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現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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医師もワーキングプアになるかも
医療崩壊」という言葉が、毎日のように
マスコミで報道されているようですが。
医療よりも先に崩壊した歯科医療の、
お寒い実態が明らかになりましたね。


歯科医に広がるワーキングプア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080123-00000002-cbn-soci

産科・小児科・救急医療を中心に「医療崩壊」が
各地で社会問題化する中、歯科医療
より危機的な状況にあえいでいる。

2000年以降の相次ぐ診療報酬のマイナス改定で
医療機関の経営が全体的に悪化したばかりでなく、
歯科では73項目にわたる保険点数が
20年間も据え置かれていることが影響している。

歯科医師や歯科技工士らに支払われる診療報酬は
先進国に比べ極めて低く、
歯科医師の5人に1人が年収300万円以下、
歯科技工士の3人に1人が200万円以下の
ワーキングプア状態に置かれているという。

歯科医療に対する患者の要望】
http://news.cabrain.net/article.do?newsId=14151

歯科の保険点数の据え置きについては、
小池晃・参議院議員(共産党)の質問主意書に対する
昨年12月の政府答弁で明らかになった。

答弁によると、1986年4月時点と
同じ保険点数だったのは73項目で、
エックス線画像診断・各種検査・フッ素塗布・
歯周治療・鋳造歯冠修復など、
ほとんどの歯科医療の基本的技術が含まれていた。

20年の間には消費者物価が1.5~2倍になり、
国民生活も様変わりしている。
にもかかわらず、歯科医療の根幹となる
保険診療の基本的技術料が変化していないことに関して、
小池氏は「20年間も(保険点数の)
引き上げが行われていないことは、
この間の物価・人件費の伸びなどと比べても、
明らかに均衡を欠く」と追及。

これに対し厚生労働省は「歯科診療報酬については、
物価、賃金等の動向、経営状況、医療保険財政の
状況等を総合的に勘案し、(中略)、
必要な事項については重点的に評価し、
適切に設定している」と答えている。

全国保険医団体連合会(保団連)によると、
かつては医療費全体の12%あった歯科医療費が
06年度は7.7%にまで下落。
歯科医師歯科技工士・歯科衛生士らに支払われる
診療報酬は先進国に比べ極めて低く抑えられている。

昨年10月に保団連主催で開かれた
「歯は命 歯科医療危機突破10.28決起集会」などでは、
歯科医師の5人に1人が年収300万円以下、
歯科技工士の3人に1人が200万円以下と報告。

保団連は「日曜日や深夜まで診療している
歯科が増えたのは、(開業時に医療機器等を
導入するために負った)借金を返すために
寝る時間を削って働かざるを得ない実態がある」
と訴えるなど、歯科医業の収支は、
歯科医師数の需給バランスの悪化も影響して、
全体的に悪化の一途をたどっている。

患者と歯科医療担当者で構成する
「保険で良い歯科医療を」全国連絡会の06年の調査では、
歯科医療に対する患者の要望は
「保険のきく範囲を広げてほしい」が00年調査より
8ポイント上回って約8割にも達している。

保団連は「新しい技術や安全性が確保されている
技術を速やかに保険導入すること、
臨床の実態に即したものを導入するよう
要求することは当然」と指摘。

「政府の歯科医療軽視政策のもとで、
患者・国民の要求に十分にこたえきれず、
歯科医師をはじめ歯科医療従事者が苦悩している。

先進国の中で日本は虫歯や歯周病の状況は最悪で、
長期にわたり改定が据え置かれた項目をはじめ、
歯科の診療報酬について適切な診療を
確保するための十分な評価が行われるべき」
と強調している。


『2008年1月23日:yahooニュース』


医療崩壊」ばっか、マスコミでは報道されてますけど。
歯科医療は、もう既に崩壊していたんですね。


>歯科医師の5人に1人が年収300万円以下

これ、普通に考えたら考えにくいかもしれませんが。
医者でも、いるんですよ、たくさん。

今のところ、常勤の医師もしくは開業医で、
年収300万円以下って人は、
ほとんどいないとは思いますが。

でも、今でも、医師の10人に1人とか、
それよりは少ないかもしれませんけど。
結構な数いるんですよ。


具体的には、大学院生研究生のように、
無給もしくは大学に薄給で雇われている医師です。


例えば、この間、私が参加した「全国医師連盟
このメンバーの構成比率を見ると。
「全国医師連盟HP」

会員構成(2007年12月10日現在)

平均年齢 42歳、
公立病院勤務医27%、
民間病院勤務医37%、
研究医14%、
開業医20%


この「研究医」っていうのが、そうです。
大学院生の場合は、年間五十数万円とか、
その位の授業料を払って、給料はゼロって事が多いです。

「全国医師連盟、総決起集会参加」
の記事に詳しく書いた事ですけど。

研究医っていうのは、大学病院で働く医師
って事です、ほとんどの場合は。

大学病院で働く医師の中でも、
助教(助手)、講師、準教授(助教授)、教授
っていう、いわゆる「スタッフ」と言われる、
大学から正式に雇われる人はほんのわずかで。

それ以外の研究生っていうのは、
大学で研究をする医師なんですけど。
正職員ではなく「日雇いの臨時職員」。
で、日給は数千円。
高いところでも、一万ちょっと。
もしくは、無給の大学院生ですね。

日雇いなので、土日の分は貰えないので。
大学病院からもらう給料ってのは、
税金や保険、年金込みで200万円に満たない位です。


研究もそこそこに、アルバイトに行けば、
もっとたくさんバイト代は貰いますけど。
一生懸命研究をしている医師や、
大学病院でたくさん患者を診て、
アルバイトに行く暇がない医師は、
今でも「ワーキングプア」並です。

全国医師連盟の会員のうち14%研究医ですから。
全員がワーキングプアって事はないと思いますが。
そのうちの何割かは、ワーキングプアなのかもしれませんね。
研究や臨床に熱心な医師であれば。

まあ、いくらなんでも5人に1人、
って事はないと思いますけどね。


>20年の間には消費者物価が1.5~2倍になり、
国民生活も様変わりしている。
にもかかわらず、歯科医療の根幹となる
保険診療の基本的技術料が変化していないことに関して、
小池氏は「20年間も(保険点数の)
引き上げが行われていないことは、
この間の物価・人件費の伸びなどと比べても、
明らかに均衡を欠く」


医療に関しては、20年とまではいかないですけど。
8年続けて、下がっていますね。
診療報酬は。

>診療報酬は先進国に比べ極めて低く抑えられている。

これは、医療でも全く同じです。

このまま、医療費抑制政策が続けば、
歯科医師のように医師ワーキングプア
になる人が続出するかもしれませんね。


歯科っていうのは、混合診療が可能なんですけど。
その影響もあるんでしょうねー。
以前、歯科医の先生からもらったコメントが、
将来の医師医療を見ているようだったので。

歯科医の先生から、「混合診療に関する私見」
の記事の時にもらったコメントを
引用させてもらいますよ。



歯科から~

混合診療が認められて久しい歯科医療者から、少々一言。

前レスで「歯科は混合診療が認められているのに、大丈夫だ。
医科だってそうだろう」のような意見もございましたし、
日々の診療の中で、保険と自費、そのメリットとデメリット、
金額などを日常的に説明していたりするわけですが
(別に全く他の保険治療と異なるリスクとかがなくとも。
つか、リスク高かったら金額負担の大きい自費は
かえって薦めないですね。
お金のことは度外視するほど希望の強い方でない限り)。

私的に、混合診療の一番のデメリットは、
「何時までたっても保険適用にならないっ!」
ということだと感じます。

この20年以上、歯科で新しく保険適用になった治療法、
多分ひとつもないですよ。
まあ、審美領域の話は、この際さておいて
(といっても今の世の中小臼歯までは
前装冠認めて欲しいですが・・・
保険だと銀歯になります(しかしものすごく目立つ)、
自費だったら白くできるんですが~」というのは辛い。

しかも、こっちの収入に違いができるわけでもない^^;)
インプラントとか、新しい(といっても自費では
10年以上使われてる)材料の認可すら
まったくないのが現状です。
これは機能的にも非常に異なってきます。

たとえば医科で混合診療が解禁になったら、
この先出てくる画期的な、もしくは有用な治療法が
保険認可されることはあるのだろうか、
と憂慮してしまいます。

それどころか風邪なども保険からはずす
という話すら出てきてる有様だというのに…
「早期発見・早期治療」のスローガンはどこにいったのでしょう。
歯科の検診すら、治療じゃないから
「自費」が原則な世の中です・・・。

混合診療がないからこそ、実効性が証明された
治療法があるのに使えないのはおかしい、
という認可への圧力になると思いますし、
それがなければ何時までたっても自費のまま、
経済力のない方には一生縁のない話で
終わってしまうとは思いませんか?



私は、現在のまま混合診療が解禁されたら、反対。
条件付き賛成の立場ですけど。
まあ、私がつける条件は、今混合診療解禁を
推進している人達には飲めない条件なので。
実質反対に近いのかもしれませんけど。

医療も、歯科医療のように、崩壊への道
ものすごい速度で進んでいるようですね。


2008年度の診療報酬改定で、開業医の再診料が
引き下げられそうですけど。
これは、開業医の5人に1人は「ワーキングプア
への第一歩かもしれませんね。


勤務医を続けたら、過労死。
開業医になったら、ワーキングプア


そんな日も近いのかもしれませんね。


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この記事へのコメント
どこもかわらないのか
歯医者さんもみんながみんな儲かっているわけじゃないんですね。ちょうど今日歯医者にかかってきたのでこのニュース見て驚きです。
それにしてもこういうニュースを見ていつも思うのですが、「5人に1人は300万円以下」とか「平均年収は500万円」のように全体が把握できない情報しか流れないんでしょうかね?年収でいえば例えばですが

000~299万 lllll
300~499万 llllllllllllllllllllllllllllllllllllll
500~799万 llllllllllllllllllllllllllllllll
800~999万 llllllllllll
1000万~ lll

のようなグラフ(名前忘れました)出してくれれば誰にでも現状把握が楽になると思うのですがね。
他の方のブログで、なら5人に4人は儲かっているんじゃないのか、という言葉がありましたので・・・
木霊[URL] 2008/01/23(水) 21:16 [EDIT]
ひどい状況ですね……
Dr.I様>

 歯科医療の現場では、ひどい状況が横行しているのですね。
 このままいけば、それこそ「医療費は減っても医療は崩壊した」ということになるのは明らかだと思いますが、厚生労働省は「自分達の利権」には興味があっても、「医師の生活」や「国民の健康」には興味がないようですね(嘆息)

追記:木霊様のおっしゃっていた「5人に4人は儲かってるじゃないか」というのは、逆説的ですが「通常、『5分の1が赤字の業界』が『正常』と呼ばれるかどうか」を考えれば、「暴論」だとわかりそうなものですが(嘆息)。
Lich[URL] 2008/01/23(水) 23:57 [EDIT]
briefly
お金は別にいいけど過労死されたらイヤだ(=_=)
エビ[URL] 2008/01/24(木) 10:18 [EDIT]
Baumol's disease
こんにちは。
なぜ医師の収入確保が難しい科についての経済学的考察をしています。是非ご参照下さい。
http://tadao-okada.blogspot.com/2008/01/baumols-disease-health-care-in-general.html
familydoc[URL] 2008/01/24(木) 11:05 [EDIT]
>木霊さん
それ言ったら、歯科医以外でも5人に4人以上は、年収300万円いじょうですからねー。

最頻値を出す、っていうのが、てっりばやいとおもいますね。
Dr. I[URL] 2008/01/24(木) 21:14 [EDIT]
>Lichさん
歯科医はあまってるのかな、とは思っていましたけど。
もう完全に終了してたんですねー。

Dr. I[URL] 2008/01/24(木) 21:15 [EDIT]
>エビさん
過労死しないように、ほどほどで頑張ります。
Dr. I[URL] 2008/01/24(木) 21:16 [EDIT]
>familydocさん
なるほど。
参考になりました。
Dr. I[URL] 2008/01/24(木) 21:17 [EDIT]
医師は日雇いに
医師もすでにワーキングプアです。
医師増加により、今後はもっと年収が下がる。
「医師が足りない」と総数だけみて、増やしても、医師の常勤枠が増えないから、医師はいつまでも日雇いのまま。
仕事はありますよ。
でも、歯科医以上のワーキングプアになるね。
医師の常勤の雇用を増やす努力をしないと。
医師を増やしても、常勤では就職できない。
そういう時代がすでに始まっているというのに、相変わらず、医師が足りないから増やせと言う医師がいて、どうかしていると思います。

混合診療医[URL] 2008/01/25(金) 14:29 [EDIT]
I still cling to my belief.
OECD平均の人口10万人当たりの医師数は約300人だけど日本はその約2/3位で東京ですら満たさないと僻地枠の記事で書いてて、その時僻地枠の年間250人ずつ増やすで計算したら先進国平均に届くのに480年かかるって出して皆で仰天しまちたよねー結構前だけど。
いろいろ考えはありますけど、医師不足・医療費削減を解消し労働環境を改善する事が患者さんの為になる、それがこのblogの優しいstanceだから魅力を感じるし、また多くの共感を勝ち得てると信じてまchu。
エビ[URL] 2008/01/25(金) 20:11 [EDIT]
>混合診療医先生
医療費を上げないで、医師だけ増やすのには、私は反対ですが。
ただでさえ足りていない医師を、今より増やしたからって、急に医者が余るとは思えませんが。

多くの病院、特に地方の公立病院では、ほとんど医師は欠員ですよ。
人口当たりの医師数とかも、もちろん少ないですがね。
Dr. I[URL] 2008/01/25(金) 20:18 [EDIT]
医師は余っている
>ほとんど医師は欠員ですよ。

そうですよね。
で、医師撤退により、病院閉院です。
政策により病院は半数まで減らされます。
国が、わざと病院を潰しているのです。
問題は、集約化により病院数が半分になっても、各病院での常勤枠がさほど増えない点。
後期研修医が良い例です。
仕事はいくらでもあります。
だが、常勤枠は少ない。
大事なことなので繰り返すが、
医療費は、今後飛躍的に増やされる可能性は大いにある。
しかし、医師のところに回ってくるだろうか?否。
柔道整復師や薬剤師、看護師、医療秘書、検査技師、その他多くの医療関連職に配分される。
医師の取り分は、増えない。
歯科医師が良い例だ。
医療費は増加の一途をたどっているが、歯科医師のところには回らない。
だから、ワーキングプア。
医師も同様の道をたどるだろう。
なぜなら、どうやって医師のところに給料をまわすか、やり方がわかっていないから。
医師を増やして、諸外国と同じ医師数になっても、常勤枠が確保できなければ、失業する。
しかも、医師はつぶしが利かない。
医師以外の仕事ができないから、仕方なく、日雇いでも勤務医をするしかないのだ。
医療費は、今後もどんどんアップするだろう。
問題は、その医療費が医師のところに回ってこないことだ。
今でも、余った医師は、日雇いで、後期研修をしているではないか。
さらに、将来は開業にも逃げられないから、勤務医は蓄積していく一方だ。
今は、ベテラン医師が適度に開業されるから、常勤枠が空く。
今後は、常勤枠が空かない。
若手医師は、中年になっても、フリーターをするしかないのではないか?
医療費が十二分に上がっても、医師の常勤枠は増えないから、医師は余るのだ。
というか、現在も余っているという見方をすべき。
今だけをみて、厚労省の政策に乗せられ、医師不足と勘違いしている医師が多いようなので、心配だ。
混合診療医[URL] 2008/01/25(金) 21:21 [EDIT]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[] 2008/01/26(土) 12:37 [EDIT]
>混合診療医先生
>だが、常勤枠は少ない。
地域差なのか、病院差なのかわからないのですが。
病院は、常勤の医師が欲しいのだけど、医局が人がいないから、非常勤しか出せない。
っていう病院しか見たことないんですよね、私。
どうなんでしょうか。

それと、常勤よりもアルバイトの方が、給料が貰える。
っていう問題もあるので。
責任はないし。
それで、わざと常勤になっていない、っていう医師もいますから。
そういう問題もあると思います。

>現在も余っているという見方をすべき。
これは、賛成できません。

過労死寸前くらい、みんな勤務医が働いている。
この働き方を変えずに、医師の数が増えたら、もしかしたら余るかもしれませんけど。
医師の数が増えたら、普通に休みとか取れる。
位の働き方であれば、余るとは思えませんが。

Dr. I[URL] 2008/01/26(土) 17:06 [EDIT]
>名無しさん
常勤の医師より、アルバイトの方が、責任が少なくて給料も良い。
っていうのは、問題だと思いますね。
それと、科毎に、労働条件が違いすぎるのも。

単純に医師を増やすだけではなく、待遇改善(特に今は激務で希望者が減っているような科)も必要だと思います。

フリーの麻酔科医は、今後どうなるか予想できませんねー。

Dr. I[URL] 2008/01/26(土) 17:09 [EDIT]
医師過剰
>過労死寸前くらい、みんな勤務医が働いている。

産婦人科ですから、そのあたり、よくわかっています。
それでも、それは単に病院数が多すぎるから。
人口10万人以下の都市でも、基幹病院が3つも5つもある。
各病院に、当直医が必要だから、医師は何人いても足りません。
冷静になって下さい。
厚労省の「病院と地方医学部潰し」は、10年前から計画されていたことです。
病院数が日本は多すぎると国が判断しているのです。
適正な病院数がいくつか、それはわかりません。
ともかく、国が3分の1に病院を減らすべきと考え実行しています。
新研修医制度が、その目玉でした。
わざと2年分の医師を消すのですから、体力のない病院は潰れます。
それを、計画的に行っているのです。
ぼんやりしていた医師は、厚労省の馬鹿と言いますが、それは違います。
そうでもしないと、病院が潰れないから、仕方ないのです。

今、医師不足と騒ぎますが、数年前まで「医師過剰時代が来る」と本気で言われていたのを覚えていますか?
厚労省によれば、医師は過剰になる計算です。
なぜなら、病院の3分の2がなくなるから。

そして「新」救急救命センターの救急医の常勤枠は2名、周産期センターの常勤枠は6人程度です。
その人数で24時間カバーできないですが、予算の関係で、
それ以上は募集しません。
本来は、ここで医師が頑張って常勤枠を大幅に確保すべきなのです。でも、肝腎の常勤枠確保をさぼっている。
だから、医師は休みを取れないのです。
医学部の定員を増やしても医師免許持ちが増えるだけです。
結局、常勤枠を増やさねば、休めないというの、わかりませんか?
医師が増えても、救急センターの常勤枠が2名では、忙しさは解消されないのです。
医師が増えても、産婦人科医が増えても、周産期センターの常勤枠が6名では、集約化されて患者が集中し今より過労になるだけです。
また、医療費が倍増したところで、常勤枠が増えなければ、その病院の常勤の過労は続きます。

現場の医師は、過労状態ですが、でも、大学人事の場合、公募はしません。
(募集しているのは大学が切捨てた病院です)
で、大学人事以外の一般病院も、厚労省がわざと医師不足を作っているから、欠員状態です。
大学に派遣を頼んでも、ないものは派遣できない。
今は、そういう状態。厚労省がわざと、そうゆう状態にしているわけです。

だから、今、市民病院で、産科医の枠が、せっかく1名増えても、赴任できる医師がいないから、増員できないでいる。
そんな時には、産休医でもいいから、常勤枠を確保のために就職してくれればいいと思う。
でも、それもできないから、増員の話が出ても、無駄に終わっている。
当分は、医師不足状態が続きます。
病院が3分の1になるまで、医師不足のまま。
不足してるから、常勤枠も増やせないままで。

で、後期研修医をみればわかるが、非常な安月給で基幹病院に勤務するしかない医師がいる。
そういう安月給枠は、あるのです。
年1000万円台の常勤枠は、ない。
ここが肝腎で、安月給の枠は大いにある。
半人前の医師は、安月給でも、できる医師になるために、安月給に甘んじるしかないわけで。
そして、それが中年になるまで続きそうだということ。
なぜなら、基幹病院数も減らされるから。
常勤枠は、今は欠員。
だが、欠員といっても、すぐに埋まる人数分しか空いていない。
そこを、今しか見ない医師らは、医師不足が永遠に続くかのように錯覚している。
>医師の数が増えたら、普通に休みとか取れる。
それは、幻想です。
常勤医師数が多い基幹病院を見て下さい。
医師数の多い病院では、休みが取れません。
手術も並列で組むし、救急搬送を受ける、検査も並列で入る、だから、医師数の多い病院ほど仕事も多くなる。
だから、休めないです。
それが実感です。
分娩やってる産婦人科勤務医の。

理解がされにくいようだから、もう一度繰り返します。
いくら医師が増えても、各病院の常勤枠が増えない限り、医師は休めません。
そして、常勤枠を増やすのは、ものすごく難しいということ。
医師が増えたら、自動的に基幹病院の常勤枠が増えると思っている人が多いみたいですが、それだけはないです。
安月給の枠なら、いくらでもあると思うが、それでは勤務はうかばれない。





混合診療医[URL] 2008/01/26(土) 19:31 [EDIT]
ん~、でも予算が増えないと人員枠を増やせないのでまず医療費と診療報酬を上げるのは重要だと思います。
で診療報酬が上がり経営が上向きになったらそこで医師の職場環境を訴えるべきでしょう。夜勤交代制とか時間外手当の支給とか。もちろん簡単じゃないでしょうから医者も覚悟を決めてやるしかないでしょう。いざとなったらストライキも必要になるでしょう。入院してる患者を放置はまずいですから例えば当直時の救急受け入れを時間外手当がもらえない場合は以後は断る、とか異常な当直回数は拒否するとか。
もちろん病院側からはかなりの反発がありクビも宣告されるかもしれませんが、それをやらないと今後も医者はいいように使われ続けられるだけだと思います。
木霊[URL] 2008/01/26(土) 20:39 [EDIT]
 初めて、頭の良いお医者さんがいるなあ、と思って読みましたよ、混合診療医さんて人の言う事。
 混合診療医さんの願ってることは、私が願ってることと反対なのでしょうが、結果は同じ事になるかもね。

 私が願ってるのは、医者になったと同時に、人生における総年収も、自分の仕事のやりがいというのも、そうして他人からの尊敬も、自動的に得ること出来るというのはオカシイな、と思ってるだけのこと。

 そして、お医者さんの中には当然医者に不適切な人いっぱいいるだろうから、そういう人は医療業界から退場することが、世の中のためだろうと思ってるだけのこと。

 そのために、医者になる人増やしたいだけのこと。
 そうして医者から他の職業に行くことも、当たり前と思える世間にする事(その逆も当たり前のことにする事)。

 だからこそ、今の三倍の数のお医者を増やしたいのですよ、ダガシは。いや、もっと増やしたいのですよ。
 そうして、医者に向いてない医者の人は、早く別の職に行ってほしいのですよ。

 個人的には、お医者さんを、できれば今の五倍の数にして、そのうち医者に向いてない人は五分のニは居るだろうから(いや五分の三はいるかもね。その五分の三の人は掃除屋さんか何かに転職してもらって…ハハ、でもハウスクリーニング業は客商売だし頭も体も良くなければ出来ませんけどね)、そうなって、お医者が今のニ倍の数になって、その頃には医療が必要な人も少なくなっているだろうから(その根拠は話長くなるから今はしないけど)、医者も余ってきて、…本当に本当に、お医者さんに向いてる人だけが、お医者をやっている…という世の中に、なっててほしいなあ…と思ってるけど、僕の妄想でしょうね。
 こういうことを、願ってるのですよ、ダガシはね。

 Iさんは、ご自分は、俺は本当は医者に向いてるのかな、と自問自答しておられますか?
 この自問自答が、時々でもあれば、僕はその人を、信じられるのですが。
ダガシ[URL] 2008/01/26(土) 21:12 [EDIT]
 続きますが、医療費なんてものは、増やすのは簡単でしょ。
 世論が、増やせと言えば、簡単でしょ。
 今、増えないのは、世間の人々が、増やさなくともいい、と思ってるからでしょ。
 なぜなら、無意識にでも、死にゆくひとに、エネルギーや金・資源をかけるのは、生き物として生きる何かに逆行することになる、ということ思ってるからでしょう。
 それはいま実際生きてる者に、エナジー注ぎ込むことが、生き物としての真っ当なありかただと、ただ思ってるだけのことじゃないかしらね。

 もちろん、老人にすぐ死ね、と言ってる訳じゃないですよ。それどころか、僕はおばあちゃん子であり、じいちゃん子ですから、お年寄りを大切だと思ってますけどさ。
 でもですがね、生き物としての自然さ、とは何か、ということを考えたいだけのことなんですよ。

 ちょっと演説になりました。ごめんなさい。これで失礼いたします。上の私のコメントの中で、「お医者に不適切」というところは、「不適格」という意味を書きたかったでした。
 では。
ダガシ[URL] 2008/01/26(土) 21:27 [EDIT]
プライドが高すぎ?
>ん~、でも予算が増えないと人員枠を増やせないのでまず医療費と診療報酬を上げるのは重要だと思います。

全く逆です。
そんな事言ってるから、医療費が上がった分を薬剤師や看護師、他に持っていかれるんです。
もしかして、待遇改善のノウハウをわかっている医者って、ほとんどいないのでは。
繰り返すが、医療費は増加してるし、今後も増加します。
それを自覚せねばなりません。
ただし、医療費が増加し医師数が倍増することと、各病院の勤務医が休めるようになることとは、全く別問題です。

ちなみに待遇改善がめざましい看護師諸姉をご覧あれ。
口が裂けても上層部は「看護師の総数が不足している」とは言わない。
それを言っちゃあ、お終いだから、絶対に言いません。
あくまで各々の病院で看護師増員運動をするのみです。
各病院では看護師が不足している。
それは事実だから。
各病院で看護師が不足していると言えば十分なんです。
国は、看護師を増員してくれますから。
「患者何人に対して看護師何人」って、ちゃんと国が計算して看護師を増員してくれる。
だって、看護師は不足しているんだから。
長年そうやって、看護師は待遇改善を勝ち取ってきたのだ。

医者みたいに「諸外国と比べて日本は医師が不足している。総数として医師が足りないから、医師を増やせ」って、それは「正論」だが、それでは医師の待遇は悪化する一方だ。
たとえ、いかにその理屈が正しかろうが、それでは各病院の常勤医師は増えない。
勤務医が過労から逃れるには、各病院で、医師増員を実現させていくしかないのだ。
ところが、医師はそういう運動はできなんだな。
各病院で、陰では文句を言うが、正面切って「増員」運動はできないのだ。
「増員」のお願いはするが、予算がないと一蹴されて終わりというもの。

看護師諸姉を見習いたまえ。
結果的に、いくら医療費が増えても、歯科医同様、医師の配分を増やせない。
医療費が倍になったところで、医師のところに回らず、柔道整復師や製薬会社、薬剤師、看護師、医療秘書らのところに全部まわってしまうだけ。
医師のところに回す術を知らないから。
いや、知っていても「医師に下さい」と言えないからダメなのだ。
プライドが高すぎ?




混合診療医[URL] 2008/01/26(土) 22:05 [EDIT]
ダガシ様
>混合診療医さんの願ってることは、私が願ってることと反対なのでしょうが、結果は同じ事になるかもね。

ダガシ様、有名なブログをお持ちですね。
そんな有名人にお声をかけられて恐縮いたします。
管理人さん、ありがとうございます。

ダガシ様が願っていることを、医者としての私は最も恐れているのですね。
医師が2倍~5倍に増えて、ダメ医者が淘汰される時代になる。
医師が増えれば、いくら医療費がアップしたって安月給になっていく。
ワーキングプアでも医者をやりたいという医師だけが、医者をやればいい、と。
それも正論に思えます。

今、医師増やせと、医師自ら言う時代です。
舛添大臣が「医師増やしたら10年後にホームレスになる」とテレビで言いました。
ダガシ様の願う時代が来るかもしれない、本当に。
大臣が断言しているのだから、医師は近い将来失業して、ハウスクリーニングの分野に参入してくるかもね。

病院の常勤枠を増やすのは、簡単ではないからね。
「まず、医療費を増やして、医師増員の予算を」なんてトンチンカンな事を言っている間に、限りある医療財源が、柔道整復師や製薬会社、薬剤師、看護師、医療秘書らによって取分けられていく。
お金の事になると、みんな必死だから。
で、気がついたら、医者の取り分がなくなってるってわけ。
だから、増員もできないわけ。
まず、医師の増員が先にこなければ、話にならない。
そんな基本的な事がわかっていない。
医者って、間抜けだと思ったでしょ?
ほんと、お人よしなんです。



混合診療医[URL] 2008/01/26(土) 22:23 [EDIT]
医療費、今現状で足りてるとみんなが思っているのであれば確かに増やす必要はないと思います。患者が死んでも明らかなミスでなければ医者も攻められないでしょう。
でも実際には今の金額でも完璧にこなせるはずだ、と勝手に思い込んでいるだけなのではないでしょうか。だから医者がいなくて搬送断れば非難が激しいのだと思います。
医者の数、負担人数、医療費、給料、ほかの国との比較等、いろいろな数値を並べてから判断したほうがよさそうですが・・・いつも報道では断片しか出ませんね
木霊[URL] 2008/01/26(土) 22:31 [EDIT]
素人に適正な医療費などわかるはずがない
歯科医年収300万円以下でも、「へぇー」そうなんだ、と思って終わりです。
医師が連続36時間勤務であろうが、年収が安かろうが、「へぇー。大変だね」で終わりです。

若者の半分は国保に未加入です。
健康だから医療の必要を感じないそうです。

サプリメントには月平均1万円払ってもいいと思う日本人です。
でも、医療機関の窓口で「8000円です」と請求されたら「何かの間違いでは」と外来に電話がかかってきます。
そんなに高いはずがない、という思い込み。

でも、獣医で飼い猫を診てもらい「2万円」と言われたら払える。文句もない。

素人に適正な医療費などわかるはずがない。
だから、医療費が足りないとか、医師が足りない、と叫ぶのは大事だと思う。
しかし、その結果、医療費が5倍になったとしても、勤務先の病院で医師増員されるかというと疑問だ。
それは、別に働きかけねば、医師増員は難しい。

増額された医療費は、医療秘書を雇うお金に使われるかもしれないし、看護師増員に費用がかかるだろうし、看護師も大卒だし給料も医師と遜色があってはならないから。
そうやって、医師を雇うお金はなくなってしまうのである。
医師を増員することで、病院の収益が増えるという計算があっても、医師の待遇は改善されない。
医師が実際に逃げ出しても、それでも医師の待遇を良くして医師に逃げられないように待遇を良くしようとは思わない。
実際、そうでしょ?
混合診療医[URL] 2008/01/26(土) 23:12 [EDIT]
>混合診療医先生
私は、常勤医を増やすのは、賛成ですよ、もちろん。
その為の運動とか、医師は下手なのも認めます。

医師も増やして、常勤の枠も増やした方が良い、って思っています。

それに、私は個人的には病院の集約化には賛成です。
どっちかと言うと。
ただ、実際に病院が1/3になるって事はありえませんから。

医師数も増やして、医療費も増やして、常勤の枠も増やした方が良い。
とは思います。
Dr. I[URL] 2008/01/26(土) 23:38 [EDIT]
実際のところ、お医者さんって職場の人員増強って求めてないのでしょうか?人が足りなくて業務に支障が出るようなら増やせって上を突き上げて予算組ませるでしょう。自分のところもそうですが普通の会社ならそうするでしょ。もちろん赤字の部門ならおっしゃるとおり金がない、で縮小・凍結とかありますが病院で医者をそうやるわけにもいかないんじゃないのかなぁ。
職場内の人数増員活動はいいですね。看護師さんの実例があるというならそれに習ってもいいんでは。
ちなみに国内で必要数の病院に必要数の医者を配置した場合(救急とかは4直3交代等の交代勤務)だと医者の数って多いんですか?少ないんですか?
木霊[URL] 2008/01/26(土) 23:39 [EDIT]
>ダガシさん
>私が願ってるのは、医者になったと同時に、人生における総年収も、自分の仕事のやりがいというのも、そうして他人からの尊敬も、自動的に得ること出来るというのはオカシイな、と思ってるだけのこと。

私もそう思いますよ。

> そして、お医者さんの中には当然医者に不適切な人いっぱいいるだろうから、そういう人は医療業界から退場することが、世の中のためだろうと思ってるだけのこと。

中には、そういう人もいるけど。
正直、そういう人達には出ていってもらいたいですよ、私も。
そして、きちんと働いている医師には、適正な給料をあげて、そこそこの休みが貰える、っていうのが理想だと思います。

>医者も余ってきて、…本当に本当に、お医者さんに向いてる人だけが、お医者をやっている…という世の中に、なっててほしいなあ…と思ってるけど、

私も思っています。
ただ、現実は医者の数が少ないから。
医師免許がないとできない仕事っていっぱいあるから。
そういう医者でも雇わざるを得ない、っていうのが現状です。

Dr. I[URL] 2008/01/26(土) 23:45 [EDIT]
>木霊さん
医療費を増やすのと、医師の待遇改善、医師の定員を増やしてくれ、っていうのは同時並行でやるべきでしょうね。
医療費を増やすのが先、って言ってると、混合診療医先生の言う通り、よいようにやられちゃいますから。


医者の数を増やしてくれ、っていうのは。
病院にもよるけど、言っているはずなんでしょうけど。
ストライキをやるとか、具体的な行動してる人は、ほとんどいないかな。
医者って、そういうのには、団結力ないから。


>国内で必要数の病院に必要数の医者を配置した場合(救急とかは4直3交代等の交代勤務)だと医者の数って多いんですか?少ないんですか?

法定医師数っていうのは、1948年に決まって。
それは、60年経っても、変わっていないのですけど。
日本で法定医師数をクリアーしている病院は、約70%。
でも、常勤の医師だけでクリアーしているのは、36%なんですよ。(2004年)

60年前の医師数を、1/3の病院でしか満たしていないんですよ。
常勤の医師では。


Dr. I[URL] 2008/01/26(土) 23:54 [EDIT]
都合よく安く使われる存在
>医師も増やして、常勤の枠も増やした方が良い、って思っています。

医師を増やしたければ戦略として「常勤枠を増やせ」しか言ってはダメなんですよ。
「医師も増やして、常勤枠も増やしたい」と言ったとたんに、常勤枠が増えなくなってしまう。
よって、集約化され患者数が倍増した病院で、交代要員もないままの36時間勤務が永遠に続いてしまう。
だから、絶対に「医師総数を増やすべき」と言ったらだめです。
看護協会のように、どんだけ現場で看護師が不足していても「看護師総数は足りている」としか言ってはダメなんです。
どうしてそんな基本的な事が理解できないのでしょう?
そんなだから、医師の待遇は下がってきたんでしょう。
歯科医も同様。
ほとんどの処置を再診料に含む、とされてしまい、手間のかかる処置をしても110円しか取れないような事態に甘んじるしかないようになった。
医師の明日の姿だ。
なぜ、医師には、そういった危機感がないのか?
バイトすれば高収入だからか?
歯科医と医師は別で、いくらでも仕事があるもんね、と収入を無視し「仕事があれば生活できるはず」という甘えがあるのか?

>ただ、実際に病院が1/3になるって事はありえませんから。

その根拠は?
実際、厚労省はベッド削減すべくあの手この手です。
昨年だけでも消えた病院は少なくない。
今年持ち直すとも思えない。
だって、医師は不足しているから。
地方医学部をなくす作戦も、もうそろそろでしょう。
厚労省って、頭いいと思います。
作戦は、佳境を迎えつつある。

産科の3分の1の施設は分娩を取りやめました。
残っている3分の2も、分娩中止を検討中です。
産科に関しては、3分の1に減らすという作戦は、すでに半分成功しました。

医師は不足していますとも。
厚労省の武器はいくつかあるが、「医師不足という状態」も大事な武器です。
女性医師の増加も目立たぬように応援してきました。
女医の半分は、男性医師と同様には働きませんから、
女医は医師不足演出には欠かせない重要な要素です。

どうして、厚労省の作戦に釣られてしまうのでしょう?
都合よく安く使われる存在でいたいのですか?


混合診療医[URL] 2008/01/27(日) 00:18 [EDIT]
たしかにそうですね、両方進めるべきですね。
自分が医療費が先っていったのは金がないのに増員を求めても、ない袖はふれぬで無視されるのがおちだと思ったからです。きちんとした組合のある会社であれば違法労働であれば改善を求めてストライキをすると脅すなど手はありますが、医者のストライキって聞いたことないから結局黙ってしまうしかないんじゃないかなぁと思ってました。
なるほど、法定医師数というのがあるんですか。法定医師数を常勤で守ることという法ができれば病院が収入さえ確保できるならワーキングプアを減らせる可能性もあるのかもしれませんね。もちろんさらに病院数が減れば別ですが。
木霊[URL] 2008/01/27(日) 00:26 [EDIT]
交代勤務実現にむけて
>金がないのに増員を求めても、ない袖はふれぬで無視されるのがおちだと思ったからです。

公立病院の看護師を見よ!
金はなくとも、育児休暇を2年も有給で取らせる自治体病院だって実際にある。
(3年目に職場復帰せず主婦へ、要するに2年の育児休暇とその間の給料は貰い特)
金なんて、後から何とでもなると考えなくては。
それがいいかは別にして、その精神は見習うべきでは。

私は一勤務医として交代勤務を実現させたい。
交代勤務になっても、給料は現在の金額を確保です。
今が不当な待遇なのですから。
当直といっても夜勤ですから、給料もらうべき。
そのためには、常勤医を3倍に増やすしかないのです。
それなのに「医師総数が不足」と言う人がいるので、つい反論してしまいました。すみません。

交代勤務実現にむけて
一人一人の勤務医は、仕事を減らすべきです。
自分の外来や手術の量は、自分でコントロールできるはずなので、過剰な仕事を入れないように工夫せねばなりません。
緊急が入る科は、緊急分はあらかじめ差引いての仕事量にセーブするのです。
事務など他の職種は、みなそうやっています。
一人一人が仕事量をセーブするんです。
すると仕事がとどこおるから、増員してもらいやすいのです。

医師も能力を超えた仕事は、断るべきなんだと思います。
それでも患者は押しかけますから、医師が足りないという事になる。
それで増員にもっていくのです。
これまでは、医師過剰時代が来ると言われていましたから無理でしたが、今なら交渉すれば増員可能です。
しかし、今、病院が集約化されていないので、どの病院も欠員です。
それでは、もし増員が認められたとしても実際に増員できません。
だから待遇改善する気のある病院に、医師が集合できればいいと思います。

注意せねばならないのは、医師数の多い病院、大学病院や基幹病院では、つい過剰な仕事量を受けてしまうこと。
常勤医が増えても、仕事がそれ以上に増えたら意味がない。
あくまで一人一人仕事量をセーブせねば、交代勤務は実現しません。
仕事量をコントロールして、少なめに仕事をこなし、はみ出た仕事を処理するには、パートでもいいから、別の医師にやってもらうようにせねばなりません。
そうやって、コツコツと必要な医師を増やすしかない。
ある程度の医師数を確保できれば、交代勤務が組めます。
実は、これ産科個人病院では普通にやっていること。
産科は自費だから、可能なのかもしれませんが、公立病院など、赤字でも平気で事務は増員しているわけです。
だから、やる気があれば、医師もできるはずです、公立病院でも。
混合診療医[URL] 2008/01/27(日) 01:08 [EDIT]
>混合診療医先生
もうご存じかもしれませんけど。
日本医師会は、一年ちょっと前まで、医師は足りている。
っていう立場だったんですよ。
先生と同じように。

でも、それでは全然改善されないので。
最近、医師の絶対数は不足している、っていう事を公式に表明したんですよ。

それと、これから病院やベッド数は減ります。
これは、間違いありません。

ただ、市町村合併とかを見てもわかるとおり、そこには地域住民の感情や地方の選挙とか、そういう思惑が入りますから。
政府の思うとおりには行かないと思います。

ちなみに、私は病院の集約化には賛成です。
ただでさえ、医師の数が少ないのですから。
それを効率良く使う為に、必要な事だと思いますから。

交代勤務制も、できれば良いとは思います。

Dr. I[URL] 2008/01/27(日) 19:50 [EDIT]
>木霊さん
法定医師数に関しては、本田宏先生も良く言ってる事なんですけど。
記事の本論として扱った事は、このブログではなかったですね。
そういえば。
今度機会があったら、取り上げるつもりです。

Dr. I[URL] 2008/01/27(日) 19:52 [EDIT]

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???罸by Goodor Bad | 2008/01/28(月) 23:49
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