現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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第3回 医療の未来を考える会
医療関係者だけでなく、一般人や
医療に興味のある人たちが集まる勉強会。
医療の未来を考える会
第三回を迎えましたよー。

毎回、ネームバリューは立派な
偉―い先生を迎えるんじゃなくて、
現場でバリバリ働いている人間の
を聞けるって事で。
以前から評判が良いんですよね、この会。

いよいよ、今週末に行いますよー。
もう、かなりの方が申し込んでいますけど。
今なら、まだぎりぎり間に合いますよ。



医療の未来を考える会 のご案内

昨年、10 月に開催しました
医療の未来を考える会
盛況のうちに終了いたしました。

さて、今回は、3 月20 日に、
メインテーマは病院建築」、
サブテーマ「都市と在宅医療にて開催です。
みなさま、ふるってご参加下さい。


医療の未来を考える会

日時:2010 年3 月20 日(土曜)
午後1 時半~5時

会場:順天堂大学 2号館6階 階段教室
<会場は前回と異なります>

東京都文京区本郷2-1-1 tel03-3813-3111
参加費:1500 円(資料代含む)
受付人数:先着80名様
(医師病院関係者、一般の方も歓迎いたします)



<スケジュール>

開 場:午後1時

■第一部:午後1 時半~

1.都市と在宅医療

700 万人のベビーブーマーが後期高齢者に
なり始める2022 年問題では、
今までとは異なる病院のコンセプトが求められます。

大都市では病床を増やすことができないために
新しい在宅医療の姿が求められます。
今回はお二人の先生から在宅医療
未来について語っていただきます。

講 演:「都市における地域医療のありかた
  ~グループプラクティスと情報共有~」

講 師:舩木良真 先生(三つ葉在宅クリニック)

講 演:「医療崩壊から医療再生へー
キュアからケアへのパラダイムチェンジ」

講 師:中野一司先生(医療法人ナカノ会理事長
ナカノ在宅医療クリニック院長)



■第二部:午後3 時~

2.ワークショップ 「ここが変だよ! 日本の病院建物」


病院の建物は、そこで行われる医療の内容に
直結する重要な役割を果たす施設です。
しかし、現場で働く医療従事者から見ると、
「これ医療のことを考えて設計しているの?」
と感じるような病院の建物も少なくありません。

【参加申込先・方法等】
「第3回 医療の未来を考える会」

にアクセスして「お申し込み」より、お申込み下さい


「第3回 医療の未来を考える会」
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大淀病院事件、医師に過失なし
3年前にマスコミ医師ブログでも
すごーく話題になった「大淀病院事件」。
この民事裁判の地方裁での判決が、
今日出たようですね。

Yahooのトップページにも出ていましたが、
遺族側の請求は棄却。
医師には過失なし、という判決でした。

医学の専門科である、まともな医師であれば、
99%は医師の過失なし、という事件なんで。
刑事事件に関しては、不起訴になった事件です。
民事裁判を起こす権利は誰にでもありますから、
それに関して遺族に何か言うつもりはありませんが。
マスコミの報道に関しては、
もう少し、しっかりやって欲しいですね。

あれだけ、医師叩きをやって、
結果的に奈良南部ではお産が出来る病院
全くなくなってしまった
んですから。

医師過失なし
と大きく報道するべきなのですが。
どうやら、そういう報道姿勢ではないようですね。


「重症患者引き受ける体制を」
=搬送拒否で裁判長付言
-遺族請求は棄却・大阪地裁

2006年、分娩(ぶんべん)の際に脳内出血を起こし、
19の医療機関に受け入れを断られ死亡した
奈良県大淀町の高崎実香さん=当時(32)=の遺族が、
町立病院の担当医の診断ミスが原因として
同町などに約8800万円の損害賠償を求めた
訴訟の判決で、大阪地裁の大島真一裁判長は1日、
医師過失はなかった」として請求を棄却した。

同裁判長はその上で「『救急医療』は名ばかりで、
崩壊の危機にあると評される。
実香さんの死を無駄にしないために、
重症患者をとにかく引き受ける体制づくりが必要だ」
と異例の付言をした。

訴えていたのは夫の晋輔さん(27)ら。
原告側は、実香さんが意識を失った直後に
脳の異変を疑い検査すべきだったと主張したが、
同裁判長は「担当医が緊急事態と判断し、
検査より早期搬送を優先したのは合理的。
病態の進行は急激で、最善を尽くしても
救命できなかった」と述べた。

判決によると、実香さんは06年8月7日深夜、
町立大淀病院で分娩の際、意識を失った。

担当医は陣痛による失神と判断し、
けいれんなどの症状が出たため搬送先を探したが、
満床などの理由で相次いで断られた。

8日、国立循環器病センター(大阪府)が
受け入れ、脳内出血が判明。
帝王切開で出産したが、実香さんは
16日に死亡した。

大淀病院の西浦公章院長の話 
さまざまな観点から審理が尽くされた
結果であると受け止める。
今後病院として医療体制の充実に努力していく。
 

「2010年3月1日:yahooヘッドライン」


報道だけでは、はっきりわからないんですが。
この裁判を傍聴しに行った、たまり(ょ)さんが、
傍聴メモを頼りにブログをアップしてくれましたよ。

「大淀町裁判に行ってきました(その2)」


今回の判決だけでなく、最初から最後まで
ずーっと傍聴を続け、ブログでその経過を
報告してくれた方の文章なので。
非常に信頼性が高いと思います。

たまり(ょ)さんのブログ
「お決まりの日々?」


大淀病院事件」だけでなく、
どの裁判でも、最も重要なのは「内容」です。
当たり前ですよね。

具体的には、
1)主文
2)理由
1.事案の概要
2.臨床経過
3.争点に対する判断
 ①臨床経過
 ②大淀病院医師の過失
 ③因果関係
4)結論
5)付言


のうちの、
3.争点に対する判断
 ①臨床経過
 ②大淀病院医師の過失
 ③因果関係
4)結論


の部分ですよ、どう考えても。

たまり(ょ)さんのブログ
から引用させていただくと。


損害賠償請求事件(大淀町事件)
平成19年(ワ)第5886号 の判決文です。

傍聴メモから記憶を頼りに、言葉を埋めているので、
原文とは相違があると思います。
聞き取れていないところもあります。
________________________________

1)主文
1.原告らの各請求は棄却する。
2.訴訟費用は原告負担とする。


3.争点に対する判断
 ①臨床経過
 ②大淀病院医師の過失
 ③因果関係


①臨床経過
・8日0:00頃、突然の頭痛、嘔吐、
血圧上昇があった。

 →この時点で激しい出血が
右脳にあったと認めることができる

・0:14頃、突然の意識消失。
刺激しても意識回復しない。

 →この時点でかなりの量の出血が中脳まで。
脳ヘルニアが進行している状態と考える。

・1:37頃、痙攣発作
 →除脳硬直であると考えられる。
したがって、この時点で、
中脳・橋が両側性に傷害されていることになる。

・1:50頃、瞳孔散大、対光反射:右消失、左わずか 

 →右側脳室のヘルニアは完成、
左側脳室のヘルニアは進行中だが、
完成していない、と考えられる。

・2:00頃、瞳孔散大に加え、過換気で
呼吸障害も起こっていると考えられる。
このような状態では、脳ヘルニアの進行は
通常、非可逆的である。

救命不可能とはいえないが、
午前0:00頃の出血で、
2:00頃には瞳孔散大であった
M香さんの病態の進行は急激であり、
2:00頃から数十分以内に開頭手術を
行わないと救命不可能である。


③因果関係

このようにM医師に過失を認めることはできない。

しかし、M医師らがもっとも適切な
処置を取れたと仮定して、因果関係を検討する。

・0:14頃に、脳内出血の診断は無理なので、
経過観察としたことは相応。

・心因性意識消失は30分以内なので、
0:14頃から30分経過した時点で再び診察し、
意識が戻っていないことから、
脳に何らかの異常が生じていると判断し、
速やかに搬送先を探し始めるというのが、
大淀病院が取りえた最善の措置である。

・0:14から30分余後の0:50頃に
搬送先を探し始めたと仮定すると、
ここから先は、全く仮定の話であるが、
M医師は奈良県立医大に電話したと思われる。

・さらに、奈良県立医大にその時点で、
たまたま受け入れ可能であったと仮定する。
その場合直ちに搬送準備を始めても、
搬送には30分程度はかかり、
救急車の出動要請もあるので、
奈良県立医大到着は1:30頃になると考えられる。

・人的物的設備が整った国循でも手
術開始まで2時間かかっているのだから、
奈良県立医大でもこの程度の準備時間は
必要で、手術開始は3:30頃になったと考えられる。

・しかし、M香さんの病態の進行は急激であり、
2:00頃から数十分以内に開頭手術を
行わないと救命は不可能だったのだから、
3:30に緊急OPをしても救命の
可能性はきわめて低いと考えられる。

したがって、M医師らによって
想定できる最善のことをしても、
M香さんの救命はできなかったといえる。


4)結論

よって、原告らの各請求を棄却することとし、
主文の通りとする。


「大淀町裁判に行ってきました(その2)」


この部分ですよ。
詳細に経過を書いてありますし。
それに関して、かなり具体的に検討されていて、
ほとんどその通り
だと思います。

結果、医師に過失はなかった」
と言っている訳ですから。

その後の 
5)付言
というのは、その名の通り。
あくまで、ちょっと付け加えた事
っていう事なんで。
本論に比べたら、重要度はかなり落ちます。

しかも、これって一般論ですから。
国の医療制度とか、そういう問題ですからね。
あくまでも、裁判官の思いですし。

客観的な事実。
具体的に、詳細に事実を検討した内容。
そして、医師には過失はなかった。

という事をメインに報道すべきですよ。
絶対に。

おまけの「付言」をメインにしてる場合ではありません。

過失のない医師を不当に叩いて、
その結果、奈良の南部ではお産が出来る
病院がなくなってしまった。
その原因はマスコミである。

という責任を持ってもらいたいものですね。
マスコミには。

そういう考えが少しでもあれば、
あの時の医師叩きは不当だったんだ
という思いが少しでもあれば。
「奈良大淀病院事件、医師に過失なし」
というタイトルになるべきだと思うんですけどねー。



奈良大淀病院事件に関しては、
産婦人科医の、僻地の産科医先生のブログ
「産科医療のこれから」

と、今回紹介させていただいた、
たまりょさんのブログ
「お決まりの日々?」
で、以前から、
かなり詳細に書かれています。

今回も、医学鑑定閲覧結果に関して、
「大淀事件!判決内容概要!」
に書いてありますので。
専門的な話に興味がある人は、
こちらも読んで見てくださいね!


ちなみに、私は循環器内科医で
専門科ではないんですが。
私も大淀病院事件に関しては、
かなり力を入れて記事を書いていたので。
もし良かったら、これらの記事も読んでね!
一般の人が読んでもわかるように、
わかりやすい言葉で書いているんで。


「奈良の産婦人科医」
「奈良の産婦人科医2」
「奈良の産科医、詳細1」
「奈良の産科医 詳細2」
「奈良の産科医 私見」
「大淀病院、分娩中止。マスコミを訴えろ!」
「奈良、大淀病院でお産中止2」
「医師の秘密漏示」
「大淀病院事件、ネットで詳細に2」
「大淀病院、専門家(神経内科医)の意見」
「大淀病院、脳外科的考察」

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