現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
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「医師の当直は時間外勤務」大阪高裁判決
このブログでも力を入れている医師の労働問題
特に時間外勤務に関してですが、
大阪高裁で、医師にとっては画期的な判決が出ましたよ。

なんと、yahooのトップページにも出ています。
まずは、この記事をご覧ください。



医師当直時間外勤務
=奈良の産科医、二審も勝訴―大阪高裁

奈良県立奈良病院(奈良市)の男性産婦人科医2人が、
宿日直勤務を時間外勤務と認めないのは違法として、
割増賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、
大阪高裁は16日、県に約1540万円の支払いを命じた
一審奈良地裁判決を支持し、県側と
原告双方の控訴を棄却した。

原告側代理人の弁護士によると、医師当直勤務を
時間外労働と認めた司法判断は一、二審ともに初めて。

紙浦健二裁判長は、当直医に要請される
入院患者の出産立ち会いや緊急手術、
助産師との頻繁な連絡などは通常業務と同じで、
法定の時間外勤務に該当すると指摘。

「待機時間が多く、労働密度が薄い」
との県側主張を退けた。 

『2010年11月16日:yahooニュース』


本来、当直というのは、寝ているだけとか、
鍵がかかっているかチェックするだけ
、とか。
その程度の軽い業務だけで良いという条件なので、
通常の業務よりも安い手当てで働いても良い
という条件がついています。

でも、実際の医師当直というのは、
一晩で何十人も患者を診察したり、
全然眠れない、という事も多いです。

通常なら、日中にやっているような業務を
夜中ずーっと通してやっているのですから。
本来であれば、通常の業務と同じ時給で、
15時間とか、その位の給料を払う必要があります


というか、時間外勤務、深夜勤務として、
時給に加えて割増料金を払わなければならない

というのが、労働基準法という法律から言うと正しいです。

でも、今まで、そういう値段の当直というか、
時間外賃金医師に払っている病院というのは、
ほとんどなかったんですよ。

それなのに、医師は不当に安い当直料でこき使われていた

そんなのはけしからん、と言って奈良地裁に訴えたのが、
奈良の産科医二人です。

奈良地裁で、当直に関しては、産科医の主張を認める
という判決が出ていたのですが。

お互いが控訴したので、大阪高裁で判決が今日出たんですよ。

それが、この記事です。

もっと詳しいのが、m3.comに載っていたので、
これも読んでみてね。



m3.com 11/16号
 
医師時間外手当の請求認めた
一審判決支持、大阪高裁

2010年11月16日
11月16日、大阪高裁で、奈良県立奈良病院の
産婦人科医2人が、未払いだった
時間外・休日労働に対する割増賃金」
(以下、時間外手当)を請求した
裁判の判決の言い渡しがあり、
「宿日直勤務は、実際に診療に従事した
時間だけではなく、待機時間を
含めてすべて勤務時間」
であると判断した奈良地裁の一審判決を
支持しました。

2009年4月22日の奈良地裁の判決では、
A医師に736万8598円、B医師に802万8137円の
支払うよう命じていました
(判決の詳細は、
『「宿直」扱いは違法、奈良地裁が時間外手当支払い求める』
を参照。

医師時間外手当を求めた裁判は珍しい上、
「待機時間を含めて勤務時間」
とした同判決は注目されていました。


これに対し、原告医師、被告である奈良県ともに控訴。
原告は、
(1)時間外手当の割増賃金計算の算定基礎額に、
「給与、調整手当、初任給調整手当、
月額特殊勤務手当」だけでなく、
「期末手当、勤勉手当、住居手当」を加える、
(2)宅直(オンコール)についても
手当を認めるべき、と主張。
一審分に追加し、2人分で
計2700万円を請求していました。

一方、奈良県の控訴理由は、
「実態として通常業務に従事していたか否かにより、
宿日直勤務時間を切り分け、それぞれ割増賃金、
宿日直手当の対象とすべき」などの点。

大阪高裁は、これら両方の主張を退け、
一審判決を支持したわけです。

とはいえ、「待機時間を含めて勤務時間」
という判断が支持されたことは評価すべきであり、
オンコールについては手当の請求は
認められなかったものの、一審判決より、
やや踏み込んだ点があります。
判決言い渡しの際、裁判長は、
以下のように述べ、オンコールの制度的、
運用的な扱いについて、県、
ひいては国に求めています。

「原判決通りの結論になる。
時間外労働、休日労働、その分については、
全時間を勤務時間とするという認定をした。
その理由について詳細に判決文では説示している。

宅直勤務関係については業務命令がない以上、
法的には(請求を)棄却せざるを得ない。
ただし、いろいろな問題点があり、
現状のままでいいのかという点について
十分に検討してほしい。
このようなことについて判決文について記載している」

一審判決は33ページであるの対し、
大阪高裁判決は64ページ。
丁寧に時間外労働やオンコールについて判断しています。

16日夕方、産婦人科医の代理人弁護士の
藤本卓司氏による記者会見が予定されています。
その内容も含め、判決の詳細について、
改めて医療維新のコーナーで掲載します。


『2010.11.16:m3.com』



患者というのは、いつ病気になるかわからないので。
多くの病院は、緊急で病気になった人のために、
夜も救急外来をやっています。

外来患者だけでなく、入院患者も夜に急変する、
という事もありますからね、当然。

毎日1人の医師が日中も働いて、夜もいつ呼ばれるかわからない、
という事は医師だって人間ですから不可能です。
でも、夜でも患者が悪くなる場合もありますから。

夜に急変した患者がいたとき、緊急の患者が来た時に、
各科でそれに対応する医師を決めましょう。

というルールが「暗黙の了解」的に
どこの病院でもなっています。

それがいわゆる
宅直(オンコール)のドクターです。



医師の側も、
>宅直(オンコール)についても手当を認めるべき、

と書いてあるのは、宅直(オンコールでも、
いつ呼ばれるかわからないから、その為に
待機しているんだから、そのための時間に関しても
時間外手当を払ってくださいね。

という理由で、産科医の先生は控訴していたようです。

欧米では、そういうのにも手当てが当然のように
ついているんで。
とんでもない主張ではないんですけどね。

残念ながら、そちらの方は認められませんでした。


でも、

>宅直勤務関係については業務命令がない以上、
法的には(請求を)棄却せざるを得ない。


という事は、逆に
「○○先生は今日は宅直してください」
という、業務命令があれば認められる可能性がある
という事ですよ。

たいてい、各科で「勝手にオンコール
宅直
、というのを決めているのが現状なので。

利口な医師の皆さんは、「業務命令」をもらってから、
宅直、当番、オンコール、待機医師を決めてくださいね。

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