現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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新型インフルエンザ拒否は通達どおり
新型インフルエンザ」疑いの
患者を診察しない。
という病院診療所に対して、
マスコミがまた、「診療拒否
のバッシングを行ってますねー。

今回は、舛添厚労相まで、
医師法違反」とか言ってるし。

どうにかなんないんでしょうか。


病院っていうのは、
たくさんの重症患者が、
入院しているんですよ。
それに、体が弱っている人が、
外来にも集まってきます。

今のところ、今回の
新型(豚)インフルエンザは、
弱毒性のようだ。
と言われているようですが。

毒性は弱くても、入院患者とか、
体の弱っている人がかかったら、
重症化する場合もあるし。
下手したら死亡する事だって
あり得ますからね。

そんな患者を守るのは、
医師として当たり前の事
です。

一般の人が、自分は
新型インフルエンザではない」
と考えたからといって、
その人が、新型インフルエンザ
かどうかは、調べないとわかりません。

検査をするために、病院の中に
入って、他のたくさんの患者
接触する事になったら。
他人に移す、っていう事も
十分に考えられる事なんですよ。

だから、新型インフルエンザ
少しでも疑われる患者は、
新型インフルエンザを診断、治療
できる他の医療機関で診て貰う。

という選択肢があっても、
私は悪いとは思いません。


実際のところ、インフルエンザの
診断キット
や、治療薬である、
タミフル、リレンザという薬。
これはもう、普通の診療所では
手に入りにくくなっているんですよ。

在庫が少ないですから、
欲しいっていう診療所病院
全てに渡す事はできないんです。
だから、きちんと診断や治療が
出来る病院にまとめて渡して、
そこで診断治療を行う。
というのが、現状です。


今は緊急事態ですから。
新型インフルエンザに関しては、
診断も治療も出来る病院で、
きちんと診断、治療を行う。

というのが、厚労省からも
通達が出ている
んですよ。

だから、新型インフルエンザ
診断も治療も出来ない診療所
病院が、新型インフルエンザ
疑いの患者に関しては、
専門の病院で診て貰う。

という方法を提示する事の、
どこがいけないのか、
私には理解できませんね。



厚労省からの通達が、
僻地の産科医先生の
「産科医療のこれから」
に載っていたので。
ここで引用させてもらいますね。

いつもお世話になっております。

では、その通達です~。
   
   
事務連絡

平成21年4月29日
都道府県 医務担当者 御中

厚生労働官医政局指導課
新型インフルエンザの診療を
原則行わない医療機関の
指定に伴う医療体制整備について

今回のメキシコと米国の
一郎等における豚インフルエンザ
事例に対応し、WHOは
当該事案をフェーズ4に
引き上げることを宣言し、また、
これを受け、厚生労働大臣が
新型インフルエンザ等感染症が
発生したとの宣言を行ったところです。

厚生労働省としては、情報の収集と
提供、流行地に渡航される方への
注意喚起、流行地から
帰国される方への対応、
医療関係者への治療法等の
情報提供等を行ってきたところであり、
また、貴職におかれましても、
電話相談の設置等住民の
不安を解消する目的で、
すでに様々な対応を
していただいているところです。

このような状況の、
新型インフルエンザ対策ガイドライン」
(平成21年2月17日
新型インフルエンザ及び
鳥インフルエンザに関する
関係省庁対策会談)
の「医療体制に関するガイドライン」
において、
「都道府県は、新型インフルエンザ
以外の疾患の患者に対する
医療を破綻させないため、
都道府県の判断により
新型インフルエンザの診療を
原則行わない医療機関等
(例えば透析病院、がん専門病院
産科病院等)を定めることができる」
としています。

都道府県は、このように
新型インフルエンザの診療を
原則行わない医療機関を
指定する湯合は、一方で、
指定されていない医療機関が
新型インフルエンザの感染が
疑われる患者等を
受け入れることとなります。

すでに、割り振りを行っている
都道府県もあると聞いておりますが、
別紙に「新型インフルエンザ
診療を原則行わない医療機関を
指定した場合に、感染が疑われる
患者を受け入れる
医療提供体制について』
「一救急の場合一」及び
「一産科の場合-」の例を
参考に示しましたが、あくまでも
各地域の実情に合わせて、関係者と
十分協議するなどして御検討ください。

また、感染者の発生状況に応じて、
臨機応変な対応が
求められことも留意ください。

なお、同様の対応が必要と
考えられる医療機関として、
救急病院、小児専門病院等が
考えられますことを申し添えます。
   

   
 (別紙1)

新型インフルエンザの診療を
原則行わない医療機関を
指定した場合に、感染が
疑われる患者を受け入れる
医療提供体制について(一例)


    一救急の場合- 

○二次医療圏又は
都道府県単位で関係者と
協議してあらかじめ
ルールを決めておく

救急現場において、
症状並びに渡航歴及び
渡航者との接触歴から、
新型インフルエンザ
疑われる場合は、
「県が指定する発熱外来を有する
救急医療機関又は感染症指定の
救急医療機関」のうち、
構造・人員上、以下の対応が
可能な医療機関(以下、
感染症指定執念医療機関という。)
をあらかじめ都道府県が指定し、
当該医療機関が優先して受け入れる。


①構造

疑い患者搬入用の専用の
出入り口の設置、専用の
初療室・処置室・手術室
(使用する診断機器、
治療道具等も専用)
及びその間の動線も通常の
救急搬送患者とできるだけ
交差しないように配慮する
(トイレも留意)。

②人員

疑い患者発生時には、.
専任の医師、看護師等を確保する。

なお、患者数が多く、
当該医療機関では受けきれない
場合にあっては、発熱外来を有し、
新型インフルエンザ患者が使用する
区画と救急患者等を受け入れる
区画が区別されていない
医療機関での受入れも検討する。


○感染症指定救急医療機関の対応

①受け入れ時の対応

専用の搬入口、初療室、
手術室等で原疾患の
治療を行いながら、並行して
感染症専門部門と協力して、
新型インフルエンザ
診断確定に必要な検査・治療を行う。

この際、円滑な検査・治療ができるよう、
あらかじめ実施方伝
や連絡体制について検査部門や
感染症専門部門と協議しておく。

②原疾患等の診察・治療後の対応

感染症検査結果が出るまでは、
あらかじめ指定された
感染症病床で受け入れる。


   
◆ 医療機関以外の場所
(公共施設等)や医療機関の
駐車場(屋外)などに
発熱外来を設置する場合の
取扱いについて

発熱外来については、
市町村の公共施設に
設置するという対応や、また、
他の患者への感染を防ぐ観点から、
医療機関の駐車場(屋外)に
テント等を設置し、発熱外来と
する対応が想定される。

一方、診療所の開設に当たっては、
医療法上の許可・届出による
規制があり、また、手続に
時間を要することが予想されるため、
発熱外来の速やかな設置に
支障を来すことが考えられる。

発熱外来を医療機関以外の
場所(公共施設等)や医療機関に
隣接する屋外などに設置する場合の
診療所開設の取扱いについて、
厚生労働省の考え方如何。


        (答)

新型インフルエンザの発熱外来の
設置については緊急性を
要すものであるから、
このような事態を想定し、
発熱外来の設置許可申請書の
提出を事前に行い、事態発生時には
届出等をもって直ちに許可を与えるなど、
緊急事態発生時における
手続上の対応に関する
行動計画を事前に都道府県や
地域医師会等と連携して
策定するなどの対応が必要と考える。

ただし、これらの対応は
やむを得ない場合であって、
一時的なものに限るものであり、
常態化することは認められず、
感染拡大の防止等安全性の
確保には十分に注意する必要がある。

  ※ 問い合わせ先
厚生労働省医政局総務課
/企画法令係


『診療拒否? まさか。 厚労省の通達を実施しているんです。厚労省通達 「新型インフルエンザの診療を原則行わない医療機関の指定に伴う医療体制整備について」 』



テレビのニュースなんかでは、
水際対策」とか、「検疫」とか、
そんな話ばっかで。
昨日くらいからやっと、
「水際対策」には限界がある。
っていう話も出始めましたけど。

「水際対策」だけじゃダメだ
なんての、医療関係者では、
当たり前の事ですからね。
はっきり言って。

だって、「潜伏期間」が
1-7日位
ありますからね。
新型インフルエンザにも。

という事は、飛行機の中で、
熱があるか、咳やタン、
のどの痛みがないか。
っていう話を聞くだけで、
完全に国内に入り込むのを
防ぐ事ができるわけないでしょ。

すでに感染していて、
まだ症状が出ていない。
っていう事も、
十分にあり得ますから。

そんな事は、医療関係者なら
みんなわかっています。

水際対策に関しては、
WHOも推奨していませんし
世界的に行っている国も、
日本や中国等、ごくわずかです。


「封じ込め」より早期治療
…WHO

世界保健機関(WHO)も、
国民生活や経済活動を
過度に制約する対策を
勧めていない。

警戒水準については最高の
「フェーズ6」への引き上げを
検討しているが、渡航制限や
国境閉鎖は引き続き行わないよう
各国に要請する方針だ。

シルビ・ブリアン・
インフルエンザ対策部長代理は8日、
空港での水際対策の限界を指摘。
軽症者がほとんどという
「実態」に「対策」を合わせるべきだと述べ、
「封じ込め」より感染の早期発見、
早期治療の方が重要になる
との見解を示した。


『読売新聞 2009年5月10日 』


それよりも、お金と人材を
国内の医療機関に投入して。
きちんと診断や
治療が出来る体制を整える、
っていう事が重要
なんですが。

医師不足の医療機関から、
成田空港に応援を
無理やり出させる。
というような事を
しているようですね。
実際は。

「発熱外来」っていうのも、
数はそこそこ出来たけど。
金も出さない、人も出さない。
ほんのわずかな現物支給のみ。
これで、勝手にやってくれ、
っていう状態ですからね。

緊急事態とは思えません。


「水際対策」、「検疫」に関しては、
効果がはっきりしないので。
肯定も否定もしませんけども。

厚労省の通達にも書いてある通り、
病院にいる患者を守ろうとして、
新型インフルエンザ疑いの患者
別の医療機関で診て貰う。
という選択肢を提示したら、
診療拒否ってまた、
マスコミバッシングが始まる、
っていうのはおかしいですよね。
やっぱり。


テリー伊藤の方が、
よくわかっていますよ。
マスコミ関係者や
舛添厚労相なんかよりも。



診療拒否病院は悪者か 
舛添発言にテリー「失礼だ」

新型インフルエンザへの対応を巡り、
国内の病院で「診療拒否」が起きている、
と今日(5月7日)の番組が取り上げた。
発熱の症状があるだけで、
海外渡航歴がないのに
診療を拒否された、
などの例が相次いでいるという。

リポーターによると、
季節性インフルエンザの
流行収束が例年より遅れており、
現在もかなりの人がかかっている。
舛添厚労相が5月6日、
診療拒否について
医師法違反になる」
「海外渡航もしていない方々まで
拒否するのは行き過ぎ」などと
医療機関を批判したことも伝えた。

この舛添大臣見解に
異を唱えたのはテリー伊藤だ。
病院が悪者みたいになってるが、
違う(悪者ではない)」。
舛添大臣の「医師法違反」
との指摘については、
「失礼だ」とも話した。

テリーの懸念は以下のようなことだ。
――GW中に海外へ行った
人たちの帰国がすでに始まっている。
海外で感染したとしても
潜伏期間中で発症しておらず、
空港などでの検査の網に
ひっかからない可能性がある。
海外では、渡航歴がないのに
感染している例が出ている
――医療機関側が、患者
「渡航歴がない」情報では
安心できないのは理解できる、
といったところだろうか。


『J-CASTニュース:2009年5月7日』



厚労省がすべきなのは、
病院を批判することではなく、
この通達の裏にある概念を
国民に説得すること

ではないのでしょうか?

あ、ちなみに、
今回の新型インフルエンザ
特徴として、下痢症状などの
消化器症状が出やすい。
25%の患者は下痢、25%には嘔吐。

っていうのが、普通のインフルエンザ
なんかとは違うので。
一応、覚えておいた方が良いですよ。



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この記事へのコメント
資源制約を……
Dr.I様>
 またまた医師たたき・病院叩きが起こってますね。
 感染症対策は、結局、いかに限りある人・モノ・金を使って効率的に感染防止・早期発見・早期治療を行うか、な訳ですが、飛沫感染を起こす病気の、しかも碌に感染拡大の対策を採っていない患者を、防護体制が整っていない医療機関が受け入れようと言うのが土台無理な話でなわけですが……結局、今回も「体制の整っていない」現場の責任で全てがごまかされるのでしょうか……(嘆息)。
Lich[URL] 2009/05/11(月) 00:30 [EDIT]
>Lichさん
医療資源は無限じゃない、っていうのはいつでもどこでも同じなんですが。
なんで、そんな簡単なことがわからないんでしょうかねー。

Dr. I[URL] 2009/05/11(月) 22:45 [EDIT]

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