なんか、75歳以上の医療費を無料にする
って言ってる町があるようですねー。
75歳以上の医療費無料化
=来年4月から-東京都日の出町
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081201-00000074-jij-pol
東京都日の出町議会は1日の本会議で、
75歳以上の高齢者の医療費を無料化するための
「お年寄りにやさしい福祉基本条例案」
などを賛成多数で可決した。
2009年4月から施行する。
自治体による無料化は、全国的にも珍しいとみられる。
所得制限は設けないものの、
3年以上同町に居住していることが条件。
実施時点での対象住民は1870人で、
町は初年度の支出額を8500万円程度と見込んでいる。
『2008.12.1:yahooニュース』
これには、私は反対です。
一見、「お年寄り、弱者に優しい町」
という風には見えますけど。
逆に、「医師には厳しい町」ですよ、この町は。
だって、医療費が無料になったら、
時間外でも軽症でも、病院にかかる患者の数が増えるでしょ。
医療崩壊の一番大きな原因は、
医療費抑制政策と、医師数抑制政策という政策のせいだ。
という事は、このブログでも、数え切れないくらい書いています。
医療費抑制政策と医師数抑制政策があって、
結果的に医師、特に勤務医が疲弊した。
それが、日本で医療崩壊が進んだ大きな理由だと思います。
医師の数が少なかったら、当然医師は疲弊しますよね。
医療費が安くて、薄利多売じゃないと
病院の収益が出ない、という事であれば、
当然、患者の数は多くなります。
医師の数が少なくて、患者の数が増えれば、
医師(勤務医)は過労になって、逃散します。
その結果、日本の医療が崩壊した。
時間外に病院にたくさんの患者が来れば、
医師は眠れませんよね。
夜中とか明け方に患者が来て、診察するんだから。
その結果、医師は疲弊した。
こういった原因があって、日本の医療は崩壊しつつつあるんです。
医師不足、医師不足って言いますけど。
OECD平均とか、他の先進国と比べて、
日本の人口当たりの医師数は少ない、
という医師の絶対数の不足。
それと、患者の数が多くて、一人の医師あたりの
患者数が多すぎて、医師が足りない。
という、2つの側面があるんですよ。
医師不足には。
『「こどもの医療費無料」の問題点』
の記事にも書いた事なんですけど。
>薬屋で、薬とポカリスエットを買ったら2000円。
でも、病院に行って専門家である医者に診てもらって。
それで薬までもらっても、0円。
だったら、時間外でも、病院に来よう。
って思う患者が多いのは、当たり前です。
これは、患者のモラルの問題ではなくて、
制度、政策が悪いからです。
こういう政策の結果、患者の数が増えて、医師は疲弊して。
医者がいなくなって、医療崩壊が起こる。
という事があるかもしれませんよ、この町では。
もちろん、弱者、高齢者に対するなんらかの
医療費の補助、というのは必要だと思います。
高齢になれば、体も弱くなって、病気になりやすくなるし。
不摂生をしていなくても、病気になる人はいますからね。
だから、75歳以上の高齢者に対する医療費の補助。
それ自体には、私は賛成です。
ただ、時間外でもなんでも、75歳以上の人は、
ぜーんぶ医療費は無料。
というのには反対です。
私だったら、
75歳以上の人の入院医療費と、
定期的に通院している人の医療費を半額補助します。
そして、持病が悪化して、時間外にかかった人の
医療費も半額を補助します。
ただし、時間外に軽症でかかったような人の
医療費に関しては、一切補助を行いません。
その代わり、年間の医療費がものすごく少ない人には、
ご褒美として、金一封を差し上げます。
というような方法をとりますけどね。
一律に、75歳以上の医療費は全部無料。
という形ではなくて。
これだったら、75歳以上の高齢者にもやさしいし。
医師にも厳しくないですよね。
>対象住民は1870人で、年度の支出額を8500万円程度
という事ですから。
およそ半額が補助されるとして、4000万円位かな。
入院、および定期通院と、持病が悪化した人対する
医療費の補助に必要な金額は。
75歳以上の方だと、年間の医療費っていうのは、
だいたい100万円位なんですよ。
日本人の平均では。
だから、1年間の医療費10万円以下の人に、
ご褒美として金一封を差し上げる。
って事にして、1人に2万円あげたとしても、
10人に1人くらいかな、せいぜい。
そしたら、200人としても、400万円位でしょうか。
8500万円のお金があるなら、
だいたい4000万円位、余りますよね。
そしたら、残った金額は、健康診断の補助とか。
そういう「予防医療」に役立てたら良いんじゃないですかね。
後期高齢者医療制度になって、
市町村からの補助がなくなった健診とか多いですよね。
たしかに、「75歳以上の医療費無料」
っていう政策の方が、インパクトは強いですよ。
でも、「地域医療」という視点で考えれば、
医療費無料になって、多くなった患者を診る
病院の医師や看護師、医療スタッフの事を考えたら。
結局は、損な政策だと、私は思いますよ。
でも、東京だからね、日の出町は。
結局、町から医者がいなくなっても、
近くの病院に行けば良いや、って事なのかなー。
地方の町でこんなことやったら、
ホントにその地域の医療は崩壊するかもしれませんよ。
医療や医療訴訟について知りたい人はこれを読んでね!
クリックすると、アマゾンに飛びます。
→ 医療の限界
小松 秀樹 (著)
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って言ってる町があるようですねー。
75歳以上の医療費無料化
=来年4月から-東京都日の出町
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081201-00000074-jij-pol
東京都日の出町議会は1日の本会議で、
75歳以上の高齢者の医療費を無料化するための
「お年寄りにやさしい福祉基本条例案」
などを賛成多数で可決した。
2009年4月から施行する。
自治体による無料化は、全国的にも珍しいとみられる。
所得制限は設けないものの、
3年以上同町に居住していることが条件。
実施時点での対象住民は1870人で、
町は初年度の支出額を8500万円程度と見込んでいる。
『2008.12.1:yahooニュース』
これには、私は反対です。
一見、「お年寄り、弱者に優しい町」
という風には見えますけど。
逆に、「医師には厳しい町」ですよ、この町は。
だって、医療費が無料になったら、
時間外でも軽症でも、病院にかかる患者の数が増えるでしょ。
医療崩壊の一番大きな原因は、
医療費抑制政策と、医師数抑制政策という政策のせいだ。
という事は、このブログでも、数え切れないくらい書いています。
医療費抑制政策と医師数抑制政策があって、
結果的に医師、特に勤務医が疲弊した。
それが、日本で医療崩壊が進んだ大きな理由だと思います。
医師の数が少なかったら、当然医師は疲弊しますよね。
医療費が安くて、薄利多売じゃないと
病院の収益が出ない、という事であれば、
当然、患者の数は多くなります。
医師の数が少なくて、患者の数が増えれば、
医師(勤務医)は過労になって、逃散します。
その結果、日本の医療が崩壊した。
時間外に病院にたくさんの患者が来れば、
医師は眠れませんよね。
夜中とか明け方に患者が来て、診察するんだから。
その結果、医師は疲弊した。
こういった原因があって、日本の医療は崩壊しつつつあるんです。
医師不足、医師不足って言いますけど。
OECD平均とか、他の先進国と比べて、
日本の人口当たりの医師数は少ない、
という医師の絶対数の不足。
それと、患者の数が多くて、一人の医師あたりの
患者数が多すぎて、医師が足りない。
という、2つの側面があるんですよ。
医師不足には。
『「こどもの医療費無料」の問題点』
の記事にも書いた事なんですけど。
>薬屋で、薬とポカリスエットを買ったら2000円。
でも、病院に行って専門家である医者に診てもらって。
それで薬までもらっても、0円。
だったら、時間外でも、病院に来よう。
って思う患者が多いのは、当たり前です。
これは、患者のモラルの問題ではなくて、
制度、政策が悪いからです。
こういう政策の結果、患者の数が増えて、医師は疲弊して。
医者がいなくなって、医療崩壊が起こる。
という事があるかもしれませんよ、この町では。
もちろん、弱者、高齢者に対するなんらかの
医療費の補助、というのは必要だと思います。
高齢になれば、体も弱くなって、病気になりやすくなるし。
不摂生をしていなくても、病気になる人はいますからね。
だから、75歳以上の高齢者に対する医療費の補助。
それ自体には、私は賛成です。
ただ、時間外でもなんでも、75歳以上の人は、
ぜーんぶ医療費は無料。
というのには反対です。
私だったら、
75歳以上の人の入院医療費と、
定期的に通院している人の医療費を半額補助します。
そして、持病が悪化して、時間外にかかった人の
医療費も半額を補助します。
ただし、時間外に軽症でかかったような人の
医療費に関しては、一切補助を行いません。
その代わり、年間の医療費がものすごく少ない人には、
ご褒美として、金一封を差し上げます。
というような方法をとりますけどね。
一律に、75歳以上の医療費は全部無料。
という形ではなくて。
これだったら、75歳以上の高齢者にもやさしいし。
医師にも厳しくないですよね。
>対象住民は1870人で、年度の支出額を8500万円程度
という事ですから。
およそ半額が補助されるとして、4000万円位かな。
入院、および定期通院と、持病が悪化した人対する
医療費の補助に必要な金額は。
75歳以上の方だと、年間の医療費っていうのは、
だいたい100万円位なんですよ。
日本人の平均では。
だから、1年間の医療費10万円以下の人に、
ご褒美として金一封を差し上げる。
って事にして、1人に2万円あげたとしても、
10人に1人くらいかな、せいぜい。
そしたら、200人としても、400万円位でしょうか。
8500万円のお金があるなら、
だいたい4000万円位、余りますよね。
そしたら、残った金額は、健康診断の補助とか。
そういう「予防医療」に役立てたら良いんじゃないですかね。
後期高齢者医療制度になって、
市町村からの補助がなくなった健診とか多いですよね。
たしかに、「75歳以上の医療費無料」
っていう政策の方が、インパクトは強いですよ。
でも、「地域医療」という視点で考えれば、
医療費無料になって、多くなった患者を診る
病院の医師や看護師、医療スタッフの事を考えたら。
結局は、損な政策だと、私は思いますよ。
でも、東京だからね、日の出町は。
結局、町から医者がいなくなっても、
近くの病院に行けば良いや、って事なのかなー。
地方の町でこんなことやったら、
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あ、引っ越そうかな!と思いましたけど、先生の話を読むに連れ、それは間違いだったと思い直しました。
患者さんにも、そうでなかった人にもご褒美があげられる様な仕組みになればいいですね。
患者さんにも、そうでなかった人にもご褒美があげられる様な仕組みになればいいですね。
Dr.I様>
全く同感です。
ただでさえ、日本の医療は「無理矢理供給価格を抑える」ことによって需要過剰になっているのに、「タダで見てもらえる」となれば、どうなるかは眼に見えてますよね。
「医師への報酬を独自に3倍にして、町内の医師を増員する」といった「供給側への配慮」を行うのでなければ、ますますおかしくなるのは明らかなんですが、バラマキで人を集めようって発想しかないんでしょうね(嘆息)。
全く同感です。
ただでさえ、日本の医療は「無理矢理供給価格を抑える」ことによって需要過剰になっているのに、「タダで見てもらえる」となれば、どうなるかは眼に見えてますよね。
「医師への報酬を独自に3倍にして、町内の医師を増員する」といった「供給側への配慮」を行うのでなければ、ますますおかしくなるのは明らかなんですが、バラマキで人を集めようって発想しかないんでしょうね(嘆息)。

私も記事にしましたが、日の出町にはまともな病院はありません。
http://www.mapion.co.jp/phonebook/M09016/13305/
だからこそ実現した政策なのかもしれませんね。
http://www.mapion.co.jp/phonebook/M09016/13305/
だからこそ実現した政策なのかもしれませんね。
そりゃあ、払う額が少ないのは良いことなのかもしれませんが。
逆に言うと、それ以外の人が、たくさん税金を払うっていう事になるわけですよ。
麻生首相ではないですけど。
それより、健康で病院にかからない人にお金をあげる、っていう方法の方がよいかと思いますよ、私は。
逆に言うと、それ以外の人が、たくさん税金を払うっていう事になるわけですよ。
麻生首相ではないですけど。
それより、健康で病院にかからない人にお金をあげる、っていう方法の方がよいかと思いますよ、私は。
まさに、ばらまきですよ、これ。
所詮、長い目で考えた政策ではないですよ、こんなの。
所詮、長い目で考えた政策ではないですよ、こんなの。
なるほど。
たしかにそうですね。
まさに、丸投げですわ。
たしかにそうですね。
まさに、丸投げですわ。
このコメントは管理人のみ閲覧できます

こんにちは
ブログ内容にそぐわない書き込みをお許し下さい。
「国籍改正法案」というものを知っていますか?
最近やっとテレビ報道で流していたので、知っている方もいるかも知れません。
日本人男性と外国人女性との間に生まれた子供に、「男性の認知だけ」で
日本国籍を取得させるというものです。
本来は日本人の血が流れていながら、恵まれない状況におかれた子供を助けるために
作られた法案です。
「日本人になる」ことにより「生活補助」などが受けられ生活することが出来るのです。
しかし「男性の認知だけ」で日本国籍が得られる、ということは
「男性の言ったもん勝ち」になります。
一般の人は「他人の子供を認知」することはないでしょうが、
日本国籍を取りたい外国人は沢山います。
なので、日本国籍を売る業者が出来ます。(日本のパスポートは人気があり、実際に高値で取引されています)
彼らは低所得者(浮浪者とか)に金銭を渡し、完全なる外国人の子供を「認知」させます。
これで「(「日本人の血は全く入っていない)日本人」が出来上がります。
あなたの街の人口はどうくらいですか?
気づくと、半数以上が「外国人」になってるかも知れません。
彼らは「日本人」ですから、選挙も出来るし、政治家にもなれます。
その「街」では、日本人である「あなた」は少数になり、彼ら「外国人」に有利な
制度、条例、優遇措置が作ることも可能です。
「そんなオーバーな」と思いますか?
なってからでは遅いんですよ。
ヨーロッパでは似た感じで、すでに混乱している国もあります。
http://www19.atwiki.jp/kokuseki/
http://www35.atwiki.jp/kolia/
ブログ主さま、削除してもらっても構いません。
読んで頂いてありがとうございます
ブログ内容にそぐわない書き込みをお許し下さい。
「国籍改正法案」というものを知っていますか?
最近やっとテレビ報道で流していたので、知っている方もいるかも知れません。
日本人男性と外国人女性との間に生まれた子供に、「男性の認知だけ」で
日本国籍を取得させるというものです。
本来は日本人の血が流れていながら、恵まれない状況におかれた子供を助けるために
作られた法案です。
「日本人になる」ことにより「生活補助」などが受けられ生活することが出来るのです。
しかし「男性の認知だけ」で日本国籍が得られる、ということは
「男性の言ったもん勝ち」になります。
一般の人は「他人の子供を認知」することはないでしょうが、
日本国籍を取りたい外国人は沢山います。
なので、日本国籍を売る業者が出来ます。(日本のパスポートは人気があり、実際に高値で取引されています)
彼らは低所得者(浮浪者とか)に金銭を渡し、完全なる外国人の子供を「認知」させます。
これで「(「日本人の血は全く入っていない)日本人」が出来上がります。
あなたの街の人口はどうくらいですか?
気づくと、半数以上が「外国人」になってるかも知れません。
彼らは「日本人」ですから、選挙も出来るし、政治家にもなれます。
その「街」では、日本人である「あなた」は少数になり、彼ら「外国人」に有利な
制度、条例、優遇措置が作ることも可能です。
「そんなオーバーな」と思いますか?
なってからでは遅いんですよ。
ヨーロッパでは似た感じで、すでに混乱している国もあります。
http://www19.atwiki.jp/kokuseki/
http://www35.atwiki.jp/kolia/
ブログ主さま、削除してもらっても構いません。
読んで頂いてありがとうございます
まあ、そういう問題もありますねー。
TB*URL

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081201-00000074-jij-pol
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75歳以上の医療費無料化=来年4月から-東京都日の出町
12月1日16時4分配信 時事通信
東京都日の出町議会は1日の本会議で、75歳以上の高齢者の医療費を無料化するための
「お年寄りに... [つづきを読む]
