現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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加古川、心筋梗塞事件2
「加古川、心筋梗塞事件」の記事の続きです。
まだ読んでいない人は、こちらを先に読んでね!

この記事のコメント欄に、内部情報の話が届いたんですが。
そちらに関しては、もう少しまとまってから
記事にしようと思っているので。
もうちょっと待ってね!

今日は、あくまでもこの新聞記事からわかる範囲で、
心筋梗塞という病気、一般論に関して話していきます。

まずは、前の記事の復習。

ある日曜日に、患者が歩いて病院に来たんです。
で、いろいろ検査して、心筋梗塞だろう、と判断した。
その病院では、最新のカテーテル治療
(経皮的冠動脈再建術:PCI)
ができないので。
それができる専門の病院に搬送しようと思ったのですが。
それまでに、70分の時間がかかって、
残念ながら、患者は亡くなってしまったんです。

それで、患者側が医療裁判を起こした。
で、神戸地裁では、70分搬送が遅れて、
それで亡くなったのだから、医療ミスだ。

って事で、医師側が敗訴した、という事件です。

すごく重症心筋梗塞患者の場合。
最新のカテーテル治療(経皮的冠動脈再建術:PCI)
を行っても亡くなった可能性が高いですし。
ましてや、70分早いだけで、
助かったって根拠は全然ないのに。
70分搬送が早ければ、90%は助かった。
って判決はおかしい。
という話でした。


前回は、予備校生と大学受験の例えをあげて、
よりわかりやすい話をしたのですが。

私、一応、「やぶ医師」とはいえ、
循環器内科が専門なもので。
新聞記事では詳細はわからないんですが、
今回の事件の経過と、一般的な心筋梗塞治療
そして、それにかかる時間なんかについて、
お話しをしていきたいと思います。

あくまでも、新聞記事をベースにした推測と、
一般論
ですので、そこらへんはご了承下さい。


おおざっぱに、事件の経過をまとめると。

2003年3月30日(日)

12:15pm 来院
12:40pm 心筋梗塞と診断
13:50pm 転送を要請
15:35pm  死亡


って事です。

日曜日に、患者歩いて病院に来たんです。
日曜日には普通、病院が開いていませんから。
外来もやってないし、外来についている
看護師もいないんです。

まずは、守衛さんが出て、患者は保険証を出して。
以前にその病院を受診した事があれば、
カルテを探して倉庫から持ってくるし。
なければ、新しく作らなければならないんです。

そして、何故病院に来たのか。
どんな症状なのか、持病はあるか、
飲んでいる薬はあるか、等。
そういった事を看護師が、ざっと聞いて。
その後、医師の診察が始まります。

ずーっと外来にかかって、何回も自分で診ている患者なら。
今までの経過をだいたい把握していますから。
話を聞くのに、そんなに時間はかかりませんけど。

初めて診た患者の場合は、詳細に病歴を取って、
どんな症状があるのかを聞かなければなりませんから。
普通、10分かそこらでしょうかね、話を聞くの。
そして、胸の音を聞いたり、血圧を測ったり。
そういった身体所見を取ります。
その後、必要であれば、検査をします。

この患者の場合。
新聞記事では、

>03年3月30日、 自宅で心筋梗塞の症状が出たため、

って書いていますけど。
前から私が言っているように、患者
「私は心筋梗塞です」
ってをつけて来るわけじゃないんですよ。

いろんな症状があって、話を聞いて。
診察をして。
必要であれば、検査をして。
それで、「あ、心筋梗塞の可能性が高いな。」
って、診断する訳ですよ。
しかも、この検査をすればすぐに、100%診断がつく
って検査はないんですよ、普通。

いろんな症状とか、検査とかを総合的に判断して。
それで、この病気の「可能性が高いな。」
って診断するんですよ。


心筋梗塞の症状っていうのは、
前回の記事でも書きましたが。
普通は、「胸が痛い」、って症状です。
でも、みんな同じ様な痛みではないし。
人によっては、みぞおちが痛い、胃が痛い。
左肩が痛い、顎が痛い、歯が痛い

とか、痛みはないが、重苦しい感じとか。

ホントに、人それぞれなんですよ。
心不全があれば、息が苦しいとかもあるし。

で、今回の経過なんですが。

12:15pm 来院
12:40pm 心筋梗塞と診断


患者病院に着いてから診断をするまでに、
25分しかかかっていませんね。
これは、すごく早い方だと思います。

普通、患者の話を聞いて診察するのに、10-15分
それで、心筋梗塞を疑って、「心電図」を取るんです。
この検査、平日の昼だったら、
検査室に行って、心電図をとって、
それで診察室に帰って来るまでに、
普通は30分―1時間位かかります。

たまたま日曜日で、救急外来だったから、
5分か10分か、その位で検査できたんでしょうね。

患者病院に来て、守衛がカルテを出すか、作って。
看護師が話を聞いて。
医者が話を聞いて、心電図を取って、
心電図の所見を読んで。
それで合計25分

これ、はっきり言って、最速です。
循環器内科医が診ても、これ以上の早さでは
診断できませんから。
他の科の先生が、このスピードで
心筋梗塞と診断できれば、かなりのもんです。

循環器内科医が当直医で。
救急車で胸痛の患者が来る、って事前にわかっていれば。
最初から、救急外来に心電図の機械を置いておいて。
患者が来た直後に心電図の検査をして。
同時に話を聞いて、って同時並行
検査とかを進めていけば、10分くらい
診断できる事も、場合によってはありますけど。
外来に歩いてきた患者の場合。
これ以上のスピードで診断するのは、まず無理です。

で、上でも言いましたけど。
100%の精度で診断できる検査」、って。
基本的にはありませんから。
ましてや、この当直医は循環器内科医じゃないので、
心電図1枚で、100%心筋梗塞と診断する、
っていうのは、基本的には無理があります。

だから、それ以外にも、採血の検査をしますね、普通。
どうせ、心筋梗塞の治療で、点滴をするので。
点滴ルートっていうのを取りますから。
その時に、一緒に採血をする事になります。

で、心筋梗塞治療をするわけですが。
心筋梗塞治療って、おおざっぱに、まずは安静
そして、点滴酸素です。

循環器内科医なら、それが専門だから。
心筋梗塞の時に、どの位の体格、年齢ならば、
どんな点滴をどの位の量、どの位のスピードで
使えばよいのか、ってのはすぐに出ますから。
数分で、指示を出して。
そいで、看護師が点滴のルートを取って、
点滴、注射の薬を作って、酸素やモニターをつけて、
って所まで10-15分くらいでしょうけど。

他の科の先生が、そのスピードで
適切な指示を出すのは、無理
です。
使い慣れていない薬であれば。
適当に指示を出すわけにはいきませんから。
薬の本を見て、適切な薬、量を調節して。
薬も、一つだけじゃなく、二つ、三つ使う事もあるので。
そういうのを全部調べて
それぞれ、順に指示を出す訳ですから。
もっと時間がかかるのは、当たり前です。
看護師がそういうのに慣れていなくて、
手間取っていれば、もっとかかりますしね。

そして、適切な治療を行って、一段落ついたら
もう一回くらい、患者の話を聞きますかね。
25分心筋梗塞の可能性が高い、
って判断をしていますから。
おそらく、ざーっとしか患者の話を聞いないでしょう。

もっと詳しく、いつからどういう症状があったのか。
それはずーっと続いているのか、
前に同じ様な痛みがなかったか。
他に病気はないか、薬は飲んでないか。
そういった、細かい話患者から聞きますね、普通。

そして、その後、患者患者の家族に話しをします。

「胸痛があって、心電図の検査をしたら、
心筋梗塞という、死ぬかもしれない非常に
重篤な病気の可能性が高い。
この病院では、カテーテル治療
(経皮的冠動脈再建術:PCI)はできないので。
採血の結果を見て、心筋梗塞と診断できれば、
他の病院に救急車で転院してもらう。」


そんな感じでしょうかね、多分。
死ぬかもしれない、非常に恐ろしい病気の
説明
をするんだから。
1分とかでは、終わりませんよね、普通。
最低でも、5分か10分はかかります。

そして、その話をしてから、搬送先病院を決めます。
アルバイトで来た病院ですから。
心筋梗塞循環器疾患で、緊急で受け入れれくれそうな病院
どこかとか、そういうのは詳しくないでしょうから。
その病院の看護師とかに相談して決めますよね、
その日の当番病院がどこか、とかも調べるでしょう。

こういうのを聞いたり調べたりするのに、5-10分位でしょうか。


まとめると。

点滴のルート取り、採血、治療  
循環器内科医  10-15分
その他の科の医師  20-30分

追加で患者の話を聞く
10分

患者患者の家族に、病気の説明
10分

患者の搬送先を調べる
5-10分

で、合計で1時間位でしょうか

これって、あくまで最速の場合ですから。
アルバイトで来ている他の病院だし。
どの薬が、この病院に置いてあるか、
とかもわからないわけだし。

家族への説明に、もっと時間がかかったり。
専門ではないので、心電図の所見を読むのに、
もっと時間がかかったりとか。
いろんな要素があるので。

今回の場合、70分かかっていますけど。
時間に関しては、平均的な時間だと思いますね、私は。

しかも、普通、日曜日採血したら。
結果が出るのに、1時間くらいかかりますから。
これ以上のスピードで行っても、
どうせ採血の結果を待つのであれば、
あまり変わらない
と思いますけどね。


循環器内科医であれば、症状心電図の所見
を見ただけで、心筋梗塞可能性が
非常に高い
から、採血の結果を見ずに
他の病院に送ろう。
って事になるかもしれませんけど。
他の科の医師に、それを求めるのは
ちょっと酷
だと思いますよ、私は。

循環器内科医でも、心電図の所見が
典型的ではない場合
採血の結果を見て、どうするか決める
って事もよくありますからね。


この裁判官が問題にしているのは。

12:40pm 心筋梗塞と診断
13:50pm 転送を要請


という、心筋梗塞診断してから、
他の病院に転送するまでの時間の事ですけど。

一番の問題点は、

12:40pm 心筋梗塞と診断

これが、「確定診断」ではない、って点ですね。

循環器内科医ではない医師が、心電図1枚
心筋梗塞を診断するのは、普通は無理ですから。
この段階では、あくまでも
心筋梗塞可能性が高いだろうな
って事なんですよ。

時間経過からして、12:40pmの段階では、
おそらく採血の結果は出ていませんから。
あくまでも、「心電図1枚の結果」です。

この時点から、70分遅れたのでおかしい
って話は、ないでしょ、どう考えても。

その70分の中には、患者患者の家族に
話をする時間
も含まれているんですよ。

もし、この裁判官が言うとおりやるとすると。

循環器内科医ではない医者が、
心電図1枚取って、心筋梗塞を疑った。
そしたら、採血もせず、治療もせず。
患者患者の家族に話しもせずに、
他の病院に勝手に転送する。


って事ですか。

それこそ、そっちの方が問題ありませんか。
心筋梗塞と診断したのに、治療をしていない
患者や家族に話もせず、勝手に他の病院に送った
って事になりますよね。

それで良いんですか?
そうじゃないと、裁判で負けるって事ですか。

循環器内科医ではない医者が
心筋梗塞、って診断を心電図1枚でしろ。
って事自体にも無理がありますしね。

今回の事件の場合。
裁判官が問題にしているのは、
70分搬送が遅れた」、って事のみですので。
おそらく、治療そのものは適切だったのだと思います。

その70分の中身を、よく考えて、
判決を出してもらいたいものですね。


心筋梗塞になりたくなかったら、
これを読んで生活習慣病を予防してね!

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この記事へのコメント
We need the new court procedure !
4/8の「医療裁判カンファレンス鑑定」の記事でみんなでディスカッションしていた仕組みが早急に必要なようですね。
少し前の記事を持ち出して恐縮ですけれど昨年11/1の「奈良の産科医 私見」の記事(読まれてない方は素晴らしいエントリーなので読まれてみると良いと思います)も全体のフローが解りやすーく説明して戴きましたが今回もポヤーンのエビでも全体像が解りました。
前回コメでss先生もこの先生の処置は迅速ですばらしいとおっしゃってますものね。頑張った先生がお気の毒です。患者さんを助けたいと思わない先生はいないのにグスッ。
PCIって循環器科のある病院ならどこでも出来るのですか?でもなかった時代は”安静”だけでって…心臓の一大事にも先ず安静って、昔ながらの安静は大事なんだな滋養があるんだなってびっくりしましたw(゚o゚)w
エビ[URL] 2007/04/22(日) 23:59 [EDIT]
結局は……
Dr.I様

 今回の判決、誰にでもある(生活習慣等の要因でなりやすいなりにくいはありますが)「心筋梗塞で死亡する」というリスクを、全て医師の責任にしているだけですよね。遺族の誰かをうらみたくなる気持ちは良くわかりますが、結局、最善を尽くしても「どうにもならない」ことを全て「医師が悪い!」と押し付けているわけで、それこそ何か異変が起こると「ゴル○ムの仕業だ!」と決め付ける某仮面ラ○ダーと同じメンタリティーなのだと思います。
 そうしたメンタリティーで裁判をされると困るのですが、「大岡越前シンドローム」に罹患している裁判官に言っても仕方ないでしょうか(苦笑)。
Lich[URL] 2007/04/23(月) 05:36 [EDIT]
ふむふむ・・。
その節はブログ、レポート紹介有難うございます。
今日日記にお邪魔させて頂きました。
いやあ、いつも面白いっすねえ。
私もこういう話を聞く都度、
こういった裁判のように、非常に物理的でない、論理的でない、ただ現場を知らない人が下した判決が、マスコミさんの手によって、さらに嫌な方向に加工され、世間に向けて報道されたりする度、自分がそういう業界で頑張る事がアホらしくなりますね。
基本的に最近のTVでは、「こんな病院に行くな」的なひどいやり口の病院を紹介をしている事が多い中で、今回の内容を知らない人が見たら、同じようにヒドイ病院と考えるんでしょうねえ。
かくいう私もDr.I様の、このお話を聞いてなければ、(診断までにかかる時間、必要な検査内容などは循環器方面はまるで知らないので)、マスコミが悪く言えば、自分も何となく悪い印象を持ったに違いないです。
現場をしらないばっかりに・・。
気をつけよう・・。



Matsu[URL] 2007/04/23(月) 13:06 [EDIT]
無知が・・・
はじめましてコメントさせて頂きます。
いつも 勉強させていただいています。
情報が多すぎて、一般人は整理出来ないです。
こ患者本人は、歩いてではあっても、日曜に救急外来を受診したって事は
『ちょっと、危ない感じ』を持っていらしたと思うのです
でも、家族は暫く立って落ち着いて
『歩いて行って、なんで死んで帰って来たんだ』って
考えちゃっただと思ます。
まわり一般人もきっと『そうよおかしい』って同意したから、訴訟を起こしたんだと思うのです
いくら、医師が一生懸命に治療や転送の手配をしているのを見ていても
所詮一般人には解りません
ようするに、無知なんです。
医療が進歩した分 理解なんて本当のところ無理です。
医師&患者本人が最大の被害者ですね。
そう考えると、医療に関しては、
もうそろそろ単純な犯人探しはやめてほしいと思います
もっと、違う考え方持てないのでしょうか?

haremi[URL] 2007/04/23(月) 16:54 [EDIT]
そうですよね
Mastu様

 都合の悪い情報を流さないマスコミは、もはや信頼に値しないですよねぇ。このブログのような「正確な情報」を伝え下さるところは貴重だと思います。

haremi様

>いくら、医師が一生懸命に治療や転送の手配をしてい
>るのを見ていても
>所詮一般人には解りません
>ようするに、無知なんです。
>医療が進歩した分 理解なんて本当のところ無理で
>す。
>医師&患者本人が最大の被害者ですね。

 こうした「情報格差」による「不幸な現実」を改善するためが「マスコミの意義」だと思うんですが、最近のマスコミは……(嘆息)

>そう考えると、医療に関しては、
>もうそろそろ単純な犯人探しはやめてほしいと思います
>もっと、違う考え方持てないのでしょうか?

 基本的に、日本に存在する自分自身を「正義の味方」と自認し、「どうにもならない現実」に対して「必ず責められるべき責任者がおり、それを裁くべきである」という考え方(私は勝手に「水戸黄門シンドローム」「暴れん坊将軍シンドローム」「大岡越前シンドローム」と呼んでるっす)が改善しない限り「不毛な犯人探し」は続くでしょうねぇ。むなしい話ですね(嘆息)。


Lich[URL] 2007/04/23(月) 20:35 [EDIT]
>エビさん
PCIは、心臓を撮すことができる血管造影室がある施設で、カテーテル検査のできる循環器内科医が3人以上いる施設じゃないと、普通無理ですね。
しかも、日曜日となると、普通はもっと大きい規模の病院じゃないとできません。

Dr. I[URL] 2007/04/23(月) 20:56 [EDIT]
>Lichさん
そうなんですよね。
死んだら全部医者のせい、って事にしたいだけのようですね、この判決。
Dr. I[URL] 2007/04/23(月) 20:58 [EDIT]
>Matsuさん
医療現場がわからないのは、しょうがないって事もあるんですが。
わかってもいないのに、さもわかっているかのように、マスコミを通して言う、ってのは絶対に許せません。
Dr. I[URL] 2007/04/23(月) 20:59 [EDIT]
>haremiさん
はじめまして。
たしかに、元気に歩いて病院に来たのに、なんでだ。
って思う家族の気持ちも、わからなくはないですよ。
でも、そういう病気だってあるし、家で突然死する事もあれば、病院内で突然死する事もあるんですよ。
病気なんですから。

それを医者のせいに、って考えは間違っています。
Dr. I[URL] 2007/04/23(月) 21:01 [EDIT]
そうです!!
こんばんは。
只今、残業中です(もちろん、医師ではありません・・・笑)
そうです! お医者さんのせいじゃないですよ~
元々の、病気の原因を考えたら本人の場合が多いでしょうし、
『病名』と『死』の関係は、ある様な無い様な・・・もので ケースバイケース。
かなり重度の心臓疾患を持ていた祖母ですが
90歳までいきました。 
80歳までは結構普通に元気でした。
(担当の先生も驚いてました)
祖母の死は~人の寿命ってそんなもん~って教えてくれました
まじめな人(医師と& 患者)が損をしない医療って、これからの日本では難しい事なんでしょうか?
haremi[URL] 2007/04/23(月) 21:59 [EDIT]
それは……
haremi様

>まじめな人(医師と& 患者)が損をしない医療って、こ
>れからの日本では難しい事なんでしょうか?

 政府が「医師の数」「医療費」を減らし、「医師を含めた医療関係者のがんばりに頼る」政策を取り続け、裁判所が「過剰に(さらには言うと全く責任がないケースでも)病院・医師の責任を追及する」判決を出し続け、マスコミが売らんがために「医師を続ける」限り、難しいを通り過ぎて「不可能」だと思います(嘆息)
Lich[URL] 2007/04/23(月) 22:34 [EDIT]
>haremiさん
病気なんだから、死ぬこともあるんですよね、残念ですけど。
なんでそれがわかんないか、不思議です。
Dr. I[URL] 2007/04/23(月) 23:50 [EDIT]
いや~
この先生、循環器が専門じゃなかったんですね。それなのにこの迅速で正確な対応。パーフェクトじゃないですか?ホント。感服します。
もし僕が当直していたら。。。心電図させとってないかもしれないし、仮にとっていたとしても心電図が読める自信ないし。。。

これで裁判に負けるんだったら、もう、医者やっとられんですわッ!
ss[URL] 2007/04/23(月) 23:51 [EDIT]
>ss先生
この病院には、循環器内科、ないんですよ。
かなり早い処置ですね、この先生。
ホント、やってられないですよー。
Dr. I[URL] 2007/04/24(火) 00:15 [EDIT]
素晴らしい解説です
古い事件ですが、奈良救急事件の判決文を検討した事がありました。有名な判決で「救急当番の担当医は救急専門の医師と同等の技量が必要とされる」とされ、その事件では担当医が心嚢穿刺が出来なかった事が敗訴の主因となっています。

また神奈川帝王切開賠償訴訟も想起されます。胎児仮死の徴候が現れてから1時間16分でc/sから娩出したら「遅すぎる」と断罪された事件です。

当時でなくとも現在の日本の病院でもこれ以上の対応が出来るところはごく限られており、また事件発生当時の病院の体制もそれがギリギリであったのに、「医療慣行は言い訳にならない」と断罪されています。

裁判所が求める医療水準は、その分野の最高水準の医師が診察に当たり、これまた最高水準の設備・人員で治療を行なうものです。幾分は割り引くかもしれませんが、それでもそれを満たす医療施設は数えるほどです。

訴訟は民事ですから司法の原則として当事者間に限定された問題とはされますが、実際は広く引用されます。なんと言っても国権の最高機関の決定ですし、司法決定された事を尊重するのは法治国家の基本です。

だから司法決定で指摘する不備は、明らかなミス、怠慢、出来ることなのにわざとしていなかった事にされるべきであり、指摘する事により「改善できる事」であらねばならないと考えています。

今回の事件も日本中のほとんどの病院でこれ以上の対応が出来ないのであれば、司法決定に粛々と従い、救急専門医と同等の能力を持たない者の当番や、あらゆる分野の専門医の迅速なバックアップが行なわれない病院の救急医療中止を行なわなければなりません。

医師の使命感による「オレがなんとかしてやろう」は、現在の社会ではなんの意味も持たなくなった事の象徴の一つであると考えています。
Yosyan[URL] 2007/04/24(火) 08:32 [EDIT]
はじめまして
はじめましてコメントさせて頂きますね。

私も健康について勉強してブログ作り始めたんですが、勉強すればするほど難しい・・・
偶然こちらのブログに来ました
勉強になります
これからも勉強させて頂きます。
ひとみ[URL] 2007/04/24(火) 13:17 [EDIT]
本当にひどいですね……
Yosyan様

>当時でなくとも現在の日本の病院でもこれ以上の対応
>が出来るところはごく限られており、また事件発生当時の
>病院の体制もそれがギリギリであったのに、「医療慣行は
>言い訳にならない」と断罪されています。

>裁判所が求める医療水準は、その分野の最高水準の
>医師が診察に当たり、これまた最高水準の設備・人員
>で治療を行なうものです。幾分は割り引くかもしれません
>が、それでもそれを満たす医療施設は数えるほどです。

 結局、裁判所は「コストパフォーマンスを無視してでも理想的な環境を整えられない病院は救急医療をしてはいけない」って言ってる訳ですね。まあ、裁判所は「それによって生じる結果」(救急医療が事実上提供されなくなる)について責任を持っているわけではないですから気楽に判決を出せますよね(ただし、裁判所が「現行法の想定がそうである」と考えたなら話は別ですが。そうであるならば、厚生労働省が「適切な医療を提供できる」よう、責任を持って新法案を国会提出するべきであることになるわけですが)。

>訴訟は民事ですから司法の原則として当事者間に限
>定された問題とはされますが、実際は広く引用されま
>す。なんと言っても国権の最高機関の決定ですし、司
>法決定された事を尊重するのは法治国家の基本です。

 そうですよね。日本の法体系が、いくら「判例は法源にあらず」としているからと言って、気楽に「厳しすぎる」判決を出すのは勘弁して欲しいですね。

>だから司法決定で指摘する不備は、明らかなミス、怠
>慢、出来ることなのにわざとしていなかった事にされるべき
>であり、指摘する事により「改善できる事」であらねばな
>らないと考えています。

 そうですよね。少なくとも「明確に法で定められている」範囲を超える認定を「恣意的に」行うのは問題ですよね。

>今回の事件も日本中のほとんどの病院でこれ以上の対
>応が出来ないのであれば、司法決定に粛々と従い、救
>急専門医と同等の能力を持たない者の当番や、あらゆ
>る分野の専門医の迅速なバックアップが行なわれない病
>院の救急医療中止を行なわなければなりません。

 そうしたことがどのような結果をもたらすのか……「裁判所は法の定めるところを判断する」ところで「行政上の配慮をするところ」ではないわけですが、それにしても「社会的配慮に欠ける」判決ですよね。これで「救急医療」が崩壊したとき、責任は誰が取るのでしょうか……。

>医師の使命感による「オレがなんとかしてやろう」は、現
>在の社会ではなんの意味も持たなくなった事の象徴の
>一つであると考えています。

 医師の方々に限らず、「使命感と志を持って努力する」方々を「市場経済」を前提として「効率化」の名の下に切り捨てる政策を政府た取り続ける限り、「社会を支えるシステム」が崩壊するのは目に見えているのですが……どうすればいいのでしょうか。
Lich[URL] 2007/04/24(火) 19:13 [EDIT]
>Yosyan先生
あくまで、推測ですけどね。
でも、まあ、時間経過からすると、こんなもんだろう、ってところです。
今回の場合、実際はもっと素早く、しかも的確に判断されているようですから。
それで、訴えられて負けるのでは、日本の医療も終わりが近いですよ、本当に。

実態に即した判決をしてもらいたいものですね、裁判所には。
Dr. I[URL] 2007/04/24(火) 20:35 [EDIT]
>ひとみさん
はじめまして。
なんでも最初は、難しいですから。
徐々にわかれば良いと思いますよ。
頑張って下さい。
Dr. I[URL] 2007/04/24(火) 20:36 [EDIT]
ありがとうございます
頑張ります♪
ひとみ[URL] 2007/04/26(木) 18:44 [EDIT]
先生はご存知かどうかわかりかねますが、一応ご報告。
今日jの読売新聞の34面で先生のブログの画像が掲載されていますよ。
奈良の大淀の件での妊婦の個人情報流出、ということで。
遺族感情やら、個人情報やら個人的に知ったこっちゃないという気分でもありますが…。
まあ、確かにご遺族の方にとっては信じられない気持ちもあるでしょうね。
我々医療従事者には守秘義務がありますから。
どこまでが守秘義務か、これも知ったこっちゃないんですがもしかしたら大淀の関係者で罰せられる人は出てくるのかもしれませんね。
satsuki[URL] 2007/04/29(日) 09:46 [EDIT]
>satsukiさん
先ほど、別の方からお知らせして頂いて、確認しました。
炎上するようなら、コメント許可制にする事も考えています。
今、法律に詳しい方と相談中です。

知らせて頂いて、ありがとうございました。
Dr. I[URL] 2007/04/29(日) 12:05 [EDIT]

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