現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
医師過労の原因は医療界自身
医療崩壊の原因は、医療現場を知らない役人が、
医療政策を作っているからだ

そいで、医療費を削減し、医師数を減らしたからだ。
っていう話は、何回も書いていますけど。
そういう政策に、日本医師会も賛成していたんですよ。

さすがに最近はやりすぎたんで、
医師も反対していますけどね。
医療費削減には。
でも、ずーっと自民党を応援してきた、
っていう事は事実です。

日本医師会には当然医師しか入れませんけど。
上の方にいる人は、もうほとんど
医療現場の事なんかわからないですから。
厚労省とかの役人なんかと、大差ないんですよ。
特に既得権益を握っている人なんか、そっくりです。


そんな事を、このブログを始めた3年半位前から
私は言い続けているんですけど。
私は、日本医師会員でもなんでもない、
単なるぺーぺーの医者
ですからね。
何を言ってもたいした事ないんでしょうけど。

日本臨床外科学会会長の偉い先生が、
私と似たような事を言っていたので。
ちょっと紹介させてもらいますね。

元ネタは、『ロハスメディカルブログ』
です。
いつもお世話になっております。



苛酷な勤務 最大の原因は医療界自身に

第64回日本消化器外科学会学術総会の特別企画
『消化器外科医の勤務環境改善のために何をなすべきか』
(18日開催)で日本臨床外科学会会長の
出月康夫・東大名誉教授が大変に踏み込んだ
特別発言を行ったので、ご紹介する。(川口恭)


私が、医療の社会的な問題や経済的な問題に
関わり始めたのは20年ほど前から。

外科系学会社会保険委員会連合(外保連)という、
元々は外科系の手術の診療報酬をいかに上げるか、
どれ位が適切かということを学術的に研究しよう
という会の委員を数年やって、いろいろな矛盾がある
と気づいたのでいろいろと言い始めた。


4年前に『日本の医療を崩壊させないために』
という本を出したのだけれど、それ以来、
日本の医療崩壊が止まるどころか
益々悪くなってきているのが現状と思う。
最近になって、ようやく政治家も動き始めたし、
マスコミもキャンペーンを張ってくれるようになったので、
国民も状況をやっと理解し始めている。


今日の話の中心である勤務環境の改善は、
医療崩壊を防ぐ一番大切なことだが、
どうしてこんなことになったかは今日の話からも明らか。

ひとつの元凶は医療費の抑制。
現在の診療報酬では病院の収支がマイナスになる
というのは、皆が言い始めていることで、
補助金とか助成金をもらっている病院
何とかやっていけるかもしれないが、
それがないと確実に赤字になる。

病院は何をやろうと思っても結局は
そこがネックになって何もできない。
何が足りないかというと、
診療報酬に対する原価計算がない。

外保連で、それを20年やってきて、
やっと少し理解してもらえるようになったけれど、
行政の人に言っても『私たちもそれは
分かるんですけれど財源がないから上げられない』
というのが決まり文句。


もうひとつは、これも今日話の出ていた
医療訴訟・医事紛争の増加がある。

患者さんと医者の信頼関係が
随分と変わってきてしまったことが原因だが、
これにはやはり行政・法律家・
マスコミのポピュリズム・大衆迎合主義のために
人々が喜ぶことを行う、それが本当に
本質を分かって喜んでもらっているのならよいのだが、
そうでなくて感情論で動いてしまう、
そういうものをどんどん後押ししてしまう傾向が
今までは少なくともあったという風に考えている。


そして、もうひとつ最大の原因は、
医療界自体にあったと思う。
特に日本医師会に大変大きな責任がある。

病院の崩壊に対して、日本医師会が今まで
何も手を打ってこなかった。
加えて勤務医や私たち学会も何も言ってこなかった。
私たち自身に責任のあることだと思う。


ようやく診療報酬を何とかしよう、
医事紛争を何とかしようという機運が出てきたが、
でも学会の中だけでやっている限り
マスターベーションに過ぎない。

やはり外に向かってこういうことを分かってもらう、
国民に現在の医療の状況を理解していただく、
それを医師1人1人が、あるいは学会が
もっと積極的にやらなければならない。


今のような状況で、私たちが卒業したての頃だったら、
医師のストライキが確実に起こっていたと思う。
そういうこともある程度考えないといけない
時期に来ているのだろう。

診療を拒否しろと言っているのではなく、
やはり私たちの状況を社会に対してアピールする時には、
その前提として医師が何らかの行動を起こしている
必要があるということだ。


そうでなければマスコミにも分かってもらえない。
『先生方そういうことを言うけれど何もしてないじゃない』
と言われてしまうのがオチ。
昔、学生の時代にストを打って宮城前を駆け回ったのと
同じように何らかの行動を
医師はきちんと示さなければいけない。
それが国民に現状を理解していただく
最大の手段だろうと思う。

それから過重な労働を避けるためにどうしたらよいか、
の一番手っ取り早いのはワークシェアリングというか、
コメディカルの方や医療事務の方に
仕事を分担していただいて、医師医師でないと
できない仕事に専念するように。

そのためには法律の改正も必要かもしれないし、
それに医師が反対するようでは困る。

他の職員の方の権限を拡大しようとすると
日本医師会は非常に警戒する。
しかし、それは間違い。

今やアメリカを見ても世界を見ても、
医師に雑用、雑用といったら申し訳ないけれど、
医師以外がやってもよい仕事をさせているのは日本だけ。
そういう職種を医師としても育てていくということを
皆でしなければいけない。
それにもし医師会が反対するようなら
医師会を蹴飛ばせばよい。


それ位のことをしないと日本医師会
非常に強固な組織だから。
医師会の執行部には病院の人は1人もいない。
開業の先生、地方の医師会の会長がなる。
もし日本医師会をこのまま認めていくならば、
我々の意見を代表してくれる方に入ってもらうよう
組織のありかたを変える必要がある。


それから医療紛争の対処にあたるために
3年ぐらい前から医療安全委員会
というのが議論されているが、
厚生労働省から出てきた案は非常におかしい。
そういうものを厚労省の中に置こうというのだけれど、
自分の決めた医療制度を批判することはできないはずだ。

それから、その検討会の座長は刑法学者だ。
刑法とは、誰に責任があって、それをどう追及するか
という話で、そういう人が座長をやれば、
責任追及が原因究明や再発防止より
優先されてしまうのが当然と思う。


あの組織は、もう一回全部解体してやり直す
ということにしないと我々の意見は通らない。

あの検討会の中には3人医者がいるけれど、
厚労省には何も言えないかあるいは
日本医師会を代表する方々だから、
やはり勤務医を代表する、
しかもお上の息のかかってないような
実質的な方を委員に選んで、もう1回医療安全委員会
というものをどういう風にしたらよいのか
考え直してもらいたいというのが私の希望。


最後にどうしたら消化器外科に若い人が
どうしたら来てくれるのかということ。
勤務環境も大事かもしれないが、一番大きな原因は
消化器外科に魅力が少なくなってきているのが
最大の原因だと思う。

労働時間が長いとかキツいとかあっても、
若い人の中には目標のしっかりした人
たちも大勢いる。それがきちんとできるような
環境であれば、労働時間が長かろうが何だろうが
ちゃんとやる、そういう医者はまだ残っていると思う。
そういう人を惹きつけるような
魅力がないのかなという気がする。


『ロハスメディカル:2009年7月26日,1』
『ロハスメディカル:2009年7月26日,2』



一言で医者っていっても、いろいろいて。
日本医師会の偉い先生もいれば、大学教授もいるし。
勤務医開業医もいます。

元々医者って、技術職で、手に職を持っていて、
プライドも高い人達が多いですし。
それぞれ全然違う立場なんで、
考え方もばらばらなんですよ。

その中でも、一般病院でバリバリ働いているような
いわゆる「勤務医」。
それと、医師会とか学会での役職は立派なんだけど、
実際の医療現場ではほとんど働いていない医者

これは、「医師免許を持っている」っていう事では
同じなんですけど。
実際のとこ、考え方が全く反対。
という場合も多いです。

特に「既得権益」を持っているような偉―い医者
っていうのは、現場の勤務医にしたら、
むしろ「」と言っても良いくらいの時もあります。


そうでなくても、同じ勤務医の中でも、
働き者の医者もいれば、全然働かない医者もいるし。
同じ病院の中でもいます。

現場を知らないくせに、現場に文句を言う医者とか、
働かないで他の医者の仕事を増やす医者
彼らが、現場でまじめに働く医者にとって迷惑だ。
医師の過労の原因になっている。
っていう事は、異論がないと思いますけど。

実は、非常に有能で働き者で、人格者の医者
こういう人が、医師の過労の原因になっている
場合もあるんですよ。


例えば、非常に優秀で人よりも仕事が早い医者が、
良かれと思って看護師とか他の職種の仕事を
いつも手伝っていたとします。

それは、もちろん素晴らしいことなのですが。
善意」で自分の手が空いている時に、
人の仕事を手伝っているだけなのに。
手伝うのが当たり前」とか「それは医者の仕事
って思われちゃったら、他の医者にとっては、
それは迷惑な事なんですよね、はっきり言って。

もちろん、そう思う看護師とかコメディカルがいたら、
そっちの方がおかしい事なんですけど。
人が良いから、それをそのままにしておいたら、
次に来る医者とか、周りの医者の仕事が増えるんだから。
その結果、医師がますます過労になる
っていう事であれば、有能で人の良い医者も、
医師の過労の原因になっている
事になります。


私が自分の手が空いている時に、
他の人の仕事を手伝う、っていう事自体を
否定している訳ではないんですけどね。

手の空いている時に手伝ってあげるのは良いんだけど、
医者がやるのが当然」、
という雰囲気に周りがなった場合に、
「それは医師の本来の仕事じゃないんだ。」
っていう事を、はっきり言わないとダメだと思います。

それを言わない医者なのであれば、
そういう医者が、医師の過労の原因になっている、
と言われても文句は言えないと思います。


医師の過労だけの話じゃないんですけど。
1人当たりの仕事の量が多いっていう場合
それは、人が足りないか仕事の量が多いか
そのどっちかしかありません。

医師の数が足りないなら、医師数を増やすしかないし。
仕事の量が多すぎるなら、仕事を減らすしかありません。


まあ、両方やるべきだと思うんですけどね。

今でも、実際の医療現場で、比較的簡単にできるのが、
医師の仕事量を減らす、って事だと思います。

医者にしか出来ない仕事、例えば
実際に患者を診察したり、特殊な検査をしたり。
検査データーを見て判断したり、とか。
細かい病状を書いた書類を書くとか。
そういうのは、医者にしか出来ません。

でも、患者さんの採血をしたりとか、
前とほとんど同じ書類を書くとか。
事務員にも出来る仕事や、看護師にも出来る仕事
というのも、実際には「それは医者の仕事です
って言われて、医者がやっている病院も多いんですよ。

特に大学病院とか、公立病院なんかでは。

法律を改正しなくても、医者以外の職種に出来る仕事
っていうのは今でもたくさんあるんで。

医師の過労を減らす為に、今すぐやるべき事は、
医師の仕事を医師以外の職種にやってもらう事
だと思いますよ、私は。

それで、医師以外の仕事が増えるのであれば、
コメディカルをもっと雇うべきだし。
その為に、診療報酬を増やしたり、
補助金を出す、って事でも良いですけど。
そういう政策を出す、っていう事が大事だと思います。

なんかよくわらないけど、ひも付きの補助金。
では、医療は良くならないと思いますよ。


救急はやればやるほど赤字
救急、産科、小児科は仕事が大変なのに、
診療報酬がさほど高くない。
その上、訴訟のリスクも高いので、
病院としては赤字部門なので。
病院もどんどん撤退している。
っていう話は、しょっちゅう書いていますけど。

じゃあ、具体的にどのくらい赤字なんだ。
っていうのは、あんまり知らないですよね。
皆さん。

私も、自分の病院とか過去いた病院とか。
個別の病院に関しては、ざっとは知っていますけど。
一般論としては、あまり知らなかったんですよ、
実は。

具体的に、救急がどんだけ赤字なのか、
っていう事を書いた記事を見つけたので。
せっかくだから、紹介しますね。



大阪府医師会 山本時彦理事 
2次救急病院を救済 
診療報酬評価の仕組みづくりを
補助金は救急実績に準じた支給へ


大阪府医師会の山本時彦理事は、
2次救急病院として月間約500人の救急患者
受け入れているが、その医業収支は
月間250万〜300万円の赤字が継続している。

2次救急病院の経営破綻を食い止める上で、
次期診療報酬改定では、受け入れ実績に応じた
評価の仕組みづくりを求めている。

一方、日本救急医学会の杉本壽代表理事は、
救急医療における補助金事業の抜本的見直しと、
診療報酬による評価を2次救急病院まで
拡大を図ることで、経営基盤の強化が
喫緊の課題と指摘している。

救急医療は、国の政策医療として捉えていきたい」―。
8日の中医協診療報酬基本問題小委で、
日本医師会の竹嶋康弘副会長がこう発言した。

それだけ救急医療は、不採算医療という
認識が定着している。
しかし、初期救急、2次救急、救命救急センターが担う
3次救急救急体制では、補助金と
診療報酬で下支えされている3次救急と異なり、
民間病院の比率が高い2次救急病院の疲弊が
深刻化している。

財政基盤が弱い大阪府では、
2次救急医療の8割強を民間病院が支える。
山本時彦理事(救急・災害医療担当、
医療法人山紀会理事長)は、「2次救急病院の減少は、
経営的に維持できないことからやむを得ない撤退だ」
としている。

実際に国の調査によると2次救急施設は、
2004年3258施設が、昨年3月には
3175施設で83施設減少。
それを大阪で見ると、04年287施設が、
昨年3月には248施設で、39施設が減少している。
この結果から、国の2次救急施設の
減少を誘因する1つとして、
大阪の2次救急医療の疲弊が挙げられる。


●月間赤字は 250万〜300万円も

山本理事は、自院の山本第3病院(347床)における
救急医療の現状として、救急車1台への対応につき
医師、看護師、検査技師、事務職など
平均9人夜勤体制(宅直除く)の人件費だけで
4万〜6万円がかかっていると言う。

具体的に、08年度診療報酬改定後の点数に基づき、
昨年4月と5月の診療科別の
救急外来原価計算を行った。

診療科は、標榜科目の内科、
外科、脳外科、整形外科。
4月分では、救急搬送253件、
夜間救急198件の救急外来の
医業収入は(入院した患者については
入院初日の処置料だけで入院料を除く)、
投薬、注射、処置、手術、院内検査、画像診断、
その他患者の自己負担分を合計すると
約1300万円になる。

これに対して支出・経費は、人件費、薬剤、
検査などの材料費、医療機器・器具などの
減価償却費などの直接経費の合計が
約1590万円となり、290万円の赤字
同様に5月分は救急搬送・夜間救急件数が534件。
救急外来の医業収入は約1380万円。

支出が約1630万円で約250万円の赤字。
4月と5月の収支表を比較すると、
5月の救急件数の増加分が、
不採算性が高い外科、整形外科の
救急患者の受け入れが増えている。

それに伴う医療材料の経費もかさみ、
救急受け入れ件数の伸びが医業収入として
反映できない救急医療の実態が浮かび上がる。

特に、5月には看護助手も使わず、
人件費の圧縮に努めたが、
毎月250万〜300万円の赤字が累積している。


●補助金額は赤字補填に遠く

そこで問題になるのが、補助金の効果だ。
山本理事は、「大阪府の場合も、各自治体から
救急病院へ補助金がでているが、
受け入れ実績に拘わらず
病院当たり年間100万円程度。
月額(約8万円程度)で見たら焼け石に水
としか言いようがない」と述べた。

救急医療に対する診療報酬の評価については、
08年度診療報酬改定でも救命救急入院料の
点数アップが図られたが、算定対象は
3次救急医療機関が中心となる。

2次救急病院が算定できる施設基準には
なっていないのが現実だ。
山本理事は、「救急医療の不採算の解決に
目処がつかないと、DPC参入にも踏み切れない。
特に、入院基本料の大幅アップは
2次救急病院にとって不可欠になっている」
としている。


『Japan Medicine 2009.7.15』



病気や事故になるのは昼間だけ、
っていう事はあり得ないんで。
救急っていうのは、絶対になくす事はできない
っていう事は確かです。
だからこそ、潰さないようなシステムを作る。
っていう事が大事なんですが。
残念ながら、今のシステムは全く逆です。

赤字になる、ってわかっている部門。
しかも、訴訟のリスクも高いし仕事も大変。
っていう事であれば、撤退する病院が多いのは
当たり前
です。

だから、診療報酬で優遇するでも、
補助金を多くするとか、なんでも良いけど。
とっくの昔にやらなければいけなかったんだけどねー。
残念ながら、今頃やっと、って感じですよね。


んで、具体的な救急赤字と補助金の額なんですけど。


>平均9人夜勤体制(宅直除く)の
人件費だけで4万〜6万円。

>人件費の圧縮に努めたが、
毎月250万〜300万円の赤字が累積。

>補助金は、受け入れ実績に拘わらず
病院当たり年間100万円程度。
月額(約8万円程度)。



頑張って人件費を削減しても、
月250万〜300万円の赤字なのに。
補助金の額は、月にすると8万円位

2日分の人件費にもならない額なんですよ。

こんなんじゃ、どんなにうまくやりくりしたって、
救急部門が赤字になるのは当たり前だし。
救急から撤退する病院が出るのも
当たり前
だと思いますよ。


今更ながら、救急や小児科、産科には、
ちょっと補助金や診療報酬を優遇しますよ。
って言っているようですけど。

やるなら、ちょっとじゃなくて、
どかーんと大幅に上げないと、
この流れは止まらないと思いますよ。





何故臓器移植法改正案(A案)で15歳未満から臓器提供が可能になるのか
臓器移植法改正案(A案が衆議院で賛成可決されて、
15歳未満の子供の臓器移植が可能になるかも。
っていう事が、新聞やテレビなんかでも
報道されていますけど。
実は、詳しくわかっている人って少ないんですよね。

これ、法律医学と両方に関わってくる事だから。
医者は、医学に関してはわかるけど、
法律には疎い人がおおいですし。
逆に、法曹関係者医学に関しては
知識が乏しいですから。
両方きちんとわかる人は少ないんですよ。

衆議院を通過して、このままの案で参議院も通れば、
それで良いんですけど。
良くわかっていない人が作る対案になっちゃうとか、
解散総選挙がその前に行われたら、
そのまま子供の臓器移植は出来ないんですよね。
残念ながら。

子供の臓器移植以外でも、「脳死は人の死
っていう話ばっかりメディアでは取り上げられているけど。
本当のとこはどうなのか、っていう事を
詳しく説明している方がいらしたので。
本人の許可を得て、引用させていただきますね。

いろんなコメントから引っ張ってきたので、
つなげ合わせたらちょっと主旨が違ってる、
っていうところもあるかもしれませんが。
クリアーカットに書いてあって、
かなりわかりやすかったんで。
基本的にはそのまま引用させていただきますね。

法律論に入ると、ちょっとややこしいですけど。
興味のある人は、読んでみてね!



本人の承諾の遺言(ドナーカードでのOKの意思表示)と、
遺族の同意の両方が必要
というのが、
現行の臓器移植法のスタンスです。

これを整理すると下記の通りであり、
,裡に該当したときだけ臓器提供が可能とするのが現行規定です。


)椰佑事前に同意の意思表示(承諾のカード所持)があった場合 
 a:遺族も同意→臓器提供OK
 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ


(厳密に言うと、こうなります)

 破椰佑事前に脳死判定と脳死での摘出に同意の意思表示
 (カードの赤1番に○印記入)だった場合
 a:家族も同意→脳死を死亡と容認、脳死判定を行い、脳死摘出OK
 b:家族が不同意→脳死を死亡と認めず、脳死判定ダメ、脳死摘出ダメ
 c:家族が特定できない又は
   家族がいない→脳死を死亡と容認、脳死判定を行い、脳死摘出OK
   ※:実際には、家族が後日名乗り出た場合のトラブルを想定し、
    家族の同意が得られないcのケースは、コーディネーターが避ける

 彬椰佑事前に脳死での摘出は拒否するが、心停止後の提供に同意
 の意思表示(カードの赤2番に○印記入)だった場合
 a:家族も同意→心臓停止を待って死亡を確定、心停止後の摘出OK
 b:家族が不同意→心臓停止を待って死亡を確定、心停止後の摘出OK
   ※:実際には、コーディネーターが家族の同意を得た上で摘出する
 c:家族が特定できない又は
   家族がいない→心臓停止を待って死亡を確定、心停止後の摘出OK

∨椰佑事前に拒否の意思表示(カードの赤3番に○印記入)だった場合
 a:遺族も同意→臓器提供ダメ
 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ

K椰佑了前の意思表示が不明(記入が有効なカード無し)だった場合
 a:遺族が同意→臓器提供ダメ
 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ


で、現行ではカードの意思表示の有効性は、
15歳以上に限ることになっていますので、
本人が15歳以下の場合はとして扱われますので、
遺族の同意があっても臓器提供は出来ません。

またホームレスなど身よりの無い人、
遺族に確認取る時間の猶予も無く死亡した人の場合は、
cに該当しますので、カードの記載がどうあれ、
臓器提供はできません。


なお、,任離ードでの臓器提供承諾は、
実は2種類あって、カードの赤1番に○を付けたときは
脳死での臓器提供、すなわち心臓停止前の臓器摘出
同意することを意味します。
そしてカードの赤2番に○を付けたときは、
脳死での臓器提供は拒否だが、心停止後の臓器提供には
承諾の意思表示になり、心停止後に限って
臓器摘出に同意していることを意味します。

では今回の改正で、上記の´↓の何処が変わったのか、
それはでの扱いです。
下記の通りのaの場合が今回の改正で可能になった部分です。

)椰佑事前に同意の意思表示(承諾のカード所持)があった場合
 a:遺族も同意→臓器提供OK
 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ
∨椰佑事前に拒否の意思表示(カードの赤3番に○印記入)だった場合
 a:遺族も同意→臓器提供ダメ
 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ

K椰佑了前の意思表示が不明(記入が有効なカード無し)だった場合
 a:遺族が同意→臓器提供OK

 b:遺族が不同意→臓器提供ダメ
 c:遺族が特定できない→臓器提供ダメ


15歳未満の場合は、カードでの意思表示、
すなわち生前の意思表示(法律上は遺言としての性格を持つ)が、
民法961条で無効とされます。
ですので、15歳未満の場合は自動的にの扱いになり、
のa:遺族が同意(書面での同意です)があれば
臓器提供がOKとなります。

変わった部分はここだけです。


すなわち改正後は以下のような流れになります。
_搬欧瞭碓佞砲茲脳死判定の実施
→⊆蟒臘未2回の判定で脳死確認
→K[的には死亡として扱う
→せ猖瓦世ら遺族の同意により臓器提供
脳死での臓器摘出)が可能となる




これを、法律的な面から詳しく解説したのが、こちらです。



臓器移植に意思表示カード何故必要か、
そして何故15歳未満が現行の
臓器移植では対応できないのか?
この点について少し法律的な面から解説してみます。

先ず、臓器移植という特別の法律が何故必要なのか?
これを考える上で、昭和43年の札幌医大の
和田寿郎教授が行った、日本最初の心臓移植手術での
騒動から考察しなければならない。


そもそも日本の法律では人間の死は何時であるのか?
この死亡時の特定というのは、医学的というよりは、
法律的には大きな意味を持つ


例えば法律的な死亡が何月何日の何時何分何秒で、
誰それの死亡の時日より前か後かによっては、
相続の権利や順位に大きな違いが生じることがある。

また、死亡の前にその人間の身体を傷つけたら
それは刑法の傷害罪になるが、死亡の後であれば、
それは死体損壊罪
である。

その為に法律や裁判の判例によって、
日本では「心臓停止の時が死亡の時」と定義されてきた。
すなわち心臓が動いていれば、その人間は
法律的には生きているとされてきたのである。


ところが和田教授の心臓移植手術の時、
まだ心臓が動いているドナーから心臓を摘出したため、
殺人罪で告発
されることになった。

これは平成9年に臓器移植で、脳死も法律的には
死亡であると定義
され、こうした臓器移植での
ドナーに対する臓器摘出が、傷害罪や殺人罪に
問われるおそれは回避されることになった


ただし、脳死を法律的に定義しても認めても、
まだ移植用臓器を摘出する行為が
死体損壊罪に該当する懸念がある。

ここをクリアするために平成9年の臓器移植法では、
生前の本人が、予め脳死での臓器提供
明確に意思表示しておくことで、
死体損壊罪を免れるように法制度を整備した。


すなわち、12年前に制定された臓器移植法は、
移植医がドナーに対する殺人罪や
傷害罪に問われないように、ドナーの治療を
目的としない生きている肉体への侵襲行為を、
法的に免責する目的が一つあります。


その上でドナー脳死が法的な死として
認めた場合でも、臓器摘出により死体を
損傷する罪に問われる可能性を、
臓器移植は免責しているのです。


で、この法的免責の根拠として使われた法理が、
民法の「遺言」の規定です。
すなわち臓器提供を自ら容認する者は、
その自己の意志を自筆で記載した
遺言状」を作成しておくのです。
その民法の自筆遺言状としての要件を
満たすようにデザインされたものが、
臓器提供の意思確認カード(ドナーカード)です。


このカードにて確認された故人の遺志に基づき、
移植に臓器を提供する意志のある者は、
予めその臓器提供の遺言をカードに記載して
自筆署名しておき、その遺言状を根拠として、
脳死をもって死亡として延命治療を終了させ、
脳死で死亡した肉体から移植医が臓器を摘出することが、
法律的に許されるように定めたのです。
これが12年前に制定された、
現行の臓器移植法の根幹
です。


ところが臓器提供の意思確認カードを
遺言状と位置づけた
ために、民法の「遺言能力を持つ年齢」
という法律的問題
が生じました。

民法961条では、遺言できる年齢を15歳に達した者
と規定し、15歳未満の者は、例え後見人や
補佐人が付いたり、公証人を証人として作成する
公正証書遺言であっても、全て無効である
としています。

この為に臓器移植の意思確認カードでも、
そのカードに自署した日付が15歳到達日より前であれば、
そのカードにて示された臓器提供の意志は
法律的に無効とされました。

それ故に、現行の臓器移植法の枠組みの下では、
15歳以下の臓器提供は許されなかった
のです。



そうした現行の臓器移植法の限界を、
15歳未満にまで拡大する為に、
今回の臓器移植法改正の動き
となります。

先般衆議院で成立したA案は、
先ず本人の生前の意志表示に基づかなくても、
脳死を法律上の死亡として認めることが出来るようにし、
その上で15歳未満など生前の本人の意志が
法律的に確定できない者は、生前の故人の遺志を
相続している遺族(脳死だから遺族)の意思表示により、
臓器摘出を認めることにしました。



この遺族の意思表示による死体からの臓器摘出は、
死亡後の病理解剖などで臓器を摘出する
死体損壊の処置(死後ですから「医療」ではない)について、
遺族の同意(意思表示)により行っても、
病理解剖医が死体損壊罪に問われないようになっているのと、
同じ法律的な裏付けによるものです。

今回の改正A案で一番の争点となった、
第6条の1項に一号と二号に分けて規定し直した部分が、
この法律的裏付けを示す部分です。


先ず、一号の規定ですが、A案の通りに
改正されると次のようになります。

-----------------------------------------------------------
一 死亡した者が生存中に当該臓器
移植術に使用されるために提供する意思を
書面により表示している場合であって、
その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を
拒まないとき又は遺族がないとき。

-----------------------------------------------------------


この文章は、次のように読み替えてみると理解し易くなります。

-----------------------------------------------------------
一 死亡した者が生存中に当該臓器移植術に使用されるために
提供する意思を「臓器提供の意思確認カード」により
明確に意思表示している場合であって、
そのカードでの意思表示があることを
説明を受けて確認した遺族が当該臓器の摘出を拒まないときは、
そのカード所持者の臓器の摘出が出来る。

また、生前に臓器提供の意志表示を為した
カードを所持しているが遺族の再確認を取ろうにも、
再確認を取るべき遺族がいないときも
また同じように臓器摘出が出来る。

-----------------------------------------------------------


さて、問題の二号の規定ですが、A案の原文は次の通りです。

-----------------------------------------------------------
二 死亡した者が生存中に当該臓器
移植術に使用されるために提供する意思を
書面により表示している場合及び当該意思がないことを
表示している場合以外の場合であって、
遺族が当該臓器の摘出について書面により承諾しているとき。

-----------------------------------------------------------


これは次のように読み解きます。

-----------------------------------------------------------
二 死亡した者が生存中に当該臓器移植術に
使用されるために提供する意思を
臓器提供の意思確認カード」の1に○を付けて
脳死での摘出に同意する旨を意志表示している場合と、
カードの2に○を付けて心臓停止後の
臓器摘出に同意している場合、或いは
臓器提供の意志が一切無いことを
カードの3に○を付けることで明確にしている場合、
以上のとおりでない場合、すなわち、
生前に自署したカードが見あたらないので
意志を確認できない場合か、或いはカードがあったとしても
法律的要件を欠く(例:○は付いていても自署が無い、
日付の記載が無い、或いは日付が15歳に達する前の
意志表示のとき等)の場合であって、
遺族が当該臓器に当該臓器の摘出について
書面により承諾しているときには、
脳死判定後にその者の臓器の摘出が出来る。

----------------------------------------------------------


つまり、今回の改正A案で何故15歳未満の
臓器提供が可能になるのかは、
実にこの第6条1項の二号の規定に拠ります。

15歳未満は、現行の民法等の規定から
自らの死後の処置について遺言出来ませんので、
いくら立派な遺言状を作成しも法的には無効です。

すなわち臓器提供意思確認カード
15歳未満の日付で署名されていた場合、
そのカードは法律上無効なのです。
元々カードが無かったことになります。


その結果15歳未満の者は、明確な意志を
カードで確認できない場合、改正案の原文では
「以外の場合であって」に該当することになります。

で、「以外の場合であって」に該当するので
「遺族が当該臓器の摘出について書面により承諾しているとき」
という、二号の最後の文章が効いてくるのです。


普段、法律条文の文章を読み慣れていない人には、
非常に分かりにくい文章解説だと思います。

ただ、今回の改正A案の条文はこのように読み下し、
法律的な裏付けを15才未満の臓器提供者に
与えている
ことをご理解下さい。
決して脳死判定する医師の医学的判断で
臓器摘出を判断するのではなく、遺族の意思表示、
それも文書による意思表示が必要です。



故に自分の子供の心臓が動いていても
医学的には既に脳死状態であることが明確であり、
その脳死判定を子供の死として受け入れられるかどうかに、
その脳死した15歳未満の子供から
臓器提供をしてもらえるか否かが掛かっています。

脳死判定には医師の判断が重要ですが、
脳死判定を受け入れて臓器摘出を承諾するかどうかは、
ひとえに遺族、普通はその子供の親、
の意思表示に掛かっています。
親の心の決断は医学ではなく、各自の持つ死生観、
人生感で決断されるのではないでしょうか。



現行法で「遺族の同意」が必要なのは
脳死での臓器摘出の場合」なのです。
逆に言えば「心臓死での臓器摘出」は、
現行法では本人の書面の意思表示、
すなわちドナーカードの赤2番に○がしてあれば、
遺族の同意無しに可能(法律上は)です。

一番簡単な例は、心停止での死亡後の角膜摘出とか
腎臓摘出
などが、この遺族の同意無しで行えます。


ただし、私が河野太郎氏のサイトなどで知り得た限り、
例え心停止後の臓器摘出に同意の場合
(赤2番に○の付いたドナーカード所持)であっても、
現場の臓器移植のコーディネーターなどの医療スタッフは、
遺族の同意を重ねて得た上で心停止後の
臓器摘出を行うのが通例だそうです。


これは、一つにはドナーカードの自署が
所持者の直筆なのか、或いは家族や他人の代筆なのか、
カードを見ただけの医療スタッフには判断がつかないので、
根のために遺族に確認して同意を得ておく、
法律的な安全策としての意味合いがあります。

もう一つはやはり遺族感情への配慮です。
いくら本人の生前の意思表示とはいえ、
遺族が聞いていないとか、知らなかったという理由から、
遺体にメスが入ることを忌み嫌ってのト
ラブルが起きることが良くあるので、遺族に駄目押しとしての
同意を得た上で摘出するのが運用実態だそうです。


以上はドナーカードの赤2番、心停止後の臓器摘出
同意の○印が付けられていた場合です。
なお、ドナーカードには大きく分けて、
赤字の1:脳死での臓器摘出の同意承諾、
赤字の2:心停止後の臓器手出の同意承諾、
赤字の3:脳死・心停止に関わらず一切の臓器提供の拒否、

以上の3通りの意志表示が出来るようになっています。

法律(臓器移植法)の上では遺族の同意が必要な臓器摘出は、
実は赤1の脳死での臓器摘出に同意されている場合だけです。


現行の臓器移植において、本人の生前の意思表示に加えて
家族(遺族)の同意が必要と規定した条文は、
下記の第6条3項の部分です。


---臓器移植法(現行)---
6条3項 臓器の摘出に係る前項の判定は、
当該者が第一項に規定する意思の表示
(引用者注:臓器提供の意志表示)に併せて前項による判定
(引用者注:いわゆる脳死判定のこと)に従う意思を書面により
表示している場合であって、その旨の告知を受けた
その者の家族が当該判定を拒まないとき又は
家族がないときに限り、行うことができる。
----------------------



この6条3項の規定は、まさにドナーカードの
赤字の1番に対する同意、すなわち「脳死を持って
死亡であると同意すること
」に加え、更に
死亡(脳死)後の臓器摘出に同意する意思表示」の場合を意味します。
この条文規定にある「家族が当該判定を拒まないとき」とは、
家族が脳死判定による死亡認定を拒まないときと
いう意味になりますし、「家族がないときに限り」とは、
脳死判定による死亡認定の同意を得ゆに
もそもそも家族がいないとき、という意味になります。


(注:現行の臓器移植では、脳死判定での
死亡認定の手順を受け容れた場合に限り、
脳死を人の死として認めますので、脳死判定
行われるかどうかの同意を確認する段階では、
まだ法律上は死亡認定が為されていませんので、
遺族という言葉使えず家族という言葉を使うことになります)


以上の通り、現行法での意志表示カードの記載と
家族の同意関係は、細分すると非常に複雑です。
ただし、脳死を人の死と受け容れて、
手順通り2回の脳死判定脳死と認定された場合に、
心停止前に臓器摘出出来るのは 任裡瓩両豺腓砲覆蠅泙后
15歳未満はになりますので、
脳死判定脳死での臓器摘出はできません。


改正案のA案が成立した場合は、上記の
ドナーカードの所持が不明又は有効なカードでない場合
(15歳未満も含む)は、家族の同意で脳死判定を
行うことが出来る条文
(改正された6条1項の1号2号)
構成となります。
ですので、15歳未満の場合でも、家族の同意が得られれば
脳死判定を行い、脳死が確認されたら脳死状態で死亡と認定し、
死者の遺族の同意により臓器摘出が可能になります。


すなわち改正後は以下のような流れになります。
_搬欧瞭碓佞砲茲脳死判定の実施
→⊆蟒臘未2回の判定で脳死確認
→K[的には死亡として扱う
→せ猖瓦世ら遺族の同意により臓器提供
脳死での臓器摘出)が可能となる


この,任脳死判定の実施〜の脳死を死亡として扱うことが、
改正前の現行法では、生前の本人の意思表示
(ドナーカードの赤1の○印)が無いと出来ないことになっています。
そして生前の本人の意思表示は遺言であるとして、
民法961条により15歳未満は意志表示が無効とされるので、
家族の同意だけでは脳死で死亡と認めることが出来なかった訳です。

今回の改正A案のミソは、民法961条の例外を認める特別法となるよう、
臓器移植法を手直しすることにあります。

この認められる例外は、あくまでも臓器提供を行う目的での
脳死判定についての意思表示だけであり、
そのほかの生前の意思表示、いわゆる遺言については、
改正A案が成立しても15歳未満は無効
という民法の規定が優先します。




今日は、ちょっと難しかったですね。
一応、わかりやすく改変したつもりだったのですが。
ちょっと盛りだくさんすぎましたね。
すいません。

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6:産科医療のこれから・
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7:緩和ケア医の日々所感・
  天国へのビザ
8:がんになってもあわてない・
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9:新小児科医のつぶやき
10:よっしぃの独り言・
  患者と医者をつなぐもの
11:下界の外科医・
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12:やぶ医者のつぶやき・
  筍耳鼻科医の呟き
13:臨床の現場より・
  サッカーと地域医療の部屋
14:医畜日記 楽屋編・
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新型インフルエンザコント
やっと新型インフルエンザの話題が
マスコミから減ってきましたね。

WHOが世界的大流行を意味する
「パンデミック(Pandemic)」
宣言して、警戒水準をフェーズ6に
引き上げたんですけど。

軽症の患者が多くて、
日本では死者もいなかったんで。
もう、マスコミ的には流行じゃなくなった、
って事なんでしょうね。

結果的に、軽症(弱毒性)だったから、
今回はなんとかなったのですが。
日本の対応が、これで良かったのか。
きちんとした反省が必要だと思います。

やっと新型インフルエンザは、
今は南半球で流行っているんだけど。
来年の冬に北半球にまた北半球でも
流行る可能性が高いです。
その時も弱毒性だ、っていう根拠は
全くないですからね。


堅い話はここまでにして。
Yosyan先生のブログに、
新型インフルエンザに関するコント
投稿されていたようなので。
そのまま引用させていただきますね。

私には笑いのセンスがないので、
今日は引用だけで勘弁を。

『新型インフルエンザみたいなコント』

その更に基のネタは、こちらだそうです。
『新型インフルエンザなコントin 博多』



第0部:

厚労官僚A:
「やっとガイドラインができた。
毎度の事ながらあの連中の
お付き合いは大変だよ」

厚労官僚B:「ごくろうさん。ほいで、
なんか積み残しはありまっか?」

厚労官僚A:「これも毎度の事ながら
裏付けの予算だよ。
会議では玉虫色に
しておいたのだが・・・」

厚労官僚B:「それやったら、
いつもの手でどうだっか」

厚労官僚A:「じゃ、そうしとくか」



第0部は、コメントからの引用です。



■第一部:発端編

厚労官僚:「メキシコで
新型のインフルエンザ
発生したとWHOが確認したようです」

厚労大臣:「なに!、
オールジャポンで水際作戦だ!!
発熱外来だ!!!」

前線医師:「補償と対策費用は?」

厚労官僚:「オールジャポンだからありません」



■第二部:疑い例発見編

厚労官僚:「横浜で疑い例が出た
との情報があります」

厚労大臣:「すぐに情報を回せと伝えろ」

横浜市長:「診断確認まで待ってください」

厚労大臣:「オールジャポンだから
待てるわけが無い!
直ちに記者会見だ!!」

マスコミ:2ch情報を聞きつけて、
ヘリまで飛ばしての大取材陣で御出動

校長  :深夜の吊るし上げ記者会見に涙目



■第三部:神戸・大阪発見編

厚労官僚:「神戸で国内発生
第1号が確認されました」

厚労大臣:「なに、ただちに
オールジャポンで封じ込めろ」

厚労官僚:「感染ルートも不明で、
続々と発見されています。
あっ、大阪からも
発見されたの報告が・・・」

厚労大臣:「ハラホレヒレハレ
・・・現地の事は現地に
オールジャポンで丸投げにする。
後はオールジャポンでヨロシク♪」

厚労官僚:「御意、我々で善処いたします」



■第四部:国内発見後対策検討会議編

厚労官僚A:「えらい増えちまったな」

厚労官僚B:「まったく医者は
クソ真面目で困りまんな。
ほいでも、ただのインフルエンザみたいでっせ」

厚労官僚A:「でも感染対策は第二段階を死守せよみたいだから、
封じ込め対策を考えないといけない」

厚労官僚B:「ほなら、発見せえへんちゅうのはどうだっか」

厚労官僚A:「なるほど、それは妙案だ。
ばれずに合法的になるように事務連絡と通達をばら撒こう」



■第五部:新封じ込め対策現場編

前線医師:「インフルエンザA型陽性です。
新型確認のためにPCR検査お願いします」

保健所 :「メキシコ、カナダ、アメリカの渡航歴はありますか?」

前線医師:「ありません」

保健所 :「では季節性だから検査は不要です」

前線医師:「インフルエンザA型陽性です。
新型確認のためにPCR検査お願いします」

保健所 :「メキシコ、カナダ、アメリカの渡航歴はありますか?」

前線医師:「渡航歴はありませんが、
他にも同じ学校の発熱患者が2人います」

保健所 :「3人じゃないから検査は不要です」

厚労官僚:「新型患者の発生が急速に減ってきています」

厚労大臣:「これこそオールジャポンの底力だ」   



■第六部:博多騒動編

福岡で新型インフルエンザが発見され、
感染拡大防止のために発見患者の行動経路を
福岡市は極めて詳細に発表。

前線医師:「ありゃ〜、インフルエンザA型陽性だよ〜。
PCR検査しなくちゃ〜」

発熱患者:「ぇえ〜。わし博多やけん、
新型だったら街歩けの〜なるぅ。
たのむから、PCR検査はやめてくんさい」

前線医師:「それもそうだが・・・いや、やはり地域の
感染対策のためPCRはしないといけない。
保健所に連絡しますよ、いいですね」

発熱患者:「殺生な・・・」

前線医師:「PCR検査をお願いします」

保健所 :「メキシコ、カナダ、アメリカへの渡航歴、
もしくは関西への旅行歴、もしくは
博多区板付中学校校区のうろつき歴はありますか?」

前線医師:「ないようです」

保健所 :「季節性インフルエンザですから、検査は不要です」
厚労官僚:「福岡の集団感染も早期に終息する見通しです」
厚労大臣:「ウム、やはりオールジャポンで対応すれば終息は早い」
厚労官僚:「WHOがフェーズを6に上げましたが?」
厚労大臣:「オールジャポンで対応している
日本の対策に変更は不要だ!!」



■第七部:博多後の対策検討会議編

厚労官僚A:「発見封じ込め作戦は、
すこしやりすぎだったかな?」

厚労官僚B:「まったく、役人連中ときたら
融通がきかへんから困りまんな」

厚労官僚A:「下手すると我々に責任問題が
飛び火しかねない状態だよ」

厚労官僚B:「ちょびっと緩めまひょか」

厚労官僚A:「そうだな、発熱相談センターの壁を潜り抜けたのと、
定点医療機関ぐらいは緩和するか」

厚労官僚B:「もう夏やし、少々緩めても、
よろしおまんやろ。
マスコミも飽きてきたみたいでっさかい」


かくしてコントはまだまだ続くのであった。
チャンチャン♪




なんと、それだけではなく、
コメントにもたくさんコントが投稿されていたので。
ここでは、一気に全部紹介しちゃいますね。



厚労官僚:「大臣、修学旅行中止で宿泊施設が
打撃を受けているとマスコミが騒いでいます」

厚労大臣:「なに!、選挙も近いことだし、すぐに補償せよ!!!」

厚労官僚:「医療機関の補償はどうしましょう?」

厚労大臣:「オールジャポンだからありません」





医師:「新型インフルエンザ患者発見しましたので報告します」

役所:「では休診汁」

医師:「え!? 私症状出てませんよ」

役所:「アンタのせいで感染拡大したらどうするんだ!」

マスコミA:「守銭奴医者が休業による収入減を嫌がっています」

マスコミB:「インフル拡大の原因となり議論を呼びそうです」

医師:「んじゃ休業します」

住民:「ゲホゲホ、あれ? いつもの先生閉まってる」

マスコミA:「チキン医者が休業による診療拒否をしています」

マスコミB:「インフル拡大の原因となり議論を呼びそうです」

医師:「もうやだこの国」





厚労官僚:「大臣、新型インフルエンザ発生に備えて、
対策マニュアルをつくりましょう」

厚労大臣:「よきにはからえ」

会議室での悪戦苦闘の何ヵ月後、
ようやく分厚いガイドラインが完成。

厚労官僚A:「やっとおわった。
これと同じものを各都道府県につくらせよう」

厚労官僚B:「そうでんな。都道府県でつくってしまえば、
     現場のクレームは、都道府県や保健所で処理できまんな」

厚労大臣:「私が陣頭指揮している姿がテレビにうつるのは、
いつの段階が効果的なのか考えておいてくれたまえ」




厚労官僚A:「○○市の件は、こっちに
火の手が上がりそうなのだが。」

厚労官僚B:「その件やったら大丈夫ですわ。
医療機関における新型インフルエンザ診断の流れ
(H21.5.24版)に書いときましたがな、
「臨床的に新型インフルエンザ感染が
強く疑われる状態」とは、
新型インフルエンザに特徴的な所見等を勘案し、
医師が判断する。
これで、増えたらあかんから、
当該感染症にかかっていると疑うに
足りる正当な理」とは、
都道府県等において検討する。
どうですか。
地方自治を盾に、抜け目なくですわ。」

厚労官僚A:「理論武装は完璧に先手必勝、玉虫色表現」

厚労官僚B:「こっちは、丸投げで逃げ切れるかもしれへんけど。
旧労働省から火の手があがってもうたがな、
初期消火でけへんかったから、全焼やがな」





研究者A:「今回、新型インフルが関西で
流行ったのはなぜだったんだろう

研究者B:「俺は興味深い事実を確認したよ。
流行地ではマスクをするひとが増えるようだ。
ということは、今後、感染拡大のマーカーとして、
人口に対するマスクの装着率を
モニタリングしていけばいいと
思うんだがどうだろう?」

研究者A:「なるほど、しかし、それは関西で広がった
事実の説明にはならないね」

研究者B:「それについては、一つ仮説を持っている。
関西人ってのは、ほら、ひとがボケると、
かならず突っ込みで返すだろう?
東京人は、無視するか、薄笑いで
聞き流すだけだと思うんだ。
俺は、豚インフルてのは、この、
ボケに対するツッコミのときに、
飛沫感染するんじゃないかと思うね。」

研究者A:「なるほど、それなら、
関西で広がった理由になるね。と
いうことは、豚インフルを食い止めるためには、
突っ込み禁止令を出せばいいというわけか
・・関西人に守れるかなあ。」

研究者B:「名古屋で感染者少ないのも
うなづけるというものだ。
お笑い文化不毛の地だからね。
何度吉本が進出しようとして挫折したことか・・
福岡で当初覆い隠されたのは、
「関西のお笑いネタがなんぼのもんたい!」
と強がって認めなかったんだろう。
負けん気強い土地柄だからね。

研究者A:「そうすると、日本各地で関西芸人が
コントをやっている、あれは、
かなり危険なんじゃないですかね?」

研究者B:「厚労省の担当官は、マジック芸人の
副業がある関係で、吉本とかに
頭があがらないんだな。
福岡で、感染ひきおこしたのは、
外国人だってことになってるけど、真相は、
某関西芸人コンビが撒き散らしたらしい。」

研究者A:「対策はどうすればいいんですかね?」

研究者B:「芸人同士コントするときは、
1m以上間隔をあけることだな。
もちろん、どつき漫才は禁止だ。
それから、マスクだね。
麦谷眞里事務局長は、こんど
「マスクマジック」という本を出すそうだ。
マスクから、ハトというか鳥を出すんだな。
あと、通達マジックってのも執筆中で、
次から次へと、読むたびに内容が
変わって目が回って面白いってのだけど・・
さすが、東京っぽいシニカルな笑いを
狙ってるわけだが、関西でうけるかどうか、
そこに新型インフル対策の
成否がかかってると言えるね。」





H1:「ちわーす、H1でーす」

N1:「N1でーす」

H1N1:「二人合わせてH1N1でーす」

H1:「しかし何やな、わてら、
昔からおったんやけど、ちょっと豚の格好して
イメージチェンジしただけで、
えらい売れ出しましたなー」

N1:「ほんまや、日本きたときなんか
大変やったでー、空港で厚労省の
検疫官さんとか出迎えてくれはりましてなー」

H1「まあ、ほんとは、その前に、
関空からちょこっと先回りで入ってたんやけどな」

N1:「それいうたら、あかんて、
言われてますやろー。
黙ってるかわりに、中学校やら高校で、
羽伸ばさせてもらってるんやんか」

H1:「そやそや、皆さん、
やっぱり若い子はええでっせ。
わてらウイルスいうたかて、
爺さん婆さん相手はつまりません。
若くてピチピチした子がよろしい。
こないだの博多の高校生らは良かったなー」

N1:「高校生といえば、こないだ聞かれましてん。
あんたら豚インフルやろ?
なんでpigやのうて、swineやの?
高校でswineなんて単語習うてへん、やて」

H1:「ああ、それはやなー、pigゆうのは、
家畜の豚で、野生の猪(hog)まで含めると、
swineなんやね。
ちなみに雄豚はboar、雌豚はsow、
ああ、そう、なんちゃって。」

N1:「寒い洒落言いなんな。
相方のわて、突っ込みするのに
引きつるやんけ。
しかし、何やな。豚とか鳥とか、
ほかの生き物さんの名前、
それも適当に借りて、名乗ってるけど、
こんなことでええんやろか?
なんや、偽名みたいでおかしくないの?」

H1:「これでええの、なんせHとNやからな」

N1:「それ何で?」

H1:「二人合わせてハンドル(H)ネーム(N)やがな」

おあとがよろしいようでm(_ _)m。





インフル興業にて:

社長:「何やお前ら、ちっともウケへんやないけ」

H1:「そんな事ないですよ社長、
ウチら新人の割に結構頑張ってまっせ」

N1:「そやそや。もう世界中で150人は殺ってまんがな」

社長:「お前らな、そんな小さな事でどないすんのや。
H1N1ゆうたらな、伝統ある大名跡なんやで。
初代のスペイン師匠はな、
デビューわずか1年で世界中にウケよってな、
軽く5000万人は殺ってんねんで。」

H1:「スペイン師匠は別格でっせ。
今はそんな時代やあらへん」

N1:「そやそや。ウチら少なくとも
先代のソ連兄さんよりは広くウケましたで」

社長:「こら。芸歴30年未だ現役の
先輩つかまえて何を言いよるんや。
お前らがウケたのは実力やない。
飛行機の御蔭や。こ
の演芸評論読んでみぃ」

H1:「どれどれ。何やこれ、俺らん事
“若いモンにしかウケへん、毒が弱い”
って書いてあるがな」

N1:「“鳴り物入りで登場した3代目H1N1は
とんだ評判倒れだった。
出身地メキシコではそこそこ殺ったようだが、
世界では通用しない。
妊婦や弱い者にしか通じない芸風”って、
こりゃあんまりや」

社長:「それが世間様の評価や。
東京進出にも失敗したやないか」

H1:「あいつら無視しよるんや。
本当は結構ウケてまっせ。」

N1:「東京モンはお高いよって、
なかなか新人を認めようとせぇへんのや。」

社長:「やかましい。もうええ。
コンビ解散や。中国からH5を呼んで
N1と組ませる。これで最強コンビや」

H1:「待ってくださいよ社長。
ほんならわしはお払い箱でっか?」

N1:「そうですよ。うちらまだデビュー2ヶ月でっせ。
もう少し時間を下さい」

社長:「いつまでもは待てへんで」

H1:「なぁN1、これからは南半球や。
南半球行って、武者修行積んでこようぜ」

N1:「そやな。見とれ。冬までには化けたる。」
H1N1:「殺ったるでぇ〜」



コントみたいな医者の本が
読みたい人は、これを読んでね!
→ 産婦人科医バミュの「小悪魔日記」
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