現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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勤務医の過重労働を普通の労働に
勤務医のあるべき労働環境
—なぜ労働基準法労働組合を活用しないのか?—

っていう講演が、6月20日に東京で行われたんですが。
私は行けなかったんですよ、残念ながら。

聖隷浜松病院 腫瘍放射線科主任医長、
崔 秉哲先生
の講演は、ダイジェスト版だけなら
聞いた事があるんですが。
今回は、合計2時間の講演だったようです。

その時のアナウンス文が、こちら。


勤務医のあるべき労働環境
—なぜ労働基準法労働組合を活用しないのか?—

聖隷浜松病院 腫瘍放射線科主任医長
崔 秉哲先生

6月20日(土)16:00〜18:00
東京保険医協会セミナールーム
参加費無料

09年3月、都内で総合周産期母子医療センターを持つ
日赤医療センターと愛育病院が、
相次いで労働基準監督署による是正勧告を受けました。

「名ばかり管理職」問題と、医師"当直"と称する
夜間勤務体制は、労働基準法に違反しているとして、
改善が求められています。

いま、勤務医の過重勤務を『労基法を遵守した普通の労働』に
近づけることは、医療再生にあたっての
大前提と考えなければなりません。

講演では、滋賀県で労働基準監督署を活用し、
労働組合を活性化した崔 秉哲(さい へいてつ)先生から、
労働基準法の基本解説とともに、勤務医
労働環境改善への手順についてお話いただき、
医療再生のために保険医を含め、国民各階層に求められている
課題を探っていただきます。



その時に話された内容の要約が、
「東京保険医協会」のHPにアップされたようなので。
ちょっと引用させてもらいますね。


勤務医の過重労働を「普通」の労働に 
勤務医の労働環境テーマに講演会

東京保険医協会は6月16日、協会セミナールームで
聖隷浜松病院腫瘍放射線科主任医長の
崔秉哲(さい・へいてつ)先生を招き
勤務医のあるべき労働環境
-なぜ労働基準法労働組合を活用しないのか?」
と題した政策講演会を開催した。

参加者は、医療関係者やマスコミ関係者等38人。
崔先生は、勤務先の病院を労働基準監督署
告発した経験をもとに、勤務医の宿直の問題、
勤務医の労働環境改善のために何が必要かを語った。

はじめに崔先生は、滋賀県立成人病センターで
「名ばかり管理職」の医師に残業代が
支払われていなかった実態を報告した。

労基署は08年4月に成人病センターを含む
3県立病院に対し是正勧告を行い、その後、
県立成人病センターでは、医師労働組合に加入し
病院長と労働組合代表で36協定を締結した。

崔先生は、「医師側が譲歩した面はあるが
少なくとも過労死水準といわれる勤務態勢を回避し、
働いた時間の賃金が保障されるという改善がなされた」
と語った。

労働基準法では、公立病院に勤務する地方公務員を含め、
医師も労基法による保護の対象となる。
しかし、時間外勤務手当が支払われない、
いわゆる『名ばかり管理職』の問題も現実に起きている。

医師が労働組合に加入することに抵抗感がある。
加入すると孤立するようなことはないか」
との参加者からの質問に崔先生は、

「病院(使用者)は36協定を結ばなくては
時間外労働や休日労働をさせることができない。
労働組合医師が加入していないと
勤務医の労働条件を定めた36協定は
結ぶことができない。
病院としても勤務医にも労働組合
加入してもらいたいはずだ」
と回答した。

現在の厚労省基準では、1ヶ月の救急診察日数が
16日以上の場合、宿直者1人あたりの
勤務時間は1時間以内でなければならない。

1時間を超えれば、宿直業務が認められなくなる。
したがって、数人の医師が宿直勤務し、
数時間ごとに交代制を行っていることにしなければ
基準をクリアできない。

実際は宿直医が1人で数時間におよぶ
深夜の緊急外来を担当しているにもかかわらず、
である。

多くの勤務医は、朝8時から夕方5時までの
通常勤務に続き、宿直が翌朝9時まで。
そして休むことなくさらに夕方6時までの
通常勤務に突入する。
全部で34時間から40時間の連続勤務だ。

しかし現在、宿直時間は『勤務』とは見なされていないため、
代休の対象にもならない。
宿直中はまとまった睡眠時間もなく、
いつ起こされるか分からない状態におかれるため、
精神的にも肉体的にも疲労がたまる
-そう訴える勤務医は多い。

しかし、多くの病院で医師の増員は難しく、
夜間の救急外来を交代勤務制にすることは
不可能という実態がある。

こうした状況を踏まえて崔先生は、
「宿直時間を『勤務』と見なし勤務時間に算入すると、
過労死水準を超えてしまう。
そのための医師を増員しなければならなくなる
という新たな問題が生じてしまう」
と問題点も指摘した。

解決すべき点として、
「まず勤務医の過重労働を
『労基法を遵守した普通の労働』に近づけること」
と強調する崔先生は、
「低診療報酬である現状で病院が
この問題に取り組むと経営破綻することは明らか」
として、
「1病院で勤務医の労働実態を
改善するには限界がある。
問題の根本的解決の責任は行政と政治にある。

労基法を遵守した勤務にした場合に、
必要な医師数、医療費等を積み上げ、
勤務医の労働問題改善と
診療報酬改善を要求していくことが必要」
と強調した。

最後に勤務医の労働環境改善について崔先生は、
「それは社会保障費の拡充によってなされるべきであり、
医療再建のため何が必要か
患者・国民の理解を得て一緒に進めていくことが大切。
勤務医の労働時間の解決が
医療再生の大きな一歩となる」
とまとめた。


「東京保険医協会」



崔秉哲先生は、本文にも書いてある通り、
滋賀県立成人病センターで「名ばかり管理職」の医師
残業代が支払われていなかった。
っていう事を、労働基準監督署に告発した先生です。

これ、全国ニュースにもなって、新聞なんかでも
大々的に出ていたから。
覚えている人も結構いるんじゃないですかね。

ここ1,2年、医師の時間外手当の訴訟とか、
労働基準局からの勧告の話とか。
いろんなとこで話題になっていますけど。
その先例を作ってくれた先生ですね。

一見過激な事のようにも思えますけど。
でも、タイトルにも書いてある通り、
>「勤務医の過重労働を「普通」の労働に 
って事を主張しているだけですからね。

今までが過労死寸前まで働いていたのを、
普通の労働にしてくれ。

っていう事を主張しているに過ぎません。
働いた分の手当ては払ってください。
という、医師以外の職種では当たり前の事

主張しているに過ぎませんからね、これ。

当然の事ですから、医師としては
どんどん支持していきたいと思います。

今だに「医長」だから、管理職だ、とか。
挙句の果てには、「研修医」でも管理職だ。
って言って、時間外手当を払わない、
なーんて病院もたくさんありますからね。
今の日本には。

そんな病院、崔秉哲先生に告発されちゃえば良いのに


ほんとに、時間外手当も払わずに、医師をこき使うだけなら、
日本の医療は崩壊しますよ。
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)

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この記事へのコメント
元には戻らない
でしょうね。
一旦洗脳が解けた医師たちは当然に労働法上の権利が主張できますので、、、

現在働いてる病院を訴えるてもクビにならないですから
サラ金訴訟の次に弁護士のよい収入源になるでしょうw
元外科医[URL] 2009/07/12(日) 16:08 [EDIT]
当然の……
Dr.I様>
 当然の主張ですね。
 しかし、こういった「当然の主張」が、「俺達もサービス残業をやってるんだ、お前達もやれ!」といった主張に押しつぶされがちな現実なのは辛いですね。なんとかできないものでしょうか……・
Lich[URL] 2009/07/12(日) 18:57 [EDIT]
>元外科医先生
医者の場合は、仮にその病院を辞めたとしても、手に職ありますからね、資格も。
そういう意味では、普通のサラリーマンよりも強く主張しても良いはずなんですが。
今までがおかしかったんですよ、正直。
Dr. I[URL] 2009/07/12(日) 19:23 [EDIT]
>Lichさん
実は、医者の中にも敵がいたりして。
そういうのも問題なんですけどね。
Dr. I[URL] 2009/07/12(日) 19:24 [EDIT]

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