現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
  • 05«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »07
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
医療崩壊、全国で続々と
日本の医療崩壊は、もうかなり末期的だ。
医師偏在ではなくて、医師不足だ。
という事は、何回もこのブログで書いていますけど。

やっと、yahooニュースでも、とりあげられましたかね(笑)
まあ、これが初めてって訳ではないのですけど。
圧倒的に、医師叩きのくだらない記事が多かったので。
ちょっとは、進歩したのかな。

私がブログ始めて約二年
始めた当時は、医師が書いているブログは、
あるにはあったけど。
医療に関して詳しく解説する、ってスタイルのブログ
ほとんどなかったんですよ。
今は、多分当時の10倍以上はあるんじゃないですかね、
医師ブログ

初期の頃は、まだ医師不足とか、医療崩壊とか、
いわゆるマスコミとかで言われることは、
ほとんどなかったのですが。
2年経って、やっと時代が追いついてきましたかね(笑)


yahooニュースのタイトルでは、
医療崩壊、全国でドミノ現象」って書かれています。


翻弄される医療(消える病院・全5回の1)

 「医療崩壊とは、健康な時、普段は気づかなくても、
いざ自分や家族、大切な人が病気や怪我で本当に困った時に
適切な医療にアクセスできない状態を意味する。

例えば、産科では、どこにも産めるところがない。
救急では、どこも受け入れてくれないことだ。
このようなことが全国でドミノ現象のように起きている」

こう語る埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏さん(外科医)は、
「病院から医師が逃げ出し、地域から病院が姿を消している」
深刻な実態を告発するために、「誰が日本の医療を殺すのか」
という著書を今年9月に出版している。

本田さんは「今後、団塊の世代が高齢化し、
入院患者増が必至となる爆発的な医療需要期を迎える。
このままでは、医師不足医療は崩壊し、
大量の医療難民が発生するだろう」と危機感を強める。

では、医療崩壊をくい止めるには、どうすればいいのか? 
その道筋をたどった。
(山田 利和)


勤務医は過労死寸前

 ○京都府・舞鶴市民病院(236床)
「副院長の退職を機に内科医が大幅退職、
続いて全員退職~公募による公設民営の予定」

 ○北海道・江別市立病院(408床)
「平成17年8月に12人いた内科系医師が、
平成18年9月までに全員退職」

 ○新潟県・阿賀野市立水原郷病院(408床)
「常勤医師の半数11人が退職~1次救急の停止、
内科の診療制限」

 ○愛知県・高浜市立病院(130床)
「18年度末までに医師18人全員退職
~公設民営で受け入れ先を公募中」

 スライドに映し出される「地域医療崩壊事例」―。

今年11月23~25日に東京都内で開かれた
医療の質・安全学会主催「第2回学術集会&国際シンポジウム」
のプログラムの1つ
「岐路に立つ医療-『崩壊』から再建へ」で示された。

発表したのは、全国自治体病院協議会会長の小山田惠さん。
「地域医療が崩壊している」というテーマで、
全国各地で進む医療機関の閉鎖や
診療科縮小の問題点などを訴えた。

1つの医療機関から医師が全員退職した例もあるほどの
異常事態が、地域医療を担ってきた自治体病院で起きている…。

背景について、小山田さんは
医師の絶対数不足が根源にある」と説明した。
OECD(経済協力開発機構)30カ国で
人口に占める医師数を比較すると、日本は27位にもかかわらず、
なお止まらない病院からの医師の脱出。

最大の要因が「病院勤務医は過労死寸前の
過重労働に置かれていることにある」と指摘した。

2004年の統計で、日本の医師数は25万7、000人。
うち病院勤務医は16万4、000人を占める。
勤務医の週平均労働時間は63.3時間、
時間外労働は過労死ライン80時間を超える月93.2時間に及ぶ。

小山田さんは「医師の過重労働からの解放。
医師に人並みの生活、患者の権利と同時に
医師の生きる権利を守ることが喫緊の課題」と訴え、
勤務医の最低限度の労働条件として、

▽24時間連続勤務後の休暇
▽当直回数の限度
医療以外の医師業務軽減
などを挙げ、強調する。

「このような施策を実施するには、
健全な病院経営が成り立つ財政的支援の確保が前提となる」


地域間の医療格差も
自治体病院は、民間の医療機関では取り組みにくい
高度・先進・特殊医療や僻地(へきち)医療
救急、精神、リハビリテーション医療など
不採算部門といわれる分野を担ってきた歴史を持つ。

現在、全国に約1、000病院あるが、
その3分の2以上が赤字経営になっているという
(日本自治体労働組合総連合調べ)。

自治労連によると、自治体病院が財政難や
医師確保の困難などで苦しい経営を余儀なくされている
要因として、相次ぐ診療報酬の引き下げや
政府の低医療費政策に加え、不採算医療を担っていることに
対する国の財政措置の削減が影響している。


一方、政府・総務省は、自治体病院など
公立病院の経営構造を改革するために、
「経営効率化」・「(病院の)再編・ネットワーク化」・
「経営形態の見直し」を柱とするガイドラインを07年内に策定し、
08年度から自治体などに実行を求める計画を進めている。

自治体病院の再編・ネットワーク化は、
一つの医療圏で中心となる病院(中核病院)に
医師を集約化して医療機能を充実させる反面、
周辺の病院では医療機能を縮小して後方支援病院
診療所にするという狙いがある。

また、経営形態の見直しでは、自治体が財政難等のため
赤字病院を支えきれないことから、
現在の病院を地方独立法人化することをはじめ、
運営主体を民間の法人に移す民営化などを差す。


こうした動きについて、自治労連は
「住民に必要な医療の提供を使命とする
自治体病院の効率最優先への傾斜は、
医療への国と自治体の責任・役割の後退、
住民への負担増や医療水準の低下をもたらす懸念がある」
と指摘。

再編・ネットワーク化で、身近な病院がなくなる
可能性にも触れ、「中核病院のある地域の住民には
恩恵を与えるが、病院が縮小される地域の住民にとっては
医療水準の後退となり、
地域間の医療格差を助長することになる。
地域医療のビジョンを住民とともに考えることが不可欠」
と訴えている。


借金の犠牲になる医療
財源問題を理由に、国は財政措置を削減し、
自治体も赤字病院を支えきれない
悪循環に陥っている日本医療
では、国や地方の財政問題は、
医療(社会保障)に原因があるのか?
言い換えると、医療が国や地方の財政難を招いたのだろうか?

医療崩壊は、地方だけではなく首都圏でも進んでいる
として今年9月に開かれた
「病院医療が危ない! 都市部に求められる
地域医療を考えるシンポジウム」で、
コーディネーターを務めた東北大学経済学部長の
日野秀逸さんが、「国の借金」論の中身を解説した。

日野さんは、小泉内閣発足前の01年に368兆円だった
国債発行残高が、06年の3月末には537兆円となり、
国の借金は差し引き169兆円も増えたと説明。

現在の借金残高は約540兆円で、
その3分の1が小泉内閣の下で増大したことになり、
「過去のどの5年をとっても170兆円も増えた時はない」と、
「構造改革」を強力に進めた小泉内閣時代に
最も財政赤字が増加している皮肉な事実を示した。

その上で「日本の財政が悪化した主な原因は、
公共事業などの浪費による歳出の増加にある。
加えて90年代以降は、大企業・金持ち減税で
税収が落ち込んだ。
さらに、小泉改革によるリストラ促進や
社会保障改悪など誤った経済政策によって
国民所得が伸びないことも税収が増えない原因になっている。
こうした原因をつくり出した政府・
与党の悪政に財政悪化の責任がある」と批判した。

国や地方の財政悪化に関しては、
80年代に行われた「日米構造協議」で、
アメリカから内需拡大を強く求められた日本が
91年度から00年度までに430兆円の公共投資を行う
約束をしたことが要因の一つになっている。

当時、国は中曽根内閣以降の「臨調行革路線」で
民営化や歳出抑制による「増税なき財政再建」を進めており、
アメリカとの約束は主に地方に押し付けられた。
その結果、国に加え、地方も膨大な地方債(借金)を
抱えることになった経緯が複数の文献等で
既に報告されている(この430兆円の公共投資は、
その後の村山内閣で630兆円にまで膨れ上がった)。

現在の財政難は、医療とは無関係な事態から
生じたにもかかわらず、そのツケを医療が肩代わりする
矛盾した構造になっていることが分かる。
ルールがないといっても過言ではない国の施策のままでは、
医療はどうなって行くのだろうか…。


その象徴的な実例に迫るため、
本州最北端の青森県・下北半島に向かった―。


『医療介護情報CBニュース:2007年12月6日』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071205-00000002-cbn-soci


はっきり言って、本田宏先生の主張そのままですね。
このブログでも、2年前はともかく、
一年半位前から、繰り返し言っている事と全く同じです。


医療崩壊の原因は、たくさんあるんですよ。

医師不足
医療費が足りない
医療訴訟の問題
医師の過労の問題
○患者のモラルの問題
医療以外の雑用が多すぎる
  等


いろいろあるんですけどね。
でも、医療崩壊原因として最も大きいのは
医師不足医療費が少ないせいですよ。

簡単にいうと「人と金」。
これが増えれば、完全に良くなるわけではないけど、
7~8割か、悪くても半分以上は解決する問題です。

医師数削減政策医療費削減政策
どっちも、政府の政策ですから。
政治家が決断すれば、かなりの部分は
解決する問題
なんですよ。
日本の医療崩壊問題は。


医者がそれなりに働けるようになるには、
医学部6年と、医師として働いて
5年くらいはいりますから。
最低でも、後10年後の話で、時間はかかりますけどね。

でも、後10年って、長いようですけど。
今すぐに決断すれば、いわゆる団塊の世代が
最も病気になりやすい70代
になる時には、
ぎりぎり間に合う計算になるんですよ。


医療崩壊の先進国イギリスでは、
ガン患者の1/3が手術を待ってる間に死んだりとか。
手術、入院待ちの患者が100万人とか。
専門医の診察を受けるまでに、1年とか。


国民の健康が完全に脅かされたので
結局、医療費1.5倍、医師数も1.5倍
っていう事に、政策を変更したんですよ。

日本でも、弁護士の数を2倍にする。
って言ってるでしょ。
弁護士の数を増やせて、医師の数を増やせない。
なんて事は、ないんじゃないですかね。

弁護士が足りなくて、今すぐ生活が脅かされて
問題になっていますか?
医療崩壊とか、医師不足とか。
そんな記事ばっかでしょ、最近。

「たらい回し」とか「受け入れ拒否」とか。
本当は、言葉の使い方が違うけど。
これだって、医療崩壊のせいなんですけど。

法曹崩壊とか、そんな話がマスコミをにぎわしてますか?
弁護士が足りなくて、今すぐ死ぬ人いますか?

そしたら、弁護士の数を増やすより、
医師の数を増やすべき
なんじゃないですかね。

まあ、両方増やしても良いけど。
優先順位からいったら、医師の方が上だと思います。

記事の内容に関しては、本当に私が以前から言ってきた
事ばかりですので。
ほとんど補充する点はないのですけど。

>自治体病院の2/3が赤字。

これ、かなり資料が古くないですかね。
更に診療報酬が削減されて、今では90%以上が赤字で。
しかも、国の政策として、
赤字の病院は潰す
って事になっているんですけど。


公共事業公務員とか天下り先の特殊法人に、
年間何十兆円っていう税金を使って。
日本を借金大国にして。

診療報酬は削減。
そして、自治体病院を赤字にして、
赤字の病院は潰す。
老人は病院にかかるな。


っていうのが、今の日本の政策です。


おかしくないですかね?
まあ、そんな政治家を選んだのは国民なんですけど。
その政治家を選挙で落とす事ができるのも、
国民
しかいません。

そして、政治家を動かすのは世論しかないんです。

今、日本の医療崩壊はかなり進んで、
もうぎりぎりのラインにいますけど。
今なら、ぎりぎり間に合うかもしれないんですよ。

その事を、皆さんにはわかってもらいたいです。
もちろん、マスコミの方達にも。


本文にも出てきた、本田宏先生の本が読みたい人は、
ここからどうぞ!
クリックするとアマゾンに飛びます。

→ 誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の知られざる真実


ブログランキングの応援もよろしくね!
 ↓ ↓ ↓

スポンサーサイト
この記事へのコメント
医療崩壊の原因としていくつかあげられてますが、その他の「等」に入るのかもしれませんが、「医療の中身の見直し」も上位にあげていただきたいです。今の対症療法中心の医療では、医師を増やしたところで医師不足は解消できないと思いました。
モモちゃんタロちゃん[URL] 2007/12/11(火) 23:43 [EDIT]
医師の数が増えたとして、病院の規模は変わらないのに医師だけが増えたとすると、当然人件費がUPするんで、その分、医師給与は引き下げになるのではないかなと思いました。6年も学校に行って、国家試験通って、重い責任をしょって、給与引き下げを現在勤務している勤務医は納得できるのだろうか。結局は金(医療費を増やす)だよなと思いました。
りん[URL] 2007/12/12(水) 08:43 [EDIT]
やはり……
Dr.I様>

 やっぱり、結局は「人とカネ」に帰着するんですよね。
 政府も、いい加減「医師と病院」に責任を押し付けるのをやめて政策転換するか、「カネが工面できない」のなら、その旨きちんと国民に説明すべきだと思います……が、選挙に勝つのが先なんでしょうねぇ(嘆息)。
Lich[URL] 2007/12/12(水) 10:04 [EDIT]
不採算部門
記事中の、この言葉にいつも違和感を覚えます。そもそも不採算になるような点数しか付けていないから不採算部門になる訳でして、診療報酬をアップするだけで、簡単に採算部門になります。
「不採算部門」という言葉からは「採算が取れないのは仕方がないけど、欠かせないから公立病院が」というニュアンスを感じますが、それでは本質を見誤ります。

>不採算医療を担っていることに対する国の財政措置の削減が影響している。

本来は財政措置ではなくて診療報酬アップで対応すべきです。
元ライダー[URL] 2007/12/12(水) 12:45 [EDIT]
preventive medicine
医療費削減をやめて医師数を先進国平均に近づけることと、一般の人は予防医療に関心を持って実践することが大事なのかな?
と、いうわけで予防医学と言えばDr.Iのメルマガ!メルマガと言えばまぐまぐ!
まぐまぐ大賞、19日でちゅね発表。取るのだ…!
エビ[URL] 2007/12/12(水) 21:40 [EDIT]
>モモちゃんタロちゃんさん
>医療の中身の見直し
これは、もちろんしなきゃいけない部分もあるのですけど。
やっぱり一番大きな原因は、医師の数の不足と医療費不足だと思いますよ。
Dr. I[URL] 2007/12/13(木) 21:06 [EDIT]
>Lichさん
メインは「人と金」。
で、その次は責任感でしょうかねー。
Dr. I[URL] 2007/12/13(木) 21:07 [EDIT]
>元ライダー先生
「不採算部門」
この言葉。
たしかに、いつも気になりますねー。
慎重報酬が不当に安いから、そうなるってだけなのですが。
Dr. I[URL] 2007/12/13(木) 21:08 [EDIT]
>エビさん
まあ、ずーっと前から言い続けている事ですよね、このブログで。
Dr. I[URL] 2007/12/13(木) 21:09 [EDIT]
>りん先生
順番飛んで、すいません。

まあ、医療費を増やすのと、医師の数を増やすのは同時にやらないと。
必ず、どこか他が割を食う形になるでしょうからね。
余計、弱者に負担がかかるとか。
そうならないためには、同時にやる必要がありますね。
Dr. I[URL] 2007/12/14(金) 19:49 [EDIT]

管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバック
TB*URL

( 団塊の世代 )についての最新のブログのリンク集
団塊の世代に関する最新ブログ、ユーチューブなどネットからの口コミ情報をまとめてみると…  [つづきを読む]
クチコミコミュニケーション | 2007/12/12(水) 08:52
Copyright © 2005 健康、病気なし、医者いらず. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
Add to Google My Yahoo!に追加 健康、病気なし、医者いらず