医療現場で忙しいのは、医師だけでなく、
看護師なんかもみんな忙しいです。
病院に入院した人や、家族の人だったら、
たいていわかっていると思います。
医師には医師免許があって、
看護師には看護師の免許。
それに、放射線技師や薬剤師、
いろんな技師の資格もあって。
専門職、と言われる人達は、
その免許をとって働いているわけです。
まあ、当たり前ですわ。
人間の体を扱うのに、なんの資格もいらなかったら
危なくて、任せられないですよね。
放射線や薬を扱うのにも危険が伴いますから。
ちゃんと勉強して資格を持った人に
任せたいですよね、皆さん。
だから、医療現場で働く人の中には、
なんらかの資格を持った人間がたくさんいます。
そいで、その免許がないとやってはいけないよ、
っていう仕事もたくさんあります。
手術や、特殊な技術がいる検査をしたり、
薬や処方をする、っていうのは医師免許がないと
出来ない仕事です。
まあ、当然と言えば当然なんですが。
例えば、眠れない時に飲む、「睡眠薬」。
薬局で売っているやつと、病院で出される薬は、
厳密に言うと違うんですけど。
病気で病院や診療所に行って、
「眠れないので眠り薬ください」
と患者さんが言うと、医者は睡眠薬を処方します。
そいで、「眠れない時に飲んでくださいね」
と言って、患者さんに薬が出されたら。
本人の判断で、睡眠薬を飲みますよね。
一般の人でも。
じゃあ、入院している患者さんがいて、
その患者さんが「眠れない」と言った場合に、
看護師の判断で睡眠薬をあげて、それを飲んでもらう。
この行為って、ダメでしょうかね。
医療の知識がない一般人でも、
眠れない時に自分の判断で眠り薬を飲めるんだから。
看護師の判断で飲ませても良いでしょ。
もちろん、一般人の場合は、
「医師が処方した眠り薬」限定ですけどね。
現在でも、病院に患者さんが入院したら、
医師が「不眠時指示」というのを、事前に書いておいて。
その指示に従って、看護師が睡眠薬を患者にあげる、
という事は行われています。
これ、法律で医師しか処方してはいけない、
って決められているので、入院時に事前に
医師が指示を出している、っていう事なんですけど。
この人は、きっと入院しても眠れるだろうなー。
って医師が最初は思っていたので、
不眠時指示を出し忘れてしまったけど。
でも、やっぱり入院して環境が変わったら、
眠れないので、眠り薬下さい。
という状況になったら。
今の法律では、どんなに夜中でも
医師がたたき起こされて処方しなければならない、
っていう事で決まっています。
でも、こういう場合は、他の患者さん達も
たくさん飲んでいる睡眠薬があるんだから。
経験や技量のある看護師であれば、
その睡眠薬を患者さんに出してあげても良い、
と思いませんか?
もちろん、経験豊富で、技量もあって、
その上できちんとトレーニングを受けた看護師。
っていう限定ですけどね。
なんか、モデル事業っていうので、
「特定看護師」というのが出来て、
今は医師にしか出来ない仕事、って言われている
うちの一部の仕事が「特定看護師」には可能。
という事をやるみたいなんで
これからどうなるか、わかりませんけど、
ちょっと期待してみたいと思います。
「特定看護師」創設、モデル事業実施へ
厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」
(座長=永井良三・東大大学院医学研究科教授)は
2月18日、第10回会合を開き、
同省がこの日示した報告書の素案について協議した。
素案では、看護師の業務範囲を拡大するため、
現行法の医師の「包括的指示」のもと、
侵襲性の高い特定の医行為を担う
「特定看護師(仮称)」を創設することが盛り込まれ、
大筋で了承された。
焦点となっていた「ナースプラクティショナー」
については、特定看護師の評価を踏まえ、今後、
資格化の是非を検討する。
また、「フィジシャン・アシスタント」の導入
に関しても、「引き続き検討することが望まれる」
としている。
同省では、来年度からモデル事業を実施する方針で、
年度内に報告書を取りまとめた後、
大分県立看護科学大など、先行して高度な
看護師を養成している大学院を選定するため、
その要件の作成に着手する。
素案によると、特定看護師の要件は、
▽看護師免許を保有▽看護師としての
一定期間以上の実務経験(例えば5年以上)
▽特定看護師の養成のため、新たに設立する
第三者機関が認定した大学院の修士課程を修了
▽修士課程修了後、第三者機関による
知識・能力の確認及び評価
―の4項目。
認定については、必要とされる専門性に応じて
一定の分野ごとに行い、臨床実践能力を確保する
観点から、一定期間(例えば5年)ごとに
認定を更新すべきとしている。
養成課程を認定する際には、医師などの
実務家教員や実習病院の確保、実践的な
カリキュラムの策定といった指導体制の整備に加え、
質と量の両面で充実した臨床実習が行える
環境に留意すべきとしており、専門職大学院のような
教育機関を想定している。
モデル事業を検証し、特定看護師による医行為の
安全性が評価された場合は、現行の
保健師助産師看護師法を改正し、
特定看護師の医行為を法律上で明確に位置付ける。
一方、日本看護協会が認定する「認定看護師」
については、現在の教育課程(6か月・600時間以上)
を見直した上で、限定的な領域で特定看護師に
位置付ける方向で検討すべきとしている。
それにより、新たな職種の不足など、
制度化に伴う現場の混乱を回避する。
素案では、これまで法律上の「グレーゾーン」
とされてきた業務内容のうち、
特定看護師に期待される特定の医行為を例示した。
特定の医行為は次の通り。
◆検査など
▽患者の重症度の評価や治療の効果判定などのための
身体所見の把握や検査
▽動脈血ガス測定のための採血など、
侵襲性の高い検査の実施
▽エコー、胸部単純エックス線撮影、
CT、MRIなどの実施時期の判断、
読影の補助など(エコーについては実施を含む)
▽IVR時の造影剤の投与、カテーテル挿入時の介助、
検査中・検査後の患者の管理など
◆処置
▽人口呼吸器装着中の患者のウイニング、
気管内挿管、抜管など
▽創部ドレーンの抜去など
▽深部に及ばない創部の切開、縫合などの創傷処置
▽褥瘡の壊死組織のデブリードマンなど
◆患者の状態に応じた薬剤の選択・使用
▽疼痛、発熱、脱水、便通異常、不眠などへの対症療法
▽副作用出現時や症状改善時の薬剤変更・中止
『キャリアブレイン:2010/02/18』
医療崩壊の一因に、「医師の過労」があります。
医師免許がないとできない、
っていう仕事がたくさんあるから。
医師の仕事が増えて、医師が過労になって
医療崩壊が進んでいる、という側面が
非常に大きいですので。
今は医師にしか出来ない仕事の一部を
それ以外の人間がやることにすれば、
医師の負担は軽くなります。
技術的な仕事であれば、それは経験のある
看護師にしか替われないとは思います。
そして、看護師が今やっている仕事でも、
患者さんにご飯を食べさせたり、患者の搬送とか。
そういう事に関しては、看護師以外の職種でも
出来る仕事はたくさんありますから。
看護師の仕事も、一部は他の職種にやってもらう。
そして、病院で人を雇ったら補助金がつくので
病院経営上も得をするようになる。
という事になれば、雇用の問題も
少しは良くなりますよね。
もちろん、そういう事になれば、
お金もかかりますけど。
公共事業で道路を作るのだって、
雇用を生み出すためには、お金がかかる、
っていうのは当たり前ですから。
その結果として、
「診療報酬が増えたからけしからん」
っていうのは、ちょっと違うかな。
と思いますよ。
「医師事務作業補助体制加算」という制度。
これ、その名の通り、医師の事務作業を
手伝う人を雇ったら、報酬を出しますよ。
っていう制度なんですけどね。
今までもこの制度はあったんだけど。
はっきり言って、ないよりはまし、
という程度のものなので、それがあるから
病院経営上も得するからやろうかな。
というレベルではなかったんですよ。
それが、平成22年度の診療報酬改定で、
結構金額が増えたので。
特定看護師を作って、医師の仕事を減らす、
っていうのも悪くはないんですけど。
ストレートに、今は医師がやっている事務作業を
いわゆる医療秘書さんのような人にやってもらう、
という事も、非常に大事だと思います。
ちなみに、skyteam先生のブログに書いてあったけど、
外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事
だそうですよ。
大腸の手術で2週間に入院する場合。
医師の仕事は、2週間で700分(11時間)
のうち、医師時事務作業補助者(医療秘書)に
頼める時間は284分(4時間)もある。
『日本の外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事がある』
という事です。
国際医療福祉大学の武藤先生も
「医師の仕事を事務作業補助体制加算はいい仕組み」
と言っていたようですね。
「特定看護師」や「医師時事務作業補助者」
に医師の仕事を少しでも手伝ってもらって。
今やっている医師の仕事が少しでも減れば、
その分、患者さんの話を聞いたりも出来ますから。
患者の為にもなる事なんで。
こういうのが、これからも続くと良いですね。
看護師なんかもみんな忙しいです。
病院に入院した人や、家族の人だったら、
たいていわかっていると思います。
医師には医師免許があって、
看護師には看護師の免許。
それに、放射線技師や薬剤師、
いろんな技師の資格もあって。
専門職、と言われる人達は、
その免許をとって働いているわけです。
まあ、当たり前ですわ。
人間の体を扱うのに、なんの資格もいらなかったら
危なくて、任せられないですよね。
放射線や薬を扱うのにも危険が伴いますから。
ちゃんと勉強して資格を持った人に
任せたいですよね、皆さん。
だから、医療現場で働く人の中には、
なんらかの資格を持った人間がたくさんいます。
そいで、その免許がないとやってはいけないよ、
っていう仕事もたくさんあります。
手術や、特殊な技術がいる検査をしたり、
薬や処方をする、っていうのは医師免許がないと
出来ない仕事です。
まあ、当然と言えば当然なんですが。
例えば、眠れない時に飲む、「睡眠薬」。
薬局で売っているやつと、病院で出される薬は、
厳密に言うと違うんですけど。
病気で病院や診療所に行って、
「眠れないので眠り薬ください」
と患者さんが言うと、医者は睡眠薬を処方します。
そいで、「眠れない時に飲んでくださいね」
と言って、患者さんに薬が出されたら。
本人の判断で、睡眠薬を飲みますよね。
一般の人でも。
じゃあ、入院している患者さんがいて、
その患者さんが「眠れない」と言った場合に、
看護師の判断で睡眠薬をあげて、それを飲んでもらう。
この行為って、ダメでしょうかね。
医療の知識がない一般人でも、
眠れない時に自分の判断で眠り薬を飲めるんだから。
看護師の判断で飲ませても良いでしょ。
もちろん、一般人の場合は、
「医師が処方した眠り薬」限定ですけどね。
現在でも、病院に患者さんが入院したら、
医師が「不眠時指示」というのを、事前に書いておいて。
その指示に従って、看護師が睡眠薬を患者にあげる、
という事は行われています。
これ、法律で医師しか処方してはいけない、
って決められているので、入院時に事前に
医師が指示を出している、っていう事なんですけど。
この人は、きっと入院しても眠れるだろうなー。
って医師が最初は思っていたので、
不眠時指示を出し忘れてしまったけど。
でも、やっぱり入院して環境が変わったら、
眠れないので、眠り薬下さい。
という状況になったら。
今の法律では、どんなに夜中でも
医師がたたき起こされて処方しなければならない、
っていう事で決まっています。
でも、こういう場合は、他の患者さん達も
たくさん飲んでいる睡眠薬があるんだから。
経験や技量のある看護師であれば、
その睡眠薬を患者さんに出してあげても良い、
と思いませんか?
もちろん、経験豊富で、技量もあって、
その上できちんとトレーニングを受けた看護師。
っていう限定ですけどね。
なんか、モデル事業っていうので、
「特定看護師」というのが出来て、
今は医師にしか出来ない仕事、って言われている
うちの一部の仕事が「特定看護師」には可能。
という事をやるみたいなんで
これからどうなるか、わかりませんけど、
ちょっと期待してみたいと思います。
「特定看護師」創設、モデル事業実施へ
厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」
(座長=永井良三・東大大学院医学研究科教授)は
2月18日、第10回会合を開き、
同省がこの日示した報告書の素案について協議した。
素案では、看護師の業務範囲を拡大するため、
現行法の医師の「包括的指示」のもと、
侵襲性の高い特定の医行為を担う
「特定看護師(仮称)」を創設することが盛り込まれ、
大筋で了承された。
焦点となっていた「ナースプラクティショナー」
については、特定看護師の評価を踏まえ、今後、
資格化の是非を検討する。
また、「フィジシャン・アシスタント」の導入
に関しても、「引き続き検討することが望まれる」
としている。
同省では、来年度からモデル事業を実施する方針で、
年度内に報告書を取りまとめた後、
大分県立看護科学大など、先行して高度な
看護師を養成している大学院を選定するため、
その要件の作成に着手する。
素案によると、特定看護師の要件は、
▽看護師免許を保有▽看護師としての
一定期間以上の実務経験(例えば5年以上)
▽特定看護師の養成のため、新たに設立する
第三者機関が認定した大学院の修士課程を修了
▽修士課程修了後、第三者機関による
知識・能力の確認及び評価
―の4項目。
認定については、必要とされる専門性に応じて
一定の分野ごとに行い、臨床実践能力を確保する
観点から、一定期間(例えば5年)ごとに
認定を更新すべきとしている。
養成課程を認定する際には、医師などの
実務家教員や実習病院の確保、実践的な
カリキュラムの策定といった指導体制の整備に加え、
質と量の両面で充実した臨床実習が行える
環境に留意すべきとしており、専門職大学院のような
教育機関を想定している。
モデル事業を検証し、特定看護師による医行為の
安全性が評価された場合は、現行の
保健師助産師看護師法を改正し、
特定看護師の医行為を法律上で明確に位置付ける。
一方、日本看護協会が認定する「認定看護師」
については、現在の教育課程(6か月・600時間以上)
を見直した上で、限定的な領域で特定看護師に
位置付ける方向で検討すべきとしている。
それにより、新たな職種の不足など、
制度化に伴う現場の混乱を回避する。
素案では、これまで法律上の「グレーゾーン」
とされてきた業務内容のうち、
特定看護師に期待される特定の医行為を例示した。
特定の医行為は次の通り。
◆検査など
▽患者の重症度の評価や治療の効果判定などのための
身体所見の把握や検査
▽動脈血ガス測定のための採血など、
侵襲性の高い検査の実施
▽エコー、胸部単純エックス線撮影、
CT、MRIなどの実施時期の判断、
読影の補助など(エコーについては実施を含む)
▽IVR時の造影剤の投与、カテーテル挿入時の介助、
検査中・検査後の患者の管理など
◆処置
▽人口呼吸器装着中の患者のウイニング、
気管内挿管、抜管など
▽創部ドレーンの抜去など
▽深部に及ばない創部の切開、縫合などの創傷処置
▽褥瘡の壊死組織のデブリードマンなど
◆患者の状態に応じた薬剤の選択・使用
▽疼痛、発熱、脱水、便通異常、不眠などへの対症療法
▽副作用出現時や症状改善時の薬剤変更・中止
『キャリアブレイン:2010/02/18』
医療崩壊の一因に、「医師の過労」があります。
医師免許がないとできない、
っていう仕事がたくさんあるから。
医師の仕事が増えて、医師が過労になって
医療崩壊が進んでいる、という側面が
非常に大きいですので。
今は医師にしか出来ない仕事の一部を
それ以外の人間がやることにすれば、
医師の負担は軽くなります。
技術的な仕事であれば、それは経験のある
看護師にしか替われないとは思います。
そして、看護師が今やっている仕事でも、
患者さんにご飯を食べさせたり、患者の搬送とか。
そういう事に関しては、看護師以外の職種でも
出来る仕事はたくさんありますから。
看護師の仕事も、一部は他の職種にやってもらう。
そして、病院で人を雇ったら補助金がつくので
病院経営上も得をするようになる。
という事になれば、雇用の問題も
少しは良くなりますよね。
もちろん、そういう事になれば、
お金もかかりますけど。
公共事業で道路を作るのだって、
雇用を生み出すためには、お金がかかる、
っていうのは当たり前ですから。
その結果として、
「診療報酬が増えたからけしからん」
っていうのは、ちょっと違うかな。
と思いますよ。
「医師事務作業補助体制加算」という制度。
これ、その名の通り、医師の事務作業を
手伝う人を雇ったら、報酬を出しますよ。
っていう制度なんですけどね。
今までもこの制度はあったんだけど。
はっきり言って、ないよりはまし、
という程度のものなので、それがあるから
病院経営上も得するからやろうかな。
というレベルではなかったんですよ。
それが、平成22年度の診療報酬改定で、
結構金額が増えたので。
特定看護師を作って、医師の仕事を減らす、
っていうのも悪くはないんですけど。
ストレートに、今は医師がやっている事務作業を
いわゆる医療秘書さんのような人にやってもらう、
という事も、非常に大事だと思います。
ちなみに、skyteam先生のブログに書いてあったけど、
外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事
だそうですよ。
大腸の手術で2週間に入院する場合。
医師の仕事は、2週間で700分(11時間)
のうち、医師時事務作業補助者(医療秘書)に
頼める時間は284分(4時間)もある。
『日本の外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事がある』
という事です。
国際医療福祉大学の武藤先生も
「医師の仕事を事務作業補助体制加算はいい仕組み」
と言っていたようですね。
「特定看護師」や「医師時事務作業補助者」
に医師の仕事を少しでも手伝ってもらって。
今やっている医師の仕事が少しでも減れば、
その分、患者さんの話を聞いたりも出来ますから。
患者の為にもなる事なんで。
こういうのが、これからも続くと良いですね。
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病院や診療所に入って、医師から
診察を受けるには当然お金がかかります。
初めて病院(診療所)を受診した場合。
どういう症状がいつからあるのか、
元々どんな病気があるのか、とか。
今、どんな薬を飲んでいるのか、
家族に病気の人がいるのか、とか。
いろんな話を聞かなければいけないので、
定期的に診察に来ている患者よりも、
何倍もの手間がかかります。
もちろん、身体所見を取ったりとか、
どういう検査をしたら良いのか、とか。
そういうのにも、手間がかかりますしね。
だから、初めて病院(診療所)に来た患者は
「初診患者」、何回か定期的に病院(診療所)
に通ってきている患者を「再診患者」
と区別して呼んでいます。
そいで、手間も何倍もかかるので。
初診料は再診料の値段よりも
高く設定してあります。
具体的には、2009年度までは、
初診料は2700円。
2008年度の診療報酬でも
話題になった話なんですけど。
実は、再診料っていうのが、
病院と診療所では値段が違います。
知っている人は知っていますけど。
どっちが高いか、知らない人に聞いたら、
みんな病院の方が高いと思うんでしょうけど。
実は、再診料は「診療所」の方が
「病院」よりも高いんですよ。
病院の中でも、ベッド数が200床未満と
200床以上だと、差があって。
ベッド数が多い病院の方が安くなっています。
そんなのはけしからん。
って事で、再診料は統一しよう、
って事に2008年度の診療報酬改定でも
なってはいたんですが。
開業医中心の団体「日本医師会」
の反対で、前回の改定では診療所の
再診料自体は値段が下がらないで、
病院の再診料だけ、ちょっと上がっています。
2008年までは、200床以上の病院の
再診料は570円だったのが、600円。
診療所の再診料は710円です。
んで、来年度2010年の診療報酬改定でも、
病院と診療所の再診料は統一しよう。
って事で、今までいろいろ話し合いが
行われていたんですけど。
やっと、決まったみたいですね。
診療所も病院も再診料は690円で統一。
だそうです。
再診料690円に
診療所は-20円、病院は+90円
医療機関で2回目以降の外来受診の際にかかる
「再診料」が、4月から病院、診療所とも
690円に統一されることになった。
新年度からの診療報酬改定を検討している
中央社会保険医療協議会
(中医協=厚生労働相の諮問機関)で
2月10日、決着した。
診療所を現在より20円下げ、
病院は90円上げることで、
病院に重点を置く方針に転換した。
再診料は診療所が710円、病院は600円。
これは、診療所が外来、病院が入院
というすみ分けが背景にあるが、
病院勤務医の疲弊が問題化したことで、
病院への配分の是正が
診療報酬改定の焦点の一つになった。
病院への診療報酬を引き上げることで、
救急や高度な医療を担う
病院の財政基盤を手厚くして、
病院勤務医の待遇が
改善されることが期待される。
10日午前の中医協の総会では、
公益代表の委員側が
「財源制約の下で、診療所の再診料を
一定程度下げることで
対応せざるを得ない」と指摘。
「再診料は、診療所にとっては
収入の1割を占める基本料的な性格を
持つことなども考慮」し、690円という
新たな財源が不要なギリギリのラインを示した。
自己負担が3割の現役世代の場合、
1回ごとの再診料は診療所で6円安く、
病院では27円高くなる。
再診料の統一は、昨年末の
診療報酬改定論議の中で決まった。
ただ、診療側の中医協委員が、
診療所分の引き下げに抵抗し、調整は難航。
この日の中医協総会でも、公益側委員の提案に
診療側の委員が抗議していったん退席した。
しかし、710円で統一すると新たに
220億円の財源が必要になることから、
押し切った形だ。
一方、夜間や休日診療に対応したり、
医療費の明細書を無料発行したりする
診療所には再診料に
新たな加算を設けることになった。
「医療崩壊の解消」を掲げる
鳩山政権の誕生により、診療報酬は
10年ぶりにプラス改定される。
ただ、医科分で増額される4800億円の
財源のうち大半を入院に回す方針も
決められたため、外来にあてる財源は
400億円に限られていた。
「asahi.com: 2010年2月10日」
個人的には、病院の再診料が上がった事、
それ自体は良かったな、とは思います。
でも、上がった後でもこの値段って、
安すぎると思いますよ。
他の国を見ても、こんなに安い国はないです。
以前書いた、アメリカと日本で
診療報酬を比較した記事。
「日米医療報酬比較」
これ、2007年の記事なんで、
今とちょっと違いますけど。
日米診療報酬比較
○初診料
<アメリカの診療報酬>
家庭医の場合: 1万2千円
専門医の場合: 3万円から5万円以上
(日本の診療報酬)
研修医でも専門医でも 2700円
○再診料
<アメリカの診療報酬>
8千500円
(日本の診療報酬)
200床未満の病院 570円
200床以上の病院 700円
診療所 710円
と、アメリカと比べて、日本の料金は、
8割引、9割引の値段になっています。
アメリカと比べなくても、
同じ話を聞く「占い師」の値段と比較しても、
変だと思いませんか。
「占い師」も、知識とか経験とかは
必要だとは思いますけど。
何の資格もいらないですよね。
その占いの値段って、1000円とか
良いところだと、5000円とかしますよね。
「医師」は医学部のある大学に入って、
そこで6年勉強して、国家試験に受かって、
「医師免許」を獲得します。
専門的な知識や経験がある医師が、
患者さんと話や診察をするのが、
再診料、初診料なのですが。
再診料は、値上げして690円ですよ。
3割負担なら、207円。
1割負担なら、69円ですよ。
患者さんの負担なんか。
これ、いくらなんでも安すぎませんか?
今まで安かったのを、上げてやったんだから感謝しろ、
って思っている人もいるかもしれませんが。
そもそも、元の値段がべらぼーに
安すぎるのが問題なんですよ。
本来であれば、診療所の再診料も上げて、
病院の再診料は大幅に上げて、
その値段で統一する、というのが
ベストなんだと思います。
まあ、財源の問題もあるんで、
期待はしていませんでしたけどね。
ちなみに、この再診料69点(690円)
という値段は、予想通りです。
2年前は、一時の力はなくなったとはいえ、
日本医師会の力はまだ、そこそこあったんで。
日本医師会が強攻に反対したので、
診療所の再診料引き下げは出来なかったけど。
今回は、「民主党政権」になりましたから。
診療所(開業医、日本医師会側)の再診料を下げる、
っていうのは規定路線です。
そいで、必要な財源を計算すると。
再診料の影響額は総額で約8600億円
(病院約1400億円、診療所約7200億円)で、
1点当たりでは病院約20億円、
診療所約100億円。
です。
再診料を統一した時に必要な額を、
簡単な表にしたのが、これ。
再診料の設定ごとの影響額
○再診料 71点
総額 +220億円
病院 +220億円
診療所 0円
○再診料 70点
総額 +100億円
病院 +200億円
診療所 -100億円
○再診料 69点
総額 -20億円
病院 +180億円
診療所 -200億円
○再診料 66点
総額 -380億円
病院 +120億円
診療所 -500億円
○再診料 60点
総額 -1100億円
病院 0円
診療所 -1100億円
民主党政権は、外来よりも入院の方に
力を入れる、っていう話なんですから。
外来に関する総額は、マイナスになるはず。
せいぜい、プラマイゼロ。
元々、病院の再診料は60点で、
診療所の再診料は71点。
支払側(患者側)の委員は、再診料統一後の点数は、
「単純に言えば、(病院と診療所の)中間の
66点ぐらいと考えている」
と言っていますし。
日本医師会の方は、71点で統一。
と主張しています。
再診料が69点(690円)だと、
再診料 69点
総額 -20億円
病院 +180億円
診療所 -200億円
と、総額はちょっとマイナスになるし。
66点と71点の中間くらい、ですから。
まあ、落とし所としては、ちょうど良いかな。
って事で、だいたい予想通りですよね。
良いか悪いかは別として。
日本医師会は激怒していますけど。
66点とか、下手したらそれ以下になる
って可能性もあったわけですし。
ほどほどで良かったんじゃないですかね。
診察を受けるには当然お金がかかります。
初めて病院(診療所)を受診した場合。
どういう症状がいつからあるのか、
元々どんな病気があるのか、とか。
今、どんな薬を飲んでいるのか、
家族に病気の人がいるのか、とか。
いろんな話を聞かなければいけないので、
定期的に診察に来ている患者よりも、
何倍もの手間がかかります。
もちろん、身体所見を取ったりとか、
どういう検査をしたら良いのか、とか。
そういうのにも、手間がかかりますしね。
だから、初めて病院(診療所)に来た患者は
「初診患者」、何回か定期的に病院(診療所)
に通ってきている患者を「再診患者」
と区別して呼んでいます。
そいで、手間も何倍もかかるので。
初診料は再診料の値段よりも
高く設定してあります。
具体的には、2009年度までは、
初診料は2700円。
2008年度の診療報酬でも
話題になった話なんですけど。
実は、再診料っていうのが、
病院と診療所では値段が違います。
知っている人は知っていますけど。
どっちが高いか、知らない人に聞いたら、
みんな病院の方が高いと思うんでしょうけど。
実は、再診料は「診療所」の方が
「病院」よりも高いんですよ。
病院の中でも、ベッド数が200床未満と
200床以上だと、差があって。
ベッド数が多い病院の方が安くなっています。
そんなのはけしからん。
って事で、再診料は統一しよう、
って事に2008年度の診療報酬改定でも
なってはいたんですが。
開業医中心の団体「日本医師会」
の反対で、前回の改定では診療所の
再診料自体は値段が下がらないで、
病院の再診料だけ、ちょっと上がっています。
2008年までは、200床以上の病院の
再診料は570円だったのが、600円。
診療所の再診料は710円です。
んで、来年度2010年の診療報酬改定でも、
病院と診療所の再診料は統一しよう。
って事で、今までいろいろ話し合いが
行われていたんですけど。
やっと、決まったみたいですね。
診療所も病院も再診料は690円で統一。
だそうです。
再診料690円に
診療所は-20円、病院は+90円
医療機関で2回目以降の外来受診の際にかかる
「再診料」が、4月から病院、診療所とも
690円に統一されることになった。
新年度からの診療報酬改定を検討している
中央社会保険医療協議会
(中医協=厚生労働相の諮問機関)で
2月10日、決着した。
診療所を現在より20円下げ、
病院は90円上げることで、
病院に重点を置く方針に転換した。
再診料は診療所が710円、病院は600円。
これは、診療所が外来、病院が入院
というすみ分けが背景にあるが、
病院勤務医の疲弊が問題化したことで、
病院への配分の是正が
診療報酬改定の焦点の一つになった。
病院への診療報酬を引き上げることで、
救急や高度な医療を担う
病院の財政基盤を手厚くして、
病院勤務医の待遇が
改善されることが期待される。
10日午前の中医協の総会では、
公益代表の委員側が
「財源制約の下で、診療所の再診料を
一定程度下げることで
対応せざるを得ない」と指摘。
「再診料は、診療所にとっては
収入の1割を占める基本料的な性格を
持つことなども考慮」し、690円という
新たな財源が不要なギリギリのラインを示した。
自己負担が3割の現役世代の場合、
1回ごとの再診料は診療所で6円安く、
病院では27円高くなる。
再診料の統一は、昨年末の
診療報酬改定論議の中で決まった。
ただ、診療側の中医協委員が、
診療所分の引き下げに抵抗し、調整は難航。
この日の中医協総会でも、公益側委員の提案に
診療側の委員が抗議していったん退席した。
しかし、710円で統一すると新たに
220億円の財源が必要になることから、
押し切った形だ。
一方、夜間や休日診療に対応したり、
医療費の明細書を無料発行したりする
診療所には再診料に
新たな加算を設けることになった。
「医療崩壊の解消」を掲げる
鳩山政権の誕生により、診療報酬は
10年ぶりにプラス改定される。
ただ、医科分で増額される4800億円の
財源のうち大半を入院に回す方針も
決められたため、外来にあてる財源は
400億円に限られていた。
「asahi.com: 2010年2月10日」
個人的には、病院の再診料が上がった事、
それ自体は良かったな、とは思います。
でも、上がった後でもこの値段って、
安すぎると思いますよ。
他の国を見ても、こんなに安い国はないです。
以前書いた、アメリカと日本で
診療報酬を比較した記事。
「日米医療報酬比較」
これ、2007年の記事なんで、
今とちょっと違いますけど。
日米診療報酬比較
○初診料
<アメリカの診療報酬>
家庭医の場合: 1万2千円
専門医の場合: 3万円から5万円以上
(日本の診療報酬)
研修医でも専門医でも 2700円
○再診料
<アメリカの診療報酬>
8千500円
(日本の診療報酬)
200床未満の病院 570円
200床以上の病院 700円
診療所 710円
と、アメリカと比べて、日本の料金は、
8割引、9割引の値段になっています。
アメリカと比べなくても、
同じ話を聞く「占い師」の値段と比較しても、
変だと思いませんか。
「占い師」も、知識とか経験とかは
必要だとは思いますけど。
何の資格もいらないですよね。
その占いの値段って、1000円とか
良いところだと、5000円とかしますよね。
「医師」は医学部のある大学に入って、
そこで6年勉強して、国家試験に受かって、
「医師免許」を獲得します。
専門的な知識や経験がある医師が、
患者さんと話や診察をするのが、
再診料、初診料なのですが。
再診料は、値上げして690円ですよ。
3割負担なら、207円。
1割負担なら、69円ですよ。
患者さんの負担なんか。
これ、いくらなんでも安すぎませんか?
今まで安かったのを、上げてやったんだから感謝しろ、
って思っている人もいるかもしれませんが。
そもそも、元の値段がべらぼーに
安すぎるのが問題なんですよ。
本来であれば、診療所の再診料も上げて、
病院の再診料は大幅に上げて、
その値段で統一する、というのが
ベストなんだと思います。
まあ、財源の問題もあるんで、
期待はしていませんでしたけどね。
ちなみに、この再診料69点(690円)
という値段は、予想通りです。
2年前は、一時の力はなくなったとはいえ、
日本医師会の力はまだ、そこそこあったんで。
日本医師会が強攻に反対したので、
診療所の再診料引き下げは出来なかったけど。
今回は、「民主党政権」になりましたから。
診療所(開業医、日本医師会側)の再診料を下げる、
っていうのは規定路線です。
そいで、必要な財源を計算すると。
再診料の影響額は総額で約8600億円
(病院約1400億円、診療所約7200億円)で、
1点当たりでは病院約20億円、
診療所約100億円。
です。
再診料を統一した時に必要な額を、
簡単な表にしたのが、これ。
再診料の設定ごとの影響額
○再診料 71点
総額 +220億円
病院 +220億円
診療所 0円
○再診料 70点
総額 +100億円
病院 +200億円
診療所 -100億円
○再診料 69点
総額 -20億円
病院 +180億円
診療所 -200億円
○再診料 66点
総額 -380億円
病院 +120億円
診療所 -500億円
○再診料 60点
総額 -1100億円
病院 0円
診療所 -1100億円
民主党政権は、外来よりも入院の方に
力を入れる、っていう話なんですから。
外来に関する総額は、マイナスになるはず。
せいぜい、プラマイゼロ。
元々、病院の再診料は60点で、
診療所の再診料は71点。
支払側(患者側)の委員は、再診料統一後の点数は、
「単純に言えば、(病院と診療所の)中間の
66点ぐらいと考えている」
と言っていますし。
日本医師会の方は、71点で統一。
と主張しています。
再診料が69点(690円)だと、
再診料 69点
総額 -20億円
病院 +180億円
診療所 -200億円
と、総額はちょっとマイナスになるし。
66点と71点の中間くらい、ですから。
まあ、落とし所としては、ちょうど良いかな。
って事で、だいたい予想通りですよね。
良いか悪いかは別として。
日本医師会は激怒していますけど。
66点とか、下手したらそれ以下になる
って可能性もあったわけですし。
ほどほどで良かったんじゃないですかね。