現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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救命センター減っちゃうかも
救命センターに出されている、
補助金の額が減ってしまって。
下手したら、救命センター
数が減っちゃう
かもしれませんよ。
来年から。


医療崩壊の最先端は、
産科、小児科、救急

って、新聞やテレビなんかでも、
いろいろ書かれていますけど。
これは全くその通りです。
このブログでも書いていますね。

その理由はいくつかあるんだけど。
どれも、仕事がきついんだけど、
報酬は少ない
、っていう事が、
大きいのではないでしょうか。

救急医療の分野も赤字部門で、
病院としては経営の立場からは、
本当はやりたくない。
という面もあると思います。

でも、地域医療の問題とか、
信用の問題とかもあるんで。
今までは、少々の赤字が出ても、
なんとかやってきた。
という病院も多いと思います。

しかし、国の医療費削減政策により、
診療報酬が引き下げられ。
赤字の病院は公立病院でも潰す
という政策もあるので、
救急から撤退する病院
日本全国で相次いでいます。

その救急の分野で頂点に立つのが、
いわゆる「救命センター
を掲げている病院ですね。


救命センター」っていうのは、
日本で218か所あるんだけど。
今の制度では、その中でも
充実段階評価」をつけて、
A,B,Cにランク分けされています。
そして、補助金の額も
Aなら満額出るけど。
Bだと補助金が10%減額、
Cだと20%減額される。
っていうシステムになっています。

細かい話は、Yosyan先生
以前にブログで書いているので、
そちらを見てもらいたいのですが。
→ 『救命救急センター施設充実段階』

36点満点で19点以上ならA
という評価がついちゃうんで。
2006年以降は、全ての
救命センターAランクに
なっている、というのが現状です。

全部Aランクなんかおかしいだろ。
来年からは、もっと厳しくして
補助金減らすぞ。

っていう事になりそうですねー。



救命センターの評価項目が厳格化


救命救急センターへの
補助金の額を左右する
国の評価項目が来年度から
厳格化される。

相次ぐ救急受け入れ不能に
対応するためとの名目だが、
現場から「これでは
救命センター
返上せざるを得ない」
との声が上がっている。
(熊田梨恵)


救命救急センターは毎年、
患者の受け入れ態勢を評価する
「充実段階評価」を受けている。

専任医師数や受け入れた
患者の数などで点数を付け、
センターをAからCの
3段階にランク分けするものだ。

Aランクの場合は、
診療報酬の
「救命救急入院料」が
1日1床あたり
500点加算される。
B、Cだと補助金額が
それぞれ10%、
20%減額される。

 
1999年度に制度が開始した
当時は約6割のセンターが
Aランクだったが、
2006年度以降はすべての
医療機関がAランクを
取得している。

厚労省は国内で相次いだ
救急受け入れ不能の問題
などを受け、すべての
センターがAランクとなる
評価項目は実態に
見合っていないとして、
項目の見直しを検討。
3月末に、評価基準を
新しく設定する旨の
通知を都道府県に出した。
 
実際に新しい基準による
評価が始まるのは来年度からで、
今年度分の実績が評価対象になる。
このため、各センターは
この4月から各項目に
関連するデータを取り始めている。
現在、国内にある
救命救急センターは218か所。
 

評価項目は従来から13項目増え、
37項目になった。
項目の内容は、

▽専任医師数や
 医療事故防止対応など、
 救命センターとしての機能

▽各科間の連携体制、
 手術室や医療機器設備など
 診療機能

▽医療職の労働環境

▽医療機能評価取得状況、
 院内会議開催状況、
 患者の年間受け入れ数など
 救急施設としての態勢

救急医療情報
 システムへの関与など
 都道府県からの評価項目

救急救命士や研修医の
 受け入れ状況

―などに大きく分けられる。 
  
しかし、救急医療現場からは
この評価項目に対する
苦渋の声が聞こえてくる。
 
 
■各診療科、「常時勤務」は困難
 
年間約1万6000件の
救急患者を受け入れる
新潟医療圏の3次救急
新潟市民病院(新潟市、660床)
の廣瀬保夫救命救急センター長は、
「当院のように大学
でない病院の場合は、
脳神経外科医や整形外科医
などが院内で常時勤務している
体制というのは、オンコールなら
対応できるが、なかなか難しい」
と話す。
  
新しい評価項目の特徴は、
それぞれの項目ついて、
基準を満たしている場合は
評価できる項目として
定められた点数を加点していき、
満たしていない場合はその項目を
「是正を要する項目」として、
こちらも定められた点数を
加点していくという
方法になったこと。
つまり、プラスとマイナスの
評価点数をそれぞれ出す
ということだ。

ランクはマイナス評価の
「是正を要する項目」の
合計点で分けられる。
2年続いて22点以上になれば
Bランク、3年続けば
Cランクになる。


ただ、基準を満たさなくても
プラス評価の加点がないだけで、
マイナス評価の加点は発生しない
項目が21と過半数だ。

マイナス評価の加点が発生するのは、
「専任医師数」「疾病の
種類によらない受け入れ」
医師の負担軽減に資する計画の策定」
など16項目。
このほか、廣瀬医師
挙げているように、各診療科の
医師が院内に常時勤務して
患者に対応できる体制を
整備しているという項目も
各科ごとに設定されており、
「脳神経医」「循環器医」
「整形外科医」を
配置していない場合はそれぞれ
加点がないか、マイナス評価に
5点加算される。



■労基法遵守できるか
 
今回の評価項目には、
医師の労働環境に関する
項目も加わった。
 
医師の過重労働を解消するため、
厚労省は2007年末に、
医師と看護師や助産師など
医療職の役割分担を
進めることを求める
医政局長通知を出している。

これに関する具体的な計画を
策定して職員に通知している場合は
プラス評価5点となり、
していなければマイナス評価5点。
 
また、労働基準監督署から
宿日直許可を受けている
医療機関の場合、回数や
手当など労基法の遵守状況を
四半期ごとに点検・改善
している場合は、プラス評価4点。

また、休日・夜間にセンターで
診療する医師に交代勤務制を
導入している場合はさらに
4点加点になる。
 
廣瀬医師救命センター
労基法を順守することについて、
現状は難しいと指摘する。

「当院でも救命救急センター
専属の救急医には、
何とか交代勤務制を組んでいる。
ただ、当直を行うすべての医師
交代勤務制を導入することは
できていない。
現実的にどこの病院でも
難しいのではないか」。
 

勤務医の労働環境に詳しい
聖隷浜松病院腫瘍放射線科の
崔秉哲主任医長は
「労基法を遵守するには
お金と人の問題がある。
救命センターの場合は
人件費よりも、そもそも
救急診療ができる医師
絶対数が少ないことが問題。
当直医を確保するだけでも
難しいし、労基法に準拠した
人員の配置が全く想定されていない」
と話す。
 
 
■「トリアージナースは
 病院の体制による」
 
このほかの項目には、
救急外来患者にトリアージ
(重症度や緊急度による選別)を
行える看護師や医師の配置を
プラス評価する項目がある。

東京都内の3次救急を担う
昭和大病院(品川区、853床)の
有賀徹救命救急センター長は、
トリアージは病院の機能によって
発揮される場合が違ってくると話す。

「トリアージはそもそも
小児救急など時間外診療が
前提になっているような
医療機関に導入するとよいもの。
救命センターによっては、
搬送人数は少ないが、
重症度の高い患者
運ばれてくるため
トリアージなど実施せず、
すぐに診療するのが当たり前
という病院もある」。

廣瀬医師も「看護師も
医師以上に不足していて、
当院では処置につくだけで
手いっぱいで、トリアージナース
までは難しいのが実情」
と話す。
 

日本救急医学会の理事も
務める有賀氏は、
「この評価項目は厚労省から
救命センターをやめてもいい』
と言われたということだと
受け取っている。

実施されるまでの1年間で
この評価項目を白紙に戻してほしい」
と話す。

また、補助金が減額されることで、
3次救急がになっている機能が
果たせなくなるとも言う。

救命センターは、病院にとって
そもそも赤字部門。
これで補助金が減額されたら、
病院としてはセンターを返上して
黒字部門に医師や看護師を
配置しようと考えるのが普通。

現在の3次救急医療費を
支払えないホームレスなど
社会的弱者を受け入れているが、
彼らの受け手がなくなる。

そもそもそうした役割を
果たしている病院に対して
『赤字を補てんする』
という考えが間違っている。

本当は患者救命センター
搬送される前後に地域社会が
支えるような、福祉的支援を
整えるべきではないか。

本当に救命センター
社会のインフラとして
必要なのであれば、
赤字にならなくても
やっていけるような体制に
しておくことが必要」
と話す。
  

これについて、厚労省医政局
指導課の担当者は
「実際、医療機関にとって
厳しい項目になっている」
との見方を示す。

ただ、現場からの声に関しては、
「この評価が出ることで
自分たちが厳しい状況に
置かれていると世間に
アピールすることができ、
勤務環境の改善につなげられると、
現場の医師から
良い評価もいただいている。

補助金の額も年々上がっているので、
医療機関には頑張っていただきたい」
と話している。


『救命センターの評価項目が厳格化』
『救命センターの評価項目が厳格化2』


はっきり言ってしまうと、
一番悪いのは。
救急をやったら赤字になる」
という診療報酬になっている事、

ですよ。

本来であれば、救急をやっている
病院には、そんな補助金なしでも
やれるように診療報酬を上げる。
という事が根本的な解決策です。

個人的には「救命センター
の評価を厳格にする。
という事自体には反対しません。

ただ、それを満たせば、
今よりも補助金の額が増える

というだけであれば良いのですが。

ほとんど実現不可能な項目を
たくさん作って。
それらを満たせないなら、
補助金を減らします。
しかも、診療報酬は上げません。

という事であれば、

>「この評価項目は厚労省から
救命センターをやめてもいい』
と言われたということだと
受け取っている。


と思われても、当然でしょう。

景気対策の名の下に、
訳のわかんない厚労省の
「基金」とやらに、
何兆円という大金をつぎ込むなら。
救急の診療報酬を上げる
という事をやらないとダメでしょ。



熊田梨恵記者。
4月からロハス・メディカルに
異動になったんですね。
キャリアブレインから。
新井記者も同時ですか。

Yahooのトップページに
載るような記事は、
ほとんどこの2人が
書いていたようだから。
キャリアブレインは、
大幅に戦力ダウンで。
ロハス・メディカルは、
一気にダントツトップに
躍り出たかな。



ホントに、救急病院がなくなっちゃうよ!
→ まちの病院がなくなる!?―地域医療の崩壊と再生
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この記事へのコメント
わかってない厚生労働省……
Dr.I様>
 何もわかってないですね、厚生労働省。
 根本的原因は「救急医療を維持するに足りる報酬が得られない」ことから「医療機関が負担に耐えかねている」ことなわけで、根本的に問題を解決するには「診療報酬を引き上げる」しかないわけで、もしそれが無理ならば救急医療の質を下げ、それを厚生労働省が国民に説明するべきなわけですが、予算は財務省から取れないけど国民に叩かれるのも嫌だから医療機関に責任を押し付ける、とは呆れたものです。それを、「たらいまわし」という言葉で全面的に医療機関の責任にするマスコミも含めてどうしようも無いですね……(嘆息)。
Lich[URL] 2009/05/15(金) 09:12 [EDIT]
撤退撤退
前から院長には言っているのですが、赤字を解消するには赤字部門からの撤退しかありません。
医師の誰かが時間外勤務手当の訴訟を起こせば、その瞬間、うちの救急医療も終わります。
儲ける必要はありませんが、ボランティアのような医療からは撤退すべきです。
って、幹部職員が言っちゃいけないのでしょうね。
bamboo[URL] 2009/05/15(金) 13:28 [EDIT]
救急センター減っても仕方がない
そういう情勢でしょう。医師を交代勤務で雇えないようなお粗末な医療機関は救急センターを名乗る資格はないと小生は考えます。当然、残業時間が月に80時間を超えることも絶対に許されません。
元外科医[URL] 2009/05/15(金) 23:02 [EDIT]
>Lichさん
ほんと、何やっても小手先ばっかで、根本的な解決にならないんですよねー。
そして、責任は現場に丸投げ。
なんか、いつものパターンですね。
Dr. I[URL] 2009/05/15(金) 23:18 [EDIT]
>bamboo先生
本当は、そうなんですよね。
そして、痛い目にあって、コストがかかるんだ、って国民がわかった上で、復活するとこは復活する。
それしかないでしょうかね。
Dr. I[URL] 2009/05/15(金) 23:20 [EDIT]
>元外科医先生
おっしゃるとおりです。
集約化してでも、医師を集めて、そこだけでやるべきですね、本来は。
Dr. I[URL] 2009/05/15(金) 23:21 [EDIT]

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救命センター評価項目の厳格化は救急医療を滅ぼしかねません。
{{{: 救命センターの評価項目が厳格化 ロハスメディカル 熊田梨恵 (2009年5月12日 09:57)  救命救急センターへの補助金の額を左右する国の評価項目が来年度から厳格化される。相次ぐ救急受け入れ不能に対応するためとの名目だが、現場から「これでは救命センター...  [つづきを読む]
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