は98年11月2日、
気管支ぜんそくの発作による
低酸素性脳損傷で入院。
意識不明となり、被告は同16日、
家族の要請で気管内チューブを抜いたところ、
男性が苦しむ様子を見せたため
看護師に筋弛緩剤を注射させ、
死亡させた。

一審横浜地裁は
「回復可能性があり、本人の意思表示も
家族の要請もなかった」と判断、
懲役3年、執行猶予5年とし、
二審は「家族の要請はあったが
男性の意思表示はなく、
死期も切迫していなかった」と判断した。


これだけ読むと、抜管して苦しんでいる
かのような体動が見られたので
筋弛緩剤を使ったようですが、
『判決文 (pdf)』を読むと、
事はそう単純ではなさそうです。

家族からの強い要請で抜管したら、
そのまま無呼吸ですぐに亡くなる
と思いきや、苦しみだしたので
複数の鎮静薬を投与、でも、
無効だった。

他の医師に相談したら
筋弛緩剤を使うよう示唆された。
そこで筋弛緩剤を使用した。
これが事実認定の内容のようです。

たぶんここはその通りなのでしょう。
一方で、脳波無しには予後の判定は
不能であるかのような判断がありますが、
これは法的脳死判定との混同じゃないでしょうか。

筋弛緩剤の使用は、言わばとどめを
刺す行為ですから、(現状では)
法的に許されないことに異存はありません。

でも、家族や相談に乗った医師には
何のお咎めもなく、何故ひとりの医師だけが
訴追を受けるのでしょうか。

主治医に罪を問うのなら、他の関係者にも
何らかの罪を問うのが筋だと思います。
(そうしろと言っているわけではありません)

判決では抜管自体にも違法性を認めています。
限りある医療資源を有効利用するためには、
死が免れない状況で、単なる延命のために
濃厚治療をすることは避けるべきです。
でも、刑事罰の恐れがあるのであれば、
濃厚治療を続ける他はありません。

やはり立法機関や司法機関が
きちんと基準を作り、現場に
それを示すべきです。
何の基準も示さず判断を現場に丸投げし、
後出しで、事例ごとに判断が変わる
裁判で裁かれるようでは、
現場は安心して仕事が出来ません。


『明確な基準を』



裁判所で認定された事が真実だ、
とは思わないんですけど。
判決文を信じるのであれば、
自分で呼吸していたのに、
筋弛緩剤が投与された、すぐ後に
呼吸が止まっています
から。

やっぱり、これは「尊厳死
とはちょっと言えないんじゃないでしょうか。
安楽死」という言い方もありますけどね。
でも、今の日本では、こういう行為は
ちょっと許されないかな、と思いますよ。
私は。

尊厳死」は認めているけど「安楽死」は認めない。
っていう国、結構ありますけど。
日本は「尊厳死」に関しても、
はっきり言って、まだコンセンサスを
得られていないですからね。


一回、自発呼吸が出て、人工呼吸器をはずして、
管も抜いていますから。
その後に、家族にしっかりお話をして、
再挿管しないで、そのまま
呼吸が悪くなったら亡くなった。
という経過であれば、問題ない。
とは思いますけど。

なんで、もう一回、挿管したんでしょうか。


この医師が有罪になった事に関しては、
賛否両論あるとは思いますが。
最高裁には「医師の免責要件」というか、
どういう状態だったら、人工呼吸器を止めてよいか、
気管チューブを抜いてよいか、っていう
基準」を出してもらいたかったですねー。

それがなかったんで、結局これからも、
無駄な延命治療が行われる事になりますね。
残念です。


軽症患者は勤務医の敵か
何年も前から私は、時間外軽症患者
多いと医師は疲弊する。
時間外に受診する必要のない軽症患者からは、
相応の負担金を貰えばよい。
そうすれば、必要のない時間外軽症患者
減って、勤務医の負担も減るかもしれない。


というような話はしていました。
2年前からそんな記事も書いています。

『時間外重症患者割引制度』


別に軽症患者勤務医の敵」
だとは思いませんけど。

例えば、3日前から咳が出ていたのに、
仕事があったから今日の夜中に来ました。


とか、

これから仕事に行くので、
その前に薬が欲しいので、風邪なのに
朝6時に来ました。


とか、

昼間だと混んでるので、夜に来ました。

とか。
そんなの、単なる「わがまま」ですから。
そういう患者からは、普通の患者よりも
高い値段を取ったって良いんじゃないですか。

って言っているだけですからね、私。

もう何年遅れなの、って気もしますけど
中央社会保険医療協議会(中医協)でも、
なんかそんな話が出ているようですよ。

私だけじゃなくて、誰も敵だなんて
思っていないと思うんですけどねー。

今回も、ロハスメディカルブログから、
引用させてもらいますね。
いつもお世話になっております。



軽症患者勤務医の敵?
─ 11月27日の中医協
新井裕充 (2009年11月30日)

病院勤務医の業務負担を軽減するため、
厚生労働省は時間外受診などを
抑制する方針を示しているが、
軽症で来る患者勤務医の敵だとならないような
慎重さをお願いしたい」との声も出ている。
(新井裕充)

2010年度診療報酬改定の重点課題である
勤務医の負担軽減」について、
厚労省は11月27日の中央社会保険医療協議会
(中医協)の基本問題小委員会で、
患者側の都合による時間外の病状説明について
患者や家族に協力をお願いする方策」、
軽症患者が自己都合(仕事等)により
救急病院等を時間外に受診した場合について
患者に協力をお願いする方策」などの論点を示した。


■ 「慎重にしてほしい」 ─ 勝村委員
 
[勝村久司委員(連合
「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
 論点の2番と3番について。

○論点

1 病院勤務医の勤務負担軽減のために、
医療機関が勤務医の勤務負担状況を把握し、
勤務医負担軽減策を作成・周知し、適切な
方策を取れるように診療報酬上の
工夫を行うことについて、どう考えるか。

2 病院勤務医の勤務負担軽減のために、
複数の家族が説明を求めた場合や、
患者側の都合による時間外の病状説明について、
患者や家族に協力をお願いする
方策を取ることについてどう考えるか。

3 病院勤務医の勤務負担軽減のために、
軽症患者が自己都合(仕事等)により
救急病院等を時間外に受診した場合について、
患者に協力をお願いする方策を取る
ことについてどう考えるか。

もちろん私は救急医療とかを
特に充実していくべきだと思っていまして、
病院勤務医の負担軽減ということを
ずっとやっていかなくてはいけないという
立場なんですが......。

ですけれども、2番、3番のような
論点という動きに関しては
ぼくは慎重にしてほしい
という意見を述べさせていただきます。

私も高校の教員をしておるんですが、
生徒たちの中には一見
大した悩みではないような
悩みを繰り返し相談に来る生徒がいたり、
非常に物分かりが良くて手間のかからない
優等生もおります。

懇談は6時までですが、「どうしても9時か
10時までやってもらえないか」と言う
保護者もいるわけです。

それが、「わがままだ」と思ってしまうのか、
「そういう生徒や保護者がいるために
教師の仕事が大変なんだ」と、
「何とかそういう生徒や保護者がなくなれば
教師の仕事は楽なのになあ」というふうな
発想というのはちょっと学校では
持っていないと思うんです。

やはりそういう保護者、生徒にもいろいろな
背景や家庭環境、経済状況、払えない生徒が
かなりいて、そういうところから実は
かなりいろんなことが
分かってくることがありますので、
学校の教師が、物分かりの良い生徒(ばかりで)、
何度も説明しなくてはいけない生徒が
いなくなればそれが自分たちが
もっと楽になれる、本来の仕事に
戻れるというふうに、そういう仕事を
仕事ではないと思ってしまうと、
やっぱり医療も教育も人間を相手にする
仕事だと思いますので、そういう患者
差別化されてしまうことになってほしくない
という思いがあります。

なので例えば、何度も説明を求める患者もいる、
複数の親に別途聴く......。
もちろん時間調整をしていただくように
努力してもらったらいいんでしょうけど、
「先生の都合はこうです」、「この先生はこうです」
とやっていくのもあるんでしょうけど、
それでもいろいろある。

だからこそ、勤務医が大変だと、
だからこそ事務に手厚くしようというような
発想になってほしいなあという感じがします。

そういう方向だから、医療者、勤務医
応援しようという気持ちになっていると
思いますので......。

実は最近、つい1、2年前ですが、
ぼくは救急車を呼んだことがあるんですよ。

朝から我慢していたんですけど、
仕事を休んで行こうと思ってたんですが、
どうしても急激に、7時か8時に激痛がして
のたうち回ったので、家族が救急車を呼んで
近くの公立病院に行ったんですが、
ちょうど混み始めるころだったので、
「救急車で来たら順番に並ばなくてもいいと
思ったのか」という言い方をされて、
たぶんそれは尿路結石だったんですが、
薬を使えばすく帰ってよろしいという感じで、
実際、それでよかったんですが、
なんかこう......、そういう患者に対して
いろいろこう......。

一部の患者に対して、しんどい
勤務医だからこそ敵視してしまう。
学校も非常に荒れてきた時に、
一部のなかなかこう、生活指導的に
大変な生徒を敵視してしまうということでは、
やっぱりその生徒も生徒なんであって、
それも患者なんであって......。

ちょっとその辺り、そんなふうになって
しまわないような慎重さというのを
お願いしたいと思います。


▼発言が終わると同時に、
診療側4人の委員が一斉に挙手。

[遠藤久夫委員長
(学習院大経済学部教授、中医協会長)]

勝村委員、1つだけ確認させていただきたい。
論点)2と3両方なんですね? 
説明協力に関する論点)2については、
よく分かったのですが、(受診抑制の論点)
3番についてはかかわらないと思う......。


[勝村久司委員]

ま......、まあね、仕事の都合でどうしても
保護者の方が「うちだけは夜の8時か9時に
懇談をしてもらえませんか」ということは
あるわけですよね。
それがその保護者のわがままかというと、
よく聴いてみると......。
(ここで遠藤会長が発言をさえぎる)

▼これは例が悪かったかもしれない。
保護者の懇談は毎日発生するものではないだろう。


[遠藤久夫委員長]

理解できます。そうじゃなくてお話が......、
それは分かります、2番の話。
3番のほうは反対というご意見なんですか? 
「2と3」とおっしゃったような
気がしたものですから、
その確認だけしたかった。


[勝村久司委員]

これも先ほどのたとえ話で言うと、
一見大した悩みではないと思うような悩みを
毎日毎日相談に来るような生徒もおります。
その子にとってはそれが必要だったり、
やはり「軽症」という判断がなかなかしにくいので、
もちろん(病院に)行って何らかの役割......。

ぼくは、広くお母さん方が不安にならないように、
広く、例えば救急車を呼ぶ前に相談してくれる
電話番号があるとか、そういうのは
大いに結構だと思うんですけれども、その......。

勤務医が大変なのは軽症なのに
来てしまう患者だ」と言われても、ちょっとそこを
気にしてしまったときに、その間の判断というか、
患者と医療者とのコミュニケーションが
敵視してしまう形に......。
勤務医......、「軽症で来る患者勤務医の敵だ」
みたいに、極端に言うとですね、
そういうふうになってほしくないという、
そういうふうにならないような
慎重さをぼくはお願いしたい。


▼診療側は"トップバッター"を決めた様子。

[遠藤久夫委員長
(学習院大経済学部教授、中医協会長)]

 はい、ご意見はよく分かりました。
それでは、お手を上げられた西澤委員。


■「医療資源を有効に使うことを考えて」
─ 西澤委員
 
[西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)]

今の勝村委員の言っていること、
全くその通りだとよく分かります。
ただあの......、今までいろんなデータ、
今日も嘉山先生が出しましたように
勤務医の労働条件というのは、
申し訳ないですけれども、ほかの業界では
考えられないぐらいの状況です。

このまま行くとですね、やはり勤務医
疲弊してどんどん出て行くと
何が起こるかというと、国民の方々に
良い医療が提供できなくなってしまう。

ですから、ぜひ考えていただきたいのは、
私たち医師も医療資源だと思ってください。
いかに国民の方々が医療資源を有効に使うか
ということを考えていただきたいと思います。

ここ(論点)に、
患者(や家族)に協力をお願いする」
と書いてありますが違うだろうと思う。
これは国民、患者さん、1号(支払)側が......。
「医療資源の適切化のためにどうしたらいいか」
ということで、1号側からの提案じゃないかな
と思っています。

そういうことで、(論点)2と3は
ぜひ1号側でどうしたらいいかを
考えていただければと思います。
よろしくお願いします。


■「土日とか9時に来られるとやっぱり......」
─ 邉見委員
 
[邉見公雄委員(全国公私病院連盟副会長)]

やはり医療を受ける方の不満の1番が
待ち時間、2番が説明の少なさというのが
ずっと統計で出ているわけですね。

「納得診療」と言いますか、数年前の
医療法の改正で、医療を提供する者は
医療を受ける者に対して十分な説明を行い、
納得してその診療に当たるということが
ありましたので、うちの病院も分かりやすい医療
というのを一番のテーマに置いています。

ただ、私は外科なんですが、手術は大体
7時、8時ごろまでありますけれども、
9時ごろに終わった方が来てですね、
そのために下へ、「待たせても悪いだろう」
と思って行ったりすると、
やっている手術が中断......
まではしませんけれども、
少し遅れるとかですね......。
(中略。回診日を決めたり、相談を
カンファレンス中にしてもらうなど
赤穂市民病院の取り組みを紹介)
 
カンファレンス中にやればナースも
全部おりますので、手術受け持ちの
ナースもみんな出てくる。
そうすれば病院の職員も楽になるし、
患者さんや家族にもいいんじゃないかな
と思ってやっています。

ただ、どうしても田舎の町ですので長男とか
同居している人は6時に来られるんですが、
お嫁に行っている方とか次男、三男は
患者さんが悪くなったり手術......。
土日とかですね、大阪から来られたり
神戸から来ると、8時9時に来られて......。

「家に帰って風呂に入ろか」というような時に
来られるとやっぱり......、「大阪から来られたら
出て行かないとあかんかな」とか、
そういうことも一杯ありますので、たぶん
(論点の)2、3というのは
そういうことじゃないかなと......、
(論点)2番、そういうことかなあ
と思ったりするんですけど。

(ここで勝村委員が発声して挙手) 
あの......、はい。


[勝村久司委員]

ぼくも大阪の高校で、こんな話はどうか
と思いますけど、中途退学が大阪で
一番多いという高校に勤務していたことがあります。

その時は本当に家に帰る時に電車が
なくなっていたということがザラにありました。
なので、本当に勤務医の皆さんも
ああいう状況じゃないかと想像するわけで......。

今、その高校はそれから15年ぐらい経ってですね、
大阪では普通の生徒数の割合でいくと
教員の数が1.5倍ぐらい当時から変わっていて、
そういうことをぜひ、ぼくは医療の世界でも
やっていくべきだと思うんです。

医師数を増加させる話か、
診療報酬の配分の話か......。


■「軽症者は自己負担を払ってくださいと読める」
─ 遠藤会長
 
[勝村久司委員]

一見、そういう学校におりますと、
「そこに来ている生徒がこんな言い方をしている、
こんな言動をしている」、「そういう学校の
(生徒の)保護者はこういうことを言っている、
こういう行動をしている」
ということをここ(中医協)でお話ししたら、
「なんとそれはわがままな人たちだ」
と誰もが思うようなことが結構あると思うんです。

だから、「その人たちが悪いんだ」
ということではなくて、
「なぜそういうふうになってしまっているのかな」と、
その人たちはどういう
コミュニケーションをしているのか、
だから時間がかかるわけで、だからこそ、
そういう所にたくさんの教師を、
教員を配置していくべきだという発想であって、
あくまでも患者本位、生徒本位で医療や
教育を考えていってほしいというのが
先ほどのお願いです。

 ▼ちょっと本題からそれてきた。

 
[遠藤久夫委員長]

確認ですが、勝村委員、(論点)3番
時間外受診の抑制)ですが、ここの書き方は
多少幅広く書いてあるわけですが、例えば
しばしば出てくる議論で、救急車による搬送が
かなりあると、しかし軽症者がかなり多い
という厚労省のデータなどで何回か出されています。
で、そういうこと......。

○論点

3 病院勤務医の勤務負担軽減のために、
軽症患者が自己都合(仕事等)により
救急病院等を時間外に受診した場合について、
患者に協力をお願いする方策を取ること
についてどう考えるか。

例えば、それをここに適用して考えれば、
「診断した結果、軽症であった場合には
ある程度自己負担を払ってください」
というように読み取れるわけですが、
そういうこともありかなと、
そういう意味合いでしょうか。

▼焦点を絞るが、「軽症」の定義が難しい。

[勝村久司委員]

全部が全部というふうに、ちょっとぼくは
意味が分からないんですけれども、
不安としてですね、例えば、
母親と子どもと2人だけの家族があると、
「やはり就学の費用が払えないので
ちょっと待ってほしい」
と言っていると、そういう保護者がほかにも
いろんな意味で不安を抱えておられていて、
「そんな心配はいらないのに」と思うことが
あったりとか、「時間外に対応してほしい」
とかいろいろあったりとか......。

一見、非常識に思えることが
実はその家族にとっては
かなり大事な問題だということがあったり、
経済的に困っている人たちがちょっと
イレギュラーな言動を起こされるという
行動に関しても時間外だったり、
「なんでこんなことで
いちいち聞きに来るんだろう」
ということがあったりすることが
あるということがあるような
気がするので、ま、その辺りをこう......、
かなり上から否定......
(ここで遠藤会長が
「ご懸念があるということ?」と尋ねる)

そうですね、だから経済的な負担を......、
経済的に困っている人たちにより
経済的な負担を強いるみたいな制度に
なってしまうんだったら
よくないということです。

[遠藤久夫委員長]

了解いたしました。中島委員、どうぞ。


■「看護師やMSWが『話を聴く』具体策を」
─ 中島委員
 
[中島圭子委員
(日本労働組合総連合会総合政策局長)]

勝村委員の懸念はよく分かっていいる上で、
ということになりますけれども、患者
利用者の側に情報がないためにやはり不安や、
あるいは安易な使い方をしてしまうということが
あるのは事実だと思っております。

やはりすぐに医師数が増えるということでは
ないわけですから、基本的には今ある
限られた貴重な人材をどうやって協力し合って
有効に使うかという観点が
非常に重要ではないかと思います。

私は労働組合ということでございますので、
勤務医さんの......、
これは看護師も含みますけれども、
労働条件の厳しさというのは十二分に
見させていただいておりまして、
特に労働災害で、本当に若い世代の
ドクターたちが過労死をしたり
自殺されているというような状況も、
何件も実際に仕事として扱ってきている
ということがあります。

やはり今の過剰な働き方を放置しておくと、
結局それが患者の安全にもつながる
という観点が必要だと思います。

例えば、どうしても患者の側は不安ですので、
「直接ドクターに話を聞きたい」とか
「会いたい」というのは当然だと思いますが、
例えば看護師さんであるとか、
MSW(医療ソーシャルワーカー)とか、
やはり「話を聴いてほしい」ということも
あると思いますので、なんか具体的な方策を
考えていくということが一番大事だと思います。

▼「医師に代わって看護師らコメディカルが
患者の振り分けをする」という意味での
トリアージを次期改定で評価する方向性は
ほぼ固まっていると言える。

モデルとして挙げられているのは
国立成育医療センターのトリアージシステムだが、
具体的にどう診療報酬に落とし込むかは
まだ議論されていない。

[遠藤久夫委員長]
ありがとうございます。看護師の話が出たので、
ちょっと坂本専門委員、どうぞ。


■「不安を看護師がコーディネートできる」
─ 坂本委員
 
[坂本すが専門委員(日本看護協会副会長)]

論点2(医師の説明への協力)ですが、
私も勝村委員がおっしゃったことが
すごくよく分かります。
スライド27(業務の内容ごとの負担感)を
見ていただきたいと思うのですが、ドクターに
直接すべて行ってしまうと、ドクターが
大変疲弊しているというのは私も病院に
勤務していてよく分かっているんですね。

本当に過労死する......、「先生方いつ
休んでいるんだろう」と思うほど働いています。

そういう意味からすると、このスライドの
これ(負担)をできるだけ取ってあげないと
いけないと思うんです。

その方策をやはり
出さないといけないということと、
この中に看護師というのを考えているのか、
療養生活上の説明とか、
患者の退院先の調整、
ソーシャルワーカーさんも入るんでしょうけど、
こういうものは全部先生方に聞きながらも
含めてですね、やっぱり違う職種に
やってもらわなければ、
なんでもかんでもやっている
ドクターはやっぱり疲弊してしまいますよね。
そういう所を、方策を取るべきだと思います。

▼看護師の権限範囲に関連する。
ところで日本看護協会は以前、
医師の業務負担を軽減する」という理由には
否定的で、むしろ「看護の専門性」という観点から
権限拡大を主張する傾向があったが、
最近は変わったのだろうか。

08年4月に開催された厚労省の
「看護基礎教育のあり方に関する懇談会」で
井部俊子氏(聖路加看護大学学長)は、
「マスコミではよく『白衣の天使』と書きますが、
『白衣の天使』と言われると侮辱されているという
感じがしました」と発言したことをふと思い出した。


それから、論点2の「患者さんや家族が
説明を求めたときに時間外はどうなのか」
という、短絡的にこれ(文章)
を(読み)取るとですね、
やっぱり私は勝村委員がおっしゃるように、
本当に勤務しすぎて患者さんの父親が来て
やっと夕方に時間が空いた時に先生に
お話を聞くということは病院の先生方は
重々承知でその時間を取って
お話を聴いています。

しかしですね、そこに行くまでの過程で、
もう少し何らかの形で
その家族は何が聞きたいのか、
心配されているのかというような第2段階に..。

先生の所に突然行くのではなくて、
いろんな状況で少しコーディネート
できるんじゃないかと思います。
そういうことも含めて不安を取りながら、
ドクターが本当にドクターとしてやらなければ
いけないことはやっぱり、この救急のことも
そうですがやっていただかなければ
いけないと思っています。

そういう意味ではこの27ページを
どのように軽減させていくかということが、
やはりきちっとそれをやっていくのが、
私は......、まずやらなくちゃ
いけないんじゃないかと思っています。


■「形にしないと放埒な社会をつくることになる」
─ 嘉山委員
 
[嘉山孝正委員(山形大学医学部長)]
うちでは論点の2番と3番は
きちんと対応しています。

それはですね、今皆さんがおっしゃったように
医療におけるソフト、医師、看護師の数が
足りないですが、そこは一方的なことを言っても
始まらないので、ある程度、看護の部分で
坂本委員がおっしゃったようにですね、
ある程度の歯止めをかけないと......。

つまり、看護師にしても医師にしても
過労しすぎるとですね、今度は適切な
医療を受ける患者さんの権利を
奪うことになります。
それを一方的に進めていると......。
勝村さんのおっしゃることはもっともです。

例えば、自分がお腹が痛い時にそれが
重症なのか軽症なのか分からない。
だから病院に行くのはいいんですけど、
ただもうちょっと大人になって、
赤ちゃんじゃないんだから。
「このぐらいだったらどうなんだろう」
ということをお互いに
勉強し合うことが必要です。

うちではですね、(論点)3番の軽症の場合、
山形大学の医者はすごく優しいので
ほとんど取ってませんが、
一応8400円取ってます。
取ってるというか、掲げています。
でもほとんど取っていません。

それによって患者さんも皆大変だから、
お互いが思いやりを持つようになりました。
「むやみやたら」というのを患者さんも
考えるし医師も考えるということですが、
2番、3番の論点はきちんとある程度
形にしないと放埒な社会を
つくることになりますので、
ある程度のことはやっていただきたい。

[遠藤久夫委員長]
嘉山委員、ちょっと質問ですが、
8400円取るということをしているわけですが、
軽症」というのをどういう......

[嘉山孝正委員]
すべて各講座で、病気によって違いますので、
各科によって文章化して......。

[遠藤久夫委員長]
「こういう病気であれば」とか、
そういうふうに書いてある? 
なるほどそういうことですか、分かりました。

[嘉山孝正委員]
ですから、
「緊急に命に関係するようなものであれば」
とかですね、外科系であればですね......

[遠藤久夫委員長]
なるほど、分かりました。

[嘉山孝正委員]

あと、インターフェロンなんかですと、
毎日打たなきゃいけない患者さんがいますので、
日曜日でも打たなきゃいけない。
救急にはなっちゃいますけど、
その場合には一銭も取らない。


■「1号と2号、一緒に何か緩和策を」
─ 北村委員
 
[北村光一委員
(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)]

勤務医の働く、大変な論議がずっと進んできまして、
いよいよ最後の場面なんだと思うんですけど、
そこで今、論議されているのが患者さんとの関係、
あるいは話し合いとの関係と勤務医
先生との関係という問題だろうと思います。
これは大変重要な問題だと思います。

例えば、私がこの間経験したのは、
患者さんがずっと待っているわけですが、
時間を決めると遅れたりするので順番だけ決める。
そうすると時間がないから
遅れたという印象は持たない。

その代わり遅れてもきちんと我慢して待つ。
やはり、ですから、先ほど西澤委員から
「1号(支払)側で」とおっしゃられたが、ま、
そうおっしゃらずにですね......。

やはり、お医者さんが患者さんと対話されるので、
1号(支払)、2号(診療)一緒にですね、
何かこう対話策とか、何かこう緩和策とかですね、
考えられないのかなというふうに思っています。

 論点)第3はお金の問題でしょうから、
ちょっとまた別にします。

▼会議終了後のブリーフィング(記者説明)で
佐々木健課長補佐は、「北村委員の意見が
非常に全体的な合意に近かったと思う。
中医協としてドクターの負担感を考えながら
(軽減)できることを考えましょうということ」
と評価した。シナリオ通りか。

ちなみに、同日の基本問題小委員会の議題は
「特定機能病院」「勤務医の負担軽減策」
「明細書」の3項目。
勤務医の負担軽減策」は患者の義務に
かかわる問題で、「明細書」は患者の権利に
かかわる問題とも言えるが、
「医療機関 VS 患者」という二者関係でのみ考えてしまうと、
社会保障の考え方から遠ざかる。

一方、「特定機能病院」を議題にしたことを考えると、
事務局(保険局医療課)は外来縮小策を
論じてほしかったのか。
「特定機能病院は難しい疾患を扱う」という
嘉山委員のプレゼンにも対応する。

とすると、「勤務医の負担軽減策」の論点1~3は
それぞれ議題の3つに対応しているのだろうか。

最近の医療課は議題や論点の示し方が
非常に巧みだが、委員がそれに追い付いていない。
「放り投げて試している」と考えるのは、
やや斜めに見すぎか。
論点の「○○について、どう考えるか」
という文面が、「○○について論ぜよ」
という試験問題に見えて仕方がない。

[遠藤久夫委員長]
ぜひ、そういう議論を深めていただきたいと思います。
ご協力をよろしくお願いします。
 
 

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『ロハスメディカルブログ:2009.11.30、9』


本文でも出てきた、山形大学の場合。

軽症の場合、山形大学の医者はすごく優しいので
ほとんど取ってませんが、一応8400円取ってます。
取ってるというか、掲げています。


というように、時間外軽症患者からは、
8400円とる
ようになっています。
実際に取っている人は少ないようですが、
病院側が軽症患者からは、結構な料金を貰いますよ。
だから、軽症だったら時間外には来ないでね。」

という明確なスタンスを掲げる事によって、
時間外に来る軽症患者の数は減るんですよ。

たしか、半分位に減ったはずです。

勤務医の敵とか味方とか、そういう事を
言っている訳ではないんですよ。

患者さんだって、疲弊した医者になんか
診てもらいたくないでしょ。
でも、時間外に大量の軽症患者が来たら、
医師は疲弊してしまうんですよ。

そうなったら、損をするのは結局は患者さんですから。
そうならないために、
軽症患者時間外には病院にかからないでね」
という「意思表示をする」事が重要だ。
という事ですよ。


西澤委員が言っているように

私たち医師も医療資源だと思ってください。
いかに国民の方々が医療資源を有効に使うか
ということを考えていただきたいと思います。

ここ(論点)に、「患者(や家族)に協力をお願いする」
と書いてありますが違うだろうと思う。
これは国民、患者さん、1号(支払)側が......。
「医療資源の適切化のためにどうしたらいいか」


大事なのは、医療資源は限られているんだから。
どう有効に使うか。
という事なんですよ。

国民に提案していく、という事も、
もちろん大切なんですが。
医療資源を効率よく使えるような
「制度」を作る、という事も重要だと思います・


最終的には、それが多くの患者さんのために
なる事だとおもいますので。
是非、診療報酬でも
時間外での軽症患者の負担増」は、
取入れてもらいたいものですねー。

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