現役医師、循環器内科医(Dr. I)が医療について、詳しくわかりやすく解説するブログ。 引用、転載は自由ですが、その際は必ず引用元を明記して下さいね!
製造業を介護サービスへ
医療介護が、雇用を生み出す力は
公共事業などに比べて劣らない。
という事は、よく言われている事です。

高度経済成長期の日本を支えていたのは、
製造業とか土建業なんかだったので。
税金や補助金でそれらの産業を優遇する
という事自体は間違っていなかったとは思いますが。

日本の面積は限られていますからね。
もう、成長しきっちゃった国では、
そんなにたくさんの道路や空港は
いらないんですよ。

こんなに国土の狭い国に、
空港が100もいらないでしょ。
隣に農道があるのに、
もう一本国道を作る必要はないでしょ。

昔はそれで良かったとしても、
今は必要のない事なんですよ。
だったら、辞めれば良いんです。

昨日の衆議院選で、
民主党が選挙で勝つのは予想通りでしたが。
さすがに、300議席以上っていうのは、
予想を大幅に超えましたけど。

せっかく、政権交代が実現したんだから、
時代遅れの減税、補助金は辞める。
という事は、絶対にやるべきだと思います。

民主党が勝ったのは、はっきり言うと、
自民党が自滅したから
というだけで、民主党にすごく期待している人は、
そんなに多くないと思いますよ、正直。

いや、期待はしているんでしょうけど。
とりあえず、積極的に応援した、というよりは、
「自民党よりはちょっとはましかな。」
という程度でしょうね。
多くの人は。


民主党のマニュフェスト」を見ても、
ばらまき」に関しては、たくさんの事が
書いてあるんですけど。
一番大事な、日本という国を
どういう方向に持って行きたいのか。
どうやって成長させるか。

という事に関しては、具体的には
書いていないようなんですよ。

少なくとも、私にはわかりません。

まあ、細かい事を書いてもしょうがないんでしょうけど。
土建業製造業に対する優遇政策を辞めて、
医療介護産業を優遇して、雇用を生み出す。
というような方向で行ってくれると良いのですけどね。

民主党の話とは別に、そういう話が
ダイヤモンドオンラインで掲載されていましたので、
ちょっとここでも引用させてもらいますね。



戦略的な公的補助で、製造業
介護サービスへの参入を促進せよ!

介護費用の大部分は、保険
公費で賄うことになっている。
これが介護に関する現在の日本の基本思想である。

介護保険においては、費用の1割を利用者が負担する。
残りの9割は公費と保険料で賄われ、
その比率は50%ずつである。

具体的には、国25%、都道府県12.5%、
市区町村12.5%、第1号被保険者保険料19%、
第2号被保険者保険料31%が原則とされている。

なお、現行の65歳以上の平均保険料は
月4090円で、制度発足当初の月2911円の
4割増になっている。

ただし、2006年の改正で、介護保険施設に
かかる費用に関しては、国20%、
都道府県17.5%の負担としている。

介護保険施設の指定・開設権限が
都道府県にあるため、権限者の負担を
多くすべしと考えられたためである。


公的主体の関与が必要になる理由

一般に、市場ではなく公的主体が
提供すべきサービスは、数多くある。
なぜ公的主体が提供しなければならないかの
理由は、つぎのようにいくつかある。

第1は、費用を払わない人を
サービスの享受から排除できない場合だ。

たとえば、防衛、警察、司法などがそれにあたる。
これらは「公共財」と呼ばれるカテゴリーであり、
私的主体では費用を回収できないので、
政府が提供せざるをえない。

第2のカテゴリーは、「外部経済」と
呼ばれるものが存在する場合だ。

たとえば、教育から生じる利益は、
教育を受けた人だけでなく、社会一般に及ぶ。
しかし、教育を受ける人は自分の利益に
相当する費用しか払おうとしない。

したがって、供給を市場にまかせると、
過少供給になる。
医療サービスについても、同じことが言える。

これとは逆に、社会一般に対して
負の便益が生じる場合を、
「外部不経済」が存在するという。

外部経済・不経済効果がある場合には、
市場は最適な資源配分を実現しないので、
政府の関与が必要になる。

ところで、介護については、こうした側面はない。
それにもかかわらず介護サービスの供給を
完全に市場にまかせられない理由は、
つぎのとおりだ。

第1に、提供されるサービスの内容を、
あらかじめ判断することが難しい。

これは、「情報の非対称性」と言われる問題である
(サービスの供給者はサービスの内容を知っているが、
サービスの需要者が知らないため、こう呼ばれる)。

こうした問題がある場合にサービス供給を
市場にまかせると、サービスの質が
低下するおそれがある。
したがって、介護サービスの内容について、
公的主体がなんらかの関与をする必要がある。


サービスの多様化をいっそう進める

第2に、介護の必要性は偶発的な原因で発生し、
しかも、発生した場合には巨額の費用が
必要とされる場合が多い。

実際、要介護者が発生した家庭は、
崩壊の危機に直面する場合も珍しくない。

このようにきわめて深刻なリスクであるため、
個人レベルでは、十分な対応が難しい。
そして、これは誰にでもあるリスクである。

したがって、公的主体が保険などの方法によって
関与する必要が生じる。
同様の問題は、医療にも存在する。

以上のように、介護医療は似た面もあるが、
完全に同じではない。
介護医療的な側面があることは事実であるが、
それ以外の側面も多いのだ。

たとえば、食事、入浴、排泄等の支援は、
医療行為ではない。

こうしたサービスは市場化することが可能であり、
必要でもある。
しかも、労働集約的であり、
大量の労働力を必要とする。

そして、必ずしも専門的な知識や
技能が必要とされるわけではない。

したがって、介護のすべてを国家で行なうという
福祉国家的な思想は、見直す必要がある。

すべてを介護保険の枠内で行なうのではなく、
それは最低限のサービスを確保するもの
としてとらえるべきだ。

その上で、市場を通じるサービス供給の
拡大を考えることが重要である。
最低限のサービスは公的主体の関与で確保し、
それ以上のさまざまなサービスが
市場で供給されるべきだ。

なお、多様化の必要性は、
サービス形態の多様化だけではない。

後で述べるように、費用負担の形態についても
多様化が必要だ。
現在でも、有料老人ホームは、
民間の経営主体により運営されているが、
実際にはさまざまな問題がある。


サービスの多様化をいっそう進める

介護サービス供給の形態としては、
在宅サービスと施設が供給するサービスがある。

施設には、老人保健施設、特別養護老人ホーム、
介護療養医療施設(老人病院)、有料老人ホーム
という区別がなされている。

老人保健施設は、全国で約3500ある。
特別養護老人ホームには40万床あるが、
待機者が38万人いると言われる。

有料のケア付き老人ホームで、保証金が
最低でも約300万円、普通は1500万円ほど必要である。

また、実際には、いくら費用をかけても、
施設が十分でないのが実情だ。

在宅(居住)介護としては、訪問介護
(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス)、
通所リハビリ(デイケア)、短期入所介護(ショートステイ)
などがある。
ホームヘルパーは約40万人足りないと言われる。


製造業の転業を促進させる

これまでも、介護分野への
異業種からの参入はなされている。

たとえば、セコム、ベネッセ、ニチイ学館、
ワタミなどがある。
今後も、異業種からの参入が促進されてよい。

その際、大きな可能性が考えられるのは、
製造業である。
今回の経済危機で、日本の製造業
大きな過剰生産能力を抱えるにいたっている。

さらに、製造業は、今後、海外立地の
方向を強めざるをえない。

とりわけ、新興国需要に対応するには、
生産コストを引き下げる必要があり、
低賃金国での生産が不可避になるだろう。

これは、国内における過剰をさらに
促進させることになる。

そこで、製造業がその施設と人員を転用して
介護分野に進出することが考えられてよい。
国内で過剰になる生産施設と
人員は介護に向けるのだ。

こうした変化は、単に製造業の過剰能力への
対応だけでなく、介護分野での過少供給にも
対応するという意味がある。

したがって、経済全体の構造変化に
適合した動きである。
製造業が持っている経営資源と組織力を、
別の方向に振り向けるのだ。

こうした転換で利潤が確保できるかどうかは、
料金体系や公的な補助などにもよる。

工場を福祉施設に転換する際に、
補助を行なってもよい。

こうした補助は、将来のための
明白なビジョンに基づいて、
それを実現するために行なうものだ。
エコカーへの買い替えやエコ家電のポイント制のような、
場当たり的な産業援助とは違う。


財政的に抜本的な措置を講じる

施設建設への補助は現在でも行なわれているが、
今後も必要だろう。

また、施設の建設・運用者に対してだけでなく、
民間施設利用者の税控除が拡大されてもよいだろう。
医療控除とは別に、介護控除を
設けることが検討されてもよい。

こうした施策を促進するには、
当然のことながら、財源が必要である。

社会保障・福祉政策の財源として
通常考えられているが、社会全体の
世代間移転の観点から考えれば、本来は、
高齢者の持っている資産が活用されるべきだ。

高齢者は社会一般の水準より広い住宅に
住んでいる場合が多いし、市街化区域内農地を
保有している場合もある。

本来は、相続税あるいは贈与税を強化して、
それを介護サービスの財源とすべきだ。
公平の観点からはそれが望まれる。

ただし、社会的な合意は難しい。
実際、贈与税は減税されているのが現状である。

次善の策としては、高齢者の保有する
不動産を介護目的に転用するための
仕組みをつくることだ。

たとえば、これらの土地を福祉施設に転用したとき、
優先入居を認めることが考えられる。
また、リバースモーゲッジ制度(持ち家を
担保に融資を受ける年金制度の一種)の拡充も
考えられる。
これは、不動産を流動化して
介護費用にあてうる制度だ。


「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,1」
「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,2」
「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,3」



日本では、出生率が下がり、人口が減って、
若い人が減って、高齢者が増えていますから。
働く人の数が減っているんですよ。

GDPっていうのは、国内で新たに生産された
モノやサービスの付加価値の合計額の事ですけど。
日本の人口が減って、労働人口も減れば、
日本のGDPも減るのは当たり前
ですよね。
普通に考えれば。

なんの対策も打たなければ、
今と同じ生産性であれば、日本のGDPは
マイナスが当たり前
なんですよ。
働く人が減っているんですから。

でも、それって日本という国の成長が止まる
っていう事ですから。
ちょっとまずいですよね。

そうならない為に行うのが「政策」だと思います。
日本という国を豊かにして、成長させるために、
一部の産業をピンポイントで優遇する。
これ自体は、別に悪いことではないと思います。

土建業とか製造業とかの癒着
のような事も、今まできっとあったんでしょうけど。
裏でそういう事があるのは良くないですけどね。

これからの日本は高齢化が進んで、
医療介護も必要になるんだから。
日本という国全体の事を考えたら、
介護医療を優遇する、というのは
むしろ当たり前の事
だと思います。


>工場を福祉施設に転換する際に、
補助を行なってもよい。

こうした補助は、将来のための
明白なビジョンに基づいて、
それを実現するために行なうものだ。
エコカーへの買い替えやエコ家電のポイント制のような、
場当たり的な産業援助とは違う。


箱物だけじゃなくて。
新たに、介護産業で雇用を生み出した企業には
補助金をあげるとか


そういうのも含めて、
政策として、こういう事を行うのは
良いんじゃないですかねー。
民主党さん。
激安診療報酬の例え話
医療に関して、アクセスコストクオリティ
3つを同時に満たす事は出来ません。

いつでも専門医に受診できて(アクセスを満たす)、
値段を安くコスト)する、となると、
医療の質クオリティ)を落とさなければならないし。

アクセスが良くて、とクオリティ医療の質)も落とさない、
という事を求めると、お金(コスト)がかかります。

コスト(値段)が安くてもクオリティ医療の質)を求めるなら、
アクセス制限をしなければ無理です。


私は、このブログでよく、
医療費(診療報酬)を上げるべきだ」
と言っていますけど。
これは、医療の質(クオリティ)を下げたり、
アクセス制限をするよりは、
値段(コスト)を上げる、って事にした方が、
よりたくさんの人が満足するんじゃないかな。
って思っているから言ってるだけの話で。

国民の多くが、医療の質(クオリティ)が
下がっても良いから安い方が良い。
とか、アクセスが悪くなっても良いから
医療(自己負担:コスト)は安い方が良い。
と思っているのであれば、それでも構わないと思っています。


日本の医師(医療従事者)は、ある外人に言わせると、
まるで聖職者のようだ」と言われる位、
自己犠牲の精神で働いて。
その結果奇跡的に日本の医療は、
アクセスコストクオリティ
3つとも、かなり満たしていた。
というのが、今の日本の現状です。

日本人は「エコノミックアニマル」って呼ばれるくらい、
一生懸命働く人が多いのは、私も良く知っていますので。
医者だけが特別だ、と言うつもりはないんですが。

アクセスコストクオリティ
3つとも満たすのは、もう不可能。
というレベルに来ています。

本来であれば、選挙で国民に選んでもらう、
というのが一番だとは思うので。
今回の選挙では、医療
争点になって欲しいんですけどねー。


日本の医療診療報酬に関して、
とてもわかりやすく書いてあるブログを
発見したので、ここで紹介させていただきますね。

イラストがとっても上手で、某所で話題になっていた
イッシー31先生のブログ、
「下界の外科医」
から、
「激安ラーメン屋と診療報酬」
です。



「激安ラーメン屋と診療報酬

こんなラーメン屋があったら、入りたいですか?

-----------------------

ラーメン  100円
チャーシューメン 150円
チャーハン 80円
ギョーザ 50円


10年前はラーメンは650円、
チャーシューメンは850円だったそうです。
値段はそれなりではあったのですが、
味にはそれなりに定評があったそうです。

約8年前にこのラーメン屋は金を払うはずのお客さんの代表が
値段を決めることができるシステムにしたそうです。
だんだん値段が下がっていって、こんな値段になってしまいました。
ラーメン屋の店主はそれでもお客においしいラーメンを
食べてもらえるように、なんとか材料費を切り詰め、
パートのおばちゃんもリストラしてやりくりしてきました。

さらに昭和30年代に建てた店舗も古くなりました。
創業時から使っていた寸胴が壊れてしまいました。

店舗を新装することができません。
壊れた寸胴を買うことができません。

親父は町の人がラーメンを「おいしい」といって
食べてくれるのがとてもうれしかったので、
何とかおいしいラーメンを作って、
町の人にラーメンを提供しようと頑張りました。

利尻産の昆布を使ってだしをとっていたスープを
どこ産かわからない謎の昆布を使ってだしをとるようにしました。
麺も国産小麦を使ったこだわりの麺だったのが、
どこで作られたかもわからない謎の麺を使って出すようにしました。
チャーシューは自家製だったのをスーパーのハムにしました。

それでもやはり、採算ラインぎりぎりです。
へたすると店を開けていればいるだけ赤字になります。

それではやはり、お客さんからは、
「親父、この店も味が落ちたねー」とか
「こんなぼろい店、行ってられるか」
という声が聞こえてきて、
ぱったりと客足が減ってしまったようです。

それでもお客さんの代表は、
このラーメン屋に客が入らないのは
サービスが悪いからだといったり、
親父が横柄な態度をとっているからだとか、
店員の数が少ないからだとか、
店舗が汚いからだとか、
年中無休、24時間営業じゃないからだとか、
出前をやっていないからだとか、いってきます。

あまつさえ、ラーメンが期待していたほどおいしくなくて
1週間後に下痢をしたといって
損害賠償を求める客もでてきました。

人の好いラーメン屋の親父は、
30年守り続けていたのれんを下ろしました。


-----------------------

もうおわかりだと思いますが、ラーメン屋を病院、
客の代表を国、客を患者さんと思って考えてください。

医療の値段はとても細かく国が決めており、
診療報酬といいます。
ここに摩訶不思議な構造がうまれます。

ラーメンの値段の大部分を負担する人が
ラーメンの値段を決めているのです。
診療報酬を決めているのは国で、
国は診療報酬医療機関に
払う立場です(この辺は厳密には違うのですが・・・)。


国が決める診療報酬は連続して下がり続けています。
2008年度の診療報酬改訂では、診療報酬の本体部分は
0.38%アップしたのですが、材料費や薬剤費などを含めた
全体は0.82%マイナスでした。
(ちなみに2006年度は3.16%、2004年は1.05%、
2002年は2.07%のマイナス、
2002年度から8年連続のマイナス改定)。
そして2010年には診療報酬の改定があります。

全国保険医団体連合会2010年の診療報酬改定は
全体で10%UPを要望しています。
自民党の園田政調会長は「診療報酬UPを政権公約に」
とはいっていますが、本当でしょうか。

財政審などは、「開業医への報酬を減らして
勤務医へ増やそう」とか、
「救急医療への集中投下を」とか言っています。

医療の高度化、細分化によって、
国の医療費は上がり続けています。
多くのラーメンに「鹿児島黒豚あぶり豚トロチャーシュー」が
必要な状況になっています。
いつまで豚トロチャーシューをスーパーのハムの値段で
出さなくてはいけないのでしょうか。

今度の選挙の争点は知事達が火をつけた地方分権や、
自民対民主の構造がクローズアップされそうです。
医療についてはおそらく、「救急医療の充実」
「産科小児科の充実」などが叫ばれるでしょう。
今、医療経済は、どこかにお金を集中的に回して
何とかなる状況ではなくなっています。

例えてみれば、大出血をしていて
循環血漿量が減ってしまった人が
末梢(手や足)の血管を締めて、脳などの重要臓器に
血液を送ろうとしている状況でしょうか。

この状況を打開するためには、十分な循環血漿量を
全身に補充するしかありません。
重要な脳や肝臓だけに血液を送って
もいずれ他の臓器がやられて死んでしまします。
真っ先に末梢は壊死してしまします。

「救急医療を充実する」とか
「産科、小児科を充実する」というのは、
必要なことで、実に聞こえが良いのですが、
我々からすると、「それだけじゃ、基幹病院や
地域の開業医はつぶれちゃうよ」としか思ってしまいます。

もうけ至上主義や不正をおこなう病院が
取りざたされたりしていますが、
全国のほとんどの病院や診療所は
減っている診療報酬の中、
なんとかやりくりしてまじめに経営を維持しています。
そして地域の医療を守っています。
救急医療を充実させても、その後のフォローアップをしてくれる
地域の開業医や病院が無くては
いつまでたっても急性期病棟は空きません。

慢性疾患を定期的に見ていただいている開業医さんが
いなくなると、基幹病院に慢性疾患患者が押し寄せ、
勤務医は疲弊します。

開業医と勤務医の対立構造が好きな人が多いようですが、
この両者がうまく回って地域医療が成り立っていることを
我々は知らなくてはいけません。

2010年診療報酬の改定はおそらく医療崩壊を
さらに加速するか、食い止めるかの瀬戸際になるでしょう。

あまりクローズアップされていないし、
国対地方、脱官僚、派遣問題、
などなど問題が山積しているので、
医療問題はその中に
「こそっ」と紛れ込まされてしまうのでしょうね。




小泉改革で、「改革には痛みが伴う」と言って、
どんどん医療費が削減されてしまって。
痛みは増えたんだけど、何か良くなったんでしょうかねー。
少なくとも、医療に関しては良くなった所はないように思えます。

骨太の方針2006で、社会保障費の自然増を、
5年で1兆1000億円(1年当たり2200億円)抑制する

という方針がとられて。
3年で6600億円の社会保障費が削られました。

今年の骨太の方針2009では、社会保障費の抑制は撤回する。
と、選挙前なので苦し紛れで言っているようですが。

3年間で減らされた6600億円を戻す、
という訳ではないんですよね。

日本の2006-07 年の総保健医療支出の対GDP 比は8.1%で、
OECD 平均の8.9%を0.8%下回ります。
ちなみにアメリカは、ずば抜けて最も保健医療支出の割合が多くて、
2007 年は対GDP 比16.0%であり、次いでフランス(11.0%)、
スイス(10.8%)、ドイツ(10.4%)の順です。

日本の保健医療支出は2000 年から2006 年の間に
実質ベースで2.2%増加しているんですけど、
これも2000-2007 年の間のOECD 平均3.7%を下回っています

参照: 『OECD Health Data 2009 - Country notes、日本語版』



元々、他の先進国よりも医療費が安いのに、
その伸びも無理矢理減らした。
その結果、医療崩壊が進んだ。


その事に関しては、大いに反省してもらいたいですね。
自民党の政治家には。


医療費を減らす、というのであれば、
今よりも確実にアクセスが悪くなりますよ。
医療の質が落ちますよ。

という事をきちんと国民に説明して。
その結果、国民がその政党を選ぶのであれば、
それはそれで良いとは思いますが。

今まで通りの医療の質もアクセスも保ちますけど、
医療費だけは削減します。

というのは不可能なので、「完全に嘘」ですから。
責任ある政党であれば、言ってはいけない事だと思います。



ちなみに、私はどの政党も支持しておりません。



医療や医療訴訟について知りたい人はこれを読んでね!
クリックすると、アマゾンに飛びます。

→ 医療の限界
小松 秀樹 (著)
診療報酬抑制?
財政制度等審議会っていうのは、
医療に関しては素人の、
御用学者達の集まりのようですが。

そんな人達に診療報酬抑制とか、
決めさせて良いんでしょうかねー。

ここ数年、医療崩壊は、
日本中でどんどん進んでいるのですが。
更に、進みそうですね。



財政審建議:「診療報酬、抑制を」 
民間賃金低下を考慮−−来年度

財政制度等審議会が
10年度予算編成に向け、6月3日に
与謝野馨財務・金融・
経済財政担当相に提出する
建議(意見書)の全容が
6月2日分かった。

10年度に改定予定の
診療報酬について、
「民間賃金や物価動向を
十分に踏まえ検討する必要がある」と、
景気悪化による賃金や
物価の低下を反映させ、
報酬も抑制すべきだ
との提言を盛り込んだ。

診療報酬は、医療機関などが
診療などへの対価として受け取る報酬。
技術料などの「本体部分」と
薬価に分けられる。

前回の08年度の改定では
本体部分を0・38%増と8年ぶりに
プラスとした一方で、薬価は
1・2%引き下げ、診療報酬全体では
0・82%減と4回連続の
マイナスとなった。

日本医師会などは、
医師不足などの医療危機は
医療費削減が原因」と、診療報酬
引き上げを求めている。

これに対し建議は、
医師が必要とされる部門に
適正に配置できていないことが
大きな要因」
と指摘し、地域や診療科ごとに
開業医の定員を設けることなどにより、
偏在を是正することが医師不足解消に
つながると訴えている。
【平地修、谷川貴史】


『毎日新聞:2009年6月3日』



この記事にも書いてある通り、
2年前位から「医療崩壊」や
医師勤務医の過酷な状況が、
毎日のように報じられるようになり、
社会問題にもなったので。
08年度は診療報酬の本体部分が、
8年ぶりに増額
になったんですよ。

その時の毎日新聞の記事の抜粋は、
こちらです。



診療報酬>厚労省が個別改定方針 
初めて医師不足対策も

11月25日:毎日新聞


厚生労働省は2年に1度見直す
診療報酬の個別項目について、
08年度の改定方針をまとめた。

勤務医の過酷な状況が進む中、
効果は限定的ではあるが、
初めて診療報酬面で本格的な
医師不足対策に乗り出す。

大病院に詳細な領収書の発行を
義務付けるなど、医療を受ける側を
重視している点も特徴だ。

かつて診療報酬改定は、医師医療
提供する側だけの関心事だった。

しかし、医療費の自己負担が
3割となった03年度以降、
報酬を手厚く配分する分野は
患者の負担増に
直結するようになっており、
今や私たちの暮らしと切り離せない
政策に変わっている。
【吉田啓志】


勤務医の負担軽減策

厚労省は、地域の診療所が
夜開いていないために夜間の急患が
大病院に押しかけ、
勤務医が疲弊していると判断。

午後6〜8時に診療をする診療所の
報酬を手厚くし、開業医に
時間外診療を促す。
夜の患者を診療所に
誘導するのが狙いだ。
代わりに診療所の
初・再診料は引き下げる。

医師不足が顕著な産科では、
リスクの高い妊産婦の
診療への報酬を厚くする。
また、医師を事務作業から
解放するために事務職員を
配置すれば、報酬を上乗せする。


■入院医療の見直し

患者7人に看護師1人(7対1)を満たす
病院の収入を一律増としている
現行制度を廃止し、がんの化学治療に
取り組むなど「看護必要度」の高い
医療機関でなければ加算を認めない。

7対1は手厚い看護による
入院日数短縮を狙った
前回改定の目玉だったが、
収入増を狙う大病院が大量の看護師を
抱え込むなどの問題を引き起こし、
2年で見直すことになった。


■リハビリに成果主義

脳卒中などでリハビリを受ける人が
入院している「回復期リハビリ病棟」
(約3万6000床)への診療報酬を、
病状の改善度合いに応じて加減する。

病棟ごとに患者の入院時と
退院時の状態を比較し、
改善度合いのよい人がどれだけいるか
で報酬に差をつける。


■後期高齢者医療制度

75歳以上の医療
独自の報酬体系を整備。
外来患者を診る主治医の報酬は
初診料を引き上げる一方、
再診料を下げる。

高齢者の場合、初診時には
過去の受診歴などを
詳しく聞く必要がある半面、
2回目以降は経過観察が
中心になるため。
年間診療計画を策定し、
患者の心身面を
総合的に診療することなどを
包括的に評価する制度もつくる。




まあ結局、診療報酬全体では
マイナス
だったんで。
勤務医の負担を減らす。
医療崩壊を食い止める。

っていう事には全く
ならなかったんですけどね、結局。

「医師の勤務状況は改善されず」

の記事に詳しく書いてありますけど。

中央社会保険医療協議会(中医協)が
行ったアンケートでは、
「改定前より勤務状況が改善された」
と回答した医師は17%だけです。



2008年の段階で、
医療崩壊、医師特に勤務医の状況
大変な事になって。
診療報酬の本体部分を増額した。

でも、結局総額は減っているし、
それ以上のスピードで
医療崩壊は進んでいるから。
医療現場の状況はそこから、
更に悪化した。


という状況であるにも関わらず、
もっと診療報酬を削減しよう
としている人達は、
日本の医療を崩壊させたい
と思っているんでしょうかねー。



>日本医師会などは、
医師不足などの医療危機は
医療費削減が原因」と、診療報酬
引き上げを求めている。

これに対し建議は、
医師が必要とされる部門に
適正に配置できていないことが
大きな要因」


これ、どっちもぱっとしない主張ですね。

医師不足の原因は、
医者の数が少ないから

ですよ、当たり前ですけど。
医療費が少ないから、
医療崩壊が進んでいる。

というのは、事実だと思いますが。
医療費が上がったとしても、
医師数が増えない限り医師不足は
改善されません
からね。

医療というか、
医師の給与が上がれば、
医師の待遇は良くなるんで。
医者になりたいっていう人は
増えるかもしれませんけど。
医学部の定員が増えない限り、
医療費がどんなに上がっても
医師の数は増えない
ですから。

>「医師不足は医療費削減が原因」
という日本医師会の主張は間違いです。


>「医師が必要とされる部門に
適正に配置できていないことが
大きな要因」


これも、何年前の主張でしょうかね。
あの厚生労働省でさえ、
医師は偏在だって何十年も言っていたけど。
やっと、医師の数そのものが
不足している、

って認めたんですけど。

いまだに、医師偏在論ですか。

まあ、医師の偏在がない、
とは言いませんが。
圧倒的に医師の数自体が
不足
していますからね。
それに加えて、先進国の中で、
GDP当たりの医療費が
最も少ないのが日本
ですから。
医療費が不足している、
というのも事実。

人口当たりの医師数も、
先進国で最も少なくて。
患者の数は一番多い。


という事ですからねー。

医師不足も医療費不足も、
医療崩壊の一因
になっていますから。
都合の良い部分だけ抜き出した主張、
というのには、全く説得力がありません。



もう、ど素人に医療とか
診療報酬の議論させちゃダメでしょ。

ま、自民党の御用学者が中心の
会議なんでしょうから。
次の政権が自民党じゃなくなったら、
何の価値もない
会議なんでしょうけどね。



ほんとに医療崩壊しちゃうよー。
→ 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
小松 秀樹 (著)
どうなる!後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度の話題が、
また新聞やテレビなどのマスコミを賑わしていますねー。

個人的には、天引きそのものには反対しませんけど。
最初に天引きする、って事にして、後からやめます。
って言っちゃったもんだから、保険料を払った人からも
天引きで二重に取るとか。
もう、めちゃくちゃですね。

選挙対策のために、後期高齢者医療制度を抜本的に見直す。
とか。
ちょっとだけ見直すとか。
舛添厚生労働大臣の独断専行とかもあって、
ひどい事になってますね。


『後期高齢者医療制度見直しか?』
の記事でも書いた通り、
私は以前から「後期高齢者医療制度」には反対です。

理由としては、大きく2つ。

1)、年齢によって、人の命を差別する制度だから。

2)、リスクの高い人達ばかりを集めているので、
  制度そのものがもたないと思うから。


私の考え自体は、現在も変わっていません。
それと同じような意見が、10/12の毎日新聞、
「発言席」
に載っていましたね。

日本福祉大学教授の仁木立先生の話です。



国民皆保険の理念に反する

後期高齢者医療制度は4月の開始から混乱続きで、
通常国会では野党4党の廃止法案が参院で可決された。
法案は継続審議となったが、
衆院が解散されれば廃案となる。

私は、後期高齢者医療制度を廃止し、
老人保険制度を復活する事に賛成である。


その理由は2つある。

第一の理由は、高齢者のみを一般の国民から切り離す制度は、
国民連帯という国民皆保険の根本理念にも、
リスクの高い加入者と低い加入者をプールして、
リスクを社会的にプールするという
社会保険の原則にも反しているからである。

これに比べると高齢者を従来の医療保険制度に
加入させたまま制度間の財政調整を行う
老人保健制度の方が、理念上も、
社会保険の設計技術上も、はるかに優れている。

国際的にみても、全国民対照の公的医療保険制度を
有する国で、高齢者を別建てにした制度を
有するのは日本だけである。


第二の理由は、後期高齢者医療制度の根拠法となっている
高齢者医療の確保に関する法律」に、
老人保健制度にはなかった厳しい
医療費抑制策が組み込まれているからである。

そもそも、同法は第一条の目的に
医療費の適正化を推進する」ことを掲げた、
初めての法律である。


医療費適正化という名の医療費抑制策」は四つある。

一つは、保険者がメタボリック症候群対策の目標を
達成できなかった場合、ペナルティーを科せられること。
および医療費適正化計画を達成できなかった都道府県は、
診療報酬点数の特例的引き下げの実施を求められること。
である。

短期的対策は2つある。
従来1割負担だった70〜74歳の自己負担割合を
2割に引き上げること。
もう一つは、従来高齢者には禁止されていた
保険料未納者に対する保険証の取り上げが
導入されたことである。

ただし、中長期的対策は二つとも
医療費抑制効果がなく、「無駄の制度化」と言える。

後期高齢者医療制度の廃止を主張すると、
「対案を示さなければ無責任」との批判を受ける。
しかし、欠陥だらけの同制度に代えて、
相対的に優れている老人保健制度を復活することは
立派な対案である。

後期高齢者医療制度に固執する人々の弁明は
三つあるが、いずれも根拠に乏しい。

第一は、同制度が「10年も議論した後に、成立した」
との弁明だが、事実は逆である。
10年議論しても成案がまとまらなかったにもかかわらず、
05年9月の郵政選挙の圧勝により、
自民党内で独裁的権力を確立した小泉純一郎首相の
鶴の一声で強引に成立したのである。
この点は、本紙(毎日)6月7日朝刊の
「一からわかる後期高齢者医療制度」でも紹介されている。


第二は「後期高齢者には独自な医療が必要だ」という弁明だが、
社会保障審議会「後期高齢者医療の診療報酬体系の骨子」は、
医療の基本的な内容は、74歳以下の者に対する
医療と連動しているもので、75歳以上であることを
持って大きく変わるものではない」と明言している。

舛添要一厚生労働相も、6月に
後期高齢者終末期相談支援料を凍結した際、
終末期を「年齢で区切ることはやめた方がよい」
と述べている。

第三は、「後期高齢者医療制度を作らないと
国民健康保険(国保)が破たんする」という弁明だが、
国保の財政が悪化したのは1984年の
健康保険法改正時に、国保への国庫負担を
大幅に切り下げたためであり、
それを復活するのが先決である。

参照:2008.10.12:毎日新聞「発言席」
『2008.10.12:ふじふじのフィルター』
「国民皆保険の理念に反する「後期高齢者医療制度」の
もう一つの目的は健保組合つぶし。そして「医療崩壊」へ。」



後期高齢者医療制度」という制度は、
このままいったら、国民健康保険(国保)が破綻するから。
後期高齢者医療費を減らしますよ。


という事で出来た制度です。

本文にも書いてある通り。

後期高齢者医療制度の根拠法となっている
高齢者医療の確保に関する法律」の第一条の目的に
医療費の適正化を推進する」ことを掲げた、


 医療費の適正化=医療費削減
って事ですよ、当然の事ながら。

医療には医療費がかかりますので。
 医療費を減らす=医療を減らす

という事とほとんど同じ意味です。

自民党の政治家や役人は、
後期高齢者医療制度に関しては、説明不足だった」
って言っていますけど。

 医療費削減=医療を受けさせない

ということですから。

極端な話、
「75歳以上の後期高齢者なんか、生きてる価値ないよ。
おまえらなんかより、土建屋や公務員の方が大切だから。
75歳以上の後期高齢者には、医療を受けさせないよ。」


という事ですわ。

「今までと同じ医療を受けられて、医療費を削減する」
なんて事は嘘八百です。

そんな話を何百回説明しても、誰も納得しませんよ。

「75歳以上の後期高齢者には、必要な医療も受けさせない。」

という事をきちんと説明して。
それでも国民が、
「それで良いよ。」
という判断をしたのであれば、
私は後期高齢者医療制度を続けても良いんじゃないかな。
と、思います。

でも、一切そんな説明していないでしょ。
自民党の政治家も役人も。

「今までと同じ医療は受けられるんだけど、
75歳以上は別の制度で、って事でなんとかうやむやに」

という感じですよね、いつも。

日本国民は、そんなのに騙されるほど馬鹿じゃないんですよ。

日本では1973年老人医療費が無料になって。
その後から、老人は病院にかかりすぎだ。
という事実はありますから。

必要もないのに、たくさん病院にかかっている人や、
高齢者でも、たくさんお金を持っている人からは、
もっと医療費を取る

という必要はあるかもしれません。
でも、それと、75歳という年齢で区切る
後期高齢者医療制度」。
というのは、全く別物ですからね。

二木先生がおっしゃられている通り、
老人保険制度を復活する。
という方が良いのかなー、と個人的には思います。


最後に、二木先生は

後期高齢者医療制度を作らないと
国民健康保険(国保)が破たんするという弁明だが、
国保の財政が悪化したのは1984年の
健康保険法改正時に、国保への国庫負担を
大幅に切り下げたためであり、
それを復活するのが先決である。


と、は書いておられますけど。

 国保への国庫負担=国民の税金

ですからね。
これをどうするのか、っていう問題は残ります。

もちろん、無駄な公共事業や公務員の数を減らす。
という事は必要だと思いますけど。
それだけで、本当に財源が確保できますかね。

そういうことは、当然やりながら。
それでも不十分であれば、「増税
という国民に痛みの伴う事をやらないと駄目なんですが。

選挙が近くなったら、またそれを言う人が減るんですよねー。

消費税でもなんでも、景気の良いときにしか
増税っていうのはできないもんなんだけど。
景気が良くなったら、法人税も増えるから、
このままでも赤字はなんとかなる。

っていう論調が出てきて、結局いつまで経っても
増税ができなくて、借金が増えていく。
という構図ですよね、ここ10数年の日本は。

そろそろ、その流れから脱却しなければならない時期に
来ていると思います。


高齢者の負担が増えて、けしからん」
「天引きはけしからん」

という論調でばかり、マスコミでは話題になっていますけど。

世界一と言われている、日本の医療を守るために。
世界に誇る国民皆保険を守るために。


国民が痛みを伴うことも受け入れなければいけない時期に、
そろそろなったと思うんですけどねー。


日本福祉大学教授、仁木立先生が書いた本は、こちら!
→ 医療改革―危機から希望へ

ブログランキングの応援もよろしくね!
 ↓ ↓ ↓




議員が実名で医療費削減反対表明
8/7に、全国医師連盟国会議員に行った、
医療に関するアンケートの結果が出たようですね。
キャリアブレインに載っていました。


国会議員の88%が「2200億円撤回を」
―全医連アンケート

全国医師連盟(黒川衛代表)はこのほど、
国会議員アンケート結果(速報)を発表した。
社会保障費の毎年2200億円の削減を堅持すべきか
との問いに対しては、88%が「撤回すべき」と答えた。

アンケートは、7月14日に衆院480人、
参院242人の合わせて722人の議員を対象に、
郵便と電子メールでアンケートを送付。

25日を期限に回収した。
速報は、30日午前の時点での
有効回答86人分について、集計を行った。

政党別の回答者数は、自民党18人、
民主党40人、共産党16人、社民党6人、
国民新党3人、無所属が3人だった。

設問1は、望ましいと思われる人口当たりの
医師数について聞いている。
現状の人口千人当たり1.75‐2人よりも
少なくすべきという回答はゼロで、
同2.5‐3.5人との意見が最も多かった。


設問11


設問2では、当面目標とする
年間当たりの医師養成数を聞いた。

やはり現状の7500−8000人より減らすべき
という意見は皆無で、「医現場の危機打開と
再建をめざす国会議員連盟」の示した
1万2000人との数字に近い、年間9000−1万3000人
との意見が最も多かった。

ただ、政党間に多少のばらつきが見られ、
共産党や民主党の議員が高めの目標を
設定していることが読み取れる。


設問22


設問3では、社会保障費の2200億円を
機械的に削減することの是非を問うた。

削減は撤回すべきとの意見が圧倒的に多かったが、
自民党議員の22%、民主党議員の2%で
削減を堅持すべきとの主張が見られた。


設問32

 
道路特定財源の一般財源化に伴い、
どの程度を医療・福祉に回すべきか
を聞いたのが設問4。
回答には大きなばらつきがあったが、
最も多かったのは「1兆円程度」との回答。
回答項目を選択せず、コメントを記した議員も目立った。


設問42



設問5は、医療費の対GDP(国内総生産)比の
当面の目標を尋ねた。
最も多かったのは、ドイツ、フランス、スイスなどと
並ぶ10.0−15.0%との回答。
わずかではあるが、現状より低い数字を挙げた議員もいた。


設問52


参照:『2008/08/08:キャリアブレイン』


全国医師連盟722人議員アンケートを送って。
有効回答数が86人ですから。
有効回答率は12%ですか。

数だけ聞いたら、少ないように思うかもしれませんが。
これ、非常に多いと思いますよ。

7月14日―25日までだから、11日しかないんですけど。
この時期って、サミットが終わった直後
もしかしたら、その頃に、衆議院の解散があるかも。
って言われていた時期だし。
夏休みですからね。
国会議員の多くの方は、地元に帰っていたでしょうね

しかも、アンケートをしたのは、
全国医師連盟」っていう、つい最近できたばかりの、
今のところはマイナーな団体ですよ。

そいでもって「実名記入」ですから。
いい加減な事書けないですよ。
馬鹿な回答したら、それがそのまま、
インターネットを通じて全国に発信されますからね。

まして、自民党の議員であれば、自民党の方針に
反対するような内容もありますからね。

よっぽどの覚悟があって、きちんと勉強した人でないと、
難しいでしょうね、
回答を送るのは。


そういう中で、88人もの国会議員から回答をしてもらった。
というのは、すごい事だと思いますよ。
やはり、国会議員医療に対しては
非常に感心が高いんでしょうねー。


回答の詳細に関しては、記事に書いてある通り。
おおざっぱに言えば、ほとんど全員が
今よりも、もっと医師の数を増やして、
医療費も増やした方が良いですよ。
と、そういう事ですね。
皆さん、実名でそう言っています。


特記すべき事は、

設問3
社会保障費の2200億円を機械的に削減することの是非。


野党の人は、ほとんど全員反対。
っていうのは、当たり前だとは思うんですが。
与党、自民党の議員でも67%は反対
という事ですね。

最も、各党別の有効回答数を見ると、
参照:『第1回 全国医師連盟 国会議員アンケート結果 (速報)』

自民党の議員で回答したのは18名
自民党の議員390名のうちの4.6%しかいませんから。
ちょっと、人数が少なすぎて
なんとも言えませんけどね。

でも、回答した人の多くが実名で反対した
っていう事は事実だと思います。


ロハスメディカルブログ川口さんも言ってるけど。
参照:『CBも木から落ちる』

>国会議員の88%が「2200億円撤回を」

という表現は、良くないのかもしれませんね。
実際は全国会議員722人のうちの76人ですから。

「回答した」国会議員の88%
という表現を使わないと駄目なんでしょうね。
厳密に言うと。

実際に回答した議員
76/722=10.5%
ですもんね。

でも、回答してない人でもこう思っている人は
たくさんいるはずなので。
国会議員の10.5%が反対。
という表現も違うような気がします。


上にも書いた通り。
実名回答で、しかもそれを公開する。
と、いう前提で送られたアンケートですから。
回答した人っていうのは、
「回答した答えが、ネット上で全国にさらされても
恥ずかしくないような答えを書ける、
医療に関してきちんと勉強している人。」

っていう事になるので。

この回答が、全ての国会議員の代表
という事にはならないとは思います。

普通のアンケート調査っていうのは、
性別とか年齢とか。
そういうのが偏らないように「無作為抽出
っていうのでやるんだけど。
そういうアンケートだと、サンプル数を多くする
(たくさんの人に回答してもらう)と、
その結果がだいたい母集団
(今回の場合だと国会議員全体
の結果と同じ様になる確率が高い。
っていう事がわかっているんですけど。

今回の国会議員へのアンケートに関しては、
無作為抽出」ではなくって、「バイアス(偏り)
がありますから。
この調査結果が、多くの国会議員の考え方だ。
っていう事にはならない
んですけどね。

でも、多くの議員医療費医師の数を
もっと増やした方が良い。
と言っている事は事実
だと思います。



キャリアブレインの記事のタイトルは良いとして。
国会議員の回答で、優秀なものがありますね。


【設問5】 当面目標とする理想的な医療費総額
   (対GDP比)についてお考えをお聞かせください。


a. - 6.0%(北朝鮮、韓国、中国、スイス)
◆篠原 孝(民主党) 

医療費は少しでも少ないほうがまし。
増えた方がいいなどと答える者はいるのか。


『第1回全国医師連盟国会議員アンケート コメント集5』


医療費が減ったら、医療の質も落ちる。
っていう、基本的な事もわかってないのかしら。
この方は。
しかも、みんなもそう考えていると
思ってるみたいですよ。


って、この人じゃなくて、これ!

【設問3】 社会保障費の自然増のうち、
  2200億円/年の削減を堅持すべきか否かお聞かせください。

【設問5】 当面目標とする理想的な医療費総額
  (対GDP比)についてお考えをお聞かせください


■三日月 大造 ( 民主党 )  

わが国の社会保障制度は、「先進国」として不自然、
相応しくない状態に抑制され続けてきました。
その抑制された少ない枠内で、保健・医療・福祉(介護)が
汲々とコストシフティングを繰り返してきたのが
この間の「制度改革」の実情です。

先進国水準への社会保障費の適正化こそが
「社会保障制度改革」であり、
国民にとっては無意味な「骨太の方針2006」
閣議決定の廃止はまずその第一歩といえるでしょう。

小泉長期政権のツケを負うかのような
安倍・福田両政権ですが、最大のツケを
払い続けさせられているのは
国民であることを忘れてはなりません。


■三日月 大造 ( 民主党 )  

現在の医療費増加は、過去のインフレや
医療機器・薬剤費増大と異なり、
高齢化による自然増が主要因。

その状態で医療費抑制のみを追求すれば、
低コスト医療の純化もしくは、保険から自己負担、
医療から介護といった単純なコストシフティング
(付け替え)に向かうしかありません。

医療費抑制・患者負担拡大が重ねられた結果、
日本の医療費の対GDP比は2004年に
主要先進国(G7)で最下位に転落、
逆に患者負担割合は最高という状態。

その帰結として2006年改正を前後し、
地域医療医療保険の崩壊として医療需給の
両面から眼に見える形となって噴出してきたのでしょう。

このような状況での当面の「医療費適正化」は
イギリス・ブレア政権に習いヨーロッパ諸国平均値の
対 GDP 比 9%までの引き上げが
ひとつのポイントになるのではないかと思っています。

医療サービスでは「コストとアクセスと医療の質」
のうち2つについては両立できるが
3つの両立はありえないとされます。

日本では前2者の維持に「医療の質」、
特にモノ(高額医療機器・薬剤・建物等)
はまだしもヒト(配置基準・育成等)が
犠牲にされてきました。

医療改革ではニーズにかなった「質」と
リーズナブルな「価格」の困難な両立以外に
国民合意は得られない。

イギリス同様、医療の質から
「あるべき21世紀の日本の医療
の追求に着手すべきです。

奇しくも 2007 年は主要産業別の就業者人口で
医療福祉産業 591 万人」が「建設業 577 万人」
を初めて逆転した年でした。

この未来型産業分野を健全に育成していくことは
きわめて重要です。
国民常識と乖離した道路計画などに象徴される
発展途上国型の「土建国家」から、
国民合意で先進国型の「保健・医療・福祉国家」への
転換を是が非でも急がなくてはなりません。



うーん、すごいね、この人。
恥ずかしながら、私は今回初めてこの方を知りました。
すごく勉強していますよね、この人。
アンケートの後に、いくら勉強しても
こんな話を書けるはずないですからね。

滋賀県第3区で、当選2回の若手ですね。
参照: 「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』」

ホームページもあるみたいですよ。
『三日月大造 - 元気サイト -』

私は、民主党を応援している訳ではありませんが。
この方が言ってる事は、正論だと思います。
こういう議員がたくさん増えれば、
日本の医療も良くなると思うんですけどねー。
まだまだ、遠いかな。


医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』

ブログランキングの応援もよろしくね!
 ↓ ↓ ↓

Copyright © 2005 健康、病気なし、医者いらず. all rights reserved.
Add to Google My Yahoo!に追加 健康、病気なし、医者いらず