現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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村上スキーム、地域医療再生の方程式
夕張希望の杜」村上智彦先生が、
ついに本を出版されましたよー!

その名も、「村上スキーム 地域医療再生の方程式」




夕張って言うのは、民間企業で言う「倒産
ともいえる、財政再建団体になった市なんですけど。
当然、そうなっちゃうと病院も潰れて、
医療崩壊も起きてしまうんですよ。

夕張が潰れたのは、確かに国の政策や、
北海道のやり方にも問題があったのでしょう。
潰れるまで放っておいた、議員や市長にも
責任はあるでしょう。

でも、今までは病院も金もあって当然。
という考えだった、市民にも問題があると思います。


その夕張に、村上智彦先生が赴任されました。
「医療法人財団夕張希望の杜」の理事長として。

今までは夕張市立病院っていう、
総合病院」だったんですが。
夕張医療センター」とは言っていますけど。
今のところ医師は3人だし。
言い方悪いけど、単なる「診療所」に
毛が生えたレベルですよ、これ。
まあ、老健施設もついていますけどね。

あ、悪い意味じゃないですからね。
村上先生、ごめんなさい。

今までは、市立病院で。
お金も出たんでしょうけど。

潰れた訳だから、当然お金もないんですよ。
しかも、単なる民間の診療所なんだから。
「透析ができないなんて、けしからん。」
「夜に救急が出来ないなんて、けしからん。」

って言ったって、しょうがないんですよ。

お金がないなら、ないなりの医療を
行うしかないんですよ。
ない物ねだりしても、無理なんですから。

村上先生は、私も尊敬する医師で。
たしかにスーパーマンかもしれませんが。
神様」じゃないんですから。

打ち出の小槌を振ったら、お金が
無尽蔵
に沸いて出るわけじゃないんですよ。
分身の術が使えるわけじゃないんですから、
いっぺんに1人でいろんな事が
できるわけがないんですよ。

もし、夕張の市民がいつまで経っても、
与えて貰って当然という態度を変えなければ。
村上先生は、あきれて夕張を去ってしまうでしょう。

1億円以上の個人補償をしているみたいですけど(汗)

でも、夕張市民も徐々に変わってきているみたいですね。

村上先生は、北海道の瀬棚町という小さな町で、
予防医療を実践した地域医療に取り組んで。
肺炎球菌ワクチンを導入したり、
町民に予防医療の事を啓蒙する事によって、
町の医療費を削減した、っていう実績があります。

そのやり方を生かして、夕張でも予防医療を中心とした
身の丈にあった医療
をやっているようです。


その夕張での取り組みの元となる、
村上智彦先生の考え方が、
この村上スキーム 地域医療再生の方程式」
という本に集約されていますよ。

夕張というのは、日本一高齢化の進んだ市ですから。
これからの日本の縮図とも言える市です。

予防医療を中心とした、夕張の取り組みのような医療で、
地域医療を崩壊から救えたらよいですね。

村上先生が赴任した後の夕張市民の変化は、
これを読んでみてね!



<尊敬できる患者さん>

1年前にはここで外来をやっていても
正直閉口したことが多々ありました。

時間外のコンビニ受診やまるで薬屋さんのように
「風邪をひいたら困るから
風邪薬をたくさん出して下さい」
という患者さんが沢山いました。

病院は患者の欲しい薬を出すところだ!」
と大声で怒鳴る人や、
「血圧の薬はいらないから安定剤をください」
という自己判断をする人等
なるほど医師がいなくなった理由が良くわかりました。


しかし今は随分様変わりしました。

その様な患者さん達が他所へ
行っただけなのかもしれませんが、
驚くほど時間外の患者さんが減り、
救急車が減ったばかりではなく、血圧や血糖値等が
とても良い患者さんが多いので驚いています。

検査科の担当者もHbA1c(1ヶ月くらいの血糖値を
反映する数値で7以下が目標で
5.8以下なら優等生です)が良い人が
多くなったことに驚いています。

70歳過ぎの多くの人達がこの
HbA1c5.8-6.5位に納まっているのですから、
尊敬してしまいます。

生活習慣病は私達がどんなに頑張っても、
生活習慣である食事や運動が悪ければ
なかなか良くはなりません。

つい先日高血圧で通院中の
80代の男性患者さんが久しぶりに
外来へ来ていました。

投薬だけではなく、水分摂取、塩分、
食事療法、運動といったアドバイスを続けて
パンフレットを渡したりしていたのですが、
ある時から自宅で血圧を測定してもらうために
手帳を渡しました。

真面目に毎日血圧を測り外来に
持ってきてくださっていました。
徐々に血圧も安定し先日の外来での血圧は
134/65mmHg、自宅では120台となかなかの数値です。

最初は血圧手帳に数値を書き込んでいたのですが、
「見やすいのでグラフにしてみては?」
とお願いしてみたところ、次の外来から
手帳の血圧は折れ線グラフになってきていました。

そして先日の外来で驚いたのが
自宅での血圧のグラフが手書きの手帳から
A4に印刷された立派なグラフになっていたのです。

お聞きすると
「血圧をグラフにするソフトを見つけたので、
パソコンにインストールして作ってきた」
との事でした。

聞くと80の手習いでパソコンを始めて、
周囲に聞きながら
グラフを作ってきたのだそうです。

素晴らしいと思いませんか?

このような人が多くなれば、
きっとここで働く医師や看護師はやる気が出て、
患者数が多くてもそんなに疲れを感じないと思います。

実際随分患者さんが増えて
忙しい外来になってきましたが、
そんな患者さんが増えた事で
随分気分的に楽しく仕事ができています。

おそらく多くの医師は昼間の外来が忙しくても
熱心な患者さんが多ければやる気が出ますし、
夜間に重症の患者さんが来ても
あまりストレスは感じません。

しかし時間外に軽症の方がたくさん来て
眠れない日が続くと
とてもストレスを感じてしまうと思います。

多くの場合、健康や病気に関心がない方に限って
時間外に受診して権利を主張します。

夕張の患者さんのうち3000人位の人達が
外来通院して下さる様になりましたが、
他の2人の医師に聞いても「良い患者さんが多い」
という感想です。

「医師は患者に育てられる」
という言葉を聞いたことがありますが、
最近の外来をやっていてそんな言葉を思い出しています。

研修の方も増え、他の施設との連携や
町の中の行事への参加といった
機会も増えてきました。
まだ1年生のうちの法人ですが、
徐々に成長している様に思えます。

これから法人の将来を左右するような
大きな課題に取り組みますが、
権利ばかり主張して過去の栄光に
しがみ付いている人達よりも、自分自身で
健康作りをして医療費を削減しているような
「頑張っている人達が報われる地域」
にしていきたいと思っています。


医療法人財団 夕張希望の杜
 理事長 村上智彦


参照:『夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜」の毎日』


まあ、村上先生だからできた。
って事もあるんでしょうけど。

村上先生のようなスーパーマンがいなくても、
柏原東金のように、住民達が自分たちの意志で
変化したところもありますからね。

村上先生は、マスコミで「赤ひげ
とか言われてる事もありますけど。
本人は「赤ひげ」嫌いっすからね。

マスコミは「神の手を持つ医師」とか、
赤ひげ」のような
医師を求めているのかもしれませんが。
本当に地域医療に必要なのは、
1人の特別な医師ではないと思います
よ、私は。


みなさんも「村上スキーム」を読んで、
人ごとだと思っていないで、
地域医療を崩壊から救って下さいね!

→ 村上スキーム 地域医療再生の方程式



村上先生予防医療を中心に市民に広めたり、
マスコミを上手に利用したりとか。
私がやりたい事を既に実践されて、
しかも実績を上げている方ですから。
ホント、すごいっすわ。

私は、ブログやメルマガなど、
ネットを中心とした活動がメインなのですが。
方向性が一緒なので、注目しています。

一回だけお話しした事があるんですが。
ホント、テレビに出ているそのまんまの感じ。
すごーく腰が低くて、良い先生でしたよ。

一部、バッシング等もあるようですけど。
まあ、有名税って事で。
無視してりゃ良いんじゃないっすかね。


もっと村上先生の話が読みたい人は、このメルマガを読んでね!
→ 『夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜」の毎日』

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この記事へのコメント
医療もその他のサービスも……
Dr.I様>
 医療でも他のサービスでも、結局は「需要側・供給側の共同作業」なのですから、「お互いが尊敬できる」ことが一番良いのですが、最近、両者の対立をあおるような事件が多くていけませんね。両方共に、猛省が必要ですが、どちらも相手が悪いと譲らないのですかから悲しいですね(嘆息)。
Lich[URL] 2008/06/03(火) 23:17 [EDIT]
>Lichさん
そうなんですよ。
昔は当たり前だった部分もあるんですけど。
なんか、時代のせいなのか、変わっちゃいましたね。
Dr.I[URL] 2008/06/04(水) 21:33 [EDIT]

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