現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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勤務医よ、立ち上がれ!
前回の記事『日本医師会の大罪』では、
勤務医の先生に自分の意見を言って欲しい、
っていう事を伝えたかった為に。
ちょっと誤解を与えた表現があったようです。

誤解を与えたっていうか、誤解覚悟で
敢えてそういう書き方をしたんですけどね。


このブログを以前から読んでいる方は、
私の言っている事を理解しているとは思うんですけど。
誤解している人もいるかもしれないので。
ちょっと補足させていただきますね。


日本医師会っていうのは、「開業医」のための団体。
って書きましたけど。
もっと言えば、「一部開業医」のための団体です。

医師会幹部というか、上の方にいる人達は、
自分たちが持っている既得権益を守る事が第一で、
はっきり言って、患者勤務医下っ端の
開業医
の事を考えているようには思えません。

今回の件でもそうですね。


私は、勤務医開業医敵対しろ、
って言っているわけではありません。

労働者」と「資本家」って意味では、
全く別の人種という見方もできますけど。

同じ医療を扱う人間ですから。
今は開業医でも、元々は勤務医医師
ほとんどですので。
ある意味、仲間でもあるわけですよ。


でも、一部医師会の人間自分たちの既得権益を
守る為に、勤務医を犠牲にしようとしている


だから、勤務医の皆さんには、
立ち上がって欲しいんですよ、私は。

それは、決して勤務医開業医敵対しろ、
って事ではないんです。


日本医師会って、昔に比べたら
政治的にも力は弱くなってしまいましたけど。
依然として、かなりの力を持っている事は事実です。

勤務医が全員、日本医師会から脱退したら、
その力を弱めることになりますから。
それは、得策ではありません。

ただ、高い会費を払って、何もしてくれない。
むしろ、利益になるばかりかしかない。
という事では、存在価値はありませんから

勤務医自分たちの意見も反映させる為に、
立ち上がったら良いでしょ

って言っているんですよ、私は。


はっきり言って、医学的には
開業医(診療所)勤務医病院では、
勤務医病院の方が強いんですよ。

開業医の診療所重症の患者が来たら。
自分の所で診る事ができなかったら、
病院に送るしかないんですよ。

でも、病院だったら、逆に診療所に送らなきゃならない
っていう場面はないんですよ。
落ち着いたら、送ってあげる
って事はやっていますけど。
はっきり言って、患者を送らなきゃならない
って事はないです。

まあ、それやると病院勤務医の負担が増えますから。
あんまりやりたくないですけど。
でも、やる気になったらできますよ。

逆に、開業医、診療所から患者病院に送らない、
っていうのは不可能です。

そういう意味で、「医学的」には開業医(診療所)
勤務医(病院)では、勤務医病院の方が強いんです。


だから、極端な話。
勤務医の言う事聞かないなら、
開業医から患者送ってきても診てやらないよ。
開業医に、患者送ってやらないよ。」


って言ってやれば、開業医
どうしようもなくなるんですよ。

実際に患者を診ないっていうのは難しいですけどね。
でも、「他の病院にあたって」、って言って
冷たい態度を取る位はできます。

それこそ、「たらい回し」って
言われるかもしれませんけどね(笑)

紹介された患者を、開業医に帰さないで、
その後、病院の外来に来て貰うって事はできます。


医学的」には、勤務医病院)側の方が強いんだから。
もっと、積極的に発言すべきだと思いますよ、勤務医は。

っていうのが、前回の記事で私が言いたい事でした。



そいで、今日の本題。

私と同じ様な意見が、すでに小松秀樹先生から、
ロハスメディカルブログの
川口さん
の所に届いていました。

これもそのまま引用させてもらいますね。



また小松秀樹先生から檄文が届きました。
謹んで掲載させていただきます。

   2007年11月22日
「第二次試案」から行動へ
               虎の門病院 泌尿器科
                     小松秀樹
 
厚労省は07年10月17日に、
「診療行為に関連した死亡究明等の在り方に関する試案」
いわゆる「第二次試案」を発表した。

内容は、検討会の座長で刑法学者前田雅英氏の
「法的責任追及に活用」という主張に沿ったものだった。
私はかねてより、患者と医療側の軋轢を小さくして、
医療制度を崩壊から守ることに
目的をおくべきだと訴えてきた。

第二次試案の考え方をもとに法律が作られると、
日本の医療が混迷に陥ると危惧した。
そこで、10月25日、日経メディカルオンライン・MRIC上に
→ 「医療の内部に司法を持ち込むことのリスク」
と題する文章を発表し、
この問題を読み解く考え方を提示した。

一気に問題を解決するために
多くのことをやろうとすると、
弊害が生じたときに取り返しがつかなくなる。
死因究明制度の議論だけを行い、
当面、医師法21条や、
業務上過失致死傷はそのままにしておけばよい。
問題があれば、みんなで抗議すればよい。
福島県立大野病院産婦人科医逮捕事件を契機に
警察・検察も考え方を変えつつある。

多段階で、関係者の認識の変化を確認しつつ、
時間をかけて解決していくしかない。
十数年の歳月をかけるに値する重要な問題である。


その後、事態は急速に動いた。
11月1日自民党の医事紛争処理の
在り方検討会が開かれ、この席で、
日本医師会、診療行為に関連した
死因の調査分析モデル事業運営委員会の三者が
第二次試案に賛成した。

いずれも、事前に、第二次試案に賛成することを
機関決定していた。
時間的にみて、医師会・学会の会員に
意見を広く聴取することなく、
幹部だけで決定したものと推測された。

意見を述べたのはこの三者だけだったので、
参加した自民党の国会議員は、
ほとんどの医師がこの案に賛成している
と理解されることになり、
座長である
「大村秀章議員」
は厚労省に任せる旨を表明した。

さらにその翌日、日本内科学会と日本外科学会が、
連名で第二次試案を高く評価するとの意見書を発表した。
このように、来年の通常国会での法案提出に向けて、
関係各所の意見を集約するための
演出が着々と進んでいるように見えた。
実際、知人の自民党議員に厚労省は
第二次試案について医療界は
全面的に賛成していると説明していた。


どう考えても上手な演出ではない。
私はこれをチャンスと見た。
医療に関する根源的な議論を、社会に見える形で
展開できるきっかけになるかもしれない。

従来、私は、現在の医療危機が、
死生観、人が共生するための思想、
規範としての法律の意義と限界、
経済活動としての医療の位置づけ、
民主主義の限界の問題など、
社会を支配している基本的な思想の形骸化、
単純化、劣化と、それに伴う考え方の分裂、
齟齬に起因していると考えてきた。

徹底した議論の過程がなければ、
制度の議論も成立しないし、
無理に制度を作ってもうまく機能しないと主張してきた。

私は、医療についての根源的な議論を喚起するために、
第二次試案に賛成した日本医師会との対立を
明確化することを決意した。

話がそれるが、これにはもう一つ大きな目的がある。
かねてより多くの仲間たちと考えてきた
勤務医の団体の創設である。

従来、最も厳しい医療を担ってきたのは勤務医だったが、
代弁する組織がなかった。

第二次試案についても、勤務医の団体があれば、
ここまで事態は危機的にならなかったはずである。
今回の日本医師会、病院団体、学会の安易な対応は、
勤務医を立ち上がらせることになると確信した。

勤務医は、指導的立場の医師たちが、
苛酷な現場の状況を理解していないことを
痛感するに違いない。



話を戻す。
ここでは触れないが、私は、
第二次試案の最大の問題点は
第1ページの理念部分にあると思っている。

届出の義務化、委員会の構成、
報告書の扱いなどの具体的部分は、
理念から派生した付随的な問題にすぎない。
第二次試案は、大きな議論のきっかけになりうる。

私と同じような意見を持つ数名のキーパーソンに相談し、
同意を得た上で、11月17日、
第107回九州医師会医学会の特別講演で、
第二次試案に反対を表明し、
「日本医師会の大罪」
と題する文章を配布した。

予想通り、医療界に大きな波紋が広がり、
いくつかのメディアで取り上げられた。

また、日本医師会の中でも第二次試案に
公然と反対する人たちが現れて、
執行部を批判し始めた。

私立医科大学協会の「医学振興」第65号で、
獨協医科大学学長の寺野彰氏が
第二次試案についての危惧を表明した。

全国医学部長・病院長会議の一部メンバーも動き始めた。
厚労省第二次試案に対するパブリックコメントが公表され、
福岡県医師会を初めとした多くの医療関係者・団体が
この案に反対していることが明らかとなった。

これは、検討会の委員が所属する
日本医師会や学会のコメントとは対照的であった。


11月20日、日本医師会から私に
会談の申し入れがあった。
説明不足があったので、担当理事が
説明したいとのことだった。

社会に見えるところでの議論は大歓迎なので、
口頭での説明ではなく、文書にして公表するよう求めた。


本日(11月22日)、厚労省の担当者が訪ねてきた。
私は、今回の第二次試案の騒動をきっかけに、
原点に戻って、総論部分の議論をしましょうと提案した。

厚労省の担当者たちの善意と熱意を
いささかも疑うものではないが、
権力はチェックを怠ると何をし始めるか
わからない危ういものであることも間違いない。
今回の騒動でこの思いをさらに強くした。


結論である。
現場の医師はこの問題について、
意見を表明しなければならない。
指導的立場の医師の行動をチェックしなければならない。
従来と異なり、我々はインターネットを使える。
簡単に多数の人たちと通信できる。

多くの若い医師がネットを利用して、
横断的な組織を作りつつある。
日本の医療の根幹部分を
勤務医が支えていることは間違いない。
いつまでも弱者と思わずに、
自信を持って行動して欲しい。
流れは我々にある。


引用元:『小松秀樹先生より2』


私は、勤務医の団体を新たに作る。
って事には反対しません。
というか、むしろ賛成。

今、そういう流れが出来つつあって、
私もおそらく、なんらかの形で参加するでしょう。


ただし、上でも書いたように、
勤務医が全員、日本医師会脱退する
って事には、反対です。

小松先生はこの文には書いていませんけどね。
日本医師会との対立を明確化することを決意した
って言っているから、脱退する
って事なのであれば、私とは意見が違いますけどね。

私は、勤務医日本医師会から脱退したら、
日本医師会力を弱くするので、反対です。


まあ、私は元々入っていませんから。
そんな事言う資格はないのかもしれませんけどね。

日本医師会とは別に、勤務医の団体があれば、
勤務医がまとまって開業医の団体である、
日本医師会になんらかのプレッシャーをかけられる。
と思うので。
勤務医の団体を作って、勤務医がまとまる
って事には、私は賛成です。


小松秀樹先生が最後に言っている事は、
私と全く同じですね。

>現場の医師はこの問題について、
意見を表明しなければならない。
指導的立場の医師の行動をチェックしなければならない。
従来と異なり、我々はインターネットを使える。
簡単に多数の人たちと通信できる。

多くの若い医師がネットを利用して、
横断的な組織を作りつつある。
日本の医療の根幹部分を
勤務医が支えていることは間違いない。
いつまでも弱者と思わずに、
自信を持って行動して欲しい。
流れは我々にある。


ちなみに、日本医師会シロクマ通信というところに、
くだらない「いい訳」が書いていますので。
興味のある人は見て下さい。
はっきり言って、たいした価値はありませんが。

『シロクマ通信』


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この記事へのコメント
小松先生至極ストレートなのだと
小松先生は語り(文章)をわかりやすい段落で進めてくださる。これは非医療者にもわかりやすいはずです。

さて、第二次試案には大いに反対です。医師会に関して言うと、私は医師会に入った気はないけれど、医長以上は病院が会費を払い、意思とは関係なく医師会に入っている。だから私は医師会に属するものとしての思いはない。

勤務医が医師会を脱する、あるいは脱せよに関しては、小松先生やDr.Iさんとは若干別の考えかもしれない。医師会も勤務医医師団体(仮称)も集合では重なり合うわけである。それを囲む大きな四角領域が医師総体としての集団ないしは意見であるという考えに立つ。だから・・私は医師会と袂を分かつ必要もなく、勤務医集団も作り、それを囲う形でもっと普遍的な大きい度量の集団を形成するのがいいと考える。医師会を抜けなくても開業医が参画できる舞台が必要だと思うがいかがかの。
雪の夜道[URL] 2007/11/30(金) 23:31 [EDIT]
>雪の夜道先生
私は、医師会には入っていませんけど。
勤務医が医師会から脱退するってのには、反対ですよ。
本文にも書いた通り、勤務医を強くする為に、勤務医の団体を作るって事には賛成ですけど。

どこかから抜けて、新しく団体を作るっていうよりも、先生の仰るとおり、横断的な集団を作るっていうのが良いと思いますね。
そういう意味では、医師会には所属しながら、新たな開業医の団体を作るっていうのも、一つの選択肢になるかもしれません。
Dr. I[URL] 2007/12/01(土) 00:21 [EDIT]
分裂は……
Dr.I様>

 分裂するしないはともかく、とにかく「一般市民から見てわかりやすい」組織にしないと、いつまでたっても事態は好転しないような気がします。
Lich[URL] 2007/12/01(土) 08:20 [EDIT]
fellowship!
難ちー(O_O)
でも、国内の医師の数は27万人くらいで、勤務医は16万人くらいでしょ??
勤務医だけでも半分より多いし、開業の先生でも例えばお一人でされてて従業員さん達の雇用をなんとか守りたいという方々とか新団体にも参画をご希望になられる方がいらっしゃるのかなと思いまちゅ。
仲良ち◎
エビ[URL] 2007/12/01(土) 11:29 [EDIT]
>Lichさん
それは、おっしゃる通りですね。
内輪の話ですいません。
Dr. I[URL] 2007/12/01(土) 17:01 [EDIT]
>エビさん
内輪の話ばっかで、すいません。
開業医と勤務医って区別ばっかりするのは、私もあんまり好きじゃないんですけどね。
話の流れ的に、そうなっちゃったもので。

Dr. I[URL] 2007/12/01(土) 17:02 [EDIT]
コメンター仲間さんたち、すみませんチュ
内輪話でゴメンナサイ。私も区別は嫌いです。とにかく利益は国民にあることが見えるようにならんかなぁと思うだけなんです。Dr.Iさん、この話はこの辺にします。またどこかで機会があれば。
雪の夜道[URL] 2007/12/03(月) 11:35 [EDIT]
We can appreciate what you've said♪
雪の夜道先生、だいじょぶでチュ(^-^)/
それより昼休みに食べたキムチラーメンが辛いでちゅ(+3+)
エビ[URL] 2007/12/03(月) 11:51 [EDIT]
>雪の夜道先生
いえいえ。
また、どこかで機会があれば、お話しできると良いですね。
Dr. I[URL] 2007/12/03(月) 22:12 [EDIT]

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